辻恵
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生年月日 | 1946年3月1日(78歳) |
出身地 |
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出身校 | 東京大学法学部 |
学位・資格 | 法学士、弁護士、弁理士 |
前職 | 弁護士 |
所属委員会 | ‐ |
世襲 | 無 |
選出選挙区 | 比例近畿ブロック(大阪府第3区)→大阪府第17区 |
当選回数 | 2回 |
所属党派 | 民主党 |
党役職 | 民主党大阪府第17区総支部代表 |
会館部屋番号 | 衆・第2議員会館215号室 |
ウェブサイト | つじ恵 公式ホームページ 辻恵(つじめぐむ) |
辻 恵(つじ めぐむ、1948年6月12日 - )は、日本の男性政治家、弁護士、弁理士。民主党所属の衆議院議員(当選2回)。大阪府枚方市出身。
経歴
大阪府立大手前高等学校を卒業後、東京大学に入学。10.8羽田闘争で、高校の同期であった山崎博昭が死去したことを直接の契機として学生運動に参加する。1973年、法学部を卒業。
1981年に弁護士登録。東京弁護士会に所属し、日本弁護士連合会司法制度調査会委員などを歴任。1991年には弁理士登録する。
2003年11月9日の第43回衆議院議員総選挙で、大阪府第3区から出馬する。公明党の田端正広に敗れ、比例区で復活当選する。
2005年9月11日の第44回衆議院議員総選挙で前回に引き続き田端に敗れる。
第44回衆議院議員総選挙の3か月後に民主党を離党、大阪市・市長選挙に出馬し落選する。
その後、民主党へ復党し大阪府第17区へ選挙区を鞍替えする。2009年8月30日の第45回衆議院議員総選挙で当選する。民主党副幹事長に就任。
検察審査会に対する言動
2005年に日歯連闇献金事件で橋本龍太郎など自民党議員について検察が不起訴とした際に、検察審査会に対して「1億円という大金を一会計責任者の権限でできるわけはない[1]」として審査を申し立て、検察審査会の橋本ら自民党議員に対し「不起訴不当」議決したことについて「国民の常識に沿った極めて妥当な議決[2]」「非常に重たい意味を持っている[2]」「不起訴処分にしたのはおかしいじゃないかという声が満ち満ちている[3]」「普通、政治家であれば、重く受けとめますというのが当然の結論[4]」と検察審査会の議決を重視するコメントをしている。
しかしながら、2010年4月に陸山会事件について検察が不起訴とした小沢一郎民主党幹事長に対して、検察審査会が「起訴相当」議決があった後に「司法のあり方を検証・提言する議員連盟」が発足した際に事務局長に就任した際に、検察審査会制度について「国民の感情で簡単に被告席につけてしまっていいのか[5]」と検察審査会の議決を軽視するコメントをし、ブログでは小沢氏への起訴相当議決について「魔女狩り的手法で葬り去ろうとするもの[6]」と批判した。
こうした検察審査会に対する言動の変化について、『読売新聞』は社説にて、「制度の是非を論じること自体に問題はないが、自らの政党に不利な議決が出た時だけ批判するのは政治的なご都合主義である。」と批判している[7]。日歯連闇献金事件で検察審査会の議決を重視していた過去との整合性について問われた辻は「検察をチェックする機関としての審査会の意義は認めるが、強制起訴の仕組みは不当。私は改正法には問題があると考え、採決時の本会議は欠席していた」と述べた[8]。
2010年5月26日、小沢一郎幹事長を不起訴とした東京地検の判断の是非を審査している東京第五検察審査会の事務局に対し「審査補助員の選任方法や標準的な審査期間について聞きたい」という名目のもとに、辻本人と秘書が電話を入れ、衆院議員会館の事務所に来るよう呼びつけた。東京第五検察審査会は要請に応じなかったが、政権与党の幹部が、政治的な中立が要求される検察審査会側に接触を図るのは異例である[9]。辻は読売新聞が5月27日に行った取材に対し、電話をかけたこと自体を否定したが、30日になって読売新聞の取材に「たまたま議決のタイミングと重なっただけで審査会への圧力ではないし、議論を深めることが悪いとは思わない」と事実を認め、さらに「事務局に電話することで、審理に影響があるはずがない。(電話を入れたことが)漏れることが問題だ」とも述べた[10]。すでに起訴議決されてリーディングケースになっていた明石花火大会歩道橋事故やJR福知山線脱線事故について神戸の検察審査会に問い合わせたのかについて問われると「もう既に起訴されている事案だから、していない」と述べた[10]。
『読売新聞』は6月1日の社説でこの問題を取り上げ、民主党の問題として批判した[7]。『産経新聞』も6月1日の社説「主張」で、「『圧力とは違う』という言い訳は通らない。審査会の独立性、中立性を侵害する行為であり、断じて認められない」と非難した[11]。
戦後補償問題について
- 2009年10月28日、衆議院第二議員会館で開催された戦時性暴力問題連絡協議会の主催による院内集会に参加し、李容洙ら慰安婦に対して「この問題を解決しないならば、日本が同等な立場で東アジアに意見を述べることは不可能」と述べた[12]。
- 2010年4月21日、姜日出を招いた「戦時性的強制被害者問題解決促進法案提出」提出十周年記念集会に参加し、戦時性的強制被害者問題解決促進法案の成立を目指す強い思いを語った[13]。
- 2010年7月23日、日朝国交正常化連絡会の総会に対して、連帯のメッセージを送っている[14]
弁護士業務をめぐる金銭トラブル
2009年12月、辻が弁護士として行った業務をめぐって資金トラブルが起き、大阪市の貸しビル会社「永和実業」が辻に約1億9000万円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こした[15]。辻は裁判で「永和実業」側に事実無根と反論したものの、東京地検特捜部がトラブルをめぐる資金の流れに関心を示しており、周辺関係者から事情聴取を行う事態に発展している。2012年1月に判決予定[16]。
盗作
2007年12月に出版した自らの著書『デッチあげを許さない 志布志選挙違反事件の真実』(イプシロン企画)において、南日本新聞及び朝日新聞西部本社版の記事を盗用した[17]。
発言
「今、大阪府知事が人気があることをいいことに堺を植民地化し政治的な野望を描いている。こんなことのために堺が踏みにじられてはならないのでしょうか?」 (堺市市長選挙の選挙運動にて)
脚注
- ^ 民主党HP 橋本元首相ら不起訴は不当。永田、辻両議員が検審に申し立て
- ^ a b 衆議院予算委員会2005年2月3日議事録
- ^ 衆議院予算委員会2005年2月8日議事録
- ^ 衆議院予算委員会2005年2月16日議事録
- ^ 時事ドットコム - 民主・辻氏、検察審査会に疑問=司法制度見直しで議連発足。
- ^ 辻恵ブログ 2010年5月9日
- ^ a b 検察審への接触 民主党は政治介入を厳に慎め(6月1日付・読売社説) 読売新聞2010年6月1日
- ^ 民主、検察審見直しで圧力?…議連発足読売新聞 2010年4月30日
- ^ 民主・辻副幹事長、検察審事務局に接触図る
- ^ a b 民主・辻副幹事長「検察審問い合わせ、当然だ」読売新聞 2010年5月31日
- ^ 【主張】検審への説明要求 圧力以外の何物でもない産経新聞6月1日
- ^ 連立政権誕生を受け、今こそ立法による解決を! 10.28院内集会報告 [1]
- ^ 週刊かけはし(日本革命的共産主義者同盟 (JRCL)発行) 「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」の成立今こそ[2]
- ^ 日朝国交正常化連絡会 総会 運動方針提起[3] "日ごろのご活動に敬意を表します。日本の進む道はアジアの中での平和的共生しかありません。 ことさらに敵意をあおるような我が国の風潮の中でもくじけることなく、皆様方が長年にわたり日朝友好、国交正常化への運動を続けておられることは必ず近い将来実を結ぶことと存じます。"
- ^ 民主・辻議員に融資返還請求、供託金巡り提訴読売新聞 2010年5月27日
- ^ 民主・辻議員に資金トラブル=弁護士業務めぐり訴訟-周辺関係者を聴取・東京地検時事通信 2011年12月27日
- ^ 南日本新聞 - 南日本新聞の記事を盗用、回収へ 辻前衆院議員の著作、2008年1月8日