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序破急

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序破急(じょはきゅう)とは、日本の雅楽、能楽など日本の伝統音楽から転じて、連歌蹴鞠香道剣術抜刀術居合道など芸道論で使用されることばである。さらに、文章構成などにおける三段構成を指す概念としても用いられる。

原義

本来は雅楽の演奏についての言葉である。雅楽の唐楽などで、曲を構成する三つの部分をいい、ほぼ西洋音楽の楽章に相当する。「序」が無拍子かつ低速度で展開され、太鼓の拍数のみを定めて自由に奏され、「破」から拍子が加わり、「急」で加速が入り一曲三部構成を成す。序破急一組で楽式とも考えることができる。ただし、序破急すべてを備えていない(失われたか、始めから存在しない)曲も多い。

「序破急」の語は、猿樂世阿彌の書『花鏡』、『三道』、『風姿花伝』で触れられているので、有名である。そのため、からの言葉と誤解されることが多いが、元来は雅楽から発した語であった。しかし、世阿弥は、それを芸道一般に通じることと論じている。

現代日本では、物語などにおける四段構成(“起承転結”)に対する三段構成を指す概念として用いられ、舞台の“三幕構成”などの類似語として使われることがある。また、起承転結とともに小中学校の作文技法として使われる。

関連項目

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