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ホンコンやきそば

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ファイル:HongKong Yakisoba.jpg
ホンコンやきそばのパッケージ

ホンコンやきそばとは、エスビー食品が製造・販売している、袋麺型のインスタント焼きそばである。

概要

ホンコンやきそばの最大の特徴は、日清食品チキンラーメンもしくは日清焼チキンと同じように、あらかじめ揚げ麺の表面にソースの味がつけられていることである。パッケージには「完全味つけ」と書かれていたが、2000年代後半にJASマークがなくなるなどパッケージの細部変更が行われた。袋麺の焼きそばは、他社もいろいろ製造・販売しているが、現在、日本の他社のものは、一般的に粉末もしくは液体のソースが別に添付されており、2007年に日清焼チキンが発売されるまでは本品がほぼ唯一の味付け揚げ麺方式であった。

1964年発売のロングセラー商品で、発売当初は全国区で販売されていたが、売れ行きと製造能力の関係で規模縮小を図る際、営業的な事情で要望・需要の高い北海道仙台市大分県など一部地域の限定販売に変更され、現在もその状態が続いている[1]。ただし、これらの販売地域では現在に至るまで根強い人気を誇っている。2000年代に入ってから口コミで人気が広まり、エスビー食品のサイトやインターネットショッピングで購入することもできる。

パッケージには、現在も長衫を着たステレオタイプ中国人コック長のイラストが描かれている。

名前の由来

香港には広東料理に代表されるおいしい中華料理があることから、焼きそばもおいしい、という連想からネーミングされた[1]。あくまでもイメージからのネーミングであり、現地で食べられているオイスターソース味などの広東風やきそばを再現したというわけではない。むしろ、後発の日清焼チキンの方がオイスターソースを使っており、香港風となっている。

最近のパッケージには、「香港は様々な中華料理を味わえる都市。その中華料理の調理法に習い、豚のだしとコシのある麺の食感にこだわりました。」と記されている。

原材料

味付け油揚げめん(小麦粉、食用油脂(豚脂)、ソース食塩香辛料砂糖煮干しエキス、ポークエキス、さば削りぶしエキス、こんぶエキス、ソースパウダー、ビーフエキス)、ごまあおさ、香辛料、調味料(アミノ酸等)、酸味料カラメル色素かんすい酸化防止剤ビタミンE)、甘味料ステビア)、(その他大豆りんごゼラチン由来原材料を含む)。

内容量

めん84g、ふりかけ1g。カロリーは1食あたり401kcal。

調理法

味付け油揚げ麺のため、調理法も他社の製品とは異なり、独特である。

  1. フライパンで200ccの熱湯を沸かす。
  2. 麺を入れ、ほぐしながら、水分がなくなるまで炒める。
  3. 水分がなくなったら皿に盛り、ふりかけ(ゴマ・アオサ)を振りかける。

カップ焼きそばのようにお湯を入れてその熱で戻すのではなく、外から加熱して、水分を飛ばしながら炒めることで、蒸した生麺に似た弾力のある食感を得ることができる。また、麺に付けられたソースの味がいったん湯の中に溶け出し、再び麺にしみこんでよく味がなじむとともに、炒められることで、独特の香ばしい風味が生まれる。ただし、他社の袋入りの焼きそばでは可能な、適当に多目のお湯を沸かして、麺が煮戻ったら、余分な水分を捨てるという調理法をこの商品で行うと味が薄まってしまう。水が多すぎた場合、ひたすら蒸発を待つ必要が出て、時間がかかるだけでなく、食感や風味も落ちる羽目になるので、この製品を調理する時は水の量を正確に入れるのがおいしく手早く作るコツである。火力調整に慣れるまで、あるいは好みにより水を増減すると良い。特に最初はボソボソになる可能性があるので、防止のため220cc位の水で調理する方法もある。

その他

  • 野菜や肉を刻んで麺といっしょに煮ることも可能であるが、増量されることで、一般に味は薄くなる。このためか、パッケージでは野菜、肉、貝類、えひ、かに等をバターか油で炒めて「そえる」ことが提案されている。
  • 好みで鶏卵(全卵または卵黄のみ)をトッピングすることもある。
  • 麺に味がついているため、調理しない麺をほぐして、ベビースターラーメンのように食べることもできる。
  • 初期の激辛ブームの頃、袋が赤系のデザインの「激辛」も有った。付属のかやく(白ゴマと青のり)に一味唐辛子の粉末を加えたものであるが、現在は販売されていない。
  • 現在のものでも、付属のかやくは一見白ゴマ・あおさのみに見えるが、香辛料等も入っている。
  • 1980年代初頭の一時期、大分県内では黄色い袋の「九州一直線」という商品名で販売されていたことがある。

テレビコマーシャル

脚注

外部リンク