コンテンツにスキップ

NHK静岡放送局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。118.1.35.92 (会話) による 2011年11月21日 (月) 12:37個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎静岡放送局制作の番組)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

NHK静岡放送局
放送対象地域 静岡県
所在地 420-8721
静岡市葵区西草深町1番21号
総合テレビ
開局日 1957年6月1日
コールサイン JOPK-DTV
親局 静岡 (JOPK-DTV)20ch (キーID 1)
Eテレ
コールサイン JOPB-DTV
親局 静岡 (JOPB-DTV)13ch (キーID 2)
ラジオ第1
開局日 1931年3月21日
コールサイン JOPK
親局 静岡 882kHz
ラジオ第2
コールサイン JOPB
親局 静岡 639kHz
FM
コールサイン JOPK-FM
親局 88.8MHz
主な中継局
アナログテレビ
熱海:総合47ch 教育49ch
御殿場:総合47ch 教育49ch
伊豆長岡:総合60ch 教育58ch
三島:総合53ch 教育51ch
富士宮:総合52ch 教育54ch
島田:総合56ch 教育54ch
※浜松はコールサインが別
デジタルテレビ
伊豆の国:総合20ch 教育13ch
三島:総合24ch 教育16ch
富士宮:総合24ch 教育14ch
島田:総合16ch 教育14ch
藤枝:総合20ch 教育13ch
浜松:総合20ch 教育13ch
ラジオ
熱海:FM84.2MHz 第1 1161kHz
御殿場:FM83.8MHz 第1 1026kHz
伊豆の国:FM85.3MHz
芝川:FM84.9MHz
島田:FM83.0MHz
浜松:FM82.1MHz
※浜松の第一と第二はコールサインが別
テンプレートを表示
NHK静岡放送会館

NHK静岡放送局(エヌエイチケイしずおかほうそうきょく)は、静岡県静岡市葵区にある日本放送協会(NHK)の地方放送局である。テレビラジオで県域放送を行っている。マスコットキャラクターとして「しずくん」を採用している。

概要

組織としては中部(東海北陸)となり、基本的に名古屋放送局の管轄下となっているが、独自番組や東京発の「管中」「ローカル」番組である『小さな旅』や『特報首都圏』などをネットすることもあり、比較的拠点局と距離を置き、東京管内との繋がりを強めている傾向がある。ただし、関東甲信越の番組を静岡でネットする場合、東京からの直受けではなく、一旦名古屋を経由して受ける特殊なネット方法[1]となっている。また、極稀に管内他局が名古屋からのニュース・天気予報を放送している中、静岡だけ県内ニュース・天気予報に差し替えることもある。

報道取材用として、ハイビジョン対応の取材ヘリコプターを静岡ヘリポートに常駐させている[2]。NHKにおいて、拠点局以外の地方局単独で取材ヘリコプターを保有[3]する例としては、静岡の他に新潟局鹿児島局沖縄局の4局のみであり、地域的に特に重要視されていることがここからも伺える。

静岡局の地区的位置づけ

  • 静岡局はNHK発足当時には東京の管轄下に置かれていたが、逓信省の静岡県内における管轄が東京から名古屋へ移管されたことに伴い、NHKの管轄も1943年に東京から名古屋へ変更され、現在に至っている[4]
  • しかしながら現在では、特に静岡局の直轄エリアである県東部や中部において東京や神奈川など南関東との結びつきが強い静岡県の地理・経済・文化的つながりを背景に、視聴者から名古屋発の中部圏の地域情報ではなく、東京発の首都圏の地域情報をより多く伝えてほしいという要望や意見がより多く求められているという。
  • こうした現状を踏まえ、静岡局では名古屋発の「管中(管内中継の略で、この場合は中部エリアのブロックネットを指す)」を少し抑え、その分東京発の「管中(この場合は関東甲信越エリアのブロックネットを指す)」および「ローカル」番組を一部ネットすることで、視聴者ニーズに少しでも応えようという編成上一定の配慮が垣間見える。しかし、2007年春編成において、夕方5時台の編成を再び名古屋発に戻すなど、一貫性を欠き視聴者を惑わせる不可解な編成をとることもある。そのため、現在でも東京発の情報を求める声が多い。
  • これらを踏まえた上で、地域視聴者の意識としては「名古屋・東海」より「東京・首都圏」の方が様々な面において(もちろん距離的にも)身近であるという現実があり、もともと静岡が名古屋局の管轄に含まれていること自体が矛盾しているという声もごく一部だが存在しているという現実はおさえておくべきであろう。
独自編成の例
  • 小さな旅(日曜 8:00-8:25、名古屋管内他局は『ナビゲーション』や県域番組の再放送)
  • 金とくフジヤマTV』(月1回金曜 20:00-20:43、開始当初は「金とく」枠の中で月2〜3回程度、静岡ローカル枠を設定していたが、予算など諸事情により、現在は頻度が月1回へと縮小されている。)
  • アナログテレビにおける放送開始・終了・基点時間の局名告知は静岡局と浜松支局のアナウンスがなされている。現在、NHKの支局でコールサインが付与されているのは浜松のみであり、このような事例は全国唯一である。なお、デジタルテレビには浜松支局にコールサインが付与されていない。
例 総合テレビの場合「JOPK-TV NHK静岡総合テレビジョン、JODG-TV NHK浜松総合テレビジョンです」
開局当初のラジオ送信所のアンテナ
現在は使われていないが鉄塔は健在
ラジオ塔。静岡市内、清水山公園

局舎について

現在の局舎(NHK静岡放送会館)は、静岡局としては3代目の建物となり、現在地へ移転した当時(1963年[昭和38年]3月1日)のまま現在に至っている。

局舎内には3つのスタジオがあるが、テレビ用には第1(汎用であるが、実際には夕方のローカルニュース中心に運用)と第2(定時ニュース用)があり、ラジオ用には第3スタジオ(おもにラジオ第1やFMのローカル放送で使用するが、ローカルニュースはアナウンサーの都合上テレビ第2スタジオから放送されることも)がある。なお、テレビスタジオ用の副調整室は、ニュース用に整備された1か所で2つのスタジオを駆動している。

局舎自体は内部の改装は幾度となく行われているが、建物自体は全国のNHK放送局の中でも比較的古く、築年数が50年近く経過している(2011年3月時点で築48年)。これを踏まえ新局舎建設の話も出ていたが、数年来の不祥事に起因する一連の経費削減策の影響を受け、一旦白紙に戻った。しかしその後改めて移転計画が出されており、葵区紺屋町や同区七間町など[5]への移転が取り沙汰されたこともあったが、2010年12月に都市ガス供給会社の静岡ガスと、静岡市駿河区八幡一丁目の同社所有地[6]への移転について協議を開始した旨が発表された[7]ことから、移転予定地を正式に決定した上で計画が前進する模様である[8]

局舎は老朽化しているが、放送機材は特にここ数年、他の地方局より先行して整備が図られている。これは東海地震などを念頭に、災害報道に特に力を入れるべき局との位置づけがなされているためであり、前述の取材用ヘリコプター常駐もその一環である。

沿革

  • 1931年(昭和6年)3月21日 社団法人日本放送協会静岡放送局呼出符号:JOPK)開局(全国13番目)。局舎を静岡市柚木に、送信所谷津山山頂に置く。
  • 1946年(昭和21年)9月1日 ラジオ第2(JOPB)放送開始。
  • 1950年(昭和25年)6月1日 放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散。特殊法人としての日本放送協会が設立され一切の権利義務を継承。
  • 1954年(昭和29年)9月1日 放送局を静岡市追手町の静岡県民会館内に移転。
  • 1957年(昭和32年)6月1日 アナログ総合テレビ、5chで放送開始。
  • 1959年(昭和34年)4月1日 ラジオ送信所を静岡市宮竹に移転し送信開始。
  • 1959年(昭和34年)5月1日 アナログ総合テレビのチャンネルを9chに変更する。
  • 1962年(昭和37年)1月8日 アナログ教育テレビ放送開始。
  • 1963年(昭和38年)3月1日 現在地(静岡市葵区西草深町)に現局舎(NHK静岡放送会館)が完成し移転。
  • 1963年(昭和38年)12月16日 テレビのカラー放送を開始。
  • 1964年(昭和39年)4月1日 FM放送を開始。
  • 2005年(平成17年)6月1日 11:00(JST)静岡本局・浜松中継局同時に地上デジタル放送開始。開始記念番組を、同時に地上デジタル放送を開始した静岡放送と共同制作し、両局で放送。
  • 2006年(平成18年)4月2日 デジタル総合テレビのレギュラー編成としては全国初のマルチ編成を開始(『ゆうどきネットワーク』(011)と『ゆうどきネットワーク東海・北陸』(012))。
  • 2007年(平成19年)3月9日 改編に伴い夕方のレギュラーマルチ編成終了。同年4月からは夕方5時台のローカル枠が全て名古屋発となる(『ゆうどきネットワーク』は名古屋発の気象情報以外は東京からの分をそのまま放送)。

親局

テレビジョン放送

送信所
静岡市清水区草薙(日本平。デジタルは日本平デジタルタワー、アナログは日本平テレビ・FM放送所
アナログ2波は2011年7月24日に終了。
  • アナログ総合テレビ - 9ch 映像1kW JOPK-TV
  • アナログ教育テレビ - 2ch 映像1kW JOPB-TV

ラジオ放送

送信所

支局・報道室

支局
報道室

情報カメラ

自局制作の番組

※いずれも総合テレビでの放送。ワンセグでは2007年2月まで、上記の番組を含め、同局送出番組はすべて名古屋放送局送出の番組に差し替えて放送していた。

気象情報について

  • 天気予報が表示される地域は静岡県に加え、愛知県東部、長野県南部、山梨県東部・富士五湖、神奈川県西部、東京地方、伊豆諸島となっている。2000年頃から伊豆諸島南部の天気予報が追加されている。2010年5月27日に実施された注意報・警報の細分化により隣接地域の注意報・警報は扱っていない。
  • 東京のNHK放送センターから送信される関東甲信越地域向けのローカルニュースでは、天気予報の中で静岡県内の予報も表示されている(天気マークのみ全県、気温や波・風予報などは県東部および伊豆に限る)[10]。これはこの地域の視聴者が東京の放送を受信できる[11]ためで、NHK静岡との2局が視聴可能となっている。

天気ループ

  • 2008年8月よりマイナーチェンジされている。
  • おはよう日本』の時間帯に表示されるが、平日4,5時台は表示されない。
  • また、11:57と18:55の気象情報の放送が中止になった場合にも表示され、画面左上ではなく右上に表示されることもある。
  • 表示順は西部(マーク、降水確率)、西部(マーク、最高)、中部(マーク、降水確率)、中部(マーク、最高)、東部(マーク、降水確率)、東部(マーク、最高)、伊豆(マーク、降水確率)、伊豆(マーク、最高)の順。

アナウンサー・キャスター・リポーター

アナウンサー

[12]

キャスター

リポーター

隣接地域のNHK放送局及び支局

脚注

  1. ^ 静岡が名古屋局の管轄下に置かれているため、東京の放送センターからまず、拠点局である名古屋局を経由して静岡局へ配信される仕組み。これによって例えば名古屋管内においては、通常の管内ローカル枠で東京の映像をカットして名古屋局が割り込むことが可能となり、東京からの映像はその時点で強制的に断ち切られる。ただし、東京からの映像も別回線で常に配信されており、かつてのゆうどきネットワークで行われていたマルチ編成や、小さな旅の放送についてはこちらの「別回線」を直受けして放送していた(る)。
  2. ^ 基本的には静岡県内での空撮取材が主となるが、地理的条件から近接する山梨県や神奈川県西部、長野県南部、愛知県東部での応援取材も行うことがあるという。これは在静の民放テレビ各局も同様である。
  3. ^ NHKが自ら所有している訳ではなく、オールニッポンヘリコプターが保有するヘリコプターを年間契約で占有使用している。なお、NHKが使用しているヘリコプターはすべてオールニッポンヘリコプターの保有であるとされている。
  4. ^ 言い方を変えると、現在の所管官庁である総務省が静岡県の管轄を名古屋から東京に戻さない限り、NHKの管轄再変更もあり得ないと言える
  5. ^ NHK静岡放送会館の建て替え・移転計画については、2010年春、JR静岡駅北口に完成した再開発ビルの「葵タワー」へ入居・移転との噂も出ていた。また七間町への移転計画については、同地にある興行会社静活が運営する映画館の新静岡駅ビルへの移転(新築される新静岡駅ビルにシネマ・コンプレックス形式で開業させ、七間町で同社が運営していたすべてのスクリーンを閉鎖させる)計画を受け、移転(閉鎖)予定である「オリオン座」と周辺の土地を新たな局舎用地とする案を地元有志グループがNHKをはじめ関係各所に働きかけたものの、色よい返事を得られず頓挫したという経緯もある。
  6. ^ 静岡ガス・エネリア静岡ショールームとして現在営業中の建物がある土地。
  7. ^ NHK静岡放送会館の当社所有地への移転に関する協議について
  8. ^ なお、今回の静岡ガスとの移転協議に合意できれば、NHKの局舎所在地が駿河区へと移ることとなり、葵区に本社・スタジオを構える在静放送局は静岡朝日テレビのみとなる。
  9. ^ 熱海の情報カメラは東京の放送センターでも常時モニターしており、地震などの災害時には静岡局を経由せず直ちに映像を放送することが可能である。
    余談であるが、在京局はNHK・民放問わず在静局が熱海市内に設置している情報カメラは常時モニターしているという。もともと在京局の放送エリアであることに加え、比較的地震が多い伊豆半島での初動対応のひとつとして使われているという。
  10. ^ 2010年春まで、全県の予報が表示されるのは『ゆうどきネットワーク』のローカル枠(17:54〜56、関東甲信越エリアのみ。静岡は名古屋発をネットのため未放送)であったが、2010年春から予報のみ全県を表示するように改められた。
  11. ^ 伊豆半島東岸および神奈川県と隣接した東部地域は直接受信可能。それ以外の西伊豆や中伊豆、県東部の富士市や富士宮市などではCATVを通じて受信可能
  12. ^ 2024年時点では、正職員としての女性アナウンサーは在籍していない。過去には結城さとみ膳場貴子久保田祐佳などを輩出した。ここ最近は、地方局→拠点局→東京の順で異動していくパターンが定着しているが、この放送局で勤務した女性アナウンサーはすべて東京へ異動するパターンが現在も続いている。

静岡県内の民間放送局

外部リンク