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コンパチヒーローシリーズ

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コンパチヒーローシリーズ[1]とは、1990年から2003年にかけてバンプレスト(旧レーベル、現在のバンダイナムコゲームス)から発売された、SDガンダム仮面ライダーウルトラマンが活躍する[2]コンピュータゲームのシリーズ。

概要

当時あり得ないと考えられていた版権作品によるクロスオーバーを、ゲーム業界で初めて実現した記念すべきシリーズ。特撮ヒーローとロボットアニメという表現方法の全く違う作品を、SDによる擬人化というフィルターを通す事によって違和感無く融合させている。

当初はポピー時代より各版権元会社と交流のあった、杉浦幸昌のバンプレスト社長就任時のご祝儀として、シリーズ第1作『SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所』のみの企画として発売されたものだが、その後もシリーズ物として継続していく事となる。

SDガンダムブームに乗り子供向けゲームとして人気を博したが、ゲームシステム的には目新しい要素は少なくほぼキャラクター人気によって成り立っていたシリーズのため、これらのキャラクターに関心のない次世代ハードの高年齢プレイヤーには受け入れられず、2003年の『チャリンコヒーロー』を最後に新作は制作されていない。ただしSDによるクロスオーバーという手法は、現在でも展開中のスーパーロボット大戦シリーズに受け継がれている。

作品一覧

ザ・グレイトバトル

初期作品
主要シリーズ
外伝
派生作品

コンパチスポーツシリーズ

単発作品
バトルドッジボールシリーズ
バトルサッカーシリーズ
スーパーパチンコ大戦シリーズ

RPG

ストーリー性を求められるRPGのため、ヒーローの擬人化が前提のコンパチシリーズの中でも原作に忠実な内容となっている。

ロボット物

特撮ヒーローは登場せず、ロボットアニメ作品のみ登場する。

その他

オリジナルキャラクター

ヒーロー

戦士ロア(ファイター・ロア)
ガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンに続く、第4のヒーローとして誕生したバンプレストオリジナルキャラクター。デザインは、『ザ・グレイトバトルII』からMがんぢーが担当した。初登場作品は『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』で、お助けキャラとして登場。『ザ・グレイトバトルII』から操作キャラとしても登場するようになる。
当時のバンプレストを代表するキャラクターで、目の周りの縁取りがバンプレストのロゴマークになっている。ダークブレインによって生み出されたサイボーグで、自分と同じ存在を生み出させないために戦っている。この時点ではまだ名前に戦士と付いていない。姿については複数あり、主に『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』での「フードで体を覆った姿」や、『ザ・グレイトバトルII』以降のザ・グレイトバトルシリーズの「青い髪が生えており、アーマーを身に着けている姿」がある。後者で見られる口の部分はサイボーグという設定から出来たものであるが、『IV』ではマウスカバーとして機能する設定が追加された。
上記の2つとは異なる姿として『バトルドッジボール 闘球大激突!』で審判としての姿や悪の戦士として登場した『バトルコマンダー』での姿などがあるが、これは別の装備を身につけているためという設定がある。また、『バトルレーサーズ』では緑の髪と青色のアーマーになった2Pカラーが存在している。
主な必殺技は、炎の龍で攻撃する「ファイヤードラゴン」や花火を上げる「たまやボンバー」など。なお、『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』、『IV』、『V』では敬語で話すしっかりもの、『ザ・グレイトバトルII』、『III』では口は悪く単純と性格が大きく異なる。
スーパーロボット大戦OGシリーズでは『OG』でバンド「ロアとエミィ」として名前が挙がり、『OGs』では『IV』で登場したコンパチカイザーと共にリファインされて登場。コウタ・アズマが変身する姿と精神体となったロア本人の2つに分かれている。詳しくはアズマ研究所を参照)。
エミィ
ロアの妹。実は『グレイトバトル』シリーズより前の作品である『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』でガチャポンマシンのエンジニアとして敵役のダークブレインともにロアより先に初登場しており、兄妹という設定になったのは初共演した『バトルコマンダー』からである。
デザインについては登場を経ていくうちに大きく分けて『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』からの兜で右目を隠しているタイプと『グレイトバトルIII』から登場した髪で右目を隠しているタイプの2種類になり『バトルレーサーズ』では両方の登場している。
基本的には『グレイトバトル』シリーズや『バトルレーサーズ』、『バトルピンボール』でのヒーローを応援するサポートキャラとしての登場と『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』の救出して安心したところを変身して襲い掛かってきたり『バトルドッジボールII』の最後チーム ゴッドファクトリーの一員として登場したり、『バトルクラッシャー』のダークブレインに憑依されてダークエミィになり大会優勝者に挑んできたりと最後の敵としての登場する2パターンがほとんどである。
スーパーロボット大戦OG外伝』に登場した際は、ロアとは敵対関係となっている(ダークエミィの状態)。
ロアと違って力はあまりないが『バトルコマンダー』の影の民に伝わる剣「ハインドブレイカー」や『バトルドッジボールII』の相手の必殺ポイントを減らすの忍法や癒しの技などを駆使して戦っている。
ギリアム・イェーガー(ゲシュペンスト
パワードスーツ「ゲシュペンスト」を駆る連邦軍人として『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』に登場。『バトルドッジボールII』にも登場する。
『ヒーロー戦記』での経緯から平行世界を彷徨う宿命を背負うことになり、世界観の異なるスーパーロボット大戦シリーズにも記憶を保持した同一人物として登場する。詳しくはゼウス側に立って戦闘に参加するメンバー及び旧・特殊戦技教導隊の項を参照。
バンプレキッド
『SDバトル大相撲』で初のバンプレストオリジナルキャラの一人として登場したスーパーマンのような格好に背中にロケットブースターを背負った独特の髪型が特徴的な小太りのおじさん。『SDバトル大相撲』以降の作品ではショップの店員や審判などのヒーロー達を助けるお助けキャラとして活躍する。『バトルコマンダー』では広告のみの登場で弓矢とマスケット銃を装備したロボットという他の作品とは全く違う姿になっている。
『スーパーロボット大戦OGs』ではシャイン王女達が行った遊園地のマスコットキャラとしてグレート雷門と共に名前が登場している。
グレート雷門(かみなりもん)
『SDバトル大相撲』で初のバンプレストオリジナルキャラの一人として登場したバンプレストロゴが入った黄色のTシャツを着ていたターミネーターによく似た、太鼓を背負った色黒で髪が逆立った一本角の雷様。名前の由来は浅草寺雷門から[4]外見通りの電気を放射する技「タミネサンダー」(一部の本では田峰サンダー)を持つ。
ザ・グレイトバトルシリーズでは『II』と『III』でロアとヒーローの合体攻撃で呼び出されて敵を攻撃するお助けキャラと登場しており『II』はSDバトル大相撲と同じ姿で登場するが『III』では顔に隈取りして上半身裸で胴着のズボンを履くという格好をしている。
『バトルドッジボール 闘球大激突!』にはネオ・ダーク・ブレインのチームメイトとして敵役で登場、髪が水色になり肩と胸にドッジボール用のプロテクターを装着している。また、『バトルコマンダー』ではバンプレキッドと同じく広告のみで登場で背中に2機の発電タービンを背負い、角が額から生える2本角になっている。
スーパーロボット大戦OGシリーズでは『OGs』でシャイン王女達が行った遊園地のマスコットキャラとして名前が挙がり、さらに『OG外伝』にてエミィが搭乗する戦闘機Gサンダーゲートになって登場している(サンダーゲートを言い換えると雷門となる)。また、TVアニメ『ジ・インスペクター』最終話で、「ベーオウルフ」が生み出した敵メカの1機として『バトルコマンダー』版のグレート雷門をモチーフにした「ノイGK」が登場しており、電撃を放って攻撃する姿を見せた。
キサブロー博士
『ザ・グレイトバトルIV』で巨大ロボット「コンパチカイザー」を開発した科学者。『V』ではドクターキサブローに名前が変更されている。
『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』でキサブロー・アズマとしてロア達と共に登場している。
なお『III』では「きさぶろう」という老魔法使いが登場しているが関係は不明。

悪役

ダークブレイン
ザ・グレイトバトルシリーズのボスキャラクター。初出は『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』の最終ボスとして登場。脳を収納した機械が本体である。
『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』では、マントを身に纏った人間の姿で登場しそこからモノアイ型の目を持つ大きな姿へと変身する。さらに『ザ・グレイトバトルII』ではハイパーダークブレインとなり、エセ関西弁で喋り、装甲を外し、本体から腕や足を伸ばし『SDヒーロー総決戦』や『グレイトバトルサイバー』のFC版に近い姿にパワーアップする。
『III』には過去のダークブレインが登場するが、魔王と呼ばれており道化師風の外見をしている。ただし、倒された後の魂はやはり脳みそむき出しの姿である。
他の作品は『バトルドッジボール 闘球大激突!』では『SDザ・グレイトバトル』の姿でネオ・ダーク・ブレインと名乗り『バトルドッジボールII』では、ハイパーダークブレインの近い姿でチビ外野キャラになり、『鉄球ファイト! ザ・グレイトバトル外伝』では『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』のダークブレインと鋼鉄魔王ダークアイアンが融合して1等身になった姿で登場している
また、最近では『スーパーロボット大戦OG外伝』に登場。姿は『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』のものベースにアレンジが加えられている。複数の思念を持っており、関西弁も使うものも含まれる。
ボーンファイター
ダークブレインの三人の部下の一人。人型で鎧を纏った骸骨戦士の姿をしている。『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』では、クリスタルドラゴン、デブデダビデと共にオリジナルボスとしてヒーローに立ちはだかった。『バトルドッジボール』ではダークブレインチームのチームメイトとして登場。
クリスタルドラゴン
ダークブレインの三人の部下の一人。全身がクリスタルで出来ている龍で腹部にはもうひとつ人のような顔があり、目がモノアイになっている。一度倒されると球形のクリスタルが繋がった蛇のような姿になる。
デブデダビデ
ダークブレインの三人の部下の一人。基本的には巨漢の大男だが、他の二人と異なり毎回デザインが違う。
スカルナイト
『バトルコマンダー』で登場したダグブールの四天王の一人。『ザ・グレイトバトルII』からボーンファイターに代わりダークブレインの三人の部下の一人になった。基本はボーンファイターと同じく人型の鎧を着た骸骨だが作品によっては下半身がケンタウロスのような馬やチャリオットなどに変化している。
クリスタルドラグーン
『バトルコマンダー』で登場したダグブールの四天王の一人。『ザ・グレイトバトルII』からクリスタルドラゴンに代わりダークブレインの三人の部下の一人になった。デザインは大きく分けると身体全てがクリスタルでできているドラゴンのタイプと生身のドラゴンにクリスタルのパーツが装着または生えたタイプという2種類の姿になっている。また、『ザ・グレイトバトルII』と『III』の姿にはクリスタルドラゴンのように腹部にもう一つの顔が存在している。
ザンエル
『ザ・グレイトバトルII』のラスボス。数々の惑星を征服してきており、SDネイションに目を付け環境管理装置を暴走させてヒーローとダークブレインとの間でSD同士の争いを起こし、それを利用し自らの手をよごさずSDネイションを手に入れようした。戦闘能力を上げるパワーアップ形態を持つ。
『III』では魔王ダークブレインの復活をたくらむ魔法使いになり、一転して小悪党のような風貌になっている。名前の由来はThen(得る
ガンダムキラー
ガンダムのライバルとして生まれたオリジナルキャラ。白色と赤色のガンダムで頭にZZガンダムのハイメガキャノンのようなパーツがあるがガンダム特有のVの字アンテナは付いておらず、代わりに頭部左右のバルカン穴の上に一本ずつアンテナが付いている。また、両肩には可動式のビームシールドが装備されている。公式イラストではサザビーと同型のファンネルを使用している。
『バトルドッジボールII』ではガンダムのライバルMSチームに所属。『ガイアセイバー』では洗脳されたアムロ・レイが搭乗するMSとして登場。
ライダーキラー
仮面ライダーのライバルとして生まれたオリジナルキャラ。カミキリ虫やカマキリをベースしたデザインの怪人。作品によって多少デザインが違い『ガイアセイバー』では片腕が食肉植物の花弁を彷彿させる形をしている。また公式イラストでは身体の色は青色だがゲームでは緑色をしている。
『バトルドッジボールII』では仮面ライダーのライバル怪人チームに所属。『ガイアセイバー』では正体は脳まで再改造されたライダー2号(一文字隼人)
ウルトラキラー
ウルトラマンのライバルとして生まれたオリジナルキャラ。青いウルトラマンが金色の仮面を着けた姿をしている。また、片腕に爪先の長くなった金色の篭手を装着している。
『バトルドッジボールII』ではウルトラマンのライバル怪獣チームに所属。『ガイアセイバー』では正体は洗脳されたゾフィー。

脚注

  1. ^ コンパチとはコンパチブル(compatible、両立・仲良し・互換性などの意味)の略。
  2. ^ 初期作品やスポーツシリーズなど一部作品では、メタルヒーロー戦隊ロボ騎士ガンダムマジンガーZゲッターロボデビルマンCBキャラ 永井豪ワールド)、ゴジラなども登場する。詳細は各作品のページを参照。
  3. ^ ゲーム画面での表記。パッケージ表記は「倒せ惡の軍団」。
  4. ^ 当時のバンプレストの所在地が浅草だったため。

関連項目

グランドレッド
ロア、エミィが登場するシミュレーションゲーム。