メロドラマ
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メロドラマ(melodrama)とは、扇情的かつ情緒的風合いの濃厚な、悲劇に似たドラマの形式。
概要
悲劇と違い、登場人物の行動から人生や人間性について深く考えさせるというよりは、衝撃的な展開を次々に提示することで観客の情緒に直接訴えかけることを目的とする。扇情的だがドラマの中身が薄いことを指摘する意味で、この語が侮蔑的に用いられることもある。 狭義には、メロドラマは19世紀にイギリスを中心にヨーロッパやアメリカ合衆国で流行した演劇のスタイルを指す。 現在では、演劇のみならず、文学や映画、テレビドラマなどにおいても、そのドラマの形式に基づき、メロドラマと謳われたり、ジャンル付けされる場合がある。
語の由来
18世紀、ドイツにおいて劇中に背景音楽を流し、観客の感情を操作する手法が流行した。同時期にフランスでは、感情を揺さぶる音楽を使用した無言劇である「メロドラム(melodrame)」が流行。この、メロディとドラマの混成語が、メロドラマという語の由来となった。
作品例
- イノック・アーデン (R. シュトラウス)
- シェーンヘドウィグ (R. シューマン)
- 荒野の少年のバラード (R. シューマン)
- 難民 (R. シューマン)
- 悲しき修道士 (F. リスト)
- レノア (F. リスト)
- ヴォドニーク (Z. フィビフ)
- クリスマス・イヴ (Z. フィビフ)
- 花の復讐 (Z. フィビフ)
- 永遠 (Z. フィビフ)
- 女王エマ (Z. フィビフ)
- ハコン (Z. フィビフ)
- ナクソスのアリアドネ (イジー・アントニーン・ベンダ)
- K. H. マーハの詩によるメロドラマ「5月」 (Z. ザフラドニーク)
- フラグメント (F. Topol)