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着信メロディ

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着信メロディ(ちゃくしんメロディ)は、携帯電話及びPHSの着信音を単音又は2 - 128音程度の音楽メロディーにする機能である[1]

概要

一般には「着メロ」と略されることが多いが、商標登録されているため厳密には全ての着信メロディが「着メロ」というわけではない(後述)。

英語では ringtone と呼ばれる。アメリカの音楽チャート雑誌ビルボードでは、「Hot Ringtones」という着信メロディのヒットチャートが掲載されている。2006年6月26日現在、84作品がゴールド、40作品がプラチナ、4作品がマルチ・プラチナとして認定されている(ゴールド・ディスクも参照)。

着信メロディをダウンロードできるサービスがある。1曲25円などでダウンロードできるサービスと、会員登録をしてダウンロードできるサービスの2種類がある。

端末にあらかじめセットされている曲の場合、端末のメーカーにちなんだ曲が入っていることもある(日立端末における「日立の樹」、ノキア社製端末における「Nokia Tune」など)。

また家庭用の電話機でも、あらかじめセットされているものもある。

着信メロディデータの実体はStandard MIDI File (SMF)や、SMAFなどであり、携帯電話本体に内蔵された音源を使用して再生される。 株式会社フェイスヤマハなどがそれらのフォーマットの策定に携わっている。

歴史

  • 1996年5月 NTTドコモの「デジタルムーバN103HYPER」(製造元:NEC)が発売された。着信メロディ機能が世界で初めて搭載され、プリセット楽曲から選択できた。
  • 1996年9月 日本移動通信(IDO・現=au(KDDI))が、「デジタルミニモD319」(製造元:日本電装、現デンソー)発売。携帯電話としては初めて、自分で作曲したメロディを着信音にすることができる 「メロディ着信音作曲機能」を搭載した。
  • 1996年11月 電子楽器通信カラオケ業界のメーカー系業界団体である社団法人音楽電子事業協会 (AMEI) の著作権委員会業務用通信カラオケワーキンググループ委員、ソフトウェア委員会マルチメディア研究部会副部会長であった松川政裕が、頭打ちの傾向が見られ始めたカラオケ業界の新規事業プランとして、「携帯電話着信音のMIDIデータ化とその配信及び課金」構想を発表。
  • 1997年6月 アステル東京が、「着信メロディ呼び出しサービス」開始。対応機種である「AS-11」(製造元:シャープ)、「AD-11」(製造元:デンソー)が遅れて発売された。
  • 1998年3月 石川英治の原案・山崎はるかの開発で、着信メロディ作曲ツール・オルゴトロン98がugtopより公開された。同ソフトは、ベクターから累計11万本がダウンロードされた。
  • 1998年7月 双葉社から発売された辻めぐみが生みの親の『ケータイ着メロ ドレミBOOK』が発売された。同書は1999年3月時点で8冊計350万部を売り上げた。
  • 1998年10月 アステル東京が「着メロ」商標登録。
  • 1998年11月 デジタルホングループ(現ソフトバンクモバイル)が、着信メロディ配信サービス「スカイメロディー」サービスを開始。
  • 1999年9月 NTTドコモのiモードの公式サイトとして、ギガネットワークス(コンテンツプロバイダー,運営元)、による着信メロディ配信サービス、「着信メロディGIGA」を開始。
  • 1999年12月 NTTドコモのiモードの公式サイトとして、エクシング(通信カラオケ業者,コンテンツプロバイダー,運営元)、フェイス(ファイルフォーマット開発)、ゼン(配信システム開発)による着信メロディ配信サービス、「ポケメロ」を開始。
  • 2008年3月 イー・モバイルが音声通話サービス開始にあわせ着信メロディを開始。

着信メロディ配信サイトの詳細

ランキング
日本全国の着信メロディ利用者が、ダウンロードした曲の中で、ダウンロードをする人が多かった曲を、1位から順に発表するページである。その時に流行っている曲(例:ドラマの主題歌やCMの使用曲)がランクインされることがほとんどである。前の日のランキング・1週間の間のランキング・1ヶ月の間のランキングなど、種類は様々であるが、1週間の間のランキングが多い。
プレゼント
様々な曲を、他人にプレゼントできるサービス。月額制の着信メロディ配信サービスであっても、相手がそのサービスに会員登録していなくても相手にプレゼントできる。
試聴
配信されている様々な曲を、ダウンロードする前に試しに聞いてみることができるページ。たいていは、この試聴機能が付いている。
リクエスト
配信されていない曲がある場合に使えるサービス。配信して欲しい曲名・アーティストやコメントを入力して使う。このサービスを使うと、リクエストした曲が配信される。当然、配信されない場合もある。

その他

  • インターネット上のサイトに、着信メロディ配信サービスがある。ダウンロードしたい携帯電話のメールアドレスを入力して携帯電話にメールを送ると、携帯電話で欲しい曲がダウンロードできる。
  • 欲しい曲を、好みの音色にアレンジすることができる着信メロディ配信サービスがある。例えば、オルゴールトランスレゲエなどにアレンジできる。
  • 自分で着信メロディを入力しやすいように編集画面を五線譜とした機種も存在したが、着メロ作成機能を搭載した機種は2008年現在ほとんど販売されていない。
  • ケータイBIGLOBEなど、無料で着信メロディがダウンロードできる広告収入型のサイトがある。
  • 自分で着信メロディ(SMAF)を作成できる携帯電話向けアプリが存在する。(J-KENケータイシーケンサー

商標

略称の「着メロ」は以下のような企業が商標権を有している。

  • ビジュアルアーツ - 多数の指定役務および指定商品により登録(第4194385号,第4707135号)
    当初の登録者はアステル東京で、後に同法人を吸収合併した東京通信ネットワーク(TTNet、後のパワードコム)、その後、TTNetからPHS事業を譲受したYOZANが保有していたが、ヤフー提供の官公庁オークションにおいて、東京都主税局徴収部を出品者として出品(参加申込期間:2010年2月16日~2010年3月1日、入札期間:2010年3月5日~2010年3月8日)され、その結果ビジュアルアーツが落札した[1]
  • 双葉社 -「雑誌」の指定商品により登録(第4326423号)

注釈

  1. ^ 本来の意味での「和音」はCメジャーなどのコードネームを指す。「○和音」などの表記は間違い。

関連項目