コンパチヒーローシリーズ
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コンパチヒーローシリーズ[1]とは、1990年から2003年にかけてバンプレスト(旧レーベル、現在のバンダイナムコゲームス)から発売された、SDガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンが活躍する[2]コンピュータゲームのシリーズ。
概要
当時あり得ないと考えられていた版権作品によるクロスオーバーを、ゲーム業界で初めて実現した記念すべきシリーズ。特撮ヒーローとロボットアニメという表現方法の全く違う作品を、SDによる擬人化というフィルターを通す事によって違和感無く融合させている。
当初はポピー時代より各版権元会社と交流のあった、杉浦幸昌のバンプレスト社長就任時のご祝儀として、シリーズ第1作『SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所』のみの企画として発売されたものだが、その後もシリーズ物として継続していく事となる。
SDガンダムブームに乗り子供向けゲームとして人気を博したが、ゲームシステム的には目新しい要素は少なくほぼキャラクター人気によって成り立っていたシリーズのため、これらのキャラクターに関心のない次世代ハードの高年齢プレイヤーには受け入れられず、2003年の『チャリンコヒーロー』を最後に新作は制作されていない。ただしSDによるクロスオーバーという手法は、現在でも展開中のスーパーロボット大戦シリーズに受け継がれている。
作品一覧
ザ・グレイトバトル
- 初期作品
- SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所(FC、1990年4月20日)
- SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団[3](FC、1990年7月7日)
- グレイトバトルサイバー(FC、1992年12月25日)
- 主要シリーズ
- SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦(SFC、1990年12月29日)
- ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン(SFC、1992年3月27日)
- ザ・グレイトバトルIII(SFC、1993年3月26日)
- ザ・グレイトバトルIV(SFC、1994年12月17日)
- ザ・グレイトバトルV(SFC、1995年12月22日)
- ザ・グレイトバトルVI(PS、1997年4月11日)
- ザ・グレイトバトルPOCKET(GB、1999年12月3日)
- 外伝
- 鉄球ファイト! ザ・グレイトバトル外伝(GB、1993年7月30日)
- ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイ(SFC、1994年1月28日)
- 派生作品
- スーパー鉄球ファイト!(SFC、1995年9月15日)
- バトルクラッシャー(GB、1995年1月27日)
- バトルピンボール(SFC、1995年2月24日)
- がんばれ!ぼくらのコンパチヒーローズ(PICO)
コンパチスポーツシリーズ
- 単発作品
- バトルベースボール(FC、1993年2月19日)
- バーサスヒーロー 格闘王への道(GB、1992年8月7日)
- バトルレーサーズ(SFC、1995年3月17日)
- チャリンコヒーロー(GC、2003年7月17日)
- バトルドッジボールシリーズ
- バトルドッジボール 闘球大激突!(SFC、1991年7月20日)
- バトルドッジボール(GB、1992年10月16日)
- バトルドッジボールII(SFC、1993年7月23日)
- バトルサッカーシリーズ
- バトルサッカー フィールドの覇者(SFC、1992年12月11日)
- バトルサッカー2(SFC、1994年11月25日)
- スーパーパチンコ大戦シリーズ
- スーパーパチンコ大戦(SFC)
- スーパーパチンコ大戦(GB)
RPG
ストーリー性を求められるRPGのため、ヒーローの擬人化が前提のコンパチシリーズの中でも原作に忠実な内容となっている。
- ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス(SFC)
- ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦(SFC)
ロボット物
特撮ヒーローは登場せず、ロボットアニメ作品のみ登場する。
- スーパーロボット大戦 (GB、1991年4月20日)以後発売された続編については「スーパーロボット大戦シリーズ」を参照
- バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法(SFC、1991年12月29日)
- シャッフルファイト(FC、1992年10月9日)
その他
- バトルフォーメーション(PS)
- 特撮冒険活劇 スーパーヒーロー烈伝(DC、2000年7月27日)
- ザ・グレイトバトルIII (漫画)
オリジナルキャラクター
ヒーロー
- 戦士ロア(ファイター・ロア)
- ガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンに続く、第4のヒーローとして誕生したバンプレストオリジナルキャラクター。デザインは、『ザ・グレイトバトルII』からMがんぢーが担当した。初登場作品は『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』で、お助けキャラとして登場。『ザ・グレイトバトルII』から操作キャラとしても登場するようになる。
- 当時のバンプレストを代表するキャラクターで、目の周りの縁取りがバンプレストのロゴマークになっている。ダークブレインによって生み出されたサイボーグで、自分と同じ存在を生み出させないために戦っている。この時点ではまだ名前に戦士と付いていない。姿については複数あり、主に『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』での「フードで体を覆った姿」や、『ザ・グレイトバトルII』以降のザ・グレイトバトルシリーズの「青い髪が生えており、アーマーを身に着けている姿」がある。後者で見られる口の部分はサイボーグという設定から出来たものであるが、『IV』ではマウスカバーとして機能する設定が追加された。
- 上記の2つとは異なる姿として『バトルドッジボール 闘球大激突!』で審判としての姿や悪の戦士として登場した『バトルコマンダー』での姿などがあるが、これは別の装備を身につけているためという設定がある。また、『バトルレーサーズ』では緑の髪と青色のアーマーになった2Pカラーが存在している。
- 主な必殺技は、炎の龍で攻撃する「ファイヤードラゴン」や花火を上げる「たまやボンバー」など。なお、『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』、『IV』、『V』では敬語で話すしっかりもの、『ザ・グレイトバトルII』、『III』では口は悪く単純と性格が大きく異なる。
- スーパーロボット大戦OGシリーズでは『OG』でバンド「ロアとエミィ」として名前が挙がり、『OGs』では『IV』で登場したコンパチカイザーと共にリファインされて登場。コウタ・アズマが変身する姿と精神体となったロア本人の2つに分かれている。詳しくはアズマ研究所を参照)。
- エミィ
- ロアの妹。初登場作品の『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』ではガチャポンマシンのエンジニアとして登場、ガチャポンマシンと共にダークブレインにさらわれてしまう。『グレイトバトル』シリーズより前の作品であるため、登場は兄のロアより先である。『バトルコマンダー』ではストーリーの主軸として本格的な登場となった。
- 以降作品によって癒しの力を秘めた技や忍法を駆使したりダークブレインに洗脳されてダークエミィとなったりするようになる。デザインについては登場を経ていくうちに大きく分けてFCから兜で右目を隠しているタイプと『III』から登場した髪で右目を隠しているタイプの2種類になり『バトルレーサーズ』では両方の登場している。
- 『スーパーロボット大戦OG外伝』に登場した際は、ロアとは敵対関係となっている(ダークエミィの状態)。
- ギリアム・イェーガー(ゲシュペンスト)
- パワードスーツ「ゲシュペンスト」を駆る連邦軍人として『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』に登場。『バトルドッジボールII』にも登場する。
- 『ヒーロー戦記』での経緯から平行世界を彷徨う宿命を背負うことになり、世界観の異なるスーパーロボット大戦シリーズにも記憶を保持した同一人物として登場する。詳しくはゼウス側に立って戦闘に参加するメンバー及び旧・特殊戦技教導隊の項を参照。
- バンプレキッド
- スーパーマンのような格好をした小太りのおじさんで、『SDバトル大相撲』で初のバンプレストオリジナルキャラの一人として登場。以降の作品ではショップの店員や審判などヒーロー達を助けるお助けキャラとして活躍する。『バトルコマンダー』では、広告のみ登場したが今まで作品とは全く違う弓矢とマスケット銃を装備したロボットの姿になっている。
- 『スーパーロボット大戦OGs』ではシャイン王女達が行った遊園地のマスコットキャラとしてグレート雷門と共に名前が登場している。
- グレート雷門(かみなりもん)
- ターミネーターによく似た、太鼓を背負った雷様。名前の由来は浅草寺の雷門から[4]。『SDバトル大相撲』で初のバンプレストオリジナルキャラの一人として登場、外見通りの電気を放射する技「タミネサンダー」(一部の本では田峰サンダー)を持つ。
- 『バトルドッジボール 闘球大激突!』では新しい必殺技「スパークボンバー」を覚えてダークブレインのチームメイトとして敵役として、ザ・グレイトバトルシリーズでは『II』と『III』でロアとヒーローの合体攻撃で呼び出されて敵を攻撃するお助けキャラと登場している。また、『バトルコマンダー』ではバンプレキッドと同じく広告のみで登場している。
- スーパーロボット大戦OGシリーズでは『OGs』でシャイン王女達が行った遊園地のマスコットキャラとして名前が挙がり、さらに『OG外伝』にてエミィが搭乗する戦闘機Gサンダーゲートになって登場している(サンダーゲートを言い換えると雷門となる)。また、TVアニメ『ジ・インスペクター』最終話で、「ベーオウルフ」が生み出した敵メカの1機として『バトルコマンダー』版のグレート雷門をモチーフにしたものが登場しており、電撃を放って攻撃する姿を見せた。
- キサブロー博士
- 『ザ・グレイトバトルIV』で巨大ロボット「コンパチカイザー」を開発した科学者。『V』ではドクターキサブローに名前が変更されている。
- 『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』でキサブロー・アズマとしてロア達と共に登場している。
- なお『III』では「きさぶろう」という老魔法使いが登場しているが関係は不明。
悪役
- ダークブレイン
- ザ・グレイトバトルシリーズのボスキャラクター。初出は『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』の最終ボスとして登場。脳を収納した機械が本体である。
- 『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』では、マントを身に纏った人間の姿で登場しそこからモノアイ型の目を持つ大きな姿へと変身する。さらに『ザ・グレイトバトルII』ではハイパーダークブレインとなり、エセ関西弁で喋り、装甲を外し、本体から腕や足を伸ばし『SDヒーロー総決戦』や『グレイトバトルサイバー』のFC版に近い姿にパワーアップする。
- 『III』には過去のダークブレインが登場するが、魔王と呼ばれており道化師風の外見をしている。ただし、倒された後の魂はやはり脳みそむき出しの姿である。
- 他の作品では『バトルドッジボールII』では、ハイパーダークブレインの姿でチビキャラになったネオダークブレイン、『鉄球ファイト! ザ・グレイトバトル外伝』では『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』のダークブレインと鋼鉄魔王ダークアイアンが融合して1等身になった姿で登場している
- 後に、『スーパーロボット大戦OG外伝』に登場。姿は『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』のものに近い。複数の思念を持っており、関西弁も使うものも含まれる。
- スカルナイト
- ダークブレインの3大幹部の一人。ケンタウロスの骸骨のような姿をしている。初登場作である『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』では、デブデダビデ、クリスタルドラゴンと共にオリジナルボスとしてヒーローに立ちはだかった。前述の作品を含めた初期の作品では「ボーンファイター」という名前で人型の骸骨の姿をしている。
- デブデダビデ
- ダークブレインの3大幹部の一人。基本的には巨漢の大男だが、他の二人と異なり毎回デザインが違う。
- クリスタルドラグーン
- ダークブレインの3大幹部の一人。全身がクリスタルに覆われた竜で、腹部にはもうひとつ人のような顔がある。初期の作品では名前が「クリスタルドラゴン」となっている。
- ガンダムキラー
- ガンダムのライバルとして生まれたオリジナルキャラクター。ZZガンダムにサザビーのファンネルを搭載したようなデザインの赤い機体。
- 『バトルドッジボールII』でガンダムのライバルMSチームに所属していた。『ガイアセイバー』では洗脳されたアムロ・レイが搭乗している。
- ライダーキラー
- 仮面ライダーのライバルとして生まれたオリジナルキャラクター。片腕が触手状になっている生物っぽいデザインの怪人。
- 『バトルドッジボールII』で仮面ライダーのライバル怪人チームに所属していた。『ガイアセイバー』では正体は脳まで再改造されたライダー2号(一文字隼人)。
- ウルトラキラー
- ウルトラマンのライバルとして生まれたオリジナルキャラクター。青いウルトラマンが仮面をつけたような姿をしており、ウルトラマンレオに似た外見をしている。
- 『バトルドッジボールII』でウルトラマンのライバル怪獣チームに所属していた。『ガイアセイバー』では正体は洗脳されたゾフィー。
- ザンエル
- 『ザ・グレイトバトルII』の最終ボス。数々の惑星を征服してきており、SDネイションに目を付けて環境管理装置を暴走させて、それによるSDヒーローとダークブレインのSD同士の争いを起こして自らの手を汚さずにSDネイションを手に入れようとした。戦闘能力を上げるパワーアップ形態を持つ。
- 『III』では魔王ダークブレインの復活をたくらむ悪の魔導士になり、一転して小悪党のような風貌になっている。名前の由来はThen(時)得る。
脚注
関連項目
- グランドレッド
- ロア、エミィが登場するシミュレーションゲーム。