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To LOVEる -とらぶる-の登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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To LOVEる -とらぶる- > To LOVEる -とらぶる-の登場人物

To LOVEる -とらぶる-の登場人物(とらぶるのとうじょうじんぶつ)とは、矢吹健太朗(漫画)・長谷見沙貴(脚本)による少年漫画作品「To LOVEる -とらぶる-」に登場するキャラクターの一覧。なお、本作のスピンオフ作品「To LOVEる -とらぶる- ダークネス」の登場人物やエピソードについても本項にて扱う。


注意:以降の記述にはToLOVEるに関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


主要登場人物

声優ドラマCD版・テレビアニメ版共通のもの。

結城 梨斗(ゆうき りと)
声 - 渡辺明乃
概要
本作の主人公。初登場は第1話で最終話まで全話登場(156話は例外で、本人は登場しないが、それでも春菜の回想中に登場する)。物語開始時は高校1年生の15歳で、現在は高校2年生の16歳。作中の表記はリト10月16日生まれ。好物は唐揚げ。学校ではよく豆乳を飲んでいる。
普段は強気だが恋愛は奥手。同級生の西連寺春菜に恋をしているがなかなか気持ちが言い出せず、彼女が抱く自分への印象や評価をネガティブに考えてしまいがち。同年代の男子と比べてかなり純情でもあり、女性の肌の露出に対して免疫が低く、当初は春菜の水着姿を想像するだけで赤面し平静さを失っていたほど。どの位前かは不明だが、更に過去には、猿山曰く「水着のグラビアを見て気を失った」ことすらもあるらしい。また、女性化(梨子、後述)したとき、女性用の服や下着を着用することを拒絶していた。
ジャンプ本誌で実施されたキャラクターの人気投票における順位は5位と健闘しているが何故か一人だけカラーじゃない(単行本では扉ページにいない)という変な扱いを受けた。
単行本の表紙には全巻登場。限定版14巻、18巻のみ大きく描かれており、12巻では梨子の姿で大きく描かれている。
作中経緯
自宅で入浴中、突如ワープしてきたララに出会い、その後の成り行きで彼女を居候させることとなる。作中で3度春菜に告白したが、1度目は偶然間に入ってきたララによって阻まれ、しかもそのララが告白を自分へのものと都合よく解釈したため、状況が複雑化。リト本人が望まないのにララの婚約者の一人になってしまい、地球の命運を背負ってしまうことになる。以来ララの求愛や行動が引き起こすトラブルに巻き込まれ慌しい毎日を送っている。そして2度目は、花火の爆音に告白の声をかき消され、運悪くその直後にクラスメートらが大勢現れて、結局思いは伝わらなかった。更に、春菜に3度目の告白を試みたがお静が余計なことしたおかげでたまたまその場を通りかかった唯やルン達に告白をしてしまい、結局リトの春菜への想いは伝わらないままだった。
性格・能力
純粋な優しい性格の常識人。しかし、変なところでプライドが高い一面がある。常人の域を凌駕するほどの運動神経(特に足の速さ)を備えており、危機に陥った際は凄まじい逃げ足の速さを発揮し、消しゴムと同じくらいの大きさに体が縮み、それに比例して身体能力が低下していても、それでもなお後述の野良犬(カジリーヌ)から逃げ切ったり、地球人離れした運動能力を持つザスティンやヤミの猛攻から逃げ切っているシーンが多々ある他、相当手を抜いてすらも100m走のタイムで10秒9を出しているララから逃げ切るシーンなどが多々ある。他にも、中学2年生の時は、体育祭でリレーのアンカーを務め、3人抜きを成し遂げて優勝に導くなど、作中では足が速い点を強調するシーンが多い。一度不審者を追っていった成り行きで女子生徒の水泳授業と前後する形でプールに行った際は、身を隠すためにかなりの長時間に渡って素潜りで水中に身を隠すなど肺活量も超人的な域に達している(ただし途中で偶然持っていたストローを使って息継ぎをしていたシーンはあった)。また、ヤミをはじめ女性陣に何かと殴られることが非常に多いのだが、大きな怪我を負った様子は見られず、次のコマでは傷1つなく回復していることが頻繁にあるなどかなり頑丈な体をしている。ヤミの一撃をくらい、コンクリートにめり込んだことすらもあるが、問題なく生きている。にも拘らず、体育祭では春菜をかばって転んだだけで足を挫き、走れなくなったことがあった他、スケートは不得意なようで、ほとんど滑ることが出来ない(本人曰く「ほとんどやったことがない」かららしい)。
中学時代はサッカー部の部員として励んでいたが、両親不在で美柑に家事の負担が集中するのは悪いと思ったため、高校進学時に入部を断念したという、非常に家族想いな性格でもある。運動神経の良さのルーツはこの部活動であろう。しかし、元サッカー部ではありながら、サッカーボールのキックコントロールはいまひとつで、とんでもない方向にボールを蹴っていた。しかし破壊力は凄まじく、ボールが顔面に直撃したルンが脳震盪を起こして意識を失うほどであった。
自宅では家事の分担として庭の植栽や鉢植えの世話を受け持つようになったことからか、年若い男子にしては草花の手入れに関してマメで、ララから誕生日に贈られた奇怪な宇宙植物「セリーヌ」も律儀に世話していて、とても慕われており、セリーヌの女児化以降は娘と父親の関係のように懐かれている。そのせいか、「とらぶるくえすと」編では職業が花屋になった。
しかし、頭の回転はいまひとつのようで、自身の誕生日を忘れていたり、テストの点数が酷いものだったりもする。
上記のような物事から何かといわゆる『体力バカ』に見られがちではあるが、こういったタイプのキャラクターには珍しく様々なゲームや、お祭りの金魚すくい輪投げ射的なども軽くこなすなど、かなり器用でもあり、ある意味多方面で才能を発揮する侮れない主人公でもあるが、美柑には「細かいことはムダに得意」とあまり良くない評価をされ、活躍以上に災難ばかり引き起こしているなど、器用貧乏ともとれる。
常軌を逸脱した性格や能力の持ち主が珍しくない登場人物の中ではごく普通の高校生(上記のような身体能力や回復力は普通とは言えないが)ではあるが、権力目当てでララに接近する卑劣な婚約者に本気で憤り立ち向かおうとする正義感や、友人たちを守るために自らの身の危険を厭わない勇気、なりふりかまわない行動力など内面に多くの長所を備えた好青年である。一時期行方をくらませたララを探して遅くまで街中を駆け回るなど、責任感の強さも持ち合わせている。ヤミにはその人柄を「お人好し」と評されるなど、良くも悪くも根っからの善人である。更に、自らは眠りながらも雷に怯える美柑を庇うなど、筋金入りの妹思いな面も見せている。様々な出来事を通して春菜と徐々に距離を縮める一方、一途に自分に恋するララの健気さに心を打たれたりと、2人の少女の間で次第に感情が揺れ動き始めている。本人の弁によると、「春菜への想いは変わっていないが、自分の中でララの存在が大きくなっている」「ララがいないとなんだか落ち着かないが、これが好きなのかどうかはまだ分からない」「少なくともララは大切な存在で、そこは胸を張って言えること」らしい。その様子をナナからは「優柔不断」と評されることもあるが、不器用ながらも自分やララの気持ちに対して真剣に模索し続けている。最終的にはララは好きだが、春菜はもっと好きだと考えるようになった。
女性関係
また良くも悪くも正直で自分を飾らない性質であり、嘘やお世辞は苦手な反面、その誠意や優しさを相手を気遣う態度と言葉の中にストレートに表すため、金色の闇や唯といった頑なな性質の女性の心をも、自分では意識せずに揺り動かしてもおり、妹の美柑には「いつからそんな罪な男になったわけ?」と思われたこともある。それらのこともあってか、最終的にはララや春菜以外にもルン、唯、モモといった5人の美少女から同時に好意を寄せられ、初対面の恭子も(恋愛感情でこそないにせよ)裸を見られても許してしまう程の好意を持つようになる(中盤以降は、赤の他人はおろか妹の美柑からもブラコンと言っていいほど慕われ、人間ですらもないセリーヌからも好意を向けられた)といった色々な意味ですごい状況となり、序盤と終盤では(女性関係に関しての)キャラクターとしての彼の特徴が大きく変わっている。このように女性に非常にモテている人物だが、ルックスに関しては高評価受けることはほとんどなく、「パッとしない」などと言われることの方が多いので、いわゆる「イケメン」ではない(しかも、作中ではデフォルメされた表情の方が圧倒的に多い)が、特にブサイク呼ばわりされるシーンが特別多いわけではなかったり、美柑には容姿はそこそこというジャッジを下されている(単行本のおまけにて)。恋心でなくとも何故か美少女には気に入られる不思議な魅力があるのかもしれない。春菜曰く、“一緒にいると暖かい気持ちにさせてくれること” が魅力だという。また、ララ曰く、“宇宙で1番頼りになる人”。逆に彼を嫌っている女性は(誤解されているとはいえ)天条院グループの3人である。
上記のような女性にかなりモテるようになったことや、彼に降りかかるエッチな災難が、作品の内外を問わずに男性の人気を集めている。
この上記の災難のために、彼自身が“少年誌の主人公らしくない”とも思われがちな一面が沢山あるが、ときどき“いかにも少年誌の主人公”らしい一面をのぞかせるなど、かなり極端な設定となっている。
春菜のことは本人に対して呼びかけたり人前では基本的に「西連寺」と呼んでいるが、心の中では「春菜ちゃん」である。
なお地球の命運と共に押し付けられたララの婚約者候補という立場は、後に「自分の努力でリトに振り向いてもらえるようになりたい」というララの願いにより解消されている。また、原作とアニメではそこに至るまでの経緯こそ違うが、どちらも最終的にララは好きだがそれ以上に春菜が好きであるという答えを出した。
好きなタイプは春菜やコロット風邪にかかったララのようなおしとやかな女の子だが、逆に唯や恋愛の本で演じたララなどツンデレな女の子は、怒っていると勘違いして焦る素振りを多く見せる。
自分の春菜への想いを知る人物は美柑、猿山、林檎。
女体化
ララの発明品によって女性化させられる事がある。その時は「夕崎梨子(ゆうさき りこ)」と言う偽名を使っており、猿山とデートした(というよりは無理矢理にさせられた)際はリトの親戚ということにしている。この時の外見はかなり良いため(本人には自覚はない)、街中を歩いていた際には周りの男性の目が釘付けになったり弄光にナンパされたり猿山に一目惚れされたり校長に公然猥褻を受けたりしている。ちなみに女性化の正体を知っているのはララ、ペケ、美柑、ヤミ、遊。
人気投票実施時に梨子は未登場であったため、梨子の順位はない。
アニメ版第1期独自の設定
原作ではどのように春菜を好きになったのかが明確に描かれていないが、アニメでは第1話で、中学時代に花壇荒らしの疑いをかけられたリトを唯一かばったのが春菜だったという回想が、リトが春菜を意識するようになったキッカケとして描かれている。春菜の携帯番号も入手している。25話からは春菜を面と向かって「春菜ちゃん」と呼ぶようになった。ただし、25話以前や、原作でもあわてるあまりそう呼ぶこともあるが、幸か不幸かそれに気付かれている様子はない。
料理が苦手なララに難題をふっかけて故郷へ追い返そうとしたり、レンが猿山を自分と間違えたことを侮蔑と見なして怒るなど、原作と比べると相手の人格をやや軽視した、感情的な言動や行動にはしる場面がしばしば見られる。
一方で、第8話では年老いた女性の荷物を自ら進んで運ぶ、事故で倒れた者に人工呼吸を施す、萎れた花を移し変える、迷子になった女の子の親を探すなど、人間的な優しさが強調される描写もあった(その数々の行いが唯に好意を持たせるものとなった)。また11話ではラコスポのイロガーマからララを庇ったうえに飛び乗ってラコスポを殴るという運動能力の高さと並外れた勇気を持っているかのような描写も見られた。
自宅内での普段着は青と白の縞柄のトランクスとTシャツのみで、ズボンをはいていない。
またララの婚約者になる経緯が原作と異なっている。
OVA版
ララの発明品の「ぱいぱいロケットくん」にぶつかり暴発した事で女性化してしまい女性としての生活を余儀無くされる。その後成り行きで天条院家に運ばれ沙姫達と一緒に暮らす事になるが、沙姫達と風呂場での入浴中にララが侵入し発明品のバズーカ「解除弾」により元の姿に戻るが、沙姫達に悪印象を与えてしまう。女性としては「リコ」を名乗った。
ララ・サタリン・デビルーク
声 - 戸松遥
概要
本作のメインヒロインだが、正統派からやや外れた準主人公的な役回りを持つ。初登場は第1話で最終話まで全話登場。主人公はリトだが話数を進めるごとに実際の主人公より多く登場するため事実上の主人公となっている。また初期は作品の顔がリトだったが中期になってからララに変更されている。リトへの呼称は「リト」。
デビルーク星からやってきた宇宙人。銀河系を束ねるデビルーク星の第一王女。父はデビルーク星の王。母は宇宙一の美貌と謳われたデビルーク王妃。母親譲りの美貌とグラマラスな肢体と父親譲りの大胆さ(強引さ?)を持つ。地球人の女性とほとんど変わらない姿をしているが、デビルーク星人の特徴である悪魔のそれを思わせるような尻尾が生えており、強力なビームを発射できる(そのビームの最大出力が本人曰く「とっておき」)。ビジュアル重視で作ったため、設定上宇宙人にするか悪魔にするか悩んだキャラクターらしい。その名残か尻尾を始め、名前からもサタン、デビル等といった悪魔を連想させる単語が含まれている。髪型はロングヘアにアホ毛。髪の色はピンクで瞳の色は緑色。スリーサイズは林檎の調べによると上から89/57/87。次々と現れる婚約者候補たちとの見合いが続く日々に嫌気が差し、デビルーク星から家出をして地球にやってきた。この日をきっかけに、結城家に居候することとなる。
上記の事件によって、リトと出会った際に「尻尾があるけど満月を見て変身はしない」という旨を語っていたり、その後の地球見物の際の連続コスチュームチェンジの中の服装から、『To LOVEるの秘密』でドラゴンボールとの関連を疑われていた。
人気投票での順位は2位との圧倒的な差を付け1位。
登場話数は、リトに次いで多いがメインヒロインでありながら終盤はほとんど出番が無い話(特に唯をメインにしたバレンタインのエピソードやあったとしても数コマの出番だったりする話など)も多かった。
単行本の表紙には1巻、10巻、18巻に登場。
性格・能力
世間知らずの自由奔放な性格で、ハイテンションで活発。喜怒哀楽が激しく感情豊かで、思ったことをすぐに行動に移すトラブルメーカー。リトとずっと一緒にいたいが為に彩南高校へ転入生として入学するが、その美貌とグラマラスな肢体ゆえに、すぐに学校中で噂される存在になり、ファンクラブまで立ち上がっているとのこと。運動能力は非常に高く、相当手を抜いた状態でも地球人の平均を軽く上回り、100m走を10秒9(しかも普通の靴で)という、女子の日本記録をも凌ぐほどの驚異的な速度で走る程ではあるが、リトが彼女から逃げ切るシーンが多々あったりもするため、根本的に矛盾が生じている。基本的に彼女は下の名前で呼び捨てをする(例外は猿山ただ一人)。銀河系を束ねる王を父に持つだけあり戦闘能力もとても高く、後述する金色の闇と互角に戦えるほどであり、彼女との力比べ程度の手合わせの巻き添えで学校の校舎を完全に破壊したこともある[1]ほか、発した大声で台風の進路を変えてしまったことも。
天真爛漫な性格であると同時に傷つきやすい一面もあり、リトや唯に怒鳴られて落ち込んでしまうことがある。リトを振り向かせようとして空回りしてしまい、うまくいかないときなどには涙を流すこともあった。しかし、その度に周囲の人物の言葉や気づかいもあり、立ち直るという精神的な強さも持ち合わせている。
また銀河に名前の響く天才的な頭脳の持ち主でもあり、特に理工学系の知識と開発力に優れ、ララを狙う婚約者候補達の中には、その才能を兵器開発に利用しようと目論む者も存在する。発明品の中には、地球の科学では矛盾が生じるようなアイテム[2]を作っていることがある、ナナとモモがプログラムしたゲームのバグを一瞬にして正常に戻す等、メカニックの腕前は本物と言えるはずだが、発明品には欠陥品や不良品と言えるようなものが多い。しかし幸か不幸かララ本人はもっぱら、ちょっとした悪戯や気まぐれの遊びのための道具の開発にしか、その能力を活用しようとはしない。その具体的な理由は不明。
嗜好・行動パターン
前途の記述で分かる通り頭は良いのだが、その割にはリトに何度注意されても全く懲りずに全裸で家の中をうろうろしたり、夜中にこっそりと全裸でリトのベッドに潜り込んだり(リト曰く、3日に1回程の頻度で潜り込まれるらしい)、発明品を使ってから欠点に気づいて、結局はリトが災難に遭うなどは既にお決まりと化しており、その頭脳が本当に良いものなのか分からなくなるようなシーンが多々ある。「これからは恥じらいを持って裸でうろうろする」という迷言(?)をも残している。地球に来てからも数々の驚異的なメカを発明するが、多くの場合リトやその周囲の人々を悩ますトラブルの種となっている。
料理の腕前は壊滅的で、食べたリトによれば、「舌(あるいは喉)が焼ける」とのこと。「地球人の口に合わない」とも言われた程である。彼女の手作りの特製元気スープを飲んだザスティンらも、元気になるどころか3日間生死の境をさまよった。
味覚も常識離れしていて、ルンが食べさせた激辛サンドウィッチを食べた際も、「スパイシーでおいしい」で済んでしまった(同じものを食べたリトが巨大な炎を吐いていることから、間違いなく相当な辛さであったと言える)。OVAでもハバネロをかけたかき氷を美味しそうに食べるなど、辛いものを好む傾向が強い。しかし、美柑の作った料理(多くの人がおいしいと評価する)もおいしいと言っているのでおいしいと感じる範囲が広いだけである。
故郷の王宮では入浴の際も多くの侍女が傅くような生活であったためか、人前で裸をさらすことに抵抗が無いが、ラコスポとの戦いの際に服を溶かされた時は胸を隠していた。また、惑星ミストアで転倒し、リトの顔に裸の股間を押し付ける格好になってしまったときは流石に恥らっていた。ただデビルーク人特有の尻尾が敏感なため、そこを触られるのは極端に嫌がる。当初学校では自分が宇宙人ということを隠していたが、それまでも何かと常人離れした面が目に付いていたため、バレても特に驚かれることなく普通に受け入れられてしまった。周囲との関わりの上では、あまり相手の都合や心情を斟酌するようなことはなくマイペースが基本なので、時としてその振舞いが相手に自分勝手で非常識と受け取られることもあるが、裏返せば誰に対しても臆さず、偏見や猜疑心を持たずに打ち解けられるポジティブな一面でもある。ヤミや唯などがその例であり、当初距離があった彼女達に臆せず接したことで心を開き、打ち解けるといった様子を見せている。空回りすることも多いが友人知人に対する思いやりは深く、卑劣な行為で友を傷つけようとする者を許さない正義感の強さも持つ。
恋愛関係
父親が選ぶ見合い相手を拒んでおり、偶然出会ったリトを結婚相手にすることでその見合い相手から逃れようと考えるが、リトの発言を勘違いして本気でリトを好きになった。しかし、次第にリトの気持ちは春菜に向いていると察するようになる。それでも王女の権力に頼らず、あくまで一人の普通の少女としてリトに振り向いてもらいたいと純粋に願っている。「人を好きになること」に対しどこまでも真剣な少女であり、その気持ちは次第にリトの心にも変化を与えていく。それでも、彼女は俗に言う「鈍い」タイプであるため、恋の押し引きを物理的な押し引きと勘違いし、リトを地球人離れした怪力で振り回すなど、とんでもないシーンが多々ある。だが、ルンがリトにべたついているのを見たり、春菜からリトが好きだとはっきり言われたりしても、嫉妬心は見せないようである。しかし、春菜の気持ちを知り、自分がリトへの気持ちを伝えるのに必死になるあまり、周りが見えていなかったと気づき、ある程度リトと距離をおくことにした。またその影響からなのか、リトと出会った当初は見せなかった恥じらいを徐々に見せるようになる。春菜の気持ちを知った後、考えた末“お互いに応援し、2人で一緒に恋を頑張ろう”という解答に至った。
アニメ版第1期独自の設定
スリーサイズを調べたのは文化祭の準備において、里紗・未央のコンビになっている。また胸を揉まれることで揉んだ相手との婚約を成立、解消することができるというオリジナル設定が存在する。原作と比べると純粋にリトを思う描写が少なく、(無意識ではあるものの)リトと春菜の進展を阻害するといったトラブルメーカーの面が強調されている。特にギブリーの回では生物学の授業中に「リトをよく知りたいから」と言う理由でメスを持ってリトを授業中はおろか、昼休みまでぶっ続けで追い回すという奇行を全く悪びれる様子も見せずに行っていた。
ペケ
声 - 新井里美豊崎愛生(アニメ第2期)
ララが製作した意思をもつ万能コスチュームロボット。目が渦巻きになっており、羽が生えている。リトへの呼称は「リト殿」。普段はララが被っているが、ペケ自身に負担が掛かるため時々外されているようであり、その時のためにちゃんと衣服が別に用意されている模様。コスプレに近い格好(ドレスモード)から制服モードまでいろいろな形態に変化でき他者の衣服を修復することも可能で、視覚した服装を再現することもできる。またコスチューム機能の応用で人間の姿をしたことがある(性別が判別できない中性的な姿)。ぴょんぴょんワープくんでのワープ時などには非常に役立つ機械である。ただしエネルギーが切れると、コスチュームがボロボロ崩れ去る。ちなみにエネルギー充填のためには睡眠をとる必要がある。だが便利なだけではなく、使われている素材は耐熱性に大きく欠けているようで、リトがこの役をやった際には、ララの微熱以上かつ42度以下の発熱(42度以上ではリトが人体の構造上死ぬため)でコンピューターを破壊して暴走させ、周囲に大きな被害をもたらしてしまうなど、欠点もある。
ペケの形状をほとんど維持した形のドレスモードがララのお気に入りらしいが、視覚的にかなり目立つため周囲が規制をかけており、使用は飛行機能などが必要な場合などに限定されているようだ。
日常生活における普通の服へと変形した場合は本体は髪飾りとなっている。本体とララを引き離すと衣服の状態が強制的に解除される。また、ペケの意思にもよるが、引き離されたペケ本体を他の人が触れると、当人が衣服を着けていても、強制的にララの服にチェンジされる。
145話では街中で目立たないようにと擬人化したが、服装が普段と変わらなかったため、逆に目立ってしまった。
オキワナ星で春菜が見つけたフルーツの毒性の有無を調べるなど分析機能も有している。
普段の生活の中では、ララの衣服になるだけではなく、相談相手になったり、一緒にテレビゲームで遊ぶなど、総じてララの良きパートナーと言える存在である。
地球人の感性からして、明らかに非常識人なララが作ったロボットではあるが、その割に性格は礼儀正しく(ただし、初対面でいきなりリトのことを「さえない顔の地球人」と呼ぶなど、連載初期は毒舌家な面も見られた)、ロボットとは思えない喜怒哀楽の感情や洞察力も見せる。生みの親であり、デビルークの王女でもあるララを心底慕っているためか、リトがララの求愛に応えないことが理解できない。ララの気持ちを尊重する立場は取っているが、ごく普通の地球人で地位的にも能力的にもララとは引き合わないリトを若干軽んじていて頼りにしきれず、ララがリト以外の男性を眼中に置いていないことには懸念を抱いている。
西連寺 春菜(さいれんじ はるな)
声 - 矢作紗友里
概要
本作のもう一人のメインヒロイン。初登場は第1話。慎ましくおしとやかな性格の美少女。3月6日生まれ。リトへの呼称は「結城君」。
現在高校2年生で、リトやララのクラスメイト。クラス委員でテニス部に所属。ショートヘアの前髪を2つのヘアピンで留めている。
人気投票での順位は2位。
単行本の表紙には2巻、10巻、18巻に登場。
性格
普段の態度は控えめで、強く自己主張することはあまりなく、友人たちの中では一歩下がって相手を立てることが多いが、幼い頃によく父親に言われた「悩むくらいなら行動しなさい」という言葉の影響からか、リーダーシップも兼ね備えており、いざという時に頼れる芯のしっかりした少女である。学業成績も良く、二年生に進級時には、自ら立候補していないにもかかわらず多くのクラスメートに推される形でクラス委員の役に就くなど、人望も厚い。主にララ絡みの事故により、リトに着替えや入浴中の姿を見られるなど、エッチなトラブルに巻き込まれることが多く、リトを恥ずかしさのあまりひっぱたいてしまうこともある(物語の進行とともにララや唯と比べて減少した)。しかし、それを悪い方向に誤解して根に持つようなことはしない寛容さ、他者の行動の意味を正しく洞察しようとする聡明さ、誰に対しても分け隔てなく優しく接する愛情深さ、時には自分の身を挺(てい)してでも周囲の人間を守ろうとする勇気も併せ持っており、リトと同様に総じて非常に豊かな人間性を備えている好人物と言える。実際に林間学校宿泊でリトを自らの布団の中へ入れた事がある。後述のマロン曰く「まろやかで心和らぐ香り」の持ち主。そのためか「とらぶるくえすと」編では職業が勇者になった。
恋愛関係
リトが密かに恋心を抱く相手であり、彼女もまた中学校時代から優しい性格のリトに好意を持っており、実は相思相愛の関係である。本人はリトのことを中学2年生の時の体育祭のリレーで活躍したところを見て、その頃から意識するようになったらしいが、その後2年間の中学校時代はいずれもバレンタインデーのチョコレートは渡さなかった(もしくは渡せなかった)ようである(高校1年生の時点でリトが「チョコレートは美柑からしかもらったことがない」と発言しているため)。物語の序盤でリトから告白されるが、ララが自分に向けられたものだと思い余計に複雑な関係になる。リトとは度々いい雰囲気になりかけるが、お互い相手の気持ちに全く気付いていないことと、ララが原因のトラブルのために、関係はなかなか進展しない。
リトに自分の気持ちを伝える勇気を持つことが出来ず、彼への愛情表現がストレートなララに対し羨望と軽い嫉妬を抱いているが、ララとの友情が深まるにつれ、ララの気持ちを慮るあまりに益々リトに対して積極的な態度に出辛くなるという、自分の思いより先に友人を思いやる優しさ故のジレンマも抱え込んでいるが、このままではいけないと感じ、自分のリトに対する気持ちをララに告白した。ララにリトへの想いを伝えた後は、今までの抑えていた気持ちの反動なのかリトの妄想が描写されてきた。
第一期後半においてルンがララに対する恋愛妨害策としてドSスプレーを導入したがララに噴射するつもりが手違いで春菜に誤射してしまい、一度だけ性格が180度転換した事がある。
彼女のリトへの想いを知っているのはララ、ペケ、美柑、ナナ、お静、御門、マロン、林檎。
その他
幽霊などの類が大の苦手(ただしお静とは仲良くなっており、最近は幽体離脱した姿を見ても冷静さを保っている場面があったりする)で恐怖が極限に達すると暴れ出すという癖があり、その際自分よりも大柄なリトを文字どおりにハンマー投のハンマーのように振り回し、「打撃」「投擲」などあらゆることに利用する馬鹿力は、ララや金色の闇も一目置くほど。しかも特にそれで疲労がたまる様子も見られないなど、凄まじい剛腕の持ち主でもある。親友の里紗・未央に胸を揉まれるなど、度々イジられるのが悩みの種。胸が友人たちと比べて小さいのを密かに気にしており、裏では牛乳を飲む、腕立て伏せをするなど地道な努力をしているらしいが、本人曰く「あまり変わらない」らしい。
リトはネガティブになると彼女の妄想をよくしてしまうが、ネガティブな妄想の中に登場する春菜はリトに対して普段の性格から考えられないような冷たい台詞をリトに向けることがある(ひどい時には『私バカな人キライなの』『さよなら、てか死んで』とまで言ったことがある)。唯の妄想内でも同様。しかし、そういった妄想とは対照的に、彼女のエッチな妄想をすることもあり、その時の妄想内の彼女も本人とは思えないような性格描写となっている。
アニメ版第1期独自の設定
里紗・未央の調べによるとスリーサイズは上から79/56/82とされている。
14話でマロンを助けてもらった際に服がびしょ濡れになったリトを自宅に招いてシャワーを貸すなど、原作と比べると積極的な性格である。
リトに下の名前で呼んでもらった際はとても喜んでいた。
金色の闇(こんじきのやみ)
声 - 福圓美里
概要
第5巻から登場する本作のアンチヒロイン。宇宙で最も危険視されている殺し屋。リトへの呼称は「結城リト」。
「金色の闇」はコードネームであるが、本名を明かさないので他の登場人物達からはヤミヤミちゃんなどコードネームをもじった愛称で呼ばれている(本人もこの愛称で呼ばれるのは気に入っているらしく、後述のクロに対しても「ヤミちゃん」と呼んでいいと語っている)。よって本稿でもヤミと表記する。
彼女にとっては他人の名前も、識別コードのような認識らしく、ララや美柑など幾分親しい相手を除いては、いちいちフルネームで呼び捨てる。本名以外にも出自に関しては本作中ではほとんど語られていない。本人は宇宙をたった一人で生きる孤独の身であることを示唆する発言をしている。また洞察力も高いようで女性化したリトの正体を一目見ただけで見抜いている。
人気投票での順位は3位。
モデルは作者矢吹の前作『BLACK CAT』のイヴ。性格以外はイヴの設定の多くを引き継いでいる。特にビジュアル面はイヴに酷似しているが、イヴよりも変身(トランス)能力のバリエーションは減っており、身長はイヴより高めな描写となっている。なお、イヴと金色の闇はどちらも福圓美里が声を担当している。
単行本での解説によると、当初の長谷見のシナリオではしゃべり方も幼く性格もイヴによく似ていたが、本作向けの新キャラクターとして描きたいという矢吹の意向もあり、漫画では素行面の描写が変更されたという。
人工知能搭載のルナティーク号という宇宙船を所有しており、数々の死線をくぐり抜けてきた相棒(パートナー)と語っている。ナナ曰く「口悪い」。
単行本の表紙には5巻、14巻、18巻に登場。
能力
外見は金髪・黒服の小柄な美少女で非常に愛らしいが、見かけとは裏腹に、体内のナノマシンによって、髪の毛や腕など自分の身体のあらゆる器官を自在に武器に変身させ戦う能力を持つことから「全身凶器」とも呼ばれる。ただしこの能力は、短期間に頻繁に使用すると身体に負荷が蓄積し危機的な状態になる。また、上記の能力(トランス能力)を使わずとも、体術だけでも相当な戦闘能力を持っており、銭湯でリトを蹴飛ばした際には、常人には考えられないほどの勢いでリトが吹っ飛んだだけでなく、賞金稼ぎの2人も「今の一撃で殺そうと思えば殺せた」と発言していることなどがそれを強調している。だが、何故か自分目掛けて吹っ飛ばされるリトを回避しない(最終話で「あなた如きを相手によけるのは屈辱なのです」とリトに発言)。
作中経緯
「リトはララを騙し、デビルーク星乗っ取りを企てる残虐非道な極悪人」という依頼主ラコスポの偽情報に踊らされ、リトを抹殺しようと地球に来訪。途中、ラコスポに利用されていたことに気づいたため処分されそうになったところをララに助けられたことが原因で、彼女に不器用だが好意を抱くようになる。
ララに興味を持ったため、依頼が白紙に戻った後も「自分はターゲットを殺し損ねたことはない」と理由を付け、地球に留まり引き続きリトを付け狙っていたが、能力の使い過ぎによって生命の危機に瀕した際、リトに助けられたことにより彼に対し複雑な感情を持ち始める(つまり借りを作った)。その後も度々彼の優しさに触れ、徐々に心を許していく。その際は、「どうして敵である私を…」と言う趣旨の台詞が定番となっている。またララやリトとの関わりの中で、リトの妹の美柑に慕われるようになり、積極的に親しくなろうとしていた美柑を最初の内は素っ気無く接していたが、賞金稼ぎティーガーの襲撃の際に気遣われたことなどから、ララとともに美柑に対しては、友人として親交を結んでいる。美柑が宇宙人の暴漢に襲われた際は、相手の息の根を止めようとまでしたり、彼女を「私の友人」と呼び、自分と同じ服を着ているのを見て、嬉しそうな表情を浮かべるなど、美柑に対しては他の地球人へ対する感情とは異なる、特別な想いを抱くようになっている模様。その他の展開でリト達主要キャラクターのグループで海や祭りに行く際には、たいてい美柑と一緒に行動している。『ダークネス』からは、美柑の薦めにより彩南高校に編入する。
終盤でセリーヌの花粉を浴びたことで一時的にリトを好きになったことが原因で彼とデートをした時に初めて笑った表情を見せた(ちなみ彼女が笑顔を見せたのはこれが最初で最後)。この時は、トランス能力を駆使して服装を変えるという新しいトランスの使い方もしていた。
性格
口調は常に「です・ます」調で丁寧だが、普段は他者に心を開くことはなく、口数も少なく無表情。生粋の暗殺者であったため(作中では捨てられた子供である事が明らかになっている。)地球人の持つ友情や家族愛や恋愛感情といった概念に疎い。そういった感情が欠如している自分を自覚していることもあり、恋愛小説などを読んだりするなど、恋愛感情がどういうものなのか知りたいとも思っている。しかし、下着を覗き見られたり[3]身体を触られたり、胸を揉まれたり、男性から性的関心を向けられることには過敏で、「えっちぃのは嫌いです」という決まり文句と共にそういった相手を退ける。だがダークネスでは、相変わらず裸を覗かれるシーンがあったものの攻撃は加えなかった。最近ではあまりにもリトから恥ずかしい被害を受けることが多いため、ワザとやっているのではないかと疑っている。前述の通り「えっちぃ」のが嫌いなのでリトを攻撃する回数はヒロインの中で一番多い。だが、リトがエッチな性格をしているわけではなく、むしろ二人とも被害者であるパターンが多く、これは彼女が伝説の殺し屋と言われる割には冷静さをやや欠いていると言える。他にも、からかわれたり、子供扱いされるなど見下すような態度をとられると、不愉快そうな反応を見せることがある。また、本人は無関心を装うが、自分の胸が小ぶりなのを気にしているような態度も時おり見せる。その際には「私だってトランスを使えば…」がお決まりのセリフとなっている。しかし、実際にトランスで巨乳化しても、結局その外見に不満があるのか、その姿を偶然見たリトを追い回し、リトの女体化のきっかけになったこともあった。
性格等が回を追うごとに徐々に平和的になってきてはいるものの、やはり殺し屋だけあって思考回路は非常に危険なものがあり、町内美化運動時に「ゴミ掃除と聞いて…」と言いながら校長を掃除(始末)することもあった。
嗜好・弱点
リトとの初対面時に、リトからたい焼きをもらったため、それが大好物になり、地球に来て以来の主食であるらしく、他の物を食べるシーンはほとんど見られず(本人曰く「食べ物に特にこだわりはない」らしい)、美柑と体を入れ替えてリトに食事を用意した際にも、たい焼きばかりの凄まじい料理を作っていた。だが、そのような偏った栄養バランスでどのように生命維持をしているのかは不明。1度だけ結城家で すき焼きパーティーに招待されたことがあるが、その際には乗り気で参加し、実際に食したところ「美味しい」と高評価していたため、ララのように特異な味覚をしているわけではない。趣味は読書で、よく書店や彩南高校の図書室に入り浸っている。一方、ニュルニュルとヌメる物が苦手で、そういう性質の触手を持つ怪物に襲われると生理的嫌悪から戦意を失うこともある。また、その状態でトランス能力を使おうとしても、不発に終わることが多い。
アニメ版第1期独自の設定
アニメ版では照れる仕草や表情を多く見せたり、文化祭で欠席した生徒に代わって、仕事のつもりでアニマル喫茶のウェイトレスをつとめるなど、原作よりも若干親しみやすい性格描写になっている。年齢は本人が語るところによると、フロムス銀河暦で24歳とのことだが、地球暦換算で何歳になるのかは不明。本人にもわからないらしい。また原作では住居が不明なのに対し、アニメ版では御門涼子の診療所に身を寄せている。余談だが初登場が原作よりも遅く、原作では彼女より後に登場していたルンや唯よりも登場が後になってしまった。
基本的にリト、ララ、御門涼子以外の人物との関わりは少なく、美柑との絡みは一切無かった。
OVA版
既に美柑と友人関係となっていて、美柑の相談に乗り、同じ寂しさを理解する者として諭すなど大人びた一面を見せていた。
古手川 唯(こてがわ ゆい)
声 - 名塚佳織
概要
第6巻から登場。元1-Bクラス委員。2年生からリト達と同じ2-Aのクラスメイトとなる。髪型は黒のロング。リトへの呼称は「結城君」。ヤミとナナからは「コケ川」と間違えて呼ばれたこともあり、それに関して本人は快く思ってはいないが、後に2人とも正しく呼ぶようになっている。名前の由来は、女優古手川祐子から。
単行本の表紙には7巻、15巻、18巻に登場。
人気投票での順位は6位[4]
性格・行動パターン
学校の風紀に厳しく、秩序を乱すものを許さない理性中心の思考をするガチガチの堅物少女。美少女と呼んでいい外見だが、ほとんど気難しい表情しか見せず、明るく柔和な笑顔で人に接することが滅多になかったが、作中で自分を助けてくれた後、慌てふためくリトに対して思わず笑顔を漏らしたのが最初であり、以降徐々に笑みを見せるようになっている。後述のバレンタインの時には、自分のチョコを受け取って喜ぶリトを見て瞳を潤ませたこともあった。新学期早々、ララとリトを風紀を乱す危険人物として目をつけるが、裸を見られたことや自分を気遣ってくれたこと、町の不良から身を挺して守ってくれたことをきっかけに、リトを意識しはじめる。しかし性格上、自分のその感情が好意であるとは認めることができず、素直に態度に表すことも出来ないでいる(恋をしたことがあるかと指摘されても「興味ない」「ハレンチだわ」と振舞っている)。かなりのツンデレであり、リトの言うことには訳も無く反発してしまいがちで、本人もリトやララに対して余計なことを言ってしまう自分を自覚していて、よく思ってはいない(ただしオキワナ星編では自分の非を認め、ララに素直に謝った)。当のリトには「何故かいつも自分に対して怒っている」、「笑うことが無い」、など少々誤解されてしまっている(上述の笑顔を見せた時も「お前笑ったりできるんだ」と言われてしまった)。だがバレンタインの際にその誤解は解け、印象や友人関係を修復出来た。
非常識な騒動が横行している彩南高校の現状を過剰に憂慮しており、自分の価値観で生徒達の素行を律することが学校の秩序を保つ道と考えているため、その正義感の強さとは裏腹に彼女自身もまた、ある意味でトラブルメーカーとなってしまっている。義務感と使命感から2-Aでもクラス委員を買って出るが、深い考えもなく興味本位で立候補したララとその座を争うことになり、結果はララと共に落選。2-Aの風紀委員となる。また、秩序を重要視する性格からか、法律に関する本を読んでいたシーンがある。作中ではリトや春菜と同じく常識人に当てはまり、宇宙人関係などの珍事を眼にすると、「ありえない」「非常識だわ」と言うのがほぼお決まりとなっている。
良く言えば生真面目で誠実な性格であり、基本的には正論を主張しながらも、その活動ぶりが秩序と規律に関して妥協を許さない徹底したものであるために、級友たちの不興をかって孤立しかけたり、向こう見ずな行動で自身が危険な目に遭ったりすることもあるが、その度にララの気さくな振舞いや、リトや春菜の気遣いと行動によって救われている。逆に、高齢の骨川の体を気遣って掃除を行う、セリーヌの件で落胆していたリトを気遣う表情をするなど、彼女自身もまたそういった優しさを持ち合わせている。
自分の規範意識にそぐわない男女関係を目にしたり、胸を揉まれるなどの卑猥なトラブルに巻き込まれた際には赤面して「ハレンチな!」「ハレンチだわ!」と叫ぶのがほぼお決まりになっている。また、ララ絡みの事故や不可抗力が主要因ながら、リトを相手に度々恥ずかしい思いをしているため、自分に降り掛かるエッチな災難に対しては、リトによる犯行が物理的に不可能な状況下ですらも側に居るリトをまず第一に疑うことがしばしばで、沙姫の別荘では停電が起こった瞬間に、何もしていないのにリトを警戒し、体をガードするといった様子が見られたが、結局は猿山に突撃され、逆に自ら胸を押しつけてしまう結果となった。非常識を許さない性格とは逆にときおり鉄拳制裁も飛び出すこともあり、その数はヤミに次いで多い。しかしそういう自らが、頭の中では何かと「ハレンチな」連想や妄想に走ってしまう場面も多分に見受けられる。
恋愛関係
中盤以降はリトへの想いが次第に高まってきているようであり(本人はなかなか認めないが)、夏祭り、お正月の新年会など特別な服(浴衣、振袖など)を着る集まりに参加する時は何かと準備に時間をかけて遅れてやってきて、必ずその時には彼の目を意識するまたは褒められる妄想をするといった描写が見られ、バレンタインの時にはリトに喜んでもらいたい一心で、初のチョコ作りに挑戦し、幾度の失敗を重ねるも頑張ってチョコを完成させ、紆余曲折の末渡す、というように、無意識の内に彼に好かれようと努力を重ねている節があり、それが垣間見える頻度は他のヒロイン達に比べかなり多い。その様子は兄の遊曰く『分かりやすい』。
嫉妬をしやすいのか、念力でリトを操り御門先生にオイルを塗らせていたお静を怒鳴ったり、「口に合わない」と言われ落ち込んだララに、慰めをかけたリトの後ろで面白くなさそうな顔をしていたりした。
家族・友人
家族は兄の遊と、母親が1話だけ登場している。その他の家族構成は不明だが、唯自身は「うちの家族はだらしない」と感じており、家庭内でも風紀の乱れを嘆いている。また、家庭ではしょっちゅうリトの事を話している(ぼやいている)ようであり、それを遊に指摘されている(勿論本人は無自覚であり、指摘された時には真っ赤になって反論していた)。
ただ、上述の様な性格傾向のためか、休み時間などの教室においてもポツンと一人でいるような描写が多く、本当の意味での友人と呼べる存在はいない模様だが、振り回されてはいるもののララを嫌っているわけではない他、クラス委員の春菜とは行動することも多く、最近はそれ以外の人物ともそれなりに親しくしてはいる。風邪をひいた際も実際はララ、春菜、ヤミ、ルン、お静といった多くの友人達が見舞いに来ている。
人間体化したセリーヌが初めての外出時に初めて会ったリトの周辺人物でもあり、セリーヌにとても懐かれている。唯の方も悪い気はしないのか、「古手川のこと気に入ったみたいだな」とのリトの言葉には思わず嬉しそうな表情を浮かべたり、以降の沙姫の別荘ではお風呂でのセリーヌの世話をしたと思われる描写があり、みんなでプールに行った時は遊び疲れたセリーヌが肩に乗っかり寝ているなど、彼女の方もまたセリーヌに対して愛情を注いでいると思われる。また、リトとセリーヌと3人で公園に居た際、通りすがりの老婆に家族と間違われたこともある。その時、「自分とリトとセリーヌの3人家族」という内容の妄想を浮かべてしまっており、直後に赤面しながら慌てて否定していた。なお、この妄想内ではリトからは「唯」と名前で呼ばれていた(画集での作者のコメント曰く、単行本15巻の表紙はこれが元ネタ)。また同巻の書き下ろし文章では、苦しんでいたセリーヌを気遣って手を差し伸べるといった優しさを見せていた(後に初対面の人間体のセリーヌに懐かれる理由の一つと思われる)。時折見せる、上記のような好きな人に関する突飛な妄想をする一面や、また極端にネガティブな妄想をしてしまう所がリトと共通するものがあり、作者の長谷見もキャラクター紹介の欄で「実は一番リトと気があうかもしれない」と語っている。
キャラクターとしての特徴
泳げない、いわゆる金槌である(浮き輪があれば何とか水に入れる)。幼い頃は強気な一方で無視されると泣きだすといった泣き虫の面もあった(昔の一人称は「唯」だった)。一方で猫好きという女の子らしい面もあり、部屋のドアノブは猫の形をしており、部屋の中は猫のぬいぐるみが一杯である。ファンシーショップから出てきたこともある。
本人は意識していないがスタイルが良く、特に元からそこそこあった胸は最近更に大きくなりつつあるようで、自他共にその成長を感じている。それ故ララと共に、胸の大きさに関して密かにコンプレックスを抱いている春菜やナナの羨望の的になりつつある。
自分のリトへの想いを知る人物は春菜と比べると少なく、美柑、モモ、遊のみ。
ヒロインとしての扱いは良く、またスタイルがよく、ララと異なり恥じらいを持っているせいもあって、エッチな災難に遭う確率が他のヒロインと比べても極めて高い。また、回を追う毎にその災難が下半身絡みになることもなにかと多く、とらぶるくえすと初回ではリトの顔の真上に脚を広げて落ちてきてしまったり、バレンタインの回ではリトに下着の外から秘部を触られたり(もちろん不本意ではあるが)、アクシデントにより下着が切れ、「はいてない」状態をリトに完全に見られてしまうなど見た本人は、後のある事情で記憶は無いが、ここでもまた他のヒロインに比べると過激な描写も多い。それ故に出番も多く、他の人物より優遇されているところもあり、唯一普通の登場人物から主要登場人物になった。
上述のことから作者もとても扱いやすいキャラクターのようである。終盤ではエッチな目に遭う確率が春菜やヤミより多くなっている。
アニメ版第1期独自の設定
原作と同じくシリーズ途中からの登場であるが、アニメでは当初からのクラスメートということになっている。リトに対しては原作同様危険人物としてマークしていたが彼が街中で次々に人助けをしているのを目撃し、彼の優しさに好意をもつ(しかし、それ以降はあまり唯が目立っていない話が多いので関係があまり発展しなかった)。また、特に水が苦手という描写は無く、ララ達と共にプールで問題なく遊んでいる。文化祭の出し物に、書道の展示や地域研究を提案するなど、風紀指導以外でもクラスを品行方正に保つべくリーダーシップを取ろうとする描写がある。また、自分の提案が全く支持されずに落ち込むこともあった。スリーサイズは里紗・未央の調べによると上から88/59/87(ちなみに、このデータからクラスではララの次にスタイルが良い模様)。また着やせするようである。
周囲から堅物扱いされる性格が形成されたのは、第22話で上述の様な家庭環境が原因だったという回想シーンがあった。また、その回想シーンで運動会(と思われる)の何らかの種目で1位を取っている回想があることから、運動神経もすぐれているようである。
ララが宇宙人だと判明した際、「だから不謹慎だったのね」と偏見的な描写があった。
OVA版
3巻では何故か全く違った明るい性格になっている。4巻では露出過多な服装をした里紗と未央を見て慌てているリトに「花屋ならもっとしっかりしなさい」と意味不明の叱責をする(直後春菜に「花屋は関係ないと思うけど」と突っ込まれた)、部屋の外で寝ようとしたリトに心配するのを誤魔化しつつも毛布を渡す、胸を見られた際に落ち込むなどといったリトをかなり意識している描写が多々ある。

彩南高校

クラスメイト

猿山 ケンイチ(さるやま-)
声 - 吉野裕行
リトの親友。中学生時代の彼と一緒に写っている写真があることから中学生以前の仲と思われる。リトへの呼称は「リト」だが、ホレ草編のバレンタインデーに1度だけ「結城クン」と呼んだこともある。外見はどこにでもいるような平凡な男子高校生だが、学園祭の実行委員として、クラスの出し物に自身がプロデュースする、女子生徒に際どい動物のコスチュームを着せて接客する「アニマル喫茶」を提唱し、クラスメート全員の賛同を得るなど、見せ場では異様な発言力と実行力を発揮する侮れない男。放送部に所属しており、体育祭のときには実況を務めている。また、他人から下の名前を呼ばれたことが極めて少ない(金色の闇からフルネームを言われた時程度)ため、前途の体育祭の実況、梨子とデートする際、殺し屋クロの現れた際の騒動、この3度以外に彼の下の名である「ケンイチ」という名は出てきていない。
経緯は不明であるが、リトの想い人が実は春菜であることを連載開始当初から知っていた唯一の人物でもある。そのため2人をくっ付けようと画策することもあるが、それをダシにして自分が楽をしようとすることもあったりする。
リトとは対照的に、異性への興味に関しては並みの男子以上に旺盛でコミュニケ-ションにも積極的だが、自身は恋に恵まれず、幾人もの美少女と縁深いリトを羨むこともままある。
色欲の暴走からリトをトラブルに巻き込むこともしばしばで、機会があるたびに女子の入浴を覗こもうとしたり、教師の目を盗んで女子生徒の部屋に忍び込もうとするが、ことごとく失敗しているため、スケベなキャラクターではあるのだが、前述のような失敗が功を奏し、そこまでスケベと思われている様子はない。しかし、逆に不可抗力でエッチなトラブルに巻き込まれがちなリトの方がスケベ扱いされることが多く、彼はそのトラブルを羨ましがっている。また、ララの発明品で一時女性化したリトに、そうとは知らずに一目惚れしたりもしている。
終盤では水着姿の唯とまともに会話しているリトを見て「変わったよなー」と感慨深げに語っている。彼曰くララとの生活の影響であるらしい。
リトや薬でドS化した春菜に「サル」「エテ公」などと呼ばれる羽目にあっている。本人自らが名前繋がりを連想させるツッコミをしている時もあった。
アニメ版
アニメでは保健委員。アニメのオリジナルストーリーでは彼中心のエピソードで宇宙人の子供の面倒をみる優しさを見せるなど、原作よりも性格面で踏み込んだ描写がある。また美少女に囲まれるリトを羨む一面が強調されたエピソードも描かれており、春菜や唯がリトに熱い視線を向けていることにも気付いているらしい。原作同様にアニマル喫茶を提案する描写があり、その際は原作になかった設定で犬が好きと言う自称があった。
籾岡 里紗(もみおか りさ)
声 - 柚木涼香
春菜の親友。髪型はウェーブのかかったショートヘア。リトへの呼称は「結城」。
都会的で洗練された外見の美少女。明るく社交的な性格で、誰とでもすぐに打ち解けることができ、制服の襟を開いたり猥談を好んだり、黒い派手な下着を着用したり、典型的な今時の「進んでる」女子高生といった感じの少女。女子の胸を面白がって揉んだり、ララの尻尾を弱点と知って以来触ったりするなど、スキンシップ過剰気味。未央と共にララに男の子の喜ぶ格好として裸エプロンを教えたり、リトに自分のスカートの中を見せたこともある。部活動は、春菜と同じテニス部に所属している。常に後述の沢田未央と一緒にいるため、ララからは「リサミオ」と呼ばれている。
度々春菜にリトとの関係を怪しむような発言をしてはいるが、それはいつもふざけ半分での発言であり、すぐに冗談だと言って前言を撤回するなど、春菜の気持ちが理解出来るようで出来ていない一面がある。115話では長らく恋をしていない旨を発言していることから、現在は特に恋愛対象として見ている者はいないらしい。
ララを「ララちぃ」、金色の闇を「ヤミヤミ」、レンを「レンレン」、ルンを「ルンルン」と呼ぶ。唯のことは「古手川さん」と呼んだり「唯」と呼んだりと何故か一定していない。ララがさえないリトにゾッコンな理由が理解できないが、17巻ではそういう自らが(リトを相手に)危険な行為に走ろうとする描写がある他、そうとも取れるメールなどでリトをやきもきさせている。ララの一途な気持ち自体は、格好良くて羨ましいと思っている。
自称だが、テニス部1の力持ちであり、春菜と未央の2人を抱えた状態で落とし穴に少しの間ぶら下がっていたこともある。
単行本の表紙には17巻に登場。
アニメ版
文化祭での衣装作成のため未央と共にクラスの女子全員のスリーサイズを計る。これにより原作では明らかになっていない各キャラクターのサイズが、アニメでは明らかになっている。
沢田 未央(さわだ みお)
声 - 千葉千恵巳
春菜の親友。ツインテール眼鏡がトレードマーク。リトへの呼称は「結城」。
臨海学校の肝試しにまつわるジンクスに詳しいなど、情報通。里紗と同じくララを「ララちぃ」、金色の闇を「ヤミヤミ」、レンを「レンレン」、ルンを「ルンルン」と呼ぶ。常に籾岡里紗と一緒にいるため、ララからは「リサミオ」と呼ばれている。
引っ込み思案になりがちな春菜を、里紗と一緒に元気付けてあげるなど友達想いだが、春菜がリトを密かに想っていることには気づいていない。
里紗とは高校以前からの友人同士で、里紗と共にララとはすっかり打ち解けた友達となり、春菜も加えた4人で行動することが多くなった。
主要女性キャラクターでただ一人主演作の回がないがメイド喫茶でアルバイトをするなど多少彼女の素性も明かされた。
単行本の表紙には17巻に登場。
レン・エルシ・ジュエリア
声 - 大浦冬華
ララの幼馴染。中性的な顔立ちの美少年で、髪の色はある有名な無免許医師のような白と黒。リトへの呼称は「結城」。顔の良さに関しては敵意を持つリトすらも認めている。更には成績優秀にして運動神経抜群[5]。2本のアホ毛が生えている。メモルゼ星人の王族の出で、精神も肉体も逆転する「男女変換能力」を持っており、くしゃみをするとルンに変わってしまう。ただ、本来はくしゃみ程度で性別が変わることはなく、地球の磁場などの環境が影響しているとされる。ルンとは、脳内で会話することが出来る。ララからは「レンちゃん」と呼ばれている。小さい頃はララの発明品の実験台に使われたり女装をさせられたりしており、後者について言えば、再会した今も変わっていない。幼い頃からララに強い恋心を抱いており、ララは忘れてしまっていたが将来男らしくなったら結婚すると約束していたらしく、その約束を果たすために地球を訪れ、彩南高校に転校してきた。リトを一方的にライバル視し、ララの好意を彼より自分に向けようと必死だが想いはまるで伝わっていない。その上もう一人の自分である女性人格・ルンの心までも奪ったリトへの敵意は強まる一方である(ただしルンの心を奪う形はレンの自業自得だが)。2年生に進級し、一人だけララやリト達と別のクラスに分かれてしまった際は、リトに「何か裏工作したな! そうに決まってる!!」と一方的に決めつけて泣きながら詰め寄り、(一応描写はされているが)激しい暴力行為にまで発展したこともあるが、後にルンが校長と交渉し、リト達のクラスに転属することとなり、結果ララと同じクラスになったがその頃からは既に出番が減っていたのであまり意味はなかった。
一方のリトも何かと因縁をつけられたり、彼が原因のトラブルも少なくなく、またとある誤解で一時期レンのララへの気持ちも本気ではないと思い込んでいたこともあるため、まさに犬猿の仲であるが、出番が無きに等しくなっていったためこの設定自体が特に意味のないものとなった。また、リトがどつき漫才的なリアクションをとる唯一のキャラクターでもある。
第27話では、自分がまいた種[6]が原因で、基本的に殴られ役であるリトに顔が変形するほどの力で殴られたこともある。
地球では乗ってきた宇宙船を自宅として暮らしている。
女性的な容姿や男女変換能力は彼にとってコンプレックスの原因となっており、何かにつけ「男らしさ」にこだわるのはその現れであるが、危機的状況でクシャミをしそうになった際に「まずい」または、「こんなときに」などと発言していることから、一応ルンの存在は大切なようである。
モモが呼び出した宇宙スイカに「サイクロン・グレネイド[7]」という技を使おうとしたが、不発に終わったためどんな技かは不明。因みに、この時点で彼の出番は、前途のスイカとの戦いののち実に26話もの間(約半年間)、他のキャラクターの回想や、口頭内にすらも1度もない状態となっていた(ただし、同一人物であるルンは出ている)。更に26話ぶりの登場シーンも、悪だくみを考えているルンの脳内に出た僅か1コマのみ(ちなみにこれ以降は彼は一切登場しないので、これが彼の最後の出番だった)と、一部の脇役よりも出番が少なくなる、更には最終回にすら出番が無いなど非常に扱いの悪いキャラクターと化してしまった。
ルンがアイドルになってしまい迂闊にくしゃみができない立場となったため、出番がどんどん減少し、遂に全くと言っていいほどなくなった。そのため猿山と久々に会ったときには猿山に忘れられていたほど(猿山は冗談だと言っていたが)。心の中でルンに早くくしゃみをするように言われた際にも、「今は僕の番だ!」と言っていることから出番の少なさを気にしているようである。更に、登場人物紹介で、彼が先に登場したのにもかかわらず、13巻からルンより小さく描かれていた(6から12巻は逆)。
上記のようなことから、ある意味一番可哀想な役回りであるともいえる。また、初期の出番がそこそこ多かった頃は、話のオチとしてもよく使用されていた。
人気投票での順位は15位。
アニメ版
最初は原作と同様にリトと張り合っていたが、ララから「男らしくなった」と認めてもらうことそのものに拘るようになり、男らしさを極めるための特訓を重ねる。その件でテレビに出演するほどの話題になった。そのためか、リトと張り合う場面は原作よりも大幅に少ない。
ルンと入れ替わる条件については、原作のように母星と地球との環境の違いの影響などは特に説明されておらず、くしゃみをすると男女が入れ替わる体質ということになっている。
原作よりも出番に恵まれていることを始め、キャラクターの扱いは原作以上に良い扱いとなっている。
アニメ版の宇宙船はタクシー乗用車などに変身することも出来る。このシステムを使用し、最終話で(春菜らの頼みとはいえ)リトに協力するという、原作では考えられないような姿勢が見られた。
ルン
声 - 大浦冬華
レンの女性人格。リトへの呼称は「リト君」。
セミロングの美少女で、レン同様に2本のアホ毛が生えている。スタイルもそれなりに良い。くしゃみをすると入れ替わり、記憶はレンと共有しており、脳内で会話することも出来る。ララからは「ルンちゃん」と呼ばれている。ララのせいで起こったあるアクシデントがきっかけで、リトに恋をしている。そのため、恋のライバルであるララには、小さいころにレンと同様に発明品の実験台にされたことなどもあり、内心ではレンとは逆に強い敵意を抱いている。したがって表向きは「ララちゃん」と親しく呼んではいるが、心の中では「ララ」と呼び捨てにしている。しかし、とある事件で学校の屋上から落ちそうになったところをララに助けられた際に心の中ではララに謝罪をしていたため、ララが救出に失敗しなければ和解していた可能性もある。
女子の制服を用意して学園に潜入・リトにキスを迫るなど、レン以上に自分の気持ちに素直で大胆な性格。リトに会うたびに抱きつくなど、アプローチは常に積極的で、リトに裸を見られたり胸が当たったりしても全然気にせず、むしろわざとやっているように思える場面さえあり、スケベなトラブルに巻き込まれても全て許してしまう変態的一面が多い。リトに嫌われたくないがために、嫌っているララを含めリト以外の人間にも愛想よく接し、不平不満を内に隠す八方美人で、心の中でバカにしたり、利用したりとかなり腹黒く、基本的に真に心を開く相手は少ない(真に心を開いたと言えるのはリトと霧崎恭子の2人のみ)。誰かがリトをひどい目に遭わすのを見ると、不機嫌になる。加えて、団体行動にも同様の理由で渋々従うなど、レンとは対照的に協調性に欠ける部分も見受けられ、総じて性格はあまり良くないと言える。しかし、自分の間違いを気付いた時は素直に反省するなど、根は純粋な面も持ち合わせている。積極的だが空回っているばかりのレンを情けないと評しており(ただし、空回っている点は自分も一緒である)、時には自分に都合が悪い状況で彼を身代わりにすることも。ララは幼い頃よくレンに女装させていたが、ルンの存在がその原因とされている。
ララへのイタズラには、宇宙からの通信販売で入手した怪しげなモノを主に使うが、やはり失敗に終わる。
リトがその場にいるとき限定ではあるが、肌の露出や破廉恥なトラブルに全く動じず、その点ではララと同等、もしくはそれ以上と思われることも多々見受けられ、全裸すらも全く気にしないことも当たり前のようにあったりする。
ある時、街を散策中に芸能プロダクションによりスカウトされ、『RUN』の芸名でデビューを果たし、CDはトップセールス、各種イベントに引っぱりだこの超人気アイドルとなった。アイドルになればリトの気を引けると考えての芸能界入りだったが、性に合っていた模様で、本人は仕事にやりがいも感じている。一方で、リトと同じクラスに編入してもらう取引で校長に未発表の新曲を歌って聞かせるなど、自らの恋路のためにも立場はしっかり利用している。マジカルキョーコでは、悪の組織ウザースの首領「ブルーメタリア」役で出演している。マジカルキョーコで共演した霧崎恭子に対しては、主役ということに加えてトップアイドルだということもあって、初めは嫉妬にも近い敵対心を抱いていたが、彼女が自分のブログをしきりにチェックしていてくれていたり、今までの自分のCDを全部持っている程の熱狂的なファンだということを知って、友人関係を結ぶこととなる。初登場以来、非常に出番が増えておりサブヒロインとしての扱いもそれなりに良い。だがそれ故に男人格であるレンの出番を消滅させてしまった。
単行本の表紙には6巻、16巻、18巻の表紙に登場。
漫画版の「迷い猫オーバーラン!」にて第2話で街中の新曲発売のポスターで『RUN』としてゲスト出演している。
人気投票での順位は8位。
アニメ版
主要人物の中で一番性格面が変更されたキャラ。原作ではレンの登場が先だが、アニメではレンの登場回と同時で、リトの登校中にレンから変身した状態で先に出会っている。また、宇宙ピラニアを使うなど、ララたちにイタズラするところは原作と同じだが、それほど腹黒い描写はない代わりに、リトの発言を拡大解釈して余計に落ち込むシーンが書かれている。しかし、リトに想いを寄せるあまり、リトに好意を寄せている(と思い込んだ)他の女生徒を排除しようとするなどヤンデレ的に描かれた話もあった。また、リトに叱られたのを機に、アニメ版でも原作ほどではなく、まだ駆け出しといった程度ではあるがアイドルとして活躍している。また猿山に付き合って欲しいといわれ、蹴っ飛ばしたこともある。OVA版では、くしゃみをすると性別が変わってしまうことがファンに知られている。
リトへのアピールが原作以上に積極的になるあまり、その行動はストーカーの域に達しており、そういった行動の回想時や、上記のリトの言葉を拡大解釈した時には、登場人物はおろか字幕による突っ込みをも受けた。
原作での呼ばれ方はリトには「ルン」里紗と未央には「ルンルン」だが、アニメではいずれも「ルンちゃん」である。
アニメ版でのみ確認できた設定ではあるが、とてつもない大食い(ナンパした弄光が、その食事代だけで48500円支払うこととなった)であることが明らかとなる。しかしそれは、本当に大食いであるが故のことなのか、ただ単にメモルゼ星人の通常の食事量が地球人からすれば非常に多いためなのかは明確な証拠がないため不明。
揉まれ娘(もまれむすめ)
声 - 西野陽子?(女子生徒と明記されていたため実際は不明)
1年生の頃からのリト達のクラスメイト。リトへの呼称は「結城」。
テニス部に所属している。容姿はヒロイン級の美少女だが本名不明。「揉まれ娘」は週刊少年ジャンプ誌上で行われたキャラクター人気投票の結果発表の時に便宜上付けられていた名前である。ショートヘアで左右の横髪をヘアピン2つずつでとめている。
本誌での初登場はレンが登場してからだが、単行本ではそれより早く臨海学校から登場している。
美少年には弱いらしく、レンが好みのタイプなのか彼に間違って胸をさわられても笑って許していた。その後もトラブルに巻き込まれると胸を揉まれることが多い。
初登場して以降、登場するごとに胸が成長しており、現在は巨乳の域に達しているほど大きくなった。
彼女の友達として、同じく本名不明でリボンでツインテールにしているメガネっ子の美少女(後述)も登場している。最近ではその彼女と一緒にいることが定着している。
アニメ版
それらしいキャラクターは登場しているが、原作よりもさらにチョイ役扱いで目立たない。ただし、OVA版ではわずかに登場している。
脱がし子(ぬがしご)
1年生の頃からのリト達のクラスメイト。揉まれ娘の友人で、彼女と一緒にいることが定着している。テニス部に所属している。リボンでツインテールにしているメガネっ子で、本名不明。この名前はネット上で呼ばれているのみ。名前の由来は初登場時に揉まれ娘の服を脱がしていたことから。
里紗が揉まれ娘の胸をもんでいるときに不愉快そうな表情をしたり、猿山がリトにおっぱいのことを話しているのを聞いたときに「やーねー」と発言しているので、Hなことは嫌いなようである。
アニメ版
OVA版で、揉まれ娘とともにわずかに登場した。
お静(おしず)
声 - 能登麻美子
400年前に死に、そのまま半永久的に成仏せず、旧校舎に住み着いていたいわゆる地縛霊。リストラされて旧校舎に潜伏することにした宇宙人たちの騒動に迷惑していた。リトへの呼称は「リトさん」。
偶然春菜の体にとり憑いてしまったことがあり、その際憑依を解こうとして春菜の潜在意識に入り込み、春菜のリトへの思いに気付く。好奇心が旺盛で積極的な性格をしており、春菜のリトへの恋を陰ながら応援し、控えめな春菜をひっぱる存在となっている。
その後、御門先生の作ったバイオロイドに憑依することで実体を得て、転校生「村雨静(むらさめ しず)」としてリト達のクラスに編入した。周りの人間からは基本的に「お静ちゃん」と呼ばれているが、唯は「村雨さん」美柑・ペケ・モモは「お静さん」ナナは「お静」と呼ぶ。幽霊として旧校舎に篭っていた年月が長かったため、現代社会の風俗習慣には少し疎く、性格的にも少しおっちょこちょいであるが、持ち前の好奇心の強さで明るく適応を見せており、常に前向き。誰に対しても敬語を使い、他者の名前を呼ぶときは基本的にさん付けで(犬であるマロンさえも)呼ぶ。戦乱の最中、食糧難を身をもって体験したためか、「食の大切さ」に関しては人一倍深く、無理をしてまでやせようとしていた里沙に注意した。驚いたり、興奮したりすると、幽体離脱しかけることも多々ある。夜は肉体のメンテナンスも兼ねて、御門先生の自宅兼診療所で住み込みの助手をしている。
強力な念力(『念力集中』)を使い、かなり重い物体でも苦も無く空中を浮遊させることができる。一方、生前から犬が大の苦手で(当時の野犬は人間を襲うこともあったため)、相手が小型犬でも吠えられて逃げまどったり、使用中の念力が乱れて誰かが酷い目に会ったり、ショックで錯乱してポルターガイスト[8]を発生させたり幽体離脱するほど怖がる。それは春菜の愛犬マロンといえども例外とはいかないようである。作者曰く、犬が嫌いという設定は某有名大食いオバケのオマージュとのこと。
中盤以降は彼女の念力がトラブルメーカーになることが多く、最終回ではこれのせいでリトの3度目の告白が失敗することになる。
単行本の解説によると当初はレギュラー化の予定はなかったものの、春菜へ憑依してしまう話で春菜のリトへの気持ちを知り、それを期に「春菜のサポート役に使えるのでは?」ということでレギュラー化が決定したとのこと。
単行本の表紙には11巻、17巻に登場。
アニメ版
初登場の場面はほとんど原作通りだが、生前虚弱体質だったという設定が追加されているものの、多くの主要人物にキャラクターや性格設定の変更が見られるアニメ版ではこれといった変更点はほとんどなかった数少ない人物。
OVA版では(何の前触れも無く)村雨静として登場している。第2期においても1話目の時点で既に彩南高校の生徒になっている。
的目あげる(まとめ あげる)
声 - 吉開清人
登場回数は進級後のクラス委員選挙の話、風邪で欠席した唯の話、唯をメインにしたバレンタインの話の3回のみ。1年の頃からのリト達のクラスメイトで、リト達のクラスのクラス委員を2年間勤めている。風邪で欠席した唯にプリントを届けるようにリトに頼んだこともある。リトへの呼称は「結城君」。風貌は坊ちゃんカットに古典的な眼鏡と唇をしており、他のキャラクターよりやや簡単な描写になっている。名前はその名の通り「クラスをまとめあげる」から来ており、この作品は女キャラクターが多いためかそれ以外の少ないキャラクターにクラス委員を当てられるものがいないために作られたと思われる。

生徒

天条院グループ

天条院 沙姫(てんじょういん さき)
声 - 川澄綾子
初登場時は2年生でリトたちより一年先輩の女生徒。現在は3年生に進級している。縦ロールの髪型が特徴的。リトへの呼称は「結城リト」。口癖は「〜なんですの?」
優雅・華麗・高貴な容姿を持ち、合気道の心得もあり、黙ってさえいれば非の打ち所の無い美少女。加えてリムジンを登下校に使い、別荘でクリスマスパーティを開催する等、正真正銘の大金持ちのお嬢様である。ただし高飛車かつ大変な自信家、もとい過信家で、何でも自分が一番でないと気がすまない高慢な性格。そんな負けず嫌いな性格からか、非常に努力家でもあり、ビーチに知人を招待した際には、「スイカクイーン」を自称するためにスイカ割りを特訓したという心の声があった。何らかのイベントや競技には「○○クイーン」と自称して挑むのがお決まりのパターン。その上、ところかまわず高笑いする、人前で自分に陶酔するなど奇行も目につき、周囲の生徒には変わり者として見る向きが多く、リト曰く「あの人の変は今に始まったことじゃない」とのこと。普通の人として見ているのは、美柑位である。煽てられると協力的な姿勢を見せる単純な性格でもある。それ故にルンにお世辞を言われて利用されることもあり、ルンからは内心見下されていることにも気づいていない。下級生に人気のララに一方的なライバル意識を燃やしており、昨年度彩南祭クイーンの意地にかけて、どちらが上か思い知らせようとしており、その一環として、婚約者と噂であるリトを誘惑したこともあった。また、自分と同じくララを快く思っていないルンとともに、金色の闇を利用してララを締め上げようと企んだこともあったが、失敗に終わっただけでなく、戦闘の巻き添えで病院送りになる程の怪我を負った挙句、全壊した校舎の新築費やヤミへの依頼取り消し代など多額の負債まで背負ってしまう羽目になった。
アサルトライフルM4)や、バズーカAT-4)、爆弾などの重火器を多数所持し、人に向けて堂々と攻撃するなどのゲームと現実が混同したような非常識的極まりない行為を堂々と行い、体育祭の際には怪我人を何人も出していたにもかかわらず銃刀法違反や、傷害罪で逮捕される様子が見られないなど、ある意味謎のキャラクターである。
とはいえ礼節や誠意を持たないわけではなく、過去にイジメられていた綾を助けたり、行き倒れの女性(女性化したリト)を自宅に連れ帰って世話するなど、困っている者に対して慈愛に溢れる優しい一面もある(矢吹健太朗曰くToLOVEるの中で一番優しい子)。
また、快く思っていないリトやララを含め、知人は選り好みせずにパーティやプライベートビーチに招待するなど、気前が良い一面もあるため二人を心の底から嫌っているわけではないと思われる。家出をしてララ達に世話になったこともあり、その時のことを忘れることもなく後に別荘に招待している(天条院家は受けた恩は忘れないとのこと)。ただリトに対しては、ララが主要因のHなトラブルによって散々恥をかかされたために大いに誤解をしており、彼を完全にケダモノ扱いしている(結局、リトに対する誤解が解けることは無かった)。
立ち往生した自家用車を移動してくれたザスティンに一目惚れをするも、彼が憎きララの「下僕」と公言したため、ショックに打ちひしがれる。ザスティンのことはあきらめていないものの、彼に対しては普段の自信家ぶりがすっかり影をひそめてリト並の奥手になってしまうため、全く想いが伝わらない。肝心なところで邪魔が入るのもリトと共通した不運である。
ララほどではないが、肌を露出するなどにあまり抵抗がなく、校内や大通りで躊躇いもせず水着姿になったりすることがある。
15巻では父・劉牙によって無理矢理留学させられそうになるがララの後押しもあり、劉牙に「この町から離れるわけにはいかない」という自分の気持ちを伝える。その結果、留学は取り消され事無きを得た。
クイーンと自称しすぎることや、日頃の奇怪な行動のあまり、ルンには「オマヌケクイーン」、唯には「非常識クイーン」と思われている。町内美化運動の際には、ララに「ゴミクイーン」「クズクイーン」と呼ばれてしまう(ただし、これに関してはララに悪意があるわけではない)。
人気投票での順位は7位。
単行本の表紙には4巻、12巻に登場。
アニメ版
アニメではリトに悪印象をつのらせるほどにはストーリー上の絡みが多くはなく、リトをどのように意識しているかは明確に描かれていない。ただし、ララとべたついていたリトをムチでたたくなどの行為が見られるなど、リトにやきもちを焼く描写がある。ララが宇宙人だと判明した際、「だからこの私でも勝てなかったのね」と都合よく解釈して、ライバル意識を持つのはやめたらしく、ララがいないとさびしいと思うような描写を見せたことがあったので、原作ほどはララを嫌っていないようである。OVA1巻のAパートではララのことをさん付けで読んでいた。
九条 凛(くじょう りん)
声 - 橋本まい
沙姫の付き人の一人。髪型はポニーテールで、かなり身軽。リトへの呼称は「結城リト」。
長身でクールビューティー系の美少女。語尾に「〜だぞ」「〜のだ」といった、男じみた口調が特徴。
家は代々天条院家に仕えており、沙姫の指令でララの様子を探るなど主人の下で情報収集に務めている。ララに過度に執着して対抗したり、ザスティンの気を引くため校内をドレスでうろつくなどの、時としてあまりに無軌道な沙姫の行動には若干呆れた表情を見せることもあるが、忠誠心は高く、沙姫を影に日なたにサポートすることが自分の役目と心得ている。竹刀や木刀(OVAでは日本刀)を携行しており、回想でも木の棒で男子を打ち倒すところを見るに剣術の心得があり、射撃にも長けている。それらの能力のため、トラブルクエスト編では職業は忍者であった。
暴走した校長の頭を竹刀で叩いた際に、サングラスには攻撃していないにもかかわらず、衝撃でサングラスが割れた状態を見ると、恐ろしいほどの馬鹿力があるようである。
沙姫同様、リトのことをケダモノと誤解し軽蔑している。沙姫をザスティンと引き合わせるためにリトに協力を求めた際など、普通に接しさえすれば冷静にリトの人柄を見る目を持っているが、リトが沙姫に恥を掻かせる事故が絶えないため、なかなか誤解を解くには至らない。
単行本の表紙には9巻に登場。
アニメ版
沙姫同様、ストーリー上の絡みが少ないため、リトをどのように意識しているかは明確に描かれていない。また、リトを「結城君」と呼ぶ描写がある。
藤崎 綾(ふじさき あや)
声 - 水橋かおり
沙姫の付き人の一人。外見は眼鏡をかけたストレートヘアー。リトへの呼称は「結城リト」。
外向きには口数が少なく感情表現に乏しい、無機的な雰囲気を漂わす少女。視力がかなり悪く、眼鏡を外すことはほとんどないが、素顔はかなりの美少女。凛と違って身体能力は低い。
幼いころにイジメられていたところを沙姫と凛に助けられた過去があり、それ以来凛とともに沙姫に仕えている。その経緯からか沙姫に盲目的に心酔しており、彼女にとって沙姫の行動や考え方は絶対である。そのため、彼女の奇行に対しても呆れるどころか全て肯定している[9]。沙姫に関わることには感情を露にし、苦手の運動でも努力を厭わない忠誠心を見せる。
単行本の表紙には9巻に登場。
アニメ版
沙姫同様、ストーリー上の絡みが少ないため、リトをどのように意識しているかは明確に描かれていない。クレーン車ヘリコプターを操縦するなど、普通の高校生には考えられない特殊な技能を披露することがあり、原作と比べて沙姫へのアシスト面ではアクティブな貢献を見せている。凛同様、リトの事を「結城君」と呼ぶ描写がある。

その他の生徒

弄光 泰三(もてみつ たいぞう)
声 - 浪川大輔
野球部の先輩。野球部のエースであることと、将来はプロ入り確実だと自称している。実際そう自称するだけのことはあり、相当足の速いリトから逃げ切る描写があったりするなど、身体能力はかなり高い。初登場時、学校祭時の2度にわたりララを口説いたが、いずれも「え?お断り」とあっさり流された。見たことのない美少女を見つけるといきなり口説こうとするが、多くの場合は撃沈しており[10]、金色の闇を口説こうとした際に髪を刈られてしまったこともある。そのため、髪が生えるまではニット帽を被っていた。その後しばらく出番が無かったが、101話で久々に登場した時には髪は元に戻っていたものの、ララの発明品によって女性化したリトに一目惚れし、初対面でいきなりプロポーズをしたことを皮切りに、美しい女性なら誰でもかまわずプロポーズをするようになるなど、性格は非常に悪化していた。
校長と同等の破廉恥人間で、盗撮マニアで、更衣室やプールにまでカメラを仕掛けたことがある。行為が発覚した際は女子生徒から袋叩きにされた挙句、学校側からは2週間の停学処分を受けた。この時、プールからふっ飛んできたリトに衝突されたのに、プールサイドに吹っ飛ぶという物理的な矛盾が生じていた。一日の行動パターンも校長に酷似している。イケメンと呼んでいい外見だが、前述の様な性的嗜好や性格ゆえに、あまり女性に縁は無い様子。また、彩南高校の全女子生徒の詳細なデータが書かれた“MOTE NOTE”(モテ・ノート)を持っている。他の人物がこれを見ると、見た者が弄光になぐられ、死神を見るらしい。ルンとの初対面時にとりだしたこのノートに、彩南高校女子編と書かれていたことにより、それ以外にも様々なバリエーションのものが複数存在するのではないかと、『ToLOVEるの秘密』にて思われている。登場するたびに後ろで後輩が「さすがセンパイ!」と言う。この後輩に嫌われている描写がないことから、後輩思いなのではないかと思われ、作者も「そうなのかもしれない」といった旨の発言をしている。アニメ版にも僅かに登場した。
ルン曰く、後述の弄光の取り巻きとセットで「変な人」とのこと。
後半の出番は大幅に減っていた(実際42話を最後に一年近く出番が無く101話、102話での再登場以降は1コマも登場しなくなっていた)が、存在自体は忘れられていなかったようで、ページ数の都合でやむを得ずカットされていたようである。
弄光の取り巻き
常に弄光の傍にいる取り巻き。メンバーは野球部の後輩達3 - 4人である。全員坊主。弄光のナンパ行為に対し「さすがセンパイ!」と言って騒いでいる。ナンパが失敗続きのためか、その台詞のあと「即効(ソッコー)で断られたぜ!」と言うのも常態化している。
後述のノラ犬(カジリーヌ)と同様、脚本を担当している長谷見沙貴のお気に入りキャラクター(たち)。原作とアニメ版ではこの立場の人物の人相が大幅に違うが、OVA版では原作に近いものとなっている。
立花(たちばな)
リトが中学生の頃、同じサッカー部に所属していた後輩で、彩南高校に入学しリトと再会する。眼鏡とソバカスが特徴。口癖は「 - っス!」。リトへの呼称は「結城先輩」。女の子に惚れっぽい気の多いお調子者で、ふられてもやたら立ち直りが早い。
美少女達と良くも悪くも何かと縁のあるリトが「不良の達人」に見えるらしく、憧れの先輩である春菜や唯への恋の相談役になってもらおうと頼みに来た。また、彼女らへ直接告白どころか話しかけることすらも満足にできず、不良の達人(と思い込んだ)リトに協力させるなど、純情な一面を持っている。しかし、ヤミの太ももを見て興奮していることから彼も若干スケベな一面があるようである(この時ヤミによって髪の毛を2 - 3本程切られた)。
アイドルとなったルンのファンにもなっており、ルンのライブイベントの際には校長、弄光と共に興奮のあまりルンを追いかけたこともある。
黒咲 芽亜(くろさき めあ)
『ダークネス』より登場。1年B組所属で、ナナとモモのクラスメイトでナナとは友達になる。赤髪のおさげをしている少女。ヤミのことを「お姉ちゃん」と呼び、彼女と同じくトランス能力が使える。リトの抹殺を目論んでいる。

教員

校長
声 - 緒方賢一
リト達が通う彩南高校の校長。設定上の本名は存在せず、作者曰く「校長の本名どうしましょう?エロいから江口にしちゃいましょうか?」「いや、もう校長でいいでしょう!」で決まってしまったらしい。派手な柄のスーツサングラスを着用。足の速さはレンより速い模様。連載初期は今よりも痩せていた。作中でサングラスを外したことは1度もなく、素顔は謎。
テストの点数差が80点にもなるリトと春菜がともに入学していることや、後述のように転入に関する交渉がいい加減だったりと、彼が定めている彩南高校の偏差値は謎で、推測も困難を極める。
また、転入前のララや生徒ではない金色の闇といった部外者(不審者とも言える)がいとも簡単に校内に侵入できるなど、恐らく彼が管理しているであろうセキュリティシステムも普通の学校と比べてとてつもなくいい加減なものである。
美女や美少女相手に、欲求の赴くまま行動する問題人物。校内での職務中や書店において、白昼堂々とエロ本を読むなどは序の口で、臨海学校で女風呂に忍び込んだり、好みの美少女と見るやパンツ一丁の姿になって所構わず抱きつこうとしたり(ルンに至っては「ボクの体にサインしてー!」と言いながら迫っており非常に危ない)、挙句の果てにはいきなりキスをすることもあるなど、教職者としてあるまじき行為にまで及んでいる。その暴走ぶりに女子生徒は非常に迷惑しており、その都度彼に鉄拳制裁を喰らわしているが、本人に反省の様子は全く見られず、職務上の処分や逮捕される様子もない。ただし、129話ではパンツ1枚でいるところを警官に見つかっているシーンがあるが、その後どうなったかは不明。だが、その数話後に再登場していることから、何事もなかった(或いは、捕まってもすぐに釈放された)と思われる。
日頃の行いの悪さ故に、いずれも彼は無実だが、臨海学校での水着泥棒の犯人と間違われて描写不能なほどの激しい暴行を受けたり、春菜へのストーカー被害の犯人として真っ先に御門に候補として挙げられたことすらある。
また、ララやルン(レン)、お静など、宇宙人や幽霊といった日本国民としての戸籍どころか地球人としていずれかの国家の住民登録が無いはずの人物に対しても、「カワイイのでOK」といった個人的な感情だけで、簡単に転入を認めているという、ストーリーにおいて非常に便利なキャラクターだが、レンのみが転入の交渉シーンを表す描写や発言が無く、描写上で確認できる全転校生中レンのみはどのように転入させたのかは不明である。
自校の女生徒の中では、特にルンがお気に入りの模様で、段ボールに身を隠して接近しようとするがあっさり見破られ、爆弾で撃退されたり、男性であるレンに変身しても全く怯まないなど、バイセクシャルとも思しき傾向も見受けられる。ある意味今作最強の変態キャラクターではあるが、ララとヤミの力比べによって校舎を完全破壊された際は、十分にパンチラシーン等があったが、そういうことをもそっちのけで校舎を心配する描写があるなど、一応まともな考えは出来るようである。
生徒以外では金色の闇にも御執心で、幾度となくちょっかいを出し痛い目に遭わされても懲りる様子がないどころか、前途のことも含め、むしろ痛めつけられることに快楽を覚えている節すらあるが、ヤンキーに殴られることは嫌らしい。
その他では、ナナとモモが作ったすごろくの中や、その5話後には小学生である美柑を追い回していた。しかし、外見が美しければ誰でもかまわずに追い回すわけではないようで、後述の御門先生を追い回す描写は一度もない。このようなことからロリコンであると思われる。
臨海学校の宿泊先の旅館の女将とは顔見知り。
彼の一人称はよく変わり、現在の時点では、「僕」、「わし」、「私」の3種類が確認されている。
作者によれば、企画時には彼も宇宙人にしようかと考えていたらしいが、結局は需要がなく、その企画は中止となった。しかしその名残なのか、臨海学校で覗きを行い、数名の女子生徒から描写できないほどの激しい暴行を受けても、地球人とは思えないほどの速さで怪我が完全回復している。恭子に全身を焼かれ、その後の回で裸になった際に火傷の痕跡がないという、これまた地球人離れした能力を持っている。そのほかの場面でも、リトと同様に何度痛い目に遭っても復活するが、気絶したり包帯でグルグル巻きになったりすることが多いことから、リトほどタフではないらしい(年齢的な身体能力や代謝、回復力などの低下という面を考慮すれば当たり前のことだが)。
その普段からの非常に下品な振る舞いから仮にも学校内で一番立場が上の人物にもかかわらず唯から減点の対象になったり(描写上で確認できる中では、減点による失点率が最も高い人物でもあった)、唯が注意した不良生徒から「あんな校長の下で校則なんか関係あんのかよ!!」とまで言われる始末となっている。
物語が進行するごとに、追い回す女性がヤミやルンなどに限られていった。
人気投票では当然圧倒的にビリだが、脇役の中では何故か結構な頻度の高さで登場しているキャラクターである。
アニメ版においても変態ぶりは相変わらずである。
キャラクターデザインと性格が『世紀末リーダー伝たけし!』の校長に酷似している。
御門 涼子(みかど りょうこ)
声 - 城雅子
表向きはリト達が通う彩南高校の養護教諭だが、裏では地球に滞在する宇宙人らの病気を治すのを職業とする謎の多い美女。リトへの呼称は「結城君」。リト曰く、「のんびりした人」とのこと。
本人も宇宙人で、ヤミの怪我も以前治療したことがあるらしい。作中では彩南高校の生徒達からは「御門先生」、ヤミなど正体を知る宇宙人からは「ドクター・ミカド」と呼ばれていて、下の名前は単行本の登場人物の欄で明らかになった。地球人との見た目の違いは、普段は髪に隠れて見えていない先の尖った耳。魔女やマッドサイエンティストの棲家を思わせるような奇怪なムードの洋館に住んでいる。この洋館は居候などではなく、自らが所持している自宅であることから、日本人および地球人としての住民票や戸籍を所持していることは確かではあるが、どのようにそれを入手したのかは不明。本作では数少ない、大人の視点からリトらの日常をにぎわすトラブルを見守るキャラクターである。春菜からストーカー被害の相談を受けた際には真っ先に校長を疑ったことがある。
大人の色気を感じさせる艶っぽい容貌であることから、男子生徒からは絶大な人気を得ている。一方で、普段の振舞いは飄々としていて人を喰ったようなところがあり、生徒に優しく面倒見の良い先生であり、生徒からも非常に信頼される一方、ララに嘘を吹き込んだり、ビーチに遊びに行った際に(お静の念力で)リトに自分の体へサンオイルを塗らせてみたり、ヤミを治療する際に服を脱がせなければならなかったとはいえ、わざわざその役をリトにやらせるなど純情なリトをからかって楽しむ悪戯好きな一面も持っている。電子空間を使ったすごろくの回では、リトではなく猿山を誘惑し、それは見事に成功した。宇宙人の患者相手の診療所を兼ねた自宅では、寝起きの下着姿のまま来客に応対するような描写もあるが、普段から身だしなみを意識していないのか、気をつかっていられないほど急患の診察が忙しいのかは不明。本人は「朝が弱い」とも言っている。200万光年の距離を4時間で航行できる宇宙船を所持しており、地球をはるか遠く離れた惑星に薬の材料を調達に出かけることもある。
地球にやってきた経緯やそれ以前の素性はハッキリとは語られていないが、その優れた医療技術を生体兵器の開発に利用しようとする宇宙犯罪組織に目を付けられており、そういった欲望に医術を利用されることを嫌悪して身を隠すべく地球に来たらしいことがうかがえる。一時は犯罪組織「ソルゲム」に発見され組織に身を寄せるよう強要されるが、ララやヤミの活躍で解放され、ことなきを得た。抜きさしならない事情でやって来たらしいとはいえ、現在の本人は地球での生活にも生徒を守り慕われる「御門先生」としての顔にも居心地の悪さは感じていない様子である。
美しい外見をしてはいるが、校長に狙われる描写は1度もない(アニメ版では1度だけあるが、あっさり回避している)。
単行本の表紙には8巻に登場。
アニメ版
アニメでの住居は原作と違い、出入口が住宅街の一角にあるのみの地下室のような感じの場所に住んでいて、あまり目立たない。また、温泉の回で覗きに来た猿山とリトに全く動じないという、大人の貫禄を見せたことがある。
骨川(ほねかわ)
声 - 麻生智久
定年を超えた高齢にも思えるような少々耄碌した教員で、リト達のクラスの担任。国語の先生でもある。ビン底のような眼鏡をかけている。リトへの呼称は「結城君」。若い頃はリトが誰なのか判別できなかったほどの美男子だった。魂が抜けて倒れているお静を見て一度ショック死しかけてしまったり、ララからもらったチョコレートを食べてリトに惚れることもあった。更にはモシャ・クラゲが化けた唯に迫られた際には緊張のあまりに失神してしまったり、物語の後半ではあまりろくな目に会わない。
佐清(さすが)
体育担当の教師。春菜達の所属するテニス部の顧問で、インターハイ出場経験有り。
甘いマスクと爽やかな容姿で女子生徒から抜群の人気を持つが、ギ・ブリーにすり替わられたりギドにコケにされたりと登場する時にはろくな目には遭わない。アニメ版では登場せず、そのためギ・ブリーは校長に化けていた。
18巻で久しぶりに登場したが、ここでもろくな目に遭わなかった。
鳴岩(なるいわ)
指導部教諭。角刈りで鱈子唇の大柄な体質(例えるなら両津勘吉体型)。
林間学校の話にて登場。宿泊先の女子部屋へ行こうとする猿山たちに説教して以降は出番がない。

主要登場人物の家族関係

結城家

結城 美柑(ゆうき みかん)
声 - 花澤香菜
リトの妹。連載開始時は11歳の小学5年生で、現在は小学6年生に進級。両親不在の結城家では料理の他、家事の多くを母親に代わって担う。特に料理の腕前はかなりのもので、沙姫をして「うちのコックより美味しい」とまで言わしめるほど。常識的に考えられない味覚をしているララもおいしいと言っている。アイスキャンディーが好物の模様。リトへの呼称は「リト」。
小悪魔的な外見の美少女で、言動は大人びていて少し毒舌。どこか冴えない兄と違い頭が良く、学校では学業成績も良く、男子生徒からもモテており、クラスのまとめ役も担っているしっかり者であることから、周囲からは一目置かれている存在である様子。そのうえ、身体能力も父や兄と同様に高く、校長程度なら軽く倒せるだけの力がある[11]など、兄同様に様々な方向に才能を発揮している。宇宙人であるララが家にやってきたことを、何ら抵抗なく受け入れて同居を歓迎した。
普段からリトに対しては名前を呼び捨てする等生意気であるが、時折リトが構ってくれないことに寂しさを感じてしまう年頃の子供っぽい一面を見せることもある。基本的にはリトと同じく、人並み以上に家族想いで優しい性格をしており、兄思い妹思いの仲の良い兄妹である。若干の生意気さも、信頼し甘えられる相手だからこそのものとも言える。
ララを含めた家族以外との絡みの描写が少なく、金色の闇と親しくなるまで家族以外の者に対しては、基本的に「さん」付けで呼んでいるがあまり気安い態度は見られない。家事の忙しさのためか、真に心を開いて打ち解けられる相手は少ないらしく、自分と同じく孤独の寂しさを隠そうとする金色の闇に対しては、年恰好の近さもあって特段のシンパシーを抱いている。
リトが春菜を想っていることに早くから気づいており、物語序盤は春菜に惹かれつつもララに振り回される兄の現状を眺めて楽しんでいる所があったが、中盤以降自分や金色の闇を男らしく守ろうとする彼を一層慕うようになったり、また周囲の少女達から次第に好意を集め始めたリトにやきもきしたりと、それまでは表面化しなかったかなりブラコン気味な様子を見せるようになった。両親不在で幼い頃から兄妹二人きりで過ごすことが多く、兄のさりげないが深い愛情に守られて成長したため、美柑本人の自覚より遥かにリトへの精神的な依存が強い。友人からも兄にベッタリなのをからかわれることが多く、本人はそのたびにドギマギしつつ否定している。体感RPG内では、ベッドが足りなくて廊下のソファーで寝ることになったリトに「一緒のベッドで寝てもいい」という旨の発言もあった他、物語終盤ではナナに好きな人を問われ、答えに詰まっていた際に「リトってのは無し」と言われ、珍しく赤面して大慌てな様子を見せたこともあったり、モモがリトにくっつき過ぎていることに多少ジェラシーを感じたり、モモがリトのベッドに潜り込んでいることも快く思わずにモモに注意したり、自分もリトのベッドに入り込みモモを注意するつもりがその場の成り行きで結局リトと一緒にベッドで寝てしまったりと、最近はもはやリトに兄以上の感情を持っているのではないかとすら疑われる始末である。また、春菜や唯がリトに気があることを見抜いたり、リトが不機嫌な自分に気を遣っていたり、ララの行動がいつもと違うことを瞬時に感じ取るなど、年齢のわりには人情の機微に非常に鋭く、察しが良い(「リトの想い人」「リトの心の中の春菜の呼び方」「リトの女性化」「春菜の想い人」「唯の想い人」全てを知っている唯一の人物である)。
作中で唯一、リトが春菜を心の中では「春菜ちゃん」と呼んでいるのを知っている。
風邪を引いて看病してくれたリトに対し、一度だけ「お兄ちゃん」と呼んだこともある。幼少の頃の回想シーンでも「お兄ちゃん」と呼んでいた。
最近の小学生らしく服装のセンスも大人志向で、クリアビーズのヘアゴムで髪をトップで束ねたヘアスタイルをしている。自宅でくつろいでいる時には、ファッション雑誌タウン情報誌とみられる本を読んでいることも多い。
女体化したリト(梨子)を見たときは最初は唖然としていたが、ララと一緒に女の子用の服やブラを着せようとしたりしてからかっていた。
人気投票での順位は4位を獲得。
単行本には不定期で「美柑観察記」なる物が掲載されており、主に直前の話の後日談や詳細等を美柑の視点で書かれてある。
漫画版の「迷い猫オーバーラン!」にて第一話で「ストレイキャッツ」にケーキを買いに来ており、セリーヌと共にゲスト出演している。第三話でも小学校の友人達と「ストレイキャッツ」を訪問している。
単行本の表紙には3巻、14巻、18巻の表紙に登場。
アニメ版
TV版では原作の初期に顕著だった、リトに対して悪戯っぽく生意気な態度は控えめ。ストーリーとの関わりも少なく、ヤミとも一切絡まなかった。登場時には世話好きで家庭的な女の子として描かれていることが多い。OVA版ではリトを呼び捨てで呼ぶようになったきっかけが明確となっている。またヤミとは既に友人関係となっている。
結城 才培(ゆうき さいばい)
声 - 藤原啓治
リトと美柑の父。同時に3本の連載を持つ人気漫画家。ハチマキと無精髭が似合う豪快な親父。ララからは「リトパパ」と呼ばれ、あまりリトとは似ていないと思われている。年齢は登場時点で36歳。作者曰く、「安易なようで才能を培うステキな名前」とのこと。
いくら不意打ちみたいな状況だったとはいえ、泥酔状態ですらも身体能力の高いリトを殴り飛ばし、一撃で勝ってしまう(?)描写があり、親子共々身体能力が非常に高いことが明らかとなる。
息子が宇宙人と同居していることを少しも気にしない大らかな性格で、自分の作品には妥協を許さない職人気質を持っている。
上記のララの居候に関して、経済的な問題にも全く触れておらず、美柑同様むしろ歓迎していることから、天条院家程ではないにせよ相当儲かっているようだが、リトが「アシスタントをさぼったら小遣いを止められる」とも発言しており、金銭感覚はしっかりとしているようである。
忙しいため滅多に自宅へ帰らないので家庭での様子はほとんど分からないが、仕事が終わって帰宅すると日本酒一升瓶からラッパ飲みして酩酊するなど酒好きらしい。またリトの誕生日を美柑やララと一緒に祝うなど、家族想いの一面を見せたこともある。リトやザスティン達をアシスタントとしてこき使っている。連載している作品は「英雄学園」など。アニメ第1期では未登場。
結城 林檎(ゆうき りんご)
声 - 大原さやか
リトと美柑の母。普段は自身の仕事のため海外に居住しているが、仕事の都合で一時的に日本へ帰国し登場した。海外では有名なファッションデザイナーモデルのプロデューサーである。ララからは「リトママ」と呼ばれる。年齢は不明。
才培同様、息子が宇宙人と同居していることを気にしていない。職業柄、可愛らしくスタイルの良い女の子を見ると、プロポーションを詳しく知ろうとして当人にはお構いなく身体を触りまくる癖が出る。
初対面の春菜がリトに惚れているのを僅かな会話の間に見抜いた。その非凡な洞察力は、娘の美柑にも受け継がれている模様。息子を巡る恋愛模様には深入りせず静観の構えで、リトとララに激励の言葉をかけて再び海外に去っていった。
クリスマスに、才培と共に家に帰って来た時はセリーヌをリトの子供と勘違いしたことがある。作中、結城家の家族が全員揃ったのは、現時点でこれが唯一である。
セリーヌ
声 - 柚木涼香
ララがリトの誕生日に贈ったプランタス星だけに自生する超稀少種の奇怪な宇宙植物。美柑によりこの名が名付けられた。巨大な一輪草といった感じの姿で、丈は2階建て住宅の屋根の高さを超える。花冠の中央に鋭い牙の生えた口があり、その口でラーメンなどの食事を摂る姿が確認されているが、肉食を好むかは不明。「ギーギー」「ゲゲー」という独特の声で鳴くこともある。また、季節によっては暑がっていたり、マフラーを着けていたりする様子も見られる。後述の幼女化などから性別的には女性に当たると断定でき、手鏡で自分の顔(花冠?)を見てうっとりしていたこともある。多少の知能があり、よく世話をしてくれる家人のリトや美柑を慕っており、美柑が体調を崩した時はひどく心配していた[12]。家の敷地に不審者が侵入すると吠えて威嚇するなど、番犬としての役割を果たしてもいるらしい。外見は恐ろしいが意外におとなしい。リトからとても大切にされており、病気になったセリーヌを救おうとリトが周囲の制止を振り切って危険な惑星に行く描写がある。
ある時、体調不良を訴え、そのまま枯れてしまったかと思いきや、突如人間とほぼ変わらない姿をした幼女と化した。髪型は緑(エメラルドグリーン)のロング。成長したはずなのに何故知能の面で幼児化しているのか、ペケにより疑問が挙げられている。原因はモモでもわからないようである。
幼女になってからは「まうー」という言葉で喋るようになった。コーラを飲むと酔っぱらって、その時に頭から放出した花粉を吸った男女は、30分間リトのことを大好きになる(その間、唇がついた花が頭に咲く。見た目は植物時代のものに似ている)。モモ曰く、セリーヌの「リトが大好き」という気持ちが伝染してしまうとのこと。明るく元気な性格で人懐っこく、150話では殺し屋としてやってきたクロに対してすら「わーい お客さんまうー」(モモの通訳によるもの)と飛びついただけでなく、160話でもプールにいる人間に手当たり次第襲い掛かってきたヌップルにも、周囲がパニックに陥る中楽しそうにじゃれついていた程である。その中でも特に結城兄妹、そして初めてのお出かけの時に出会った唯には特に懐いていて、劇中では結城家に居る時は美柑と、多人数集まっている時は唯と一緒に居ることが多い。
幼女になってからも普通に食事を摂っており、単行本15巻のキャラクターファイルによると、ラーメンが1番好きらしい。
漫画版「迷い猫オーバーラン!」にて第一話で美柑と共にゲスト出演している。頭に花があることに疑問を持たれた。しかし単行本になった際には、何故か存在そのものを抹消され、なかった事にされていた。
人気投票の順位は26位。実施当時は幼女形態ではなく植物形態で更に名前の設定もなく、『巨大植物』としてエントリーされていた。
単行本の表紙には幼女の姿で15巻、18巻に登場。
アニメ版
OVA4巻では「とらぶる☆くえすと」でモモにバグ対策として召喚され、この時点はまだ幼女化していなかったため、巨大植物の姿でアニメ版初登場を果たす。「ギャー」と叫んではいたが、OVA4巻ではCVはエンドクレジットに表記されていなかった。その後、OVA6巻「ハンド&テール」では幼女の姿で登場し、原作通りの役割を担い、「まうー」と喋っている。

デビルーク家

ナナ・アスタ・デビルーク
声 - 伊藤かな恵
デビルーク星の第2王女でララの妹。モモとは双子の姉妹。長めの髪を左右で束ねてアップにした髪型(いわゆるツインテール)だが、髪を下ろしている状態も多々見受けられる。ツリ気味の瞳で上顎の犬歯がときおり牙のように覗く、小悪魔っぽい容姿をしている貧乳少女。ララを「姉上」、リトを「リト」、ギドを「父上」と呼ぶ(リトに関しては1度だけ「女たらし」と呼んだこともある)。
明朗快活さがララに似た印象の少女だが、やや大言壮語気味で、しばしばモモのツッコミを受けている。動物と心を通わせるという、デビルーク人の中でもレアな能力を持っていて、凶暴な宇宙生物をも手懐ける。また、ララ譲りの伝送システム「デダイヤル」で仲の良い動物を呼び出し、自らのピンチの際などに加勢させることができる。胸が小さいのを他の人から指摘されると「ペタンコで悪かったな!」と叫ぶのがお決まりとなっている。
姉のララが熱を上げているリトの人柄に興味を持ち、モモと共に謀ってリトと関係者を3D体感RPG世界に引き込み、リトが姉を幸福にできる男なのかどうかを試そうとした。その後、勉強が嫌で王宮を抜け出してモモと共にデビルーク星から家出し、結城家に居候する。『ダークネス』からは、彩南高校に編入する。
ペケと同様、ララの婚約者候補としてのリトの資質には疑問を持っており、何かとエッチなトラブルに巻き込まれがちなリトを沙姫同様ケダモノと偏見を持っている。しかし、同時にララがリトを慕う理由に興味も抱いており、車に轢かれそうになったマロンを助けたことがきっかけで、マロンを通じて春菜のリトへの想いも知ったのを機に、リトへの人柄への関心を強めている。
その頃からは描写を見る限り、リトへの誤解などは完全ではないものの、徐々に解決の方向に向いているようで、リトへの好意も否定はしているがまんざらでもない様子が時折見られるようになった。特に、最終話での春菜へ向けた告白を自分へのものだと勘違いした時のシーンはその例でもある。
勝気で生意気な言動のわりに貞操観は古風で純情らしく、ララとリトの仲をからかうモモに対し「結婚の前にキスなどするわけない」と狼狽したりする。
彼女の自称によると、自らはモモより優秀らしいが、それをはっきりと表す証拠はなく、成績面での優劣は不明。しかし宇宙のインターネット(のようなもの)を使った際にこういうものは苦手だと発言していたり、とらぶるくえすとのプログラムの大半をモモに任せているなど、少なくとも機械に関しては劣るようである。
春菜の想い人を知る一人で、お静ほどではないが春菜の恋を陰でサポートし、応援している。
単行本の表紙には13巻、18巻に登場。
モモ・ベリア・デビルーク
声 - 豊崎愛生
デビルーク星の第3王女でララの妹。ナナとは双子の姉妹。ロングのナナに対して肩上までのショートのヘアスタイルで、サイドアップのようなアホ毛が左右にあるのが特徴。ララを「お姉様」、リトを「リトさん」、ギドを「お父様」と呼ぶ。
ナナと比べると大人しく清楚で、如才ない印象の少女。しかしキレるとギドの血筋らしい凶悪な地が出て、形相も険しく変貌する。ナナからは猫被りに見られており、しばしば「イイ子ぶってる」「外ヅラだけは良い」などと毒づかれる。実際に、ハッタリをかけて惑星ミストアの植物達を脅しただけでなく、怯えながら逃げ惑う植物達の姿を見て「カワイイ」と言いながら悦に浸るなど、かなりSで腹黒い一面も併せ持っている。
ララに似てエンジニアとして優れた才能を持っている模様で、ララが作りかけで放置していた3D体感RPGのプログラムを起動可能な状態にまで仕上げ、ナナと共にリトの資質を確認する計画を遂行した。その後、勉強が嫌で王宮を抜け出してナナと共にデビルーク星から家出し、ララ同様に結城家に居候する。『ダークネス』からは、彩南高校に編入する。
ナナと同様に特有の能力があり、モモは植物と心を通わせることができ、地球の動植物にも興味がある様子。そのことから、植物だった頃から人型に進化した現時点に至るまで、セリーヌの言葉を通訳する役目を果たしている。また、ララ譲りの伝送システム「デダイヤル」で仲の良い植物を呼び出し、自らのピンチの際などに加勢させることができる。
自分同様植物に愛情を持って接するリトに親近感を抱いており、優しい彼に好意を持っている。ただしリトを独占するのではなく、彼の周囲の女性全員(実妹の美柑も含む)を巻き込んだハーレムを作ろうと目論んでいる。本人曰くポジションにはこだわらないらしい。
単行本の表紙には13巻、18巻。
ギド・ルシオン・デビルーク
声 - 中村秀利
デビルーク星の王でララの父親。戦乱の真っただ中にあった銀河を統一し、頂点に立った人物。声を聞いたリト曰く、怖そうな声らしい。リトへの呼称は「結城リト」。
ザスティンから聞かされた「無礼を働いた者の母星を跡形もなく消滅させた」という逸話から、リトは閻魔大王のような風貌をイメージしていたが、実際の外見は子供と変わらなかった。しかも中身は最悪なエロオヤジで、美少女を見つけては手当たり次第にスケベなイタズラを繰り返す傍若無人な性格。だが、それでも本気を出せば地球一個わけなく破壊する程のパワーを持っており、アニメでは実際に彼によって破壊された星もある。
そのため、テニスをした際はテニスコートにクレーターを作るほどでもあるが、何故かその際にラケットの方には何一つ損傷した様子が見られないなど、剛腕だけではなく、その力の制御も一流である。
元々は普通の大人と変わらない外見をしていたが、ララ曰く「10年くらい前の銀河統一戦争において、力を使い果たしてしまったが故、その反動で現在の子供のような外見になってしまった」とのこと。元の外見はトレイン(BLACK CAT)にクリード(BLACK CAT)風の衣装を着せたようなもの(顔は出ていない)。
大王の政務から早いところ引退して遊んで暮らしたいと思っており、「ララの意思を尊重する」という建前で、リトを脅迫して娘との結婚と王位継承を強要するが、「力ずくでリトと結ばれたって嬉しくない」というララの毅然とした態度に、その場は諦めて引き下がった。
他、ララの婚約者及び彼の後継者は、ザスティン曰く「軟弱なものには務まらない」らしく、ララが家出をする原因となったお見合いも、婚約者としての器を見るためのものだったらしいのだが、リトの元へやってきたララの婚約者候補が皆“軟弱な者”だったりと、彼の人を見る目にはおかしな点もある。
ザスティンが漫画家を目指していることに呆れ激しいツッコミをいれたこともある。人気投票では13位にランクインした。
アニメ版
原作のようなスケベな性格描写は見られない。それどころか、リトの女性との接し方を不愉快に思っていた。また原作と違い、リトに宇宙一の男になれと言って去っていき、その後もう一度現れて、リトに「テスト」をし、課題を達成したので、宇宙一の男と認めた。余談だが、見た目と違って異様に声が低い。
ララの母親
デビルークの王妃。本名は現在不詳とされているが作者曰く「ルル・リスナ・デビルークとしようか?」「いや、当面名無で!」という経緯があるため当面本名は不詳扱いにある。宇宙一の美しさと称えられている。本人は本編未登場で、登場人物による言及のみ有り。ジャンプ誌掲載時には「今は亡き」とされていたが、コミックスではこの表現が削除されており、長きにわたって生死不明だった。しかし最終回に出そうと思っていたという作者の発言から、生存はしているようである。

西連寺家

西連寺 秋穂(さいれんじ あきほ)
声 - 高橋美佳子
春菜の姉で、妹を自分の部屋に同居させている。垢抜けた雰囲気と美貌を併せ持つ都会的な女性で、社会人。出番があまり多くないせいか、登場する度にキャラクターデザインが変化している。
結城家から一時家出してきたララに、春菜と仲良くしてくれるようにお願いするなど、外向的な自分と対照的に、引っ込み思案な性格ゆえに友達もそれほど多くはない妹を気にかけている。
一方で妹使いは荒いらしく、春菜に「家賃代わりにこき使われている」と不平を言われてもいる。
男友達との付き合いは多く、2人の男に同時に告白されるなど、かなりモテているらしい。が、春菜から「本気で恋する気がない」と呆れられるように、遊び友達に留まる相手が多いようで、本気の恋愛の経験については不明。現在は古手川遊とも付き合いがある(本気かどうかは不明だが遊曰く「最近そっけない」)。
単行本14巻のキャラクターファイルによると、ファッション雑誌の編集者で、22歳らしい。
マロン
声 - 吉野裕行 / 風間勇刀(デカマロン)
秋穂が飼っている“誇り高き”ボストン・テリア(犬)。秋穂が仕事で家を空けていることが多いため、普段は春菜が散歩等の世話をしている。飼い犬であることに誇りを持っており、飼い主(春菜)を守り、癒すのが使命だと考えている。
愛嬌のある見かけによらず気が強く、上下(主従)関係とスキンシップには強いこだわりを持っており、そのため、犬になったリトをこき使っていた。そのことを知ってか知らずか、人間に戻ったリトに再会した際も強気に出ていたが、12巻ではリトに大人しく抱かれている描写もあった。
知能は高く、犬ながら人の言葉を理解でき、春菜の想い人がリトであることも知っている。擬人化した際の言葉はいわゆるべらんめえ口調で、リトに対し「最近の若いモンは…」と呆れている。
一方で、などヒラヒラしたものを見つけると、自我を抑えきれず暴走してしまう癖があり、そのことが原因で車に轢かれそうになってしまったこともあった。
毎日同じドッグフードしかもらえないことに不満を感じており、加えて風呂も嫌いだが、ご主人(春菜)に不愉快な思いをさせないため、文句を言わず我慢しているらしい。
アニメ版
OVA4巻ではとらぶる☆くえすとでナナにバグ対策として召喚され、その際は巨大化し喋るようになっており、春菜を驚愕させる。クレジットでは「デカマロン」となっている。

古手川家

古手川 遊(こてがわ ゆう)
声 - 阿部敦
唯の兄。年齢は登場時点で19歳の大学生。遊という名については作者曰く「遊戯とするか・・・こうなったら唯なら次は遊だ!」というやりとりから付いた。唯にも似た切れ長の目を持つリトに純粋にカッコいいと思われるような端正な顔立ちで、金髪の美男子。リトへの呼称は本人への呼びかけはないが唯との会話で「結城」と呼んでいた。
極端なまでに風紀に厳しい妹とは対照的に、さばけた性格。唯には「だらしない」と非難されるが、上半身裸で家を歩きまわるなどしょっちゅうで、妹のお小言を眼の上のたんこぶのようにあしらっており、女性と遊び歩くなど名前通りの男。しかし、腕っ節が強く、妹想いで、唯に絡んだ不良たち数人を一人でのしてみせたり、風邪で寝込んだ唯の看病をするなど、兄妹仲は悪いわけではないらしい。潔癖さに拘るあまり周囲と円滑な関係を築くのが苦手らしい妹を密かに気遣っている。
本作に登場する男性陣は基本的にリトや猿山やレン、ザスティンや佐清などのように、度々トラブルに巻き込まれる、もしくはギャグキャラクターや三枚目であることが多いのだが、彼にはそのような面がほとんど見られず、作中唯一の二枚目キャラクターとなっている。そのため初登場時以外はだらしない描写などはなく登場するたびに妹を気遣う場面や妹を不良から助けたりリトを校長から助ける場面や後述のようにリトの相談に乗ったりリトにチョコを作る唯を励ますなど穏やかな好青年のような描写が増えた。
リトが頼まれて欠席した唯にプリントを届けに来た際にリトと会っているが、彼が唯を不良たちから助け出して一緒に逃げている所を目撃したのを覚えており、プリントを渡そうとしたリトに「直接会って手渡ししてくれた方がアイツも喜ぶから」とリトを上がらせるなど、気の利く一面も見せる。リトが唯のお見舞いに来た際、ベッドから落ちた唯を胸を触りながら(勿論不本意ではあるが)抱き抱えている場面を偶然見てしまったため、唯とリトとの関係を少し勘違いしているところがある。ちなみに、106話でリト(このときはリコだった)と猿山が映画を観ていたとき、映画館で1コマだけカメオ出演している。
138話では女性化したリト(リコ)を校長から助けたが、その時にリトの女性化の効果が切れ正体を知り、リトの身の回りのドタバタについても知ることとなる。作中ではこのリトの身の回りの事象をすんなり受け入れるキャラが多いが、彼はにわかには信じがたそうな表情をするなど、真面目な唯の兄らしい常識人な一面を覗かせていた(実際にリトの変身を見たり、その直後ヤミの襲来に巻き込まれるなどありつつ、結局は信じることにしたが、唯が非常識と称するリトを好きになったことには不思議がっていた)。そして、「何かあったらオレんとこ来いよ 相談に乗っから・・・」と、リトの相談役を買って出るなど、ここでも面倒見の良い一面を見せていた。そのため真面目な唯の兄のためか彼も根は真面目な人物だと思われる。
春菜の姉、秋穂と付き合っているが、彼女には本気になっているようで、自分の真剣な気持ちをいかに伝えるかで悩んでいる。また、秋穂からは「ヘラヘラしてるけど、悪いヤツじゃなさそう」と評されている。
秋穂と付き合い始める以前には、(最低でも)二度女性と付き合っていた経歴があるなど、作中の男性の中では比較的女性にモテる方の人物である。
アニメ版では第2期で登場しているが、原作のリトが唯を助けるのを遊が目撃する話がアニメ化されていないにも関わらず唯がリトに好意を持っているのを知っているなど矛盾が生じている。
唯、遊の母
136話に登場。名が作中未出不詳。
作中のもう一人の母親キャラである林檎と比べると、色んな意味で「年相応」といった容姿をしている。唯がバレンタインチョコを作っているのを嬉々として遊に伝えるなど、娘がそういう方面に興味を持ち始めていることには喜びを感じているようである。
子供2人への呼称は、唯が「唯」、遊が「遊ちゃん」である。

宇宙人

デビルーク星

ザスティン
声 - 子安武人
デビルーク星王室親衛隊隊長。デビルーク最強の剣士といわれる男。リトへの呼称は初期は「リト殿」で中盤から「リト君」。
登場人物の男性の中では際立った美形でシリアス系のような容姿、強大な戦闘能力とは裏腹に、迷子になって警察のお世話になったり、野良犬(カジリーヌ)に足を咬まれ続けたり、うっかり線路に侵入し電車に轢かれてしまうなど、かなり間の抜けた部分が目立つキャラクターである。頭にアホ毛がある。間の抜けた面以外にも、ララによって記憶を消されても次回の登場シーンでは記憶が元に戻っていたり、オキワナ星に単身でララ達を助け出そうとやってきた際は、帰るすべがないのに次の登場シーンでは何事もなかったかのように地球にいたりするなど、登場回数の割に謎の多いキャラクターでもある。
元々はララを連れ戻す立場であったのだが、勘違いがきっかけでリトの言葉に心を打たれ、ララの意思を尊重するべく自らも地球に滞在しララの身辺警護を務めることになる。ララに月々の小遣いを渡す(ちなみにこの光景を見た沙姫には援助交際をしていると思われてしまった)役や、宇宙の犯罪者達の引き渡し役も任されている。
浮世離れした王室付きの職務柄か、若干の視野の狭さや思い込みの激しさはあるものの、ララを警護するという任務への取り組みは真摯であり、野心や功名心とは無縁、基本的には誰に対しても律儀で誠実に接する好人物。騎士道精神を重んじており特に女性には優しく、偶然困っていたところを助けた沙姫に惚れられているものの、その思いには全く気付いていない。ララの発明品の欠陥や暴走による被害がリト以上に深刻な場合も多いのだが、ララに対する忠誠心は全く揺るがない。ララがヤミと仲良くしていることをあまり良く思っておらず、現在でも彼女のことを警戒している。
身に付けている剣はイマジンソード。その切れ味は、地球上では考えられないほど鋭く、トラック自動販売機、更には電信柱バス停までもが真っ二つに切り裂かれ、地割れを引き起こす威力をも誇る。しかもそれで刃こぼれする様子も全くない。だが、通行人を切り裂いた際は、衣服やカツラのみが切り刻まれ、人体には何一つ傷がついていないなど、常識的に考えられない特徴がある。
サングラスを掛けヤクザのような風貌をした男2人を部下に持っている。ある出来事をキッカケに、その2人の部下と共に結城才培のアシスタントとなった。ザスティンはチーフアシスタントで、戦闘前の口上でわざわざ名乗るほどその肩書きに誇りを持っている。またいつの間にか自分でもプロデビューを目指して漫画を描いており、とある漫画賞の最終候補にまで残っている(それをデビルーク王に大真面目に報告した際は『誇り高きデビルーク親衛隊長が漫画家など目指すな』と激しいツッコミを受けた)。ちなみに住んでいるアパートはナナいわく「汚くて狭い」。
ララへの忠誠心ゆえに何かと空回りしてしまう場合が多い。そのためヤミが結城家に遊びに来た際には彼の勝手な勘違いで(ララを守るためとはいえ)3人がかりで彼女に攻撃を仕掛けようとしてしまいララにキツイお仕置きを受けてしまった。またララ達がオキワナ星で遭難していることに気づかなかったり、ミストアにいくために協力を得ようとしたら知り合いの結婚式で不在だったりと肝心なところで役に立たなかったりするためリトからは「使えねー!」と言われたり、モモ達を連れ戻すのに失敗した際もギドに「この役立たず!!」と言われてしまった。ただしクリスマスパーティーの時には才培に仕事を完全に任せられるほどにまで認められており、このおかげで才培は結城家に帰宅することができた。
企画時には最強の敵キャラクターで考えられていたらしいが、ララ側のキャラクターが必要となり、今の立場になった。
ちなみに彼の書く漫画は単行本のおまけ小説によると編集者曰く「面白かったで完結してしまうため連続性に欠けるが、出てくる女の子がかわいいんだからそれでいいじゃん」と言われている。
男性キャラクターの少ないこの作品の中では比較的出番が多く、人気投票での順位も11位と健闘しており男性キャラクターとしての人気はリトに続いて2位である。
アニメ版
原作での初登場は、部下の尻拭いのために地球に降り立つような描写設定だったが、アニメ版では始めから部下と共に地球にララを追いかけて降りてくる。リトへの呼称も違い、「婿殿」と呼んでいる他、原作とは正反対と言っていいほどに暴力的な性格をしており、リトに向けて剣を突き付けるシーンも何度も存在する。アニメでは結城才培が登場していないため、漫画家のアシスタントをするという描写はなく、結城家に登場することが多い。美柑に顔についていたご飯粒を取ってもらって赤面したこともある。また、沙姫とは上記のエピソードはないが、一度声をかけられたことはある。そのとき沙姫は赤面していたが、惚れられたかどうかは不明。また原作に見られる車や電車に轢かれる描写はカットされている。
ブワッツ
声 - 松尾大亮
ザスティンの部下。金髪のオールバックの男。オタク気味なマウルを非常に心配している。
マウル
声 - 金野潤
ザスティンの部下。黒髪のオールバックの男。人気特撮番組『マジカルキョーコ』などのアニメや漫画が好きで、とても詳しい。

準レギュラー

霧崎 恭子(きりさき きょうこ)
声 - 千葉千恵巳
後述するマジカルキョーコをはじめ、何本ものレギュラー番組を抱える現役女子高生アイドル。
実は炎を操るフレイム星人と地球人のハーフであるが、宇宙人自体が地球ではまだ公には認められた存在ではないため、周囲にはそのことを秘密にしており、現段階で正体を知っているのは、マジカルキョーコのプロデューサー(宇宙人)とルンなどごく限られた人物のみとなっている。
その炎を操る能力は、本人は周囲に手品と言って何とか誤魔化している。(地球人とフレイム星人のハーフ)
彼女も校長に襲われてしまい無理矢理キスを迫られたこともある。
ルンの熱烈なファンであり、マジカルキョーコの敵役として出演したルンと意気投合し、友人となる。リトに対しては『かわいい』と評したり、アクシデントで彼に全裸を見られても許してしまうなど恋心とまではいかないものの好感を持っている様子。
モデルは作者である矢吹健太朗の前作『BLACK CAT』のキリサキ・キョウコ。特技も一緒だが、イヴにおける金色の闇同様性格設定に変更がみられる(『BLACK CAT』のキョーコと比べると落ち着いた性格である)。
純粋な宇宙人か地球人しかいなかったこの話の中では、唯一の地球人と宇宙人のハーフということになる。
作者曰くもう少し出番を増やしたかったらしい。
単行本の表紙には16巻に登場。
マジカルキョーコ
ララが熱中している子供向け特撮TV番組「爆熱少女 マジカルキョーコ」(後に「爆熱少女 マジカルキョーコ炎-フレイム-」に改題)の主人公。火遁の術を操り、悪の組織ウザースと戦う魔法少女。
この番組の放送時間は、辺りが暗くなっているような時間帯だったり、学校から急いで帰らねば見逃すような時間帯だったりと、ばらつきが生じている。
シローネという相棒の様な存在の白猫がおり、アニメ版ではシローネがマジカルキョーコとしての衣装に変身するといった描写があった。
火焔の術は恭子の能力を利用した本物で、マジカルキョーコそのものが、彼女の能力を活かすために宇宙人のプロデューサーが通したものである。
本編のストーリー中にはリト達が巻き込まれた3D体感RPG世界におけるラスボス(大魔王)として登場した。ちなみにこの時のキョーコの性格は「BLACK CAT」のキョウコとほぼ同じである。
アニメ版では1話丸々「爆熱少女 マジカルキョーコ炎-フレイム-」が放送されたことがあった。そのため、その回ではリトとララの出番は終盤の僅かしか無かった。
池綿 悠人(いけめん ゆうと)[13]
声 - 金野潤
「爆熱少女 マジカルキョーコ炎-フレイム-」の登場人物で、キョーコの先輩。その名の通りイケメンであり、キョーコにウザースが現れたことを毎回知らせに来る。どうやらキョーコにベタ惚れしている様子。初登場時は真面目な青年といった感じだったが、キョーコに「お礼に今度センパイに×××してあげちゃおっかな。」と言われて「これ子供向け番組だよ!?」と言いつつも鼻息を荒くして真に受けたり、精神攻撃を受けた時にキョーコのパンツが見えて少し喜んだりなど少々スケベな一面あり。本名は14巻にて明かされた。
アニメ版ではパチンコ店でアルバイトする兄がいることが明かされる。弟同様に兄もイケメンではあるが、弟同様のスケベかどうかは不明。
モジャック将軍(もじゃっくしょうぐん)
声 - 三宅健太
番外編で登場。「爆熱少女 マジカルキョーコ」に登場する組織ウザースの戦闘指揮官。街の人間をみんなアフロヘアーにしようとした。マジカルキョーコへの対策として消火器を持ってきていた。その後はどうなったかは不明。語尾に「ヘアー」をつけて話す。
アニメ版ではより詳しく彼のことが描かれている。かなりのマザコンであることや、幼少期はハムスター程度の体の大きさで、ハムスターのような生活をしていたらしい。これらはいずれもアニメ版で初めてわかったことであり、原作にこの設定は存在しない。
ストレス怪人(すとれすかいじん)
単行本のおまけによると、いわゆるヤラレ役で毎回登場する怪人達。本編に登場したゲムー伯爵もその一人のようで、他にはケイタイ男爵、ヤカン王子、クツシタ総長、ハブラシ大佐などがいるらしいがどの怪人も役に立たないらしい。
ピエール☆小木(ピエールおぎ)
声 - 矢作紗友里
「爆熱少女 マジカルキョーコ」に登場する組織ウザースの怪人。元々は矢作紗友里がデザインしたキャラクターで、アニメでは矢作が声も担当している。

その他の宇宙人

登場回数が1回のみ、もしくは極端に出番が少ないゲストキャラクター。

ギ・ブリー
声 - 真殿光昭
ララと結婚したがっている宇宙人の一人。しかしララからは徹底的に嫌われている。佐清に擬態して彩南高校に侵入。春菜を人質に取り、リトに対しララから手を引くよう脅迫した。人質として春菜を選んだのはリトの春菜への好意を知っていたわけではなく(アニメ版では知っていた)、単にリトのクラスメートだからということらしい。
爬虫類のような外見をしており、性格は凶悪かつ粗暴だが、正体はバルケ星人という肉体的にはひ弱な種族で、擬態して相手をビビらせることしか出来ない。リトに負けた後、じゃーじゃーワープ君で宇宙船で入浴中のザスティンの元へ飛ばされる。この際、ザスティンはかなり慌てていた。
アニメ版
佐清が登場していないため、アニメでは校長に化けていた。また、同族の妻(声 - 佐藤智恵)と息子がいる。いろいろな星に行ってはその星のいい男に化け、子供を作っていた。リト達に負けた後、妻や子供たちがやって来て、全員ザスティンの元へ飛ばされる。
プリューマ
ララの科学力を目当てにララと結婚したがっている宇宙人の一人。しかしとても小さい。ハエほどの大きさの宇宙船に乗って行動する。リトを密かに狙っていたが、運悪くドアと壁に挟まれ、人知れずリタイア。
ラコスポ
声 - 山口勝平
ララの婚約者候補の一人。ガーマ星の王子である。自分の欲望に忠実な子供じみた独占欲の持ち主で、背がとても低い。容姿がドラゴンボールのピラフに近似している。自分のことを「ボクたん」、ララのことを「ララたん」と呼び、ペットのイロガーマに「ガマたん」という名前を付けている。嘘の情報でヤミを地球に送りリトを殺すように仕向けるが、逆にララにやられた挙句ぶっ飛ばされた。その後もララを諦めず、殺し屋ランジュラを雇ってリトを襲わせ、自分は再びイロガーマを使って春菜たちを攻撃し、ララに自分との結婚を迫るが、ランジュラは敗れ、自身もナナの取り寄せた魔獣によってイロガーマの闘争力を失い、再度撃退されてしまう。
ガマたん(イロガーマ)
ラコスポのペットである巨大ガマガエルで彼のお気に入り。鳴き声は「ニ゛ャー」だが、13巻では「ゲコ」である。この奇妙な生物は服の布繊維だけを溶かすという奇妙な液体を吐き出す能力がある。2度目の襲来では、前回敗北を喫したララの攻撃への対策のためか、甲冑を身にまとっていた。春菜やお静たちを圧倒するが、天敵であるジロ・スネークを引き連れたナナに脅され、あっさりと寝返ってしまう。その後は本当にナナのペットなったのかどうかは明確に書かれていないため詳細は不明。
ちなみに、銀河通販の裏ルートではイロガーマの油から作られた噴射タイプのガスや爆弾が売られていて、ルンが所持している。
ケイズ
宇宙犯罪組織「ソルゲム」のメンバー。メカに詳しい。御門涼子を組織に引き入れるために春菜と唯を人質にするも、ララやヤミにより部下は倒され彼自身もララに鼻を負傷させられた上、御門涼子に“死ぬ程しみる”塗り薬を塗られ捕まった。
ティーガー
声 - 興津和幸
宇宙人の賞金稼ぎ。ヤミの賞金を狙って地球にやって来た。しかし、真の目的はヤミ(と他の女性)のあられもない姿を見ることだった。戦闘ロボットとリトを操りヤミを追い詰めるも、美柑とララの活躍で撃退された。アニメ版では「賞金稼ぎA」として登場。また戦闘ロボットは使っていない。
パンター
声 - 樋口智透
ティーガーの弟分。単純な性格だったが、ティーガーの本性を知って幻滅してしまう。アニメ版では「賞金稼ぎB」として登場。
ドルドッグ星人
声 - 遠藤大智
春菜をストーカーしていた宇宙人で、本名は不明。名前の通りブルドッグのような顔をした女性で、本当はマロンに一目ぼれしていた。しかし、犬が嫌いなためにパニックになったお静の念力でボコボコにされてしまう。
ランジュラ
リトを暗殺するためにラコスポがヤミに続いて雇った殺し屋。身体から、切れ味の鋭い糸を分泌し、自身は遠くに身を潜めて標的を仕留める。この糸は蜘蛛の糸のように粘着して敵を捕えることもでき、リトを庇ったヤミをリト共々に捕縛して追い込んだかに見えたが、結局彼女の敵ではなく油断を突かれ、ヤミから自身の油断を指摘され、逆上したところを加勢したモモの食人植物に喰われ、敗北した。地球人とほとんど変わらない姿をしているが、本来の姿なのか化けているのかは不明。祭りの賑わいに紛れようとしたのか、的屋のような格好をしている。
17巻で作者が言うには、この立場には『BLACK CAT』のジェノスを起用するはずだったが、何故か最終的にこのキャラになったらしい。
クロ
ヤミと同じく殺し屋で、銀河でただ一人精神エネルギーを弾丸に換えて撃つ¨黒い装飾銃¨を使いこなす人物。モデルは作者矢吹の前作『BLACK CAT』の主人公『トレイン』。単行本17巻のキャラクターファイルによると、当初は出す予定ではなかったらしい(登場回は、本来別のキャラクターで話を構成していた)が、3周年という理由で出すことにした模様。ペケ曰く、要注意人物のリストに名前が挙がるほど有名らしい。ヤミによると、クロというのは通称であり、本名は明かされていない[14]
後述のカーメロンを追って、リト達が集まる沙姫の別荘に侵入、電波障害を仕掛けてカーメロンのまやかしに恐怖する一同を困惑に陥れた。
一連の会話や回想、設定から、ヤミとは過去に因縁が有る様子。装飾銃にトレインの物とよく似た武器を使用する。ただし、この銃は刻印が「XIII」ではなく「・X」、見た目がリボルバーではなくオートマチックであったりと、細部が異なる(精神エネルギーを弾丸に換えて撃つことが可能ということから、シリンダーやカートリッジなどの弾倉が必要ない)。
性格はモデルとなったトレインに比べると、常に落ち着いていてクールである。カーメロン曰く、「無関係の人間を巻き込まないことがポリシー」。また、リト達の恒例のやり取り(アクシデントでララが裸に)を見た時は、赤面して「調子が狂う」と狼狽するなど、純情な一面も見せる。
カーメロン
万の姿を持つ変装の達人。とある銀河マフィアから機密情報を盗み出し逃走中だったところを沙姫の別荘にてクロに追い詰められるも死んだように見せかけ、クロとヤミを対立させようとするなどの策を講じようとしたが、血の匂いがしなかったことや、クロの起こした一瞬の停電により虚像がブレた(クロに一度撃たれて変身システムが不調だった)ため看破され本当の正体を見せる。
その正体は変身機能を持つマシンに搭乗する、名の通り(?)メロンに触覚と手足が生えたような小さな姿である。
追い詰められてヤケになり側に居たナナに化けようとするも、システムの不調で皮肉にも本物のナナとは違い巨乳化してしまい、激昂したナナにボコボコにされ、騒動が収まった後ザスティンによって銀河警察に引き渡される。
カーマン
とある星からコスチュームロボのペケを狙ってやってきたファッションモデル。オネエ言葉で喋る。自称「ダサール銀河一のファッションモデル」だが、美柑からは「うわ、キッツ…」と言われており高評価は受けていない。ペケを盗んで自分に忠実なロボットにするために記憶を消してペケの改造を試みるが駆けつけたリトとヤミに阻止された。全体的な容姿は、嘗てのデヴィッド・ボウイに似ている。
ジロスネーク
イロガーマの天敵。かなり怖いらしく、姿を見ただけで言うことを聞く。13巻ではナナのペットとして登場。
ヌップル
アクアン星系の原始生物「ミネラルン」。ナナ曰く「かなりの希少種」であり「知能は低く、自分でも話をすることが出来ない」とのこと。元々は、地球に住む宇宙人のペットとして飼われていたが、飼い主の不手際により逃げてしまい、彩南町のプールに紛れ込んでしまう。プールの水と混ざってしまったため、錯乱して周囲の人間に襲い掛かり、ララ・春菜・リトを自身の体内に取り込んでしまうが、ヤミやララの活躍により沈黙させられる。最後は、飼い主と御門が駆けつけ、無事飼い主の下へと帰っていった。

その他

新田 晴子(にった はるこ)
声 - 中村知子
美柑の担任の先生で、結城才培が連載している「英雄学園」のファン。妙齢眼鏡の似合う知的な雰囲気の女性だが、結城家に家庭訪問で訪れた際、才培に変装したリトを全く不審に思わないなど性格は若干天然が入っている。ララの薬でさんざん暴走した才培(リト)にも幻滅せず、ファンを続けるとのこと。
漫画版『迷い猫オーバーラン!』に彼女と同じ容姿の人物が登場している。
エキドナ=パラス
リトと猿山(と古手川遊)が鑑賞した映画で、ヒロインを担当していた女優。
モデルはマジカルキョーコ同様、作者矢吹の前作『BLACK CAT』登場人物エキドナ=パラス。BLACK CATでの「女優出身」という設定がそのまま生かされている。
カジリーヌ
彩南高校やその周辺によく出没しているノラ犬。長谷見沙貴のお気に入りキャラクター。人気投票では23位。村雨静の天敵。ララからは「よくいるノラ犬君」と呼ばれる。
作中でこの名前は出ないものの、物語序盤からちょくちょく登場しており、出番の数は同じ犬であるマロンよりも多い。初登場時はいきなりザスティンの足に噛み付いており、彼がよほど気に入らないのか(それとも気に入ったのか)、足に噛み付いたまま、彼が人間離れした運動能力でリトを追い回し、電車に撥ねられて民家の塀に激突しても最後まで離れなかった(ちなみに、ザスティンは激しく流血したが、カジリーヌは無傷だった)。その後も序盤はしょっちゅうザスティンに噛み付いていたが、最近は犬嫌いのお静関係で登場するようになる。霊感でもあるのか、幽霊であるお静を追い回し、慌てたお静が偶然春菜に憑依してしまったことで、お静が春菜の恋を応援するきっかけと、レギュラー化するきっかけを作った。
体を得たお静に吠え掛かって錯乱させたり、小型化したリトを追い回したこともある。
ラックベリー
惑星ミストアに自生する、セリーヌと同様超稀少種の宇宙植物。結実する果実はカレカレ病や、パワダの花粉症状も治癒することが可能。危険指定Sランクのミストアに生息している割には大人しく、危害を加えようとしない。人間のような眼と口があり、愛嬌のある容姿をしている。また、セリーヌと異なり、根を使って移動することが出来る。
ラックベリーを探していたリトとララに偶然遭遇したが、水分不足で枯れかけて苦しんでいたところをリトに命を救われた(この時点ではその植物がラックベリーだとはリトもララも知らなかった)。その後リトが別の植物に襲われた際、ララに果実を与えパワダの花粉症状を治し、リトの危機を救う。モモの解説によりラックベリーだということが判明し、自分の実を探していたことを知ると、命を救ってくれた礼に果実を好きなだけ譲ってくれた。ちなみに、ララに抱きつかれたときには頬(?)を染めていた。

天条院グループ

天条院 劉我(てんじょういん りゅうが)
沙姫の父で、天条院グループの総帥。沙姫と同様に端正な顔立ちをしており、切れ者といった雰囲気を醸し出している。沙姫曰く「一度言い出したら聞かない」ワンマン的な人物。
一度、沙姫を海外に留学させようとして、本人の知らないところで話を進めていたが、普段父に対しては従順な沙姫が家出をする程の反抗を見せたうえ、「ずっと凛と綾の3人でいたい」という強い願いを聞いて娘の成長にも感心、『娘に嫌われたくはない』という理由で留学の話を白紙に戻すことにした。
ちなみに、会話の途中でいきなり高笑いをするといった点は、娘の沙姫と同様である。
九条 戒(くじょう かい)
凛の父で、天条院家の執事長。凛にも似たクールな雰囲気と整った容貌を併せ持っている。細目で眼球は見えない。

アニメオリジナル

全てアニメ第1期に登場。

キラーラ星人

ピカリー
声 - 三木眞一郎
キラーラ星人の次男で宇宙を飛んで、ララに結婚を申し込みに来たかなり美形の宇宙人。「ロケキューム」を燃料とするロケットスーツを身にまとっている。しかし、ララからは嫌われており、強制的に連れて行こうとするが、スーツを壊され、レンや、ザスティン、御門先生に助けられたが、その後にララを連れ去ろうとしているところを御門先生に見つかり包帯で、グルグル巻きさせられた後に強制的にロケットに乗せられ星の国に戻された。彼の家族はかなりの大家族である。御門先生による改良後は「ロケキューム光線」、「ロケキュームスラッシュ」の技が使用可能になる。
ピカリーの父親
声 - 稲田徹
キラーラ星の王。温厚で優しい。
ピカリーが強制的にロケット乗せられ星の国に戻された後も優しく迎えた。
ピカリーの母親
声 - 川瀬晶子
キラーラ星の王妃。
ピカリーの兄
声 - 川瀬晶子
長男。名は不明。ピカリーの宇宙を飛び立つ際には、兄弟一同でピカリーを送り出した。
セブン
声 - 金野潤
三男。ピカリーの弟。結婚相手の申し込みには、少しピカリーを羨ましいがっていた。
その下にジャク(四男)、エース(五男)、タロウ(六男)、ジロウ(七男)がいる。

その他

ステラ・ダンプティ
声 - 愛河里花子
自称「ファンクラブ兼友の会兼後援会の会長」だという宇宙人でララをアイドルにデビューさせるために来た『宇宙スター芸能社』社長。身体は小柄でビックリすると岩のように硬くなる。昔は、ララの熱狂的な大ファンの一人だった。
カーター
声 - 東地宏樹
バローズ星の王子。狩を重んじる種族で、デビルークとは同盟国。
地球で密かに保護をして来た狩場が有り、そこでリト達と競技し宇宙一の狩人の称号を得ようとした。結果的に春菜が銀河コングを手懐けたことで、春菜が優勝した。
アマゾネス女王
声 - 津田匠子
密林に住む女だけの一族。リトが銀河コングに立ち向かったことで、リトの男ぶりに惚れ婿として迎え入れようとした。その後強制的に婚礼の儀式を進めようとするが、ララの乱入(尻尾を摑まれ捕らえられる)や春菜&銀河コングとのペアによる妨害により阻止された。
銀河コング
声 - 松尾大亮
密林の王者で、巨大猿。
春菜を気に入り春菜を連れ去るが、春菜の強い思いに心を動かされ春菜の願いを叶えた。
焼もち焼きでもありそのことで春菜に怒鳴られるなど春菜には頭が上がらない様子。

以上でToLOVEるに関する核心部分の記述は終わりです。


脚注

  1. ^ この時壊された校舎は、キャラクターの服装などの変化から見て、地球の建築技術では明らかに不自然な速さで立て直されている
  2. ^ 第28話の、作りかけだった“物を小さくするメカ”(正式名称不明)がその例で、これは質量保存の法則を無視している
  3. ^ 7巻では、試着室のカーテンをララが開けたり、里紗がスカートをめくったのにかかわらず、いずれもリトを攻撃したこともあった。
  4. ^ 彼女が初登場したのは人気投票募集の告知した号(しかも最後のページ2コマだけ)であったにもかかわらず、高い順位を獲得していて、矢吹健太朗も「驚いた」とコメントしている。
  5. ^ リトより走るのが速いが、走っている最中に沙姫に押し出されたことがあった上、校長に追いかけられた末に捕まったこともあった。
  6. ^ ララがいないことをリトに追求しようとして、彼を突き飛ばして春菜への誤解を生んでしまった。
  7. ^ 前作『BLACK CAT』のリバーの必殺技の一つ。
  8. ^ ただし、心霊の世界でいう“霊が騒ぐ”といった、本来の意味でのポルターガイストとは異なり、これは超能力催眠術に近い
  9. ^ 沙姫が校内をドレスでうろついた際は、ジャンプ掲載時は珍しく呆れた表情を見せていたが、単行本では肯定する表情に変っている。
  10. ^ 単行本のおまけ小説中では珍しくナンパに成功しているものの、口説き落とした相手が良く見れば美女でなかったため、最終的にナンパを仕掛けた張本人の彼らが逃げ出す有様となった。
  11. ^ ララの発明品で彼女の体を借りることとなったヤミが、「力はいつもより出ない」などといいながらも校長をボコボコに殴り倒すシーンがある
  12. ^ このときにセリーヌが読んでいた医学書を始め、セリーヌが使っていた日用品はセリーヌの体の大きさを考えれば特注サイズになるはずであるが、どうやって入手しているかの描写は一切無く、詳細は不明である。
  13. ^ アニメのED表記は池センパイ。
  14. ^ BLACK CATでキョウコがトレインに用いた呼び名である