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JC08モード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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JC08モード(ジェイシー ゼロハチモード)とは、1L燃料で何km走行できるかを、いくつかの自動車の走行パターンから測定する燃費測定方法の一つ。

概要

現在、普通自動車の燃費は10・15モード燃費により測定されているが、加速にかける時間が極めて長かったり、測定するスピードが一般的な公道よりも低いなど実際の使用条件と離れており、カタログでの数字と実際の使用下での数字の差が大きくなりがちであることを指摘されていた。これに対しJC08モードでは、より実際の走行パターンに近い測定法を実施。測定時間も倍近く長くなるほか、平均時速も高められ、最高速度も70km/hから80km/hに引き上げられる。

2011年4月1日以降に型式認定を受ける自動車については、このJC08モード燃費値の表示が義務付けられている。また、それ以前より販売されている自動車についても、2013年2月末までにJC08モード燃費値を表示することが義務付けられる[1]

10・15モードはエンジンが温まった状態(ホットスタート)による測定のみであったが、JC08では排気ガスが濃く、燃料も多く使用される暖気前のコールドスタート時の測定も全体の25%程度加えられる分、厳しいものとなり、同時に測定される排ガスの測定でも厳しいものとなっている。

これらの変更により、JC08モードのカタログ上の燃費数値は、これまでの10・15モード燃費よりも一般的に1割程度低くなるとされる[1]。一部輸入車などには燃費が変わらないもの[2]、僅かながら燃費が向上するもの[3]があり、走行パターンの変化が燃費低下に繋がるとは限らない。表示される燃費の低下は測定法の変更によるものであり、自動車そのものの燃費性能が低下するわけではない。

JC08モードの特徴

10・15モードの比較と併せると、以下のような特徴を持つ[1][4]

要素 JC08モード 10・15モード
平均速度 24.4km/h 22.7km/h
最高速度 81.6km/h 70km/h
所要時間 1204秒 660秒
走行距離 8.172km 4.165km

10・15モードとJC08モードとの燃費比較

2011年7月現在の主な車種について比較した。

なお同一車種であっても、グレードや装備等の相違により燃費は多少異なる。表中各車種の対応グレードについては「対応車名型式・グレード」の項目欄を参照のこと。

車名(記事へのリンク) 10・15モード JC08モード 対応車名型式・グレード
トヨタ・プリウス 38.0km/L 32.6km/L DAA-ZVW30型:「L」[5]
ホンダ・インサイト 30.0km/L 26.0km/L DAA-ZE2型:全グレード[6]
マツダ・デミオ 30.0km/L 25.0km/L DBA-DEJFS型:「13-SKYACTIVE」[7]
スズキ・ワゴンR 25.0km/L 23.6km/L DBA-MH23S型:「FX アイドリングストップ」[8]
ホンダ・フィット 24.5km/L 20.6km/L DBA-GE6型:「13G」「13G・スマートセレクション」のFF・CVT車[9]
トヨタ・iQ 23.5km/L 21.2km/L DBA-NGJ10型:「130G MT→(ゴー)」[10]
スズキ・エブリイ 17.2km/L 16.4km/L EBD-DA64V型:「JOINターボ」のMT車[11]
三菱・デリカD:5 13.2km/L 12.0km/L DBA-CV4W型:全グレードの2WD(FF)車[12]
日産・エルグランド 11.6km/L 10.8km/L DBA-TE52型:「250XG」「250Highway STAR」の2WD(FF)車[13]
三菱・ランサーエボリューションX 10.8km/L 10.6km/L CBA-CZ4A型:「RS」[14]
日産・GT-R 8.5km/L 8.6km/L DBA-R35型:全グレード[15]

脚注

関連項目

外部リンク