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アクセル・ワールド

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アクセル・ワールド
ジャンル VR格闘ゲームサイバーパンク
小説
著者 川原礫
イラスト HIMA
出版社 日本の旗 アスキー・メディアワークス
その他の出版社
中華民国の旗 香港の旗 台湾国際角川書店
大韓民国の旗 ソウル文化社
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2009年2月 -
巻数 既刊11巻
漫画
作者 合鴨ひろゆき
出版社 アスキー・メディアワークス
掲載誌 電撃文庫MAGAZINE
発表期間 2010年5月号 -
巻数 既刊2巻
漫画:あくちぇる・わーるど。
作者 あかりりゅりゅ羽
出版社 アスキー・メディアワークス
掲載誌 電撃文庫MAGAZINE
発表期間 2010年5月号 -
巻数 既刊1巻
漫画:アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン
作者 笹倉綾人
出版社 アスキー・メディアワークス
掲載誌 月刊コミック電撃大王
発表期間 2012年3月号 -
アニメ
原作 川原礫
監督 小原正和
シリーズ構成 吉野弘幸
キャラクターデザイン 愛敬由紀子
メカニックデザイン 大河広行、沙倉拓実
神宮司訓之山根まさひろ
音楽 onoken、MintJam、大嶋啓之
アニメーション制作 サンライズ
製作 AW Project
放送局 放送局参照
放送期間 2012年4月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

アクセル・ワールド』は、川原礫による日本ライトノベルイラストHIMAが担当。電撃文庫アスキー・メディアワークス)より、2009年2月から刊行されている。略称は「AW」。

概要

第15回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作小説投稿サイトArcadiaに「超絶加速バーストリンカー」というタイトルで発表されたのが初出で、その際タイトルが不評だったため改題された[1]。1巻の巻末には、川上稔による短編とキャラクター紹介が付されている。2012年4月現在の発行部数は230万部[2]

電撃文庫MAGAZINE2010年5月号(Vol.13)から、作画・合鴨ひろゆきによる漫画版と、あかりりゅりゅ羽によるパロディ4コマ漫画『あくちぇる・わーるど。』の連載が開始された。

2010年6月24日コナミトレーディングカードらのべ×トレカ」シリーズから『らのべ×トレカ〜電撃文庫編〜 アクセル・ワールド 「もっと先へ……《加速》したくはないか、少年」』が発売された。2010年10月7日には続編の『らのべ×トレカ〜電撃文庫編〜 アクセル・ワールド 「この銃が、あたしの最強の武器だって言ったら信じる、お兄ちゃん?」』が発売されている。

2011年10月にアニメ化とゲーム化が発表され、ドラマCDの発売も決まっている。テレビアニメは2012年4月より放送中[3]

月刊コミック電撃大王2012年3月号から、作画・笹倉綾人のスピンオフ作品『アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン』の連載が開始された。


注意:以降の記述にはアクセル・ワールドに関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

2046年、ニューロリンカーという携帯端末を用いることで生活の半ばが仮想ネットワーク上で行われるようになっても、未だ人が現実社会のくびきから逃れられずにいる世界。

太ったいじめられっ子ハルユキは、現実を呪いながら学内ローカルネットの片隅でスカッシュゲームのスコアを伸ばすだけの日々を送っていた。 そんなある日、ハルユキは美貌の上級生黒雪姫から謎めいた言葉を告げられる。

「もっと先へ――『加速』したくはないか、少年」

黒雪姫の誘いに応じたハルユキは、有線直結通信で「ブレイン・バースト」というプログラムを受け取る。それは、ニューロリンカーの量子接続に作用して思考を一千倍に加速するという驚くべきアプリケーションだった。 こうして「バーストリンカー」になったハルユキは、デュエルアバターを操り戦いに身を投じてゆく。

登場人物

ネガ・ネビュラス

有田春雪(アリタ・ハルユキ)/シルバー・クロウ(Silver Crow)
- 梶裕貴
主人公。杉並区にある私立[4]梅郷中学に通う。中学1年生→2年生。共働きの両親が春雪をモニタリングするため、幼時からニューロリンカーをつけられていた。ゲームが得意で、黒雪姫にその並はずれた反応速度を見込まれバーストリンカーになる。一人称は基本的に「僕」だが、タクムとチユリの前や興奮したとき、及び災禍の鎧の影響下にある際は「オレ」になる。
かつては肥満と内向的な性格によりクラスでいじめを受けており、幼馴染のチユリからの親切も素直に受け取れないほどに屈折していた。現在も自身への過小評価などかなり卑屈なところがあるが、本質的には他者への気遣いを怠らない心優しい性格の持ち主。自分の事で怒ることは殆ど無いが、仲間が酷い目に合わされた際には激しい怒りを露わにする、他人の為に怒ることの出来る少年である。また弱点克服のために地道な特訓を行うなど、努力家な面もある。
なお現在は能美の仕掛けた盗撮疑惑への毅然とした対応をきっかけに、クラス内では「無害な丸っこいヤツ」というポジションを確立しつつある。通常アバターはいじめで強制されたピンクの豚だが、いじめから解放された後も惰性でそれを使用している。
デュエルアバターは、現実とは正反対の小柄で細身な格闘型のメタルカラー。装甲はメタルカラーチャートにおいて(今まで登場した中で)最も貴金属寄りの「シルバー」であり、熱・冷気・毒等多くの特殊攻撃に耐性を持つ。その反面、平均的なメタルカラーの特徴として腐食や電撃に弱く、また装甲が薄い為打たれ弱い。加速世界唯一の「飛行アビリティ」所持者で、高高度からの奇襲『急降下重攻撃(ダイブ・アタック)』と、翼の瞬間推力を利用した変則的な三次元格闘『空中連続攻撃(エアリアル・コンボ)』が主な戦術。また前述の通り反応速度、及び空間認識能力が非常に優れているため、相手の攻撃を見切り紙一重でかわしたり、攻撃の流れを変えて受け流す「受け返し(ガード・リバーサル)」も得意とする。登場している通常技は、「パンチ」「キック」の2つ。また必殺技に「ヘッドバット」があるが、リーチが短く大振りなため非常に使いにくく、アッシュ・ローラーとの二戦目以降使用している描写はない(必殺技ではない頭突きは通常攻撃としてしばしば使用している)。心意の修行により、射程距離拡張系の心意攻撃技「光線剣(レーザーソード)」および「光線槍(レーザーランス)」、心意飛行技「光速翼(ライトスピード)」の3種を習得している。クロム・ディザスター化した際には、全身は蛇腹状の鎧に覆われ、手足の鉤爪や強靭な尾、刃物のような形状の翼など、まるで悪魔の如き禍々しい姿となる。また鎧との高いシンクロ率により、歴代のクロム・ディザスターのアビリティ・必殺技・技術などを全て使用する事ができる。
ヘルメス・コード縦走レースにて、レースの破壊を企てたラスト・ジグソーへの怒りから、かつての討伐の際にシルバー・クロウの背中に寄生していた「災禍の鎧」を呼び起こしてしまい、6代目クロム・ディザスターへと変貌し暴走。ライム・ベルの必殺技によって一時的に鎧の支配から解放されるも、鎧を取り除く事は出来なかったため、七王会議によって鎧の「浄化」を厳命される事となった。しかしその浄化ミッションの最中で、アッシュ・ローラーとブッシュ・ウータンを嬲り殺し続けるISSキット使用者達を見た事により、彼らに対する憎悪から「災禍の鎧」を呼び起こし、再びクロム・ディザスターと化してしまう。この際、鎧とは極めて高いレベルで融合している一方で、鎧に宿る「獣」と対話し制御するなど、破壊衝動や憎悪に侵されつつも理性や判断力を保っている。その後、様々な人物との対戦や説得を通じて、ついに鎧の呪いを解く鍵を見出し、解呪に成功し、その後の七王会議にて無罪を証明した。
黒雪姫(クロユキヒメ)/ブラック・ロータス(Black Lotus)
声 - 三澤紗千香
本作のヒロイン。中学2年生→3年生。梅郷中学の生徒会副会長で、その美貌から黒雪姫とあだ名される。本名は読者には今のところ明かされていないが、楓子や謡にはサッちゃんと呼ばれており、ハルユキにも1巻ラストできちんと名乗っているため周囲には知られているものと思われる。阿佐ヶ谷住宅の一角で一人暮らしをしている。8歳の頃にバーストリンカーとなり、それ以降強さと速さを追い求めレベル9まで到達したが、スカッシュゲームのハイスコアを叩き出したハルユキに加速世界最速の存在となる資質を見出し、ブレイン・バーストを与え加速世界へと誘う。ハルユキの資質に心底惚れ込んでおり、同時に痛々しくも見える姿を包み込みたいという気持ちも併せて強い恋愛感情を抱くに至る。大人びた言動をとるがハルユキに近づく女子にヤキモチをやく姿は年相応のものである。通常アバターは黒揚羽蝶の羽をあしらったリアルの姿に近いものを使用している。
デュエルアバターは純色の黒であり、黒の王。『ネガ・ネビュラス』のレギオンマスター。《絶対切断(ワールド・エンド)》の二つ名を持つ。デュエルアバターは両手両足が剣で出来ており、防御行動すら攻撃になる近接攻撃のスペシャリスト。破壊不可能である「地形」をも切断することが出来る《絶対切断属性》を持つ。絶大な戦闘力を誇るものの過去に先代赤の王を禁じ手で倒したことや盟友スカイ・レイカーの足を切断したことなどの幼かった頃の自らの判断が未だにトラウマとなっており、その際の状況を利用され戦意を喪失してしまう事があるなど精神面ではやや脆い一面もある。
登場している必殺技は「宣告・貫通による死(デス・バイ・ピアーシング)」、「宣告・抱擁による死(デス・バイ・エンブレイシング)」「宣告・連撃による死(デス・バイ・バラージング)」。また、心意技に「奪命撃(ヴォーパル・ストライク)」「星光連流撃(スターバーストストリーム)」を持つ。
倉嶋千百合(クラシマ・チユリ)/ライム・ベル(Lime Bell)
声 - 豊崎愛生
ハルユキの幼馴染。咽頭癌を患った父親と会話するために幼時からニューロリンカーを使用していた。いじめられているハルユキを心配してあれこれ世話を焼き、当初ハルユキが黒雪姫と親しくするのを好ましく思っていなかった。タクムに告白されて一時付き合っていたが、本音では幼い頃のような分け隔てのない関係に戻りたいと思っている。タクムの転入を機にブレイン・バーストの詳細を知り、3巻でタクムからブレイン・バーストをコピーしバーストリンカーとなる。
デュエルアバターは彩度の高い緑系統で近接寄りの防御型だが、前述した『昔のような関係に戻りたい』という願いが生み出した、「時間を巻き戻す」極めてレアな必殺技「シトロン・コール」を持っている。主な装備は左手の巨大なベル型強化外装「クワイアー・チャイム」で、必殺技の発動に使われるほか殴打にも利用される。尚、加速世界でも稀少な「治癒師(ヒーラー)」だと思われていた彼女の能力は前述の通り厳密には回復ではなく時間遡行アビリティであり、必殺技「シトロン・コール」には対象アバターのステータスを必殺技ゲージを半分消費して秒刻みで巻き戻すモード1と、必殺技ゲージをフルチャージ状態から全消費して外的要因による恒常変化単位で巻き戻すモード2の2パターンが存在する。
黛拓武(マユズミ・タクム)/シアン・パイル(Cyan Pile)
声 - 浅沼晋太郎
ハルユキの幼馴染。両親が教育熱心だったため、幼少時から教育ソフトをインストールされたニューロリンカーを使用していた。剣道が好きで、小学校の頃から道場に通っている。自宅はハルユキ、チユリと同じマンションだが、2人と違い新宿の小中高一貫校に通っており、中学で『レオニーズ』に属していた剣道部の先輩を介してバーストリンカーとなった。
かつてチユリと付き合っていたが、チユリとハルユキの関係性に屈折した感情を抱き、チユリのニューロリンカーに仕込んだバックドアで彼女のプライベートを盗み見するのと同時に、梅郷中に潜んでいたブラック・ロータスを狩るために、チユリを経由してローカルネットへの不正アクセスを繰り返していた。
ハルユキとの対決を経て和解したものの、未だ罪悪感は根深く、償いのために『レオニーズ』を脱退、梅郷中に転入し、ネガ・ネビュラスの一員となる。状況の分析力に優れ、適切な対応を打ち出す軍師格で、本人は嫌がっているがハカセキャラと見られることも多い。
デュエルアバターは青系統(かなり純色の青に近い)の近接型で防御力が高く、中長距離の必殺技も持っているオールラウンダー。右手に持った強化外装「パイル・ドライバー杭打ち機」は、かつて通っていた剣道の道場で上級生から受けた突き技によるいじめの記憶が具現化したもので、かなりのポテンシャルをつぎ込んでいる。ダスク・テイカーとの対戦の為、スカーレット・レインに心意システムのレクチャーを受け、攻撃威力拡張系の心意技「蒼刃剣(シアン・ブレード)」を手に入れた。また、ISSキット装着時に負の心意によって強化された必殺技「ライトニング・ダーク・スパイク」を使用した。
倉崎楓子(クラサキ・フウコ)/スカイ・レイカー(Sky Raker)
声 - 遠藤綾
黒雪姫の親友で渋谷の高校に通う、第一期ネガ・ネビュラスの主要メンバー。「風」を司る《四元素(エレメンツ)》の一角。
両脚が義足で、その制御にニューロリンカーを利用している。いつも穏やかな笑みを浮かべているが、容赦のない厳しさも併せ持つ。
デュエルアバターは格闘に長けた近接型で、ロケットのような仕組みで圧倒的な推進力を得る強化外装「ゲイルスラスター」を所持する。「より高い空へ行く」という願いが高じるあまり、軽量化のため黒雪姫にアバターの脚部を切り落とすように頼み、脚部を喪失した。そのため、レギオン解散後は長らく無制限中立フィールドの旧東京タワーに隠棲していたが、「飛行アビリティ」を奪われ失意のハルユキに心意システムを教授する。ネガ・ネビュラスに復帰した後は副将として領土防衛戦で活躍。ハルユキ曰く「宇宙戦用デュエルアバター」。隠棲前は強化外装を使った戦い方から《ICBM》《イカロス》《鉄腕》などの二つ名を持っていた。プロミネンスのブラッド・レパードとは数多の激闘を繰り広げてきたライバル同士(なお、レパードはレイカーの事を『超空の流星(ストラス・シューター)』と呼んだ)。
ヘルメス・コード縦走レースでは、ラスト・ジグソーの空間浸食型心意に対抗するため防御心意技「庇護風陣(ウィンド・ヴェール)」を発動した。その後、ハルユキに自身のアバターが宇宙戦に適応したものだと告げられたことで過去のトラウマを克服し、失っていた両脚を取り戻した。
四埜宮謡(シノミヤ・ウタイ)/アーダー・メイデン(Ardor Maiden)
小学4年生で第一期ネガ・ネビュラスの主要メンバー。「火」を司る《四元素(エレメンツ)》の一角。
黒雪姫と楓子からは「ういうい」と呼ばれている。運動性失語症で読み書きはできるが話すことができないため、医療用BICを使ったチャットで会話している。そのタイピング速度は日常会話を支障なく行えるほどで、ハルユキを驚かせた。
実家は能楽師の一族で3歳の時に子方として舞台に上がり、能楽師になることを夢見ていたが、女子であるためそれは叶わなかった。途方にくれていた時、次兄の竟也からブレイン・バーストを授かる。加速世界を楽しむのと同時に、能楽に対する思いも強くなっていったが、竟也が死んだ事故によって失語症となってしまった。
デュエルアバターは、上半身に『特色の白』、下半身に『遠隔の赤』を纏った巫女のような姿をしており「浄化能力」を持つ。レベル7。主な攻撃手段は弓から放たれる火矢による遠距離射撃で、心意技を発動する際には武装である弓が扇へと変化する。広範囲を対象とする強力な心意技の使い手であるが、その分発動に少々時間がかかるのが難点。当初、下半身は淡い薄紅色であったが、兄の死後、濃い緋色となった。加速状態では普通に話すことができ、それが現在の大きなモチベーションとなっている。
アクア・カレント(Aqua Current)
第一期ネガ・ネビュラスの主要メンバー。「水」を司る《四元素(エレメンツ)》の一角。
現在はレギオンから離れ潜伏中。ポイントが枯渇しかけているレベル2以下のバーストリンカーを救済するレベル1の用心棒《唯一の一(ザ・ワン)》として活躍している。
デュエルアバターは、足元から頭上に循環する水により姿形、装甲色も不定である。記憶を奪う心意技「記憶滴下(メモリ・リーク)」を持つ。
リアルは中性的な容姿の人物。依頼を受けるときはリアルで依頼人と会うが、依頼完遂後「記憶滴下」で自分に関する記憶は抹消している。
グラファイト・エッジ(Graphite Edge)
第一期ネガ・ネビュラスの主要メンバー。「地」を司る《四元素(エレメンツ)》の一角。
《矛盾存在(アノマリー)》の二つ名を持つ。現在は行方不明。

プロミネンス

上月由仁子(コウヅキ・ユニコ)/スカーレット・レイン(Scarlet Rain)
声 - 日高里菜
小学5年生→6年生。愛称として「ニコ」と呼ばれることを好む。孤児であり、全寮制の学校で生活している。遠縁の親戚「サイトウトモコ」を装いハルユキの家に入りこみ彼を籠絡しようとするがバレて失敗。「災禍の鎧」を倒すためにハルユキ達に協力を要請する。気性の激しい性格だが面倒見のいいところもあり、取引もあってとはいえ、タクムに心意システムの訓練をしている。ハルユキとは趣味が合うようで、2巻ではハルユキ所蔵の派手な旧式のアクションゲームに興じている。また黒雪姫に対しては複雑な感情があるものの、レベル10を目指す事を唯一公言している王としてある種の敬意を抱いている。
2代目赤の王で、『プロミネンス』のレギオンマスター。『不動要塞(イモービル・フォートレス)』『鮮血の暴風雨(ブラッディ・ストーム)』などの異名を持ち、王に上り詰める過程の大規模戦闘で、出現地点から一歩も動かずに三十人近い敵を屠ったと言われている。デュエルアバターは本体こそ現実の肉体に準拠した小柄なものであるものの、全身に装着する強化外装に搭載されたビームキャノンやミサイルランチャー、機銃などの強力な火器で敵を圧倒する遠距離砲撃に特化した戦闘スタイルをとる。必殺技は新宿都庁の上半分を一撃で吹き飛ばす主砲からの一撃「ヒートブラスト・サチュレーション」と、各種外装からの一斉掃射「ヘイルストーム・ドミネーション」の二つが登場している。強化外装名は「インビンシブル」(11巻参照)。
レッド・ライダー(Red Rider)
初代赤の王。かつてレベル9のサドンデスルールに対して友情を説き不戦を訴えたが、ブラック・ロータスの必殺技を受けて強制アンインストールとなった。
ブラッド・レパード(Blood Leopard)
声 - 川澄綾子
プロミネンスのサブマスター。ニコとはリアルでも知り合いであり、『私の王』と称して友情を超えた忠誠心を示すバーストリンカー。リアルでは練馬の喫茶店でバイトをしている。せっかちな性格で簡潔な話し方を好み(例として、OK→K、ノープロブレム→NP、ごめんなさい→SRY)、他人には自身のことを「レパード」または「パド」と呼ばせる。
『血まみれ仔猫(ブラッディ・キティー)』の二つ名を持つ。かつてハルユキと共にマッチングリスト遮断の謎を追った。スカイ・レイカーのことをライバルとして気にかけている。赤系統の色ながら近接戦闘を得意としていて、対戦の聖地「アキハバラ・バトル・グラウンド」で名を馳せている。固有アビリティに自身の体型を豹に変える「シェイプ・チェンジ」と、噛み付いた対象から必殺技ゲージを吸い取る能力がある。
チェリー・ルーク(Cherry Rook)
ニコと同じ学校の3学年上の男子。プロミネンスに所属。スカーレット・レインの「親」として何としても強くなりたいと願い、イエロー・レディオから譲渡された「災禍の鎧」を装備して5代目クロム・ディザスターに変貌。ハルユキたちとの死闘の末、スカーレット・レインの「断罪の一撃」によってポイント全損処分となる。その後福岡の親戚に引き取られていった。

グレート・ウォール

グリーン・グランデ(Green Grandee)
緑の王で、『グレート・ウォール』のレギオンマスター。その絶対的な防御力から『絶対防御(インバルナラブル)』の異名を持つ。寡黙な性格で自分から口を開くことは滅多に無く、黒雪姫からも「アイツだけは昔から何を考えているか分からない」と言われている。またオリジネーターの一人であり、その体躯から放たれる威圧感は同じ王であるニコすらも竦ませる。
そのバーストポイント獲得の多くは無制限中立フィールドでのエネミー狩りによる物で、対戦の絶対数は少ないといわれているが、アバター同士の対戦負けはすべてタイムアップで、そのときでもHPが半分を割ったことがないという。加速世界存続のために高位エネミーを単独で狩り、そのポイントをアイテムに変え、下位エネミーに喰わせることで、そのエネミーを倒したパーティーが大量のポイントを得るという形でポイントを加速世界全体に広く分け与えている。また、初代から四代目までのクロム・ディザスター消滅に立ち会った唯一のバーストリンカーでもある。超広域に防壁を展開する防御心意技「光年長城(パーセク・ウォール)」を持つ。
『七の神器』のひとつ、大盾『ザ・ストライフ』を所有する。
アイアン・パウンド(Iron Pound)
グレート・ウォールの幹部集団《六層装甲(シックス・アーマー)》の第三席。『鉄拳』の二つ名を持つ。レベル7でボクサータイプの完全一致(パーフェクト・マッチ)のバーストリンカー。デュエルアバターはメタルカラーチャートにおいて最も右寄りの「アイアン」で、特殊攻撃には弱いが物理系攻撃には高い防御力を誇る。近距離専門のデュエルアバターであるが、飛行中のスカイ・レイカーを落とすために節を曲げて遠距離必殺技「爆推拳(ロケット・ストレート)」を身に付けたのは加速世界の伝説の一つ。その他に心意技「鉄拳乱舞(ハンマー・レイブ)」を持ち、更に対クロム・ディザスター戦用に技名発声無しの心意発動の訓練を積んでいたため、六代目クロム・ディザスターとなったばかりのハルユキを翻弄した。
アッシュ・ローラー(Ash Roller)
声 - 鈴村健一
奇矯な言動が特徴的なバーストリンカー。スカイ・レイカーの「子」にして「弟子」であり、彼女を「師匠」と呼び恐れながらも尊敬している。髑髏の頭部を持ち、アメリカンバイク型の強化外装『ナイト・ロッカー』を初期装備として所持しており、ほぼ全てのポテンシャルをそれにつぎ込んでいる。その反面本体は非常に貧弱であり、バイクを封じられると戦闘能力の大半を喪失してしまう。ハルユキがはじめて対戦し敗北した相手であり、また初勝利の相手でもある。その後もハルユキとは数多く対戦しており一部では名物的に扱われている。ダスク・テイカーに翼を奪われ飛べなくなったハルユキをスカイ・レイカーのもとへ連れて行き、彼が心意技を修得する手助けをした。バーストリンカーの中では比較的対戦を本気で楽しんでいる。『壁面走行』という、ビルなどの垂直な壁をバイクに乗った状態で走ることができるアビリティを持つ。登場している必殺技は、ナイト・ロッカーからミサイルを発射する「フライング・ナックルヘッド」。
その出自は特殊で、事故により意識不明のICGP選手・日下部輪太のニューロリンカーを、彼の妹である綸が使用することで存在している。そのためか、加速した際に輪太を自認する人格が生まれ、現在では加速を行うとこちらに人格が交代するようになっており、更にニューロリンカーを外すと加速中の記憶まで曖昧になってしまう、という弊害を抱えている。またアッシュ・ローラーを司る人格も、現実世界での出来事は朧気にしか記憶しておらず、また輪太の記憶も持っていない(加速世界から最初の記憶が始まっている)ため、自身が仮想の存在なのか輪太その人なのかも解らない状態にある。
日下部綸(クサカベ・リン)
アッシュ・ローラーの正体である、中学2年生の女子。兄の病院に通うためにバイトしていた時に楓子と出会い、バーストリンカーとなった。彼女自身のニューロリンカー使用歴は幼児期からだったが、乳児期より輪太が自身のニューロリンカーを彼女に装着させ趣味の情報を共有していたため、兄のニューロリンカーで「誕生直後からのニューロリンカー装着」というインストール条件を満たすことが出来た。ハルユキに好意を持っている。
ブッシュ・ウータン(Bush Utan)
アッシュ・ローラーを兄貴と呼び慕う。巨大な両腕にポテンシャルをつぎ込んだ腕力特化型のアバターで、小柄ながらアッシュ・ローラーのバイクを担いで移動できるほどの怪力を誇る。特徴的な『オイラでヤンス』口調で喋る。綸からは「ウーくん」と呼ばれる。
彼の「親」は既にポイント全損により加速世界を去っており、その恐怖からISSキットに手を出してしまう。
オリーブ・グラブ(Olive Grab)
『ISSキット』事件が起きた際、ウータンと共にISSキットを使用して心意によるリンカー狩りを行っていた。
ハルユキも週末の領土戦などで何度か戦ったことがある模様。アバターを油に変じさせて物理攻撃を無効化する必殺技「リピッド・リキッド」を持つ。
ウータンと共にISSキットに手を出し、アッシュの説得で心変わりしたウータンを他のISSキット使用者と共に嬲るが、ディザスター化したクロウに倒される。ポイント全損は免れたが、事件後連絡がつかなくなっている。

レオニーズ

ブルー・ナイト(Blue Knight)
青の王で、『レオニーズ』のレギオンマスター。オリジネーターの1人。『神獣殺し(レジェンドスレイヤー)』『剣聖(ヴァンキッシュ)』など複数の異名を持つ。性格は明るく、親友だったレッド・ライダーを騙し討ちで葬った過去を持つ裏切り者のブラック・ロータスにも砕けた態度をとる。
『七の神器』のひとつ、大剣『ジ・インパルス』を所有する。
コバルト・ブレード(Cobalt Blade)、マンガン・ブレード(Manganese Blade)
青の王の側近である二人の女性プレイヤー。レベルはどちらも7。アバターの外見は双子のように酷似しており、ブルー・ナイトからはそれぞれコバル、マーガと呼ばれている。頭の飾りが一本なのがマンガン・ブレード、二本なのがコバルト・ブレード。スカイ・レイカーによれば、彼女の手によって両者とも都庁の天辺から吊るされたことがある。
本人達曰く、双子とのことだが、何らかの事情がある様子。
フロスト・ホーン(Frost Horn)
レオニーズ所属のバーストリンカーで、誰彼構わず対戦を吹っかける『当たって砕けろ(ゴー・フォー・ブロークン)野郎』として有名。また、アキハバラBGにも対戦者として出入りしているようである。
額と肩に角を持つ重量級のデュエルアバター。周囲を霜で覆う必殺技「フロステッド・サークル」で対戦相手を自分の土俵に引き込む。
トルマリン・シェル(Tourmaline Shell)
フロスト・ホーンの相方で、漫才めいたかけあいで周囲を笑わせる。愛称はトリー。
その電気石色の装甲は衝撃を受けると電荷を帯びて発熱するという特徴を持ち、フロスト・ホーンの必殺技の影響を受けないことから、彼と好んでタッグを組んでいる。ヘルメス・コード縦走レースではシャトルのドライバーを担当した。

クリプト・コズミック・サーカス

イエロー・レディオ(Yellow Radio)
黄の王で、『クリプト・コズミック・サーカス』のレギオンマスター。『放射性惑乱(レディオ・アクディブ・ディスターバー)』の二つ名を持つ。アバターはひょろりとしたピエロのような外見で、幻覚攻撃のスペシャリスト。バトンを武器にしている。
2年半前の七王による「災禍の鎧」討伐において自分の下にドロップした「鎧」を隠匿し、チェリー・ルークに渡した張本人。条約破りの無差別攻撃への報復としてプロミネンスの誰かを永久退場させると言う名目で、無制限中立フィールドにて30人余りによる待ち伏せを実行し、スカーレット・レインを合法的に狩ろうとした。このことから、彼も黒雪姫とは違ったスタンスでレベル10を目指していることが伺える。

オーロラ・オーバル

パープル・ソーン(Purple Thorn)
紫の王で、『オーロラ・オーバル』のレギオンマスター。『紫電后(エンプレス・ボルテージ)』の二つ名を持つ。
初代赤の王レッド・ライダーと恋仲だったため、彼を葬ったブラック・ロータスに対して憎しみでは表せない感情を抱いている。
『七の神器』のひとつ、錫杖『ザ・テンペスト』を所有する。黒雪姫の発言や二つ名から、雷使いである可能性が高い。
アスター・ヴァイン(Aster Vine)
紫の王の側近の女性プレイヤーで鞭使い。

オシラトリ・ユニヴァース

アイボリー・タワー(Ivory Tower)
七王会議に白の王の全権代理として現れたバーストリンカー。他の王や側近達でさえ出現したことに気づかなかった。極めて事務的な口調で話す。

加速研究会

ブラック・バイス(Black Vise)
ダスク・テイカーとの戦いの最中に現れたバーストリンカー。「加速研究会」副会長を名乗る。レベル8。
デュエルアバターは薄い板が重なり合ったような奇怪な形状をしており、影に潜伏して自在に移動することができる。また、BICを利用することで加速コマンド実行中に加速を任意に停止できる加速世界唯一の「減速能力者」でもある。ヘルメス・コード縦走レースにおいて、ラスト・ジグソーとそのシャトルをハルユキたちのシャトルの影に潜伏させた。
アバターの装甲の一部を展開することで、通常技・心意技ともに恐ろしく強力な拘束能力を発揮する。かつてサフラン・ブロッサムの無限エネミーキルの場で彼女を拘束していた張本人。登場している技は、「静止重圧(スタティック・プレッシャー)」、「複層装甲(レイヤード・アーマー)」、「六面圧縮(ヘキサヘドラル・コンプレッション)」。
アルゴン・アレイ(Argon Array)
「四眼の分析者(クアッドアイズ・アナリスト)」と呼ばれる関西弁の女性バーストリンカー。レベル8。
他者のステータスを見るアビリティを持っており、シルバー・クロウの「災禍の鎧」浄化が成功かどうかを確認した。
レギオン無所属の古参だが、実は加速研究会の中枢メンバーで「災禍の鎧」誕生に立ち会っていた。
能美征二(ノウミ・セイジ)/ダスク・テイカー(Dusk Taker)
ハルユキ達が2年生になった時に梅郷中に入学してきた新入生。剣道部に所属するが、その正体は加速研究会の一員。
黒雪姫が修学旅行で不在の間に、ハルユキに盗撮容疑を着せその画像を盾にチユリを脅迫、さらにシルバー・クロウの飛行アビリティを奪い取って力で従え、バーストポイントの献上を要求するなど、加速世界と現実世界の両方でハルユキたちを苦しめた。
「親」である兄・優一から多くのものを奪われトラウマを持ち、この影響で「魔王徴発令」を習得、自分の手で「親」を葬り、「他人からすべてを奪う」人格を作り上げた。
デュエルアバターは黒系統。相手の必殺技・強化外装・アビリティからランダムに1つを奪い永続的に自分のものにするという強力な必殺技「魔王徴発令(デモニック・コマンディア)」を持ち、再生能力や遠距離攻撃用強化外装などを他のリンカーから奪っている。ただし保持できる能力の容量には限度がある。また、攻撃威力拡張系の心意技を持つ。
クロウやシアン・パイルを一度は下すが、自ら持ちかけたサドンデスルールに負けてポイントを全損、加速世界から永久退場した。
ラスト・ジグソー(Rust Jigsaw)
《ローカルネット荒らし》と呼ばれる謎のバーストリンカーで、マッチングリストに名前が表示されない。
中〜遠距離タイプで、必殺技では糸鋸を円形にして回転させながら発射する「ホイール・ソー」と、固定設置し罠とする「スティール・ソー」が登場している。また、広域をオーバーライドする空間浸食技「錆びる秩序(ラスト・オーダー)」、手を象った一撃で対象を腐食させる「錆びる掌握(ラスト・タッチ)」などの名前通り対象を錆びさせる心意技を持つ。
ヘルメス・コード縦走レースにハルユキたちのシャトルの影から乱入し、「革命」と称してそれまで秘匿されていた心意攻撃によってレースを滅茶苦茶にしたが、クロム・ディザスターとして覚醒したシルバー・クロウには相性の悪さもあり手も足も出ず敗北した。
サルファ・ポット(Sulfur Pot)
沖縄に現れたバーストリンカー。エネミーを支配下に置く『テイム能力』を持った強化外装『幻想の手綱(ミスティカル・レインズ)』と、かつてタクムも使用していたバックドア・プログラムを用いて、東京にいながら沖縄にダイブし、エネミー狩りによるファーミング実験を行っていた。そのため沖縄を拠点として活動していたクリムゾン・キングボルト達と敵対する事となり、修学旅行で沖縄を訪れたブラック・ロータスの加勢もあって撃破され、彼の目論見は潰えた。退場は免れたが、『幻想の手綱』はその後黒雪姫に奪われる形となり、ハルユキ達の危機を救うべく東京へと駆けつける際に活用された。

その他のバーストリンカー

マッチメイカー
「アキハバラ・バトル・グラウンド(通称アキハバラBG)」の元締め。アキハバラBG内に限らずGMイベント等が発生した場合は賭けの胴元として活動する。リアルはもちろんデュエルアバターとしての名前も不明だが、バーストリンカーであることは確かなのでここに表記する。
アキハバラBG内ではドワーフを思わせる背の低い髭面の中年男性の姿を取っており、声もハルユキ曰く「見事なバリトン」という徹底ぶりである(しかし、バーストリンカーである以上彼も中高生であることは確かである)。
クロム・ファルコン(Chrome Falcon)
オリジネーターの一人で、後の初代「クロム・ディザスター」。
純粋にゲームを楽しむ心優しい少年で、パートナーのサフラン・ブロッサムとは「ファル」「フラン」と呼び合う相思相愛の仲。デュエルアバターはメタルカラーチャートにおいて真ん中よりやや右寄りの「クロム」で、打撃にも特殊攻撃にも中途半端な耐性しか持たないが、唯一の特徴として腐食系攻撃に対しては完璧とも言える耐性を持つ。移動能力に特化したタイプで、メタルカラーの防御力とスピードを活かし、防御の弱いブロッサムをカバーしつつ、その支援を受けて戦うという戦術を取る。レベル5の必殺技は身体を粒子化し、直線距離を超高速移動することで疑似的な瞬間移動を行う『フラッシュ・ブリンク』。
『フラッシュ・ブリンク』の特性を活かした裏技的手法により帝城内への侵入に成功してしまい、ブロッサムへの想いから深部に安置されていた二つの『七の神器』のうち全身鎧『ザ・ディスティニー』を選び取る。『ザ・ディスティニー』をブロッサムに渡し、彼女の夢の実現を目指して活動を開始するが、その矢先に他のバーストリンカー達によって罠にかけられ、彼は拘束、目の前でブロッサムが無限エネミーキルされ続けるのを延々と見せられる事となる。何とか拘束を脱し彼女の所に辿り着くも、彼女のポイントは既に尽きかけており「あんな化け物にやられるぐらいなら」と請われ、自身の手で彼女に止めを刺した。その直後に、愛する者を失った絶望と自分達を裏切った者達への怒りから凄まじい負の心意を発生させ、ブロッサムを殺し続けていた神獣級エネミー「ヨルムンガンド」を真っ二つに引き裂き屠る。そのまま彼の怒りは暴走を続け、ブロッサムから受け継いだ『ザ・ディスティニー』とヨルムンガンドがドロップした『スター・キャスター』を心意によって融合させて『ザ・ディザスター』を生み出す。それと同時に加速世界の本質を「闘争と憎み合い」と断じてその全てを破壊することを誓い、その場に居た30人以上のバーストリンカーほぼ全員を皆殺しにした。その後も加速世界から全バーストリンカーを葬り去るべくその力を振るい続けるが、そうするうちにいつしか彼の本来の名前と姿は忘れ去られ、「クロム・ディザスター」という名と、その所業のみが半ば伝説化して語り継がれる事となる。
最終的には有力者集団とのバトルロイヤルに敗れ強制アンインストールとなるが、彼の怒りと憎悪は『ザ・ディザスター』と共に加速世界に残留し続け、何人ものバーストリンカーをクロム・ディザスターへと変貌させた。鎧に内在する仮想人格である『獣』とは別に、彼本来の疑似人格も鎧の深部に残留していたが、こちらは深い絶望によって囚われていた。しかし六代目クロム・ディザスターであったハルユキにより、サフラン・ブロッサムと再会し、『獣』共々二人の魂は救済された。同時に、7000年に渡って加速世界を侵していた呪いも消滅した。
かつての性格やアバターの外見・性能はどことなくシルバー・クロウ(=ハルユキ)と似通っている(もっともデュエルアバターはバーストリンカーの深層意識から造られるので、性格が似ていればアバターが似るのは当然であると言える)。
クロム・ディザスター(Chrome Disaster)
クロム・ファルコンが遺した「災禍の鎧」=ザ・ディザスターを装着し、残虐な狂戦士へと変貌したバーストリンカーの通称。鎧の解呪に成功したシルバー・クロウ以外は、全員が実力者達の「討伐」によって加速世界を去っている。
元々は、サフラン・ブロッサムの事件以降破壊者と化したファルコンに付けられた二つ名のようなものであったが、「災禍の鎧」が装着者の精神を乗っ取る事が明らかになって以後、乗っ取られたリンカーへの通称として定着した。その姿や能力は装着者により様々だが、身体を覆うクロムの鎧と、全身から立ち上る漆黒の過剰光は全員に共通する特徴である。歴代のクロム・ディザスターは、初代のファルコンを含めて~代目と呼称される。
歴代の装着者の外見・能力は以下の通り。
  • 初代(クロム・ファルコン):自身の装甲色と同じ黒銀のプレートアーマーを身に着けた騎士型アバター。ディザスター化以前からの必殺技『フラッシュ・ブリンク』の無声発動による瞬間移動を行う。
  • 二代目(マグネシウム・ドレイク):ドラゴンの頭部を持つ竜戦士型アバター。口から巨大な火焔を吹く固有アビリティ『フレイム・ブリーズ』を持つ。
  • 三代目:兜から覗いた足まで届く長い銀髪が特徴的な騎士型アバター。『青の王』ブルー・ナイトに比肩するほどの剣技を誇ったが、最後は彼の手によって加速世界を去った。
  • 四代目:蚯蚓を思わせる円筒状の頭部と細長い手足が特徴。剣の代わりに両手持ちの大斧を携えている。王達の共同戦線により加速世界から退場。鎧は『黄の王』イエロー・レディオの手へ渡った。
  • 五代目(チェリ・ルーク):大柄な騎士型アバター。イエロー・レディオから鎧を譲渡され、四代目から二年半の間を空けて出現。手首から巻き取り式の鉤付き鋼線を射出するアビリティ『ワイヤー・フック』を持ち、標的やオブジェクトを引き寄せるのに使う他、建造物に打ち込んで長距離ジャンプを行う。二代目『赤の王』スカーレット・レインとネガ・ネビュラスの共同戦線との死闘の末、最後はスカーレット・レインの「断罪の一撃」によって加速世界を去った。鎧は五代目に致命傷を与えたシルバー・クロウに寄生する。
  • 六代目(シルバー・クロウ):各部にエッジの付いた蛇腹状の鎧、手足の巨大な鉤爪、背中から尾を生やした獣人もしくは悪魔のような風貌。五代目討伐の際に寄生され、ヘルメス・コード縦走レースに乱入したラスト・ジグソーとの戦闘中に覚醒。元から有する『飛行アビリティ』と心意技に加え、上記の先代達のアビリティ・必殺技・技能を自分の能力として行使できる。
サフラン・ブロッサム(Saffron Blossom)
オリジネーターの一人。対象に種を植え付け、一定時間後に花を咲かせる事で様々な支援効果を発動させる事の出来る特殊攻撃(いわゆる「寄生攻撃」と呼ばれる種類のもの)を持ち、その能力の汎用性は高い。クロム・ファルコンの誘いを受けて彼とのタッグを結成。無制限中立フィールドにて購入した湾岸エリアの小さな家で、彼と共に多くの時間を過ごした。レベル5の必殺技に、複数の花弁で構成される防壁で30秒間内部をあらゆる攻撃から護る『ペタル・シェルター』がある。
生まれつき細胞内のミトコンドリア機能が低下するという難病を抱えており、大人になれないと言われているため、人の一生を加速世界で過ごそうとしていた。多くの者が加速世界で過ごせるようにポイントを融通しあう互助レギオンを作りたいという夢を持ち、クロム・ファルコンから渡された『ザ・ディスティニー』によって目標実現の糸口を得る。しかし『ザ・ディスティニー』の規格外の強さを危険視した他のプレイヤー達により、無制限中立フィールドで無限エネミーキルされ、最後はクロム・ファルコンの手によって加速世界を去った。彼女が最後まで抱いていた『希望』は、クロム・ファルコンが残した憎悪と同じように『災禍の鎧』(スター・キャスター)に刻み付けられ、擬似的な思考回路として残留し、ハルユキに助力した。最後はクロム・ファルコンと再会した事で彼女の想いも昇華され、加速世界から消え去った。
アズール・エアー(Azure Heir)
帝城内に現れた謎のバーストリンカー。当初は彼の「親」から送られた名である「トリリード・テトラオキサイド(Trilead Tetraoxide)」(四酸化三鉛の意)と名乗っていた。ハルユキや謡には「リード」と呼ばれている。「ノーマルな対戦を一度もしたことがない」「四方門から入ったわけではない」と発言するなど謎が多い。『七の神器』の一つ、長刀『ジ・インフィニティ』を所有している。バーストリンカーとしての技量は高く、作中では『ジ・インフィニティ』を用いて放つ心意技『天叢雲(ヘブンリィ・ストレイタス)』が登場している。
マゼンタ・シザー(Magenta Scissors)
タクムに「ISSキット」を譲渡したバーストリンカー。現在は名前のみの登場。タクムの口振りからすると女性のようである。
ココア・クラッカー(Cocoa Cracker)
「ISSキット」装着者の一人。オリーブ・グラブらと共にアッシュ・ローラー、ブッシュ・ウータンの両名を繰り返し殺してバーストポイントを収奪していたが、六代目クロム・ディザスターとなったハルユキに瞬殺された。
ニッケル・ドール(Nickel Doll)
『遠き日の水音』でシルバー・クロウ&アクア・カレントと対戦したバーストリンカー。クロウに色仕掛けで不意打ちしようとしたり、パープル・ソーンを「紫オバサン」呼ばわりするなど、小悪魔的な言動が目立つ。
小柄なF(女性)型のメタルカラーで、デュエルアバターとしては珍しく「顔」がある。必殺技はプラス極とマイナス極にそれぞれ帯電した両手より触れた物に電流を流す『アノードカソード』。
なおサンド・ダクト共々どこかのレギオンに所属している様だが、詳細は不明。
サンド・ダクト(Sand Duct)
ニッケル・ドールとタッグを組んでいるバーストリンカー。寡黙であるが、パートナーを身体を張って庇うなど紳士的な戦い方をする。
大柄な黄系統のデュエルアバターで、その名の通り両手に巨大なダクトが付いている。必殺技はダクトから砂嵐を発生させる『サンド・ブラスト』と、気体分子を吸い込んで前方に真空を作る『ターボ・モレキュラー』が登場している。後者はニッケル・ドールの『アノード・カソード』と組み合わせることにより、超伝導によるアーク放電を発生させることが出来る。
クリムゾン・キングボルト(Crimson Kingbolt)
かつて紫のレギオン、オーロラ・オーバルに所属していたレベル7バーストリンカー。ラグーン・ドルフィンの「親」であり、琉花と真魚からは「師匠」と呼ばれながらもやや軽く見られているが、何だかんだで慕われている。黒雪姫からはクリキンの愛称で呼ばれる。
リアルは高校1年生の男子で、現在は遠い親戚である琉花の家に寄宿している。東京出身であり基本的には標準語で話すが、現地で覚えたらしい沖縄弁をはじめ、お調子者らしく妙に砕けた喋り方をする。いい加減な一面もあり、琉花と真魚には最低限のマナーとして「加速を悪用しない事」「みだりにブレイン・バーストの事を吹聴しない事」の二つしか教えていない(もっとも、沖縄に自分達以外バーストリンカーが居ない事を前提としてはいる)。しかし本当に危険な相手からは即座に逃げるよう指示するなど、彼女らの「親」であり「師匠」としての一面を見せることもある。なお、本人曰く年上好きらしい。
3年前に両親が離婚し、父親に付いて行く事を選んだ結果沖縄に引っ越すことになる。地方で朽ち果て自然消滅をするのを嫌がり、半ば賭けのつもりで琉花を「子」として選び、インストールさせることに成功する。その後は当時持っていたバーストポイントのほとんどを注ぎ込んでレベル4にし、タッグを組み無制限中立フィールドでエネミー狩りをする事によってバーストポイントを調達していた。
デュエルアバターはかなり彩度の高い赤系統。指先からネジを弾丸のように撃ちだすことができる。如何にも強そうな名前のため『史上最強の名前を持つ男(ストロンゲスト・ネーム)』の異名を持つ。ただし弟子の二人には前半部の「史上最強」のみを誇張し、自らの武勇伝として聞かせている。しかしレベル7まで辿り着いただけはあり全くの名前負けと言う訳ではなく、黒雪姫も彼の実力を高く評価している。大量の金属オブジェクトと合体して巨大ロボになる必殺技『メガマシーン・アウェイクニング』を持っており、スカーレット・レインが登場するまでは加速世界で最大の遠距離火力を持つと評されていた。しかし3年に渡って下級エネミー狩りに専念していたため、対人戦の勘はかなり鈍ってしまっている。
安里琉花(アサト・ルカ)/ラグーン・ドルフィン(Lagoon Dolphin)
沖縄在住のバーストリンカー。クリムゾン・キングボルトの「子」でコーラル・メロウの「親」。レベル5。訛りのきつい沖縄弁を使うため、本土の人間に対しては意識して標準語を話すこともある。天真爛漫で人見知りしない性格。キングボルトの指導不足のため、リアル割れに関してはまったく注意を払っていない。東京以外の加速コミュニティを沖縄につくることを夢見ている。
デュアルアバターは青の近接系で打撃格闘型。本人も空手を習っているため、完全一致(パーフェクト・マッチ)と言っていい。ブラッド・レパードと同じ形態変化のアビリティ『シェイプ・チェンジ』を持ち、彼女の場合はイルカを模した水中適応形状に変化する。
糸洲真魚(イトス・マナ)/コーラル・メロウ(Coral Merrow)
沖縄在住のバーストリンカー。ラグーン・ドルフィンの「子」。琉花と一緒に空手を習っている。ユタの血を引いており、しばしば予言者めいた言動を見せる。
必殺技は人魚の姿に変化する『マリン・モード』。
四埜宮竟也(シノミヤ・キョウヤ)/ミラー・マスカー(Mirror Masker)
謡の4歳上の兄で、彼女の「親」。謡を能楽から離すためにブレイン・バーストを与えるが、逆に彼女の能楽に対する思いが強くなってしまったため、祖父に謡を能楽師にするように頼むが拒否され、その時起こった事故で命を落とす。
デュエルアバターは銀と白の二色を持っており、あらゆる光線技に耐性を持つ「理論鏡面(セオレティカル・ミラー)」というアビリティを持っていた。
ウルフラム・サーベラス(Wolfram Cerberus)
加速世界に現れた謎多き新人。レベル1。ウルフラムすなわちタングステンの名の通り、最も硬いメタルカラーと言え、「物理無効(フィジカル・イミューン)」アビリティを持つ。対戦前に相手に挨拶をしたりと礼儀正しい面もあるが、新人とは思えないほどの対戦勘を持っており、トルマリン・シェル、フロスト・ホーンなどのレベル差が大きい相手を倒しており、初対戦のシルバー・クロウも倒している。しかし、クロウとの二度目の対戦で体力ゲージが一割になった時、肩の装甲が喋り始めるという奇妙な現象が発生した。
マグネシウム・ドレイク(Magnesium Drake)
加速世界の黎明期に活躍したバーストリンカーの一人で、後の二代目『クロム・ディザスター』。
ドラゴンの頭部を持つ竜戦士型のメタルカラーアバター。マグネシウムの堅固な装甲と、口から強力な火焔を吐く固有アビリティ『フレイム・ブリーズ』を有する。
初代クロム・ディザスターの討伐に参加していた事からかなりの実力者であった事が伺え、また黒雪姫は「高潔なリーダーとして皆に慕われていた」と評しており、高いカリスマ性もあった模様。しかし初代の討伐後、自身の手に渡った『災禍の鎧』を装着してしまい、一夜にして初代と相違わぬ破壊者と化す。その後は初代同様、他の実力者達の集中攻撃を受け加速世界を追放された。
なお彼はその登場時期から心傷殻理論を応用して産み出された『人工メタルカラー』ではないかと噂されていたが、その真偽は不明である。
Kirito
第四世代フルダイブマシンのテストダイブ中、予期せず加速世界に「乱入」することになった『ソードアート・オンライン』の主人公・桐ヶ谷和人/キリトのデュエルアバター(?)。生身の人間の姿をとり、背中に二本の剣を吊った漆黒の剣士。優れた反射能力と剣技でハルユキを驚かせた。ソードアート・オンラインには未登場の体術・剣術複合ソードスキル『メテオフォール』を使用している。
回路が切断されたためにデュエルは無効となりシルバー・クロウに「いつかまた、戦(や)ろう」と再戦を望んで消滅した。対するハルユキは「多分、もう二度と現れない」と予感する。
なお、作者は第10巻の後書きにおいて、「彼の登場は本作とソードアート・オンラインに直接的な繋がりがあることを示すものではない」としている。

『アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン』の登場人物

千明ちあき(チギラ・チアキ)/アルミナム・バルキリー(Aluminum Valkyrie)
スピンオフ作品『アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン』の主人公。2035年3月29日生まれ。
幼い頃から兄から黒雪姫ことブラック・ロータスの話を聞いており、憧れ、黒雪姫のようになりたいと思っていた。兄の死の間際にブレイン・バーストをインストールされるが、それに気づかないままアメリカに引っ越してしまう。
2047年に入学式の翌日に帰国し、私立清美学院に入学する。最初の挨拶で教壇を足で破壊したり、武道系の部活を次々制覇するなど破天荒な言動が目立つ(備品を破壊するたびに補修費を出している)。身体能力はかなり高い。演算武術研究部の二人にブレイン・バーストの存在を教えられ、加速世界に足を踏み入れる。
デュエルアバターは小柄なF型のメタルカラー。10巻のメタルカラーチャートにも名前のみ登場。メタルカラーチャートのほぼ真ん中(クロム・ファルコンとニッケル・ドールの間)に位置している。
祝優子(ホオリ・ユウコ)/オレンジ・ラプター(Orange Raptor)
演算武術研究部の部長。リアルでは何故か水着にクマの被り物をしている。
デュエルアバターは恐竜もしくは怪獣型で、首にマフラーを巻いている。
来摩胡桃(クルマ・クルミ)/バイオレット・ダンサー(Violet Dancer)
演算武術研究部の部員。リアルでは男装をしており、ファンも多い。部長からは「くるみちゃん」と呼ばれている。
デュエルアバターは中東の踊り子のような風貌。
ジルコン・パラディン(Zircon Paladin)
二話においてちあきと最初に対戦したバーストリンカー。
彼(彼女?)も新人(ニュービー)であり、仲間の口添えもあって戦いを有利に進めるが、ちあきの格闘センスと挑発により惜敗する。寡黙であり、必殺技の発声以外では一度も喋っていない。
レギオンの方針か何処かの原住民のような被り物をしているが、脚部や強化外装を見る限り本来は青~紫系の騎士形の模様。巨大なランスを初期装備として所有している。必殺技は自身の装甲強度を上げる『フィアー・デヴォート』。

その他

荒谷(アラヤ)
声 - 千葉一伸
ハルユキの1年時のクラスメート。手下と一緒にハルユキをいじめていたが、校内でハルユキを殴り黒雪姫に怪我を負わせるという傷害事件を起こした上に数々の違法物の所持が発見されたため逮捕され、それを逆恨みし保釈時に車でハルユキと黒雪姫を襲い、ハルユキを庇った黒雪姫に大怪我を負わせた。
有田沙耶(アリタ・サヤ)
声 - 羽飼まり
ハルユキの母親。アメリカに本社がある銀行のディーリング部門に勤めており、忙しいためほとんど家にいない(そのため、有田家にはネガ・ネビュラスのメンバーが入り浸っている)。夫とは離婚している。
若宮恵(ワカミヤ・メグミ)
声 - 戸松遥
黒雪姫の同級生にして親友であり、梅郷中学生徒会では書記を務める。かつてはバーストリンカーだったが、強制アンインストールによりその記憶を失ってしまったらしく、「いつの間にか無くしてしまい、内容も忘れてしまった、大好きだった本」として、微かにその記憶を留めている。

用語

通信端末

ニューロリンカー
首回りに装着する量子接続通信端末。グローバルネットや学内ローカルネットに接続して脳細胞と量子レベルでの無線通信を行うことで、仮想現実(VR)拡張現実(AR)といった技術が容易に実現でき、仮想の五感情報を送り込んだり現実の五感をキャンセルしたりすることができる。この端末は携帯電話パソコンの代用にもなり、第一世代の登場から16年が経過した現在では、国民ひとりに一台と言われるまでに普及した。また、ニューロリンカー用家庭ローカルネット、ホームサーバーもある程度普及している。コアチップの移植は区役所か政府公認ショップでしかできないため、一人が複数のニューロリンカーを使用することは不可能である。が、中には日下部綸のような例外も存在する模様。
BIC(Brain Implant Chip/ブレイン・インプラント・チップ)
手術により脳に埋め込むチップ型の端末。ニューロリンカーの一世代前の端末だが、電源を切ることができずハッキングに対抗しにくいうえに各種試験での悪用例が多発したため、2047年現在では謡のような医療目的のもの以外は違法となっている。
加速研究会はこれを利用してブレイン・バーストのマッチングリストを遮断していた。
存在をX線スキャンで確認することはできるが、プログラミングによって脳脊髄液に溶かすこともでき、その場合発見できない。

ブレイン・バースト

ニューロリンカー用アプリケーションで、正式名称《Brain Burst 2039》。正式名称にもあるように、2039年4月に正体不明の製作者によって東京都心在住の小学一年生100名に配布され、時折アップデートも行われている。

インストールするとソーシャルカメラの映像から再構成された加速世界で現実を舞台にした対戦格闘ゲームができるようになる。インストールするには適合条件が2つあり、生誕後まもなくからニューロリンカーを使用していること、大脳応答に適性を持っていることである。現在コピーは可否に関わらず1回しかできず、コピー元を「親」、コピー先を「子」と呼ぶ。また、一度システムから強制アンインストールされると二度とインストールできなくなる上に、自らがこのゲームに参加していた記憶さえも完全に消去される。

またの名をトライアル#2といい、#1の《Accel Assault 2038》と#3《Cosmos Corrupt 2040》というものも存在したが、どちらも既に廃棄されている。

基本用語

バーストリンカー
初期のブレイン・バーストのプレイヤーたちが自称し、定着したプレイヤーの総称。最初期の呼称は「BBプレイヤー」。現在その人口は約1000人でほとんどが東京に集中しているが、クリムゾン・キングボルトのように家庭の事情で地方に引っ越した後、現地で「子」を作り小さなコミュニティを運営している者もいる。ハルユキのようにほとんどゲームとしてしか使っていない者から、加速能力を現実で有利になるように使いこなす者までさまざまだが、多くはブレイン・バーストを失うことを恐れている。
なお、この呼称はあくまで「ブレイン・バースト」の大多数のプレイヤーの自称に過ぎず、加速研究会のメンバーはこの通称を忌避し、「加速能力者」もしくは「加速利用者」と名乗っている。
オリジネーター
バーストリンカーの内、最初に開発者から直接ブレイン・バーストを受け取った第一世代、即ち『最初の100人』を指す。作中で登場したプレイヤーの中では、クロム・ファルコンやサフラン・ブロッサム、『緑の王』グリーン・グランデ等が該当する事が確認されている。
与えられた権限自体は第二世代以降のリンカー達と何ら変わりなく、実際その多くはポイント全損によって加速世界を退場している。しかし裏を返せばその生き残りはブレイン・バースト最古参のリンカーと言うことであり、その経験に裏打ちされた実力と威圧感は第二世代以降とは一線を画する。また、プレイ経験自体が長いことからブレイン・バーストの秘密に肉薄している者も多い。
デュエルアバター
ブレイン・バースト内で対戦する際に操るプレイヤーの仮想体。ブレイン・バーストが恐怖や欲望、強迫観念を濾し取って作り上げる。基本的には同じレベルでは同じポテンシャルを持つように作られている。名前の前半には必ず色が入り、青系統は近距離直接攻撃、赤系統は遠距離直接攻撃、黄系統は間接攻撃、緑系統は防御系、中間色はその二系統にまたがった属性、メタルカラーは特殊攻撃耐性に秀でているというように、色によってステータスタイプがある程度わかる。同じように名前の後半はそのアバターの外見的特徴や能力を示している。
デュエルアバターには通常の攻撃手段である「通常技」に加え、「アビリティ」「必殺技」が与えられることがある(どちらか一方、もしくは両方持たないものもいる)。「アビリティ」はそれを持たないデュエルアバターには不可能な特殊なアクションを可能とする能力で(例としてはシルバー・クロウの「飛行」など)、発動に必殺技ゲージを消費するかは能力による。「必殺技」は必殺技ゲージを一定量消費し、強力な攻撃や強化、妨害を行う。原則的に、技の発動中は強いライト・エフェクトが発生する。使用するには、決められたモーションを行いながら技の名前をしっかりと発声する必要がある。
なお、原則的にアバターはプレイヤーの現実世界における特性とは無関係に創造されるが、稀にプレイヤー特性と全く同じ能力を持ったアバターが創造されることもあり、それを「完全一致(パーフェクト・マッチ)」と呼ぶ。作中ではアイアン・パウンドとラグーン・ドルフィンが該当する。
バーストポイント
加速コマンドの使用やレベルアップに必要なポイント。バーストリンカーたちはこれを賭けて対戦を行う。初期に100ポイント持っており、ポイントを全て失うとブレイン・バーストは強制的にアンインストールされる。また、無制限中立フィールド内にある『ショップ』で特殊アイテムを買う際にも使われる。
メイン・ビジュアライザー
バーストリンカー達が呼ぶところの「ブレイン・バースト中央サーバー」。その呼び名通りブレイン・バーストの中枢であり、ハルユキ達が夢でアクセスした際には巨大な銀河のイメージを取っていた。ブレイン・バーストをインストールした夜にその者の記憶からデュエルアバターを作り出すほか、今までに生み出された全てのデュエルアバターのデータを保存している。

加速コマンド

ブレイン・バーストをインストールすることによって使用できるようになる、バーストポイントを消費して思考および肉体を加速させるコマンド。レベルによって使用できるコマンドに制限がある。

バースト・リンク
通常の加速コマンド。もっとも基本となる加速コマンドで、バーストポイントを1ポイント消費し、思考を1000倍に加速させる。持続時間は現実時間で1.8秒、体感時間で1800秒(=30分)。「バースト・アウト」コマンドで任意に解除することもできる。発動中に肉体を自由に動かすことはできないが、ソーシャルカメラの視界内であればアバターを介して周囲を視認することは可能。また、発動中はグローバル・ネット、あるいは同じローカルネットに接続しているプレイヤーをマッチングリストで確認でき、他のプレイヤーに挑戦することができる。なお、挑戦を受けたプレイヤーはコマンド使用によるポイント減損はない。
アンリミテッド・バースト
レベル4から使用できる、無制限中立フィールドに移行するためのコマンド。バーストポイントを10ポイント消費し、思考を1000倍に加速する。制限時間はないが、即時対戦フィールドに移行するため、現実に干渉する手段もほぼない。
フィジカル・バースト
意識を肉体にとどめたまま10倍に加速するコマンド。バーストポイントを5ポイント消費する。持続時間は現実時間で3秒、体感時間で30秒である。
フィジカル・フル・バースト
意識だけでなく、肉体全てを100倍に加速するコマンド。レベル9以上でのみ使用可能となり蓄積ポイントの99%を使用する。

対戦フィールド

対戦フィールドはソーシャルカメラに映る地形や建造物をベースに、ランダムで決まるさまざまなフィールド属性とそれを特徴づける外観が付与される。フィールド属性は、認識範囲の広さ、オブジェクトの破壊のしやすさ、トラップの有無など多岐にわたる特徴があり、場合によっては対戦相手との相性よりもフィールド属性との相性が重要になる事も多い。

通常対戦フィールド
ブレイン・バーストのノーマルバトル(一対一の格闘)を行うフィールドのこと。1800秒、つまり30分の時間制限があり、対戦格闘ゲームのように相手のHPをゼロにするか相手よりHPが上回った状態で制限時間が過ぎると勝利できる。設定された対戦エリア(「戦域」)の外には出られないようになっている。近くで観戦予約したプレイヤーの対戦があった場合、それを観戦することができる(ただし、対戦者は双方合意のもと妨害的ギャラリーを排除できる)。また観戦者を含むその場に居る者全員の承諾があった場合のみ、観戦者も戦闘に参加可能な「バトルロイヤルモード」へ移行することができる。
無制限中立フィールド
レベル4以上のバーストリンカーのみが許可されるハイ・プレイヤー向けのフィールド。通常対戦フィールドとの違いは、フィールドにいるものなら誰にでも攻撃できる、時間制限が無い、離脱するのにポータルを利用する、エリア制限が無い、通常に倍する痛覚がある、エネミーがいる、などである。フィールドの基本属性は「混沌」で、一定時間が過ぎると「変遷」というこのフィールド特有の現象が起き、フィールド属性が変化する。ネット切断やニューロリンカー除装などで離脱した場合、通常対戦は問題なく行えるが、再び無制限中立フィールドにダイブするとバーストリンカーの現在位置ではなく消滅した座標に出現する。また、このフィールド内において破損した強化外装は時間経過では修復せず、ポータルで一度離脱しない限り直ることはない。
エネミー
無制限中立フィールドに棲息するモンスター群の総称。一般的なMMORPGと同様にシステムに自動制御され、ほとんどの個体はその反応圏に入ったバーストリンカーを無差別に襲う。亀や翼竜のような形状の小型のものから、大型で強力なタイプまで様々な種類が存在する。倒すことでバーストポイントを得ることができるが、小型のものでもかなり強いため非常に骨の折れる行為である。
現在確認されているエネミーの階級には、弱いものから小獣(レッサー)級、野獣(ワイルド)級、巨獣(ビースト)級、神獣(レジェンド)級、そして最強とされる超級がある。
ショップ
無制限中立フィールド各所に存在するアイテムショップ。ハルユキとタクムが能美との決闘時に使用した「サドンデス・デュエル・カード」、映像記録に使う「リプレイ・カード」等のオプションカードや強化外装、仮想食品等をバーストポイントで購入できる。店の管理は「ドローン」と呼ばれるNPCが行っている。
帝城
無制限中立フィールドにおいて現実世界の「皇居」に相当する場所に存在する。通常は特殊な障壁により中へ入ることはできないが、東西南北に1つずつある「門」を突破することで侵入することができる。門に通じる橋には『セイリュウ』、『ビャッコ』、『スザク』、『ゲンブ』の4体の超級エネミー(四神)が配置されており、かつての旧ネガ・ネビュラスによる侵入作戦は《四元素》の内スカイ・レイカーを除く3人のアバターが橋の奥深くで『封印』されるという惨敗に終わった(8巻にてアーダー・メイデンが無事救出されたため、残りは2人)。その内部には七の神器、『ジ・インフィニティ』、『ザ・ディスティニー』、『ザ・フラクチュエーティング・ライト』が置かれていた。
ミッドタウン・タワー
本来は一ランドマークにすぎなかったが、屋上に何者かが飼い馴らした《コントラリー・カセドラル》のラスボス、神獣級エネミー『大天使メタトロン』が存在している。ハルユキ達はここが加速研究会の本拠地と見ている。
アキハバラ・バトル・グラウンド
秋葉原にある「カドタワー」と言うアミューズメントビルのローカルネットから、バーストリンカーのみがアクセスできる賭け闘技場。通称「アキハバラBG」。
観戦者はネット内に掲示された対戦者に決められた日時までにそれぞれ賭ける(金額の上限は300円まで。ちなみに対戦の勝利者にはファイトマネーとして500円が支払われる)。内部でルール違反を行った者は、腕利きの用心棒に(対戦で)ネット内から叩き出される。
秋葉原を含む台東区エリアは本来黄のレギオン「クリプト・コズミック・サーカス」の領土だが、ここだけは絶対中立となっており頭首であるイエロー・レディオでさえ手を出すことは出来ず、「バーストリンカーの対戦の聖地」と呼ばれる由縁となっている。
ヘルメス・コード
東太平洋上に建設された低軌道型宇宙エレベータ。保安システムに日本のソーシャルカメラが導入されたため、ブレイン・バーストにも宇宙ステージとして登場した。地上150kmのボトムステーションへのポータルは東京スカイツリーに用意され、初登場時にはGMイベントとして「ヘルメス・コード縦走レース」が開催された。

強化外装(エンハンスト・アーマメント)

デュエルアバターが所有する武器や防具などのアイテムのこと。初期装備として持っている、レベルアップボーナスで手に入れる、ショップで買う、ダンジョンに隠された物を発見する、エネミーを倒した際ボーナスとして手に入れる等、通常のRPGと似たような入手方法の他、稀にだが所有する対戦相手を永久退場させた場合にそれを奪う形で手に入れることがある。直結有線通信で譲渡することも可能。

ナイト・ロッカー
アッシュ・ローラーが所有する強化外装。アメリカンバイクそのままの形状をしており、初期装備として所有していた。
ポテンシャルの殆どがこの強化外装に注ぎ込まれており、悪路でも容易く走破する機動力と、轢いた相手を数メートルは吹っ飛ばすパワーを持つ。その分アッシュ本体は非常に貧弱で、この外装を破壊もしくは使用できなくると戦闘力の大半を喪失してしまうと言う弱点がある。
アッシュがレベル2にアップした際に『壁面走行』と言うアビリティを取得しており、必殺技ゲージを消費する代わりに垂直の壁を登る事が出来るようになっている。またそれ以外にもコツコツと改良が加えられており、ミサイルを搭載したり、バイクの上に乗って相手に攻撃を仕掛ける『Vツイン拳』なる技も編み出している。
杭打ち機(パイル・ドライバー)
シアン・パイルが所有する強化外装。形状や機能はいわゆるパイルバンカーのそれに準ずる。
アバター作成時から初期装備として装備されており、かなりのポテンシャルが注ぎ込まれている。パイルの三つの必殺技の内、「ライトニング・シアン・スパイク」と「スパイラル・グラビティ・ドライバー」、および、心意技である「蒼刃剣(シアン・ブレード)」はこれを介して発動する。
クワイアー・チャイム
ライム・ベルが所有する強化外装。形状はアバター名が示す通り、鐘型。
アバター作成時から装備されていた強化外装であり、ライム・ベルの必殺技「シトロン・コール」はこの強化外装を用いて発動する。3巻から登場してはいたものの、名称が明かされたのは8巻が初。
ゲイルスラスター
スカイ・レイカーが所有する強化外装で、初期装備として所有していた。ロケットエンジンのような装備で、ゲージの続く限り圧倒的な推進力を得ることができる。飛行アビリティとは異なり自由な飛行はできないものの、スカイ・レイカーはこれをもって(シルバー・クロウが現れるまで)「加速世界でもっとも空に近づいた」と言われた。シルバー・クロウの翼と違い空気の薄い宇宙空間でも使用可能なため、ハルユキはこれを宇宙ステージに最適化されたものだと評した。
ISSキット
「インカーネイトシステムスタディキット」の略。ヘルメス・コード縦走レースでのラスト・ジグソーの大々的な心意の使用の後、加速研究会がブレイン・バースト内にばらまいたと推測されている不正プログラム(具体的に明言はされていない)。
外貌は生物的な黒い目玉で、現れる場所は胸や強化外装などアバターによって異なる。着装すれば強力な心意技が使えるようになるが、それは所謂「負の心意」であり、負の感情を食い物にして技を発動しているため使用者の精神に非常に負担をかけ、また場合によっては性格さえ豹変させてしまう。さらに一定以上負の感情を溜め込むと分裂し拡散するといった非常にやっかいな性質を持つ。使用技は基本的に「ダーク・ブロウ」「ダーク・ショット」の二つのみ。
システムの中枢はメイン・ビジュアライザーにあり、夜毎にISSキット使用者を呼び寄せ、データの収受とキット同士の連結による相互強化を行っている。また無制限中立フィールドのミッドタウン・タワーにオブジェクトとして存在しているが、何者かによってテイムされた『大天使メタトロン』が頂上部で見張っているため近づくのは困難。
なお技の発動の際に発生する黒い過剰光や、リンカーの精神に影響を与えるという特徴が「災禍の鎧」に似ていることから、当時鎧の宿主だったシルバー・クロウがこれの出所として疑われた(もっとも鎧の誕生経緯を鑑みれば、これらは寧ろ本質的に相容れない存在であるといえる)。
幻想の手綱(ミスティカル・レインズ)
サルファ・ポッドが神獣級エネミー『ニーズホッグ』を操るのに使っていた強化外装。サルファ・ポッドの死亡によって所有権フリーのアイテムカード状態になり、黒雪姫の手に渡った。その名の通り手綱の形状をしており、エネミーをテイムするために使用される。
七の神器(セブン・アークス)

加速世界に七つ存在する最強クラスの強化外装。名前には定冠詞がつく。それぞれが北斗七星の第一星から第七星に対応した台座に安置されており、その全てが進入が極めて困難なダンジョンの最奥に設置されている。加速研究会の者はこれらを『七星外装』と呼ぶ。

ジ・インパルス THE IMPULSE
北斗七星の一番星(アルファ)『天枢』(てんすう)の大剣。青の王、ブルー・ナイトが所有している。
ザ・テンペスト THE TEMPEST
北斗七星の二番星(ベータ)『天璇』(てんせん)の錫杖。紫の王、パープル・ソーンが所有している。
ザ・ストライフ THE STRIFE
北斗七星の三番星(ガンマ)『天璣』(てんき)の十字型の大盾。緑の王、グリーン・グランデが所有している。補助効果として『攻撃を完全に受け切ると、その威力を倍にして相手に反射する』という特殊能力がある。
ザ・ルミナリー THE LUMINARY
北斗七星の四番星(デルタ)『天権』(てんけん)。芝公園地下大迷宮《コントラリー・カセドラル》の台座に存在し、すでに空となっているが、所有者は不明。
ジ・インフィニティ THE INFINITY
“無限”の名を冠する北斗七星の五番星(イプシロン)『玉衝』(ぎょくしょう)の長刀。帝城内にザ・ディスティニーと並んで置かれていた。トリリード・テトラオキサイドが所有している。複数の特殊能力を持っており、その一つは『鞘に収めたままでいればいるほど、抜刀直後の一撃の威力が無限に増加する』というもの。
ザ・ディスティニー THE DESTINY
“運命”の名を冠する北斗七星の六番星(ゼータ)『開陽』(かいよう)の全身鎧。帝城内にジ・インフィニティと並んで置かれていた。クロム・ファルコンによって持ち出され、後に災禍の鎧、ザ・ディザスターとなる。加速世界に最初に出現した七の神器。物理攻撃・エネルギー攻撃など攻撃の種類を問わずその大半を無効化あるいは反射し、唯一の弱点である腐食酸も使い手がほぼ存在しないという、限りなく無敵に近い強化外装。これに対する恐れが、災禍の鎧を生み出す悲劇のきっかけとなった。
呪いが解け本来の姿に戻った後は、ハルユキの意向でファルコンとブロッサムがかつて暮らした湾岸エリアの家にスター・キャスターと共に封印された。
スター・キャスター STAR CASTER
“星降るもの”という意味の名を持つ、神獣級エネミー「ヨルムンガンド」がクロム・ファルコンによって倒された際にドロップした高位の強化外装。出現直後は神々しい聖剣と言った赴きの外装であったが、暴走したクロム・ファルコンの負の心意に取り込まれ禍々しい形状へ変貌、ザ・ディスティニーとともに『ザ・ディザスター』の一部となる。
なおこの強化外装は正式な「七の神器」ではないが、メイン・ビジュアライザーにはザ・ディスティニー=『開陽』の『連星』として認識されている可能性が高い。
実はサフラン・ブロッサムの擬似思考回路が残存しており、それが鎧の呪いを解く鍵となった。
ザ・ディザスター THE DISASTER
通称「災禍の鎧[5]。 初代クロム・ディザスターことクロム・ファルコンが『ザ・ディスティニー』と『スター・キャスター』を強大な負の心意によって融合させ形成した強化外装。名称は二つの強化外装のスペルが組み合わされたものとなっている(THE DESTINY/STAR CASTER)。
着装するとクロム・ファルコン、および歴代装着者の負の心意が凝り固まって発生した凶暴な疑似人格(ハルユキはこれを『獣』と呼んでいる)に精神を支配され、目の前の敵を破壊する事しか考えられない戦闘マシーン(=クロム・ディザスター)に変貌する。また、所持者を永久退場させると確実に勝者のもとに移動するのも特徴。ドロップアイテムとして残れなかった場合は、自身を倒したバーストリンカーに一部を寄生させることで生き残る。
性能は作中に登場しただけでも以下の通り多岐にわたり、名実共に加速世界「最凶」の強化外装である。また能力と言うほどではないが、召喚時に黒い稲妻が発生するのも一つの特徴(単なる効果エフェクトではなく物理的な破壊力を備えており、周りの地面に亀裂を生じさせている)。
  • 着装時に損傷・HP全快。
  • ザ・ディスティニーから受け継いだ堅牢な装甲(変化の際にクロムの属性を取り込んだため、弱点であった腐食攻撃を克服。ただしポテンシャルを攻撃力にも割いている分、総合的な防御力はザ・ディスティニーより多少劣る)。
  • 相手のHPを奪い自身に還元するアビリティ『体力吸収(ドレイン)』。
  • 膨大な戦闘経験の蓄積による超高精度の攻撃予測、アビリティ『未来予測』。
  • 過去の装着者達のアビリティ・必殺技を記憶・蓄積し、次の使用者にフィードバックする。ただしこの能力は鎧とのシンクロ率が高い六代目シルバー・クロウにのみ発現している。劇中ではクロウ自身のものに加え、以下の能力を使用した。
  • 疑似的な瞬間移動を行う必殺技『フラッシュ・ブリンク』。コピー元は初代(クロム・ファルコン)。
  • 口から吐き出した火焔で燃焼による持続ダメージを与えるアビリティ『フレイム・ブリーズ』。コピー元は二代目(マグネシウム・ドレイク)。
  • 刀剣型強化外装を自在に操る剣術の技能。コピー元は三代目。
  • 巻き取り式の鉤付き鋼線を射出するアビリティ『ワイヤー・フック』。コピー元は五代目(チェリー・ルーク)。
その強大な力に魅せられ、初代以降実に4人ものバーストリンカーが暴走の危険を知りながらこれを装着し、クロム・ディザスターとなった。五代目はハルユキらに倒されるものの、その際シルバー・クロウに寄生し後に復活する。しかし最終的にハルユキによって呪いを解かれ、本来の姿へと還った。
ザ・フラクチュエーティング・ライト THE FLUCTUATING LIGHT
“揺れ動く光”と言う意味の名を冠する北斗七星の七番星(エータ)『揺光』(ようこう)。帝城地下深くに存在する最後の神器。

心意(インカーネイト)システム

基本的にはデュエルアバターの操作にも使われているシステムだが、ブレイン・バースト・プログラムのイメージ制御系に干渉し、通常のシステムの枠を超えた現象を引き起こす技術を指すことが多い。「事象の上書き(オーバーライド)」とも呼ばれる。

熟達すればブレイン・バーストの世界のバランスを崩すほどの能力をデュエルアバターに与えるが、パッチを当てるなどの対処がなされた様子がないなど、ある意味、加速技術以上に謎が多い。高レベルリンカーたちによって、ある程度系統立てられ訓練方法も確立されているが、同時に習得・使用には自らのアバターを創り出した「心の傷」と向き合わなければならず、乱用すると心の闇に呑み込まれてしまう危険性を孕み、かつてそれによって災禍の鎧を生み出した危険性からその存在は秘匿されている。

基本4種として「攻撃威力拡張」「装甲強度拡張」「移動能力拡張」「射程距離拡張」があるが、ほとんどのアバターは4つ全てを使うことは不可能とされている。また心意技は対象が個人であるか範囲であるか、希望や勇気などに根ざす正の心意であるか、怒りや憎しみに根ざす負の心意であるかによっても分類され、それぞれの組み合わせによって計4種のパターンが存在する。さらに8巻にて、基本4種を組み合わせる、或いは全く新しいイメージを具現化することでよりオーバーライドの規模を高めた第二段階についての解説が加えられた。

なお楓子やバイスによれば、単純に心意攻撃を行うだけなら正の心意より負の心意の方が扱いやすいらしい。

過剰光(オーバーレイ)
心意技を使用した際に発生する光。色は心意使用時の心理状態や元となった感情に左右され、「希望」や「勇気」等なら銀や赤などの鮮やかな色に、「怒り」や「憎しみ」なら黒や灰色などの暗い色になる。
零化現象(ゼロフィル)
魂からアバターに伝わる信号が0(ゼロ)に埋め尽くされた状態。デュエルアバターの動力源ともいえる闘志が無くなり、心意システムの影響で動けなくなる現象。
逆流現象(オーバーフロー)
零化現象の上位版。怒りや憎しみといった負の心意が溢れ、制御出来なくなること。本来は加速世界においてアバターに起こる現象だが、稀に負の心意技を身に着けたバーストリンカーが現実でも起こすことがある。
オーバードライブ
ゼロフィルとは逆に、自身の闘志や戦意を高める事で若干の能力強化を行うコマンド。システム外の存在ではあるが、厳密には心意技ではない(あくまで軽い自己暗示でしかない)ため、効果もそれほどのものではない。黒雪姫/ブラック・ロータスは、近接攻撃力を強化する『モード・ブルー』、遠隔攻撃力を強化する『モード・レッド』、防御力を強化する『モード・グリーン』の三種に体系化して活用している。

レギオン

レギオンマスターを中心として複数のバーストリンカーで構成される集団。特に純色の七王に率いられる大レギオンは『7大レギオン』と呼ばれる。レギオンは戦域[6]を占領して領土にすることができ、レギオンメンバーは領土内でグローバルネットに接続していても対戦を拒否できる[7]。領土は、毎週土曜の夕方に設けられている領土戦争時間に3人を上限としたレベル不問のチーム戦を行い、平均勝率5割を上回る事でシステムに認められる。また、レギオンマスターは「断罪の一撃(ジャッジメント・ブロー)」というポイント全損技(ただし射程が短い近接攻撃であるため、難易度は高い)をメンバーに対して行使することができる。

ネガ・ネビュラス
黒の王、ブラック・ロータスが率いるレギオン。杉並が領土。かつては他の6つに引けを取らない規模の大レギオンだったが、諸事情で一度解散し現在は黒雪姫、楓子、謡、ハルユキ、タクム、チユリの6人がフルメンバーとなっている。暗黒星雲が語源。
プロミネンス
赤の王、スカーレット・レインが率いるレギオン。練馬、中野周辺が領土。太陽表面の紅炎プロミネンスからきている。口頭のみの約束ではあるが、唯一ネガ・ネビュラスと不可侵条約を結んでいる。
クリプト・コズミック・サーカス
黄の王、イエロー・レディオが率いるレギオン。台東・荒川・足立周辺が領土。
グレート・ウォール
緑の王、グリーン・グランデが率いるレギオン。渋谷・目黒・品川・世田谷周辺が領土。由来はグレートウォールと呼ばれる宇宙の大規模構造。
レオニーズ
青の王、ブルー・ナイトが率いるレギオン。新宿・文京・中野周辺が領土。レオニーズとはしし座流星群のこと。
オーロラ・オーバル
紫の王、パープル・ソーンが率いるレギオン。中央区、江東区が領土。
オシラトリ・ユニヴァース
白の王が率いるレギオン。港区が領土。振動宇宙が語源。

その他の集団

加速研究会
加速世界に現れた謎の組織。メンバーは頭に違法なBICを埋め込むことでマッチングリストからの乱入を防いでいる。ヘルメス・コード縦走レースにおいて心意による大規模な破壊を行うことで心意の存在を加速世界に広めた。バーストリンカーという通称を忌避しており、自分達を「加速利用者」、「加速能力者」などと呼んでいる。ハルユキの見たクロム・ディザスター誕生のビジョンにブラック・バイスがいることから、加速世界の黎明期から存在することが示唆されている。
スーパーノヴァ・レムナント
直訳すれば「超新星残骸」という意味の日本円でPKを請け負う集団。対象者のリアルを割り出す手段に長け、心意システムの熟達も含めてかなり高い戦闘力も保持していたが、シアン・パイルをPKによるサドンデス・デュエルで襲撃した際、危機に陥ってISSキットを使用したシアン・パイルに逆に全損するまで殺され続け、襲撃した4名全員が強制アンインストールとなった。
演算武術研究部
『アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン』に登場。
私立清美学院内に存在する部活動で、通称「演舞研」。表向きは(作中の時代から見て)旧世代のゲーム、中でも格闘ゲームを中心に研究を行うごく普通(?)のゲーム研究会であるが、その実態は学院内のバーストリンカーによって結成されたブレイン・バーストのレギオンである。

その他

上記用語の他、バーストリンカー達が使う俗語など。

レベル10
ハルユキと黒雪姫が目指す到達点。黒雪姫はレベル10になるとプログラム製作者に会えると考えている。
バーストポイントを得るというそれまでのレベルアップ方法とは違い、レベル10になるには他のレベル9リンカーを5人倒す必要がある。しかしレベル9同士の戦いに敗れるとポイント全損ペナルティーがあるため、黒の王を除く六王は相互不可侵条約を結び現状を維持している。
また同じく黒を除く六王は、レベル10に到達するとこのゲーム自体が終了してしまうのではないかと恐れてもいる。
純色の七王
青、赤、黄、緑、紫、白、黒の7人のレベル9リンカーのこと。かつては『純粋色(ピュア・カラーズ)』とも呼ばれた。各々が率いるレギオンは、いずれも天文に関連した名を冠している。
赤の王のみ代替わりしている。初代のレッド・ライダーはブラック・ロータスに討ち取られ、現在のスカーレット・レインは2代目。
カラーサークル
アバター名に含まれている色を示す単語によって、アバターを系統別に分けたもの。
青系統は近距離直接攻撃、赤系統は遠距離直接攻撃、黄系統は間接攻撃、緑系統は防御系、中間色は二系統にまたがった属性をもつ。
メタルカラーチャート
カラーサークルとは別に、アバター名に金属名を冠する単語を含む<メタルカラー>を系統別に分けたもの。
チャートは白金 金 銀 クロム 銅 鉄の順に並び、左にいくほど特殊攻撃に強く、右にいくほど物理攻撃に強い。
例として、シルバーは切断・貫通・炎熱・毒攻撃に耐性があり、腐食・打撃攻撃に弱い。
心傷殻
アルゴン・アレイが唱えた、心の傷が自分でも見えないほど強固な殻に覆われた者がメタルカラーになるのではないかという理論。これを応用した、心の傷を催眠療法やBICで封印してからブレイン・バーストをインストールする人造メタルカラー計画が噂され、マグネシウム・ドレイクという強力なメタルカラーが現れたが、彼が二代目クロム・ディザスターとなってからは禁句となっている。
エネミーキル
EKと略す。文字通りエネミーに倒され死亡することを言うが、敵対リンカーによって能動的に行われるものも指す。特に対象を逃げられない状況に置き、エネミーキルを繰り返させることによってバーストポイント全損に追い込むことを『無限エネミーキル』と呼ぶ。故意ではなく偶発的な要因から左記の状態に陥ってしまった場合、当初は『無限エネミーデス』と呼称していた(現在は特に区別していない模様)。
封印
無制限中立フィールドにおいて逃げることの出来ない状況で無限エネミーキル状態に陥り、ネット切断やニューロリンカー除装などで離脱した状態のこと。そうなったバーストリンカーは再び無制限中立フィールドにダイブすると自身を倒したエネミーの前に出現するので、全損を避けるため無制限中立フィールドにダイブすることが実質的に不可能となる。
PK
「フィジカル・ノック(物理攻撃)」の略。現代のオンラインゲーム用語の「PK(プレイヤーキラー)」とは別物(そもそもブレイン・バーストはPvPの対戦格闘ゲームである)。バーストリンカーの身元を割り出しリアルアタックを敢行して無理矢理バーストポイントを奪う行為を指す。極めて忌むべき行為として扱われるが、行う者は少なからずいる。そのためバーストリンカー達は基本的に個人情報のやり取りを本当に信頼できる者同士でしか行わない。
調教(テイム)
エネミーを飼い馴らし、指示を聞かせること。テイム専用のアビリティないし強化外装をエネミーが瀕死状態の時に使用することで行う(それ以外に条件があるかは現在のところ不明)。
現在のところテイム専用アビリティを持ったバーストリンカーは確認されておらず、また専用の強化外装も名前が判明しているのは「幻想の手綱」のみである。

書誌情報

既刊一覧

タイトル 初版発行日 ISBN
1 アクセル・ワールド1 ―黒雪姫の帰還― 2009年2月10日 ISBN 978-4-04-867517-8
2 アクセル・ワールド2 ―紅の暴風姫― 2009年6月10日 ISBN 978-4-04-867843-8
3 アクセル・ワールド3 ―夕闇の略奪者― 2009年10月10日 ISBN 978-4-04-868070-7
4 アクセル・ワールド4 ―蒼空への飛翔― 2010年2月10日 ISBN 978-4-04-868327-2
5 アクセル・ワールド5 ―星影の浮き橋― 2010年6月10日 ISBN 978-4-04-868593-1
6 アクセル・ワールド6 ―浄火の神子― 2010年10月10日 ISBN 978-4-04-868969-4
7 アクセル・ワールド7 ―災禍の鎧― 2011年2月10日 ISBN 978-4-04-870276-8
8 アクセル・ワールド8 ―運命の連星― 2011年6月10日 ISBN 978-4-04-870550-9
9 アクセル・ワールド9 ―七千年の祈り― 2011年10月10日 ISBN 978-4-04-870954-5
10 アクセル・ワールド10 ―Elements― 2011年12月10日 ISBN 978-4-04-886241-7
11 アクセル・ワールド11 ―超硬の狼― 2012年4月10日 ISBN 978-4-04-886521-0

雑誌掲載

電撃文庫MAGAZINE(アスキー・メディアワークス発行)

  • 『バーサス』 電撃文庫MAGAZINE Vol.13(2010年5月号)
  • 『遠い日の水音』 電撃文庫MAGAZINE Vol.20(2011年7月号)

コミック

『アクセル・ワールド』(原作 - 川原礫、作画 - 合鴨ひろゆき、キャラクターデザイン - HIMA) 
電撃文庫MAGAZINE(アスキー・メディアワークス発行)2010年5月号より連載中。電撃コミックスより刊行。
『あくちぇる・わーるど。』(原作 - 川原礫、作画 - あかりりゅりゅ羽、キャラクターデザイン - HIMA)
電撃文庫MAGAZINE(アスキー・メディアワークス発行)2010年5月号より連載中。電撃コミックスEXより刊行。
『アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン』(原案 - 川原礫、作画 - 笹倉綾人
月刊コミック電撃大王(アスキー・メディアワークス発行)2012年3月号より連載中。

テレビアニメ

Template:継続中の作品 2012年4月より、TOKYO MXチバテレビテレビ神奈川テレビ埼玉とちぎテレビ群馬テレビ毎日放送テレビ愛知北海道放送RKB毎日放送BS11AT-Xにて放送中。2クール予定。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「Chase the world」
作詞 - 井上秋緒 / 作曲・編曲 - 浅倉大介 / 歌 - May'n
第1話ではエンディングテーマとして使用された。
エンディングテーマ「→unfinished→」
作詞・歌 - KOTOKO / 作曲・編曲 - 八木沼悟志
第1話では未使用。

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 キャラクター作画監督 メカ作画監督 総作画監督
#1 Acceleration;加速 吉野弘幸 小原正和 森邦宏 田畑壽之、江上夏樹 椛島洋介 愛敬由紀子
#2 Transformation;変移 小原正和
京極尚彦
京極尚彦 服部憲知

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
東京都 TOKYO MX 2012年4月6日 - 金曜 24:30 - 25:00 独立局
埼玉県 テレ玉 金曜 25:00 - 25:30
千葉県 チバテレビ 2012年4月7日 - 土曜 25:00 - 25:30
神奈川県 tvk 土曜 25:30 - 26:00
愛知県 テレビ愛知 (TVA) 土曜 26:20 - 26:50 テレビ東京系列
近畿広域圏 毎日放送 (MBS) 土曜 26:58 - 27:28 TBS系列 アニメシャワー第3部
日本全国 AT-X 2012年4月8日 - 日曜 23:00 - 23:30 CS放送 リピート放送あり
北海道 北海道放送 2012年4月9日 - 月曜 25:56 - 26:26 TBS系列
福岡県 RKB毎日放送 月曜 26:25 - 26:55
日本全国 ワーナー・オンデマンド 2012年4月10日 - 火曜 12:00 更新 ネット配信
バンダイチャンネル
ニコニコ生放送 火曜 22:30 - 23:00
ニコニコ動画 火曜 23:00 更新
PlayStation Store 2012年4月11日 - 水曜 17:00 更新
BS11 2012年4月13日 - 金曜 24:30 - 25:00 独立系BS放送 ANIME+
栃木県 とちぎテレビ 2012年4月18日 - 水曜 23:30 - 24:00 独立局
群馬県 群馬テレビ 水曜 24:30 - 25:00
日本全国 キッズステーション 2012年4月20日 - 金曜 24:00 - 24:30 CS放送 リピート放送あり

WEBラジオ

『アクセル・ワールド 〜加速するラジオ〜』は、2012年3月からラジオ大阪HiBiKi Radio Stationで配信されているラジオ番組[8]

パーソナリティ

脚注

  1. ^ 第15回電撃小説大賞・大賞を受賞した川原礫先生のインタビューをお届け!”. アスキー・メディアワークス. アスキー・メディアワークス (2009年2月10日). 2009年5月13日00:54閲覧。
  2. ^ アスキー・メディアワークス創立20周年記念イベント『電撃20年祭』 開催のお知らせ(pdf)”. アスキー・メディアワークス (2012年4月10日). 2012年4月10日閲覧。
  3. ^ TVアニメ『アクセル・ワールド』&『ソードアート・オンライン』の出演声優陣や放送時期などが明らかに!”. 電撃オンライン. 2011年12月10日閲覧。
  4. ^ 1巻初版のみ「杉並区立」と記述されたが、再版以降では修正されている。
  5. ^ 作中では「呪いのアイテム」としての面が強調される場合にこちらの呼び方をすることが多い。「システム的なアイテム」としての面が強調される場合は正式名で呼ばれる傾向がある。
  6. ^ 東京23区には約60の戦域がある。
  7. ^ ローカルネットや有線直結通信ではこの限りでない。
  8. ^ 番組紹介:アクセル・ワールド ~加速するラジオ~”. 2012年3月1日閲覧。

外部リンク

第15回電撃小説大賞・大賞受賞作品
第14回 アクセル・ワールド
川原礫
第16回
ほうかご百物語
峰守ひろかず
幕末魔法士
田名部宗司