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梅津泰臣

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梅津 泰臣(うめつ やすおみ、1960年12月19日[1] - )は日本のアニメーターキャラクターデザイナーアニメーション監督原作者脚本家演出家福島県郡山市出身。

来歴

幼少の頃から絵が好きで、将来は漫画家志望だった[2]

大学浪人後にアニメーターを志して上京し、千代田工科芸術専門学校へ入学。当時はアニメーションの仕事で生活していく覚悟は無く、漫画科の生徒と交流する中で、漫画の面白さにも関心があった。漫画家としての夢は、20代の時に講談社で短編漫画を描いた際に、自分には向いていないとして諦めている[2]

卒業後は土田プロダクションで合作作品の動画を3か月描いた後、フリーランスで活動。東映動画の作品で動画・動画チェック・原画などを担当。東映動画作品では、特に合作『スパイダーマン』で共に仕事をしたアニメーターの須田正己の上手さに驚き、影響を受ける[1]。『幻魔大戦』以降は『レンズマン』などのマッドハウスの仕事[3]を経て、1986年OVAメガゾーン23/PartII 秘密く・だ・さ・い』で初のキャラクターデザインを担当し、一躍名を知られるようになる。翌1987年のオムニバスOVA『ロボットカーニバル』で監督デビュー[4]

その後、自らアニメーション企画を立ち上げるようになり、原作・脚本・監督も担当するようになる。1998年、自身の企画したアダルトアニメA KITE』が、国内以外にハリウッドでも多大な支持を得る[2]映画監督ロブ・コーエンからも評価を得ており、コーエンは自身の息子からこの作品を知ったという[2]。その後、『MEZZO FORTE』(2000年)・『MEZZO -メゾ-』(2004年)・『KITE LIBERATOR』(2008年)を発表。現在は数本の企画を考えており、特に4 - 5年かけてシナリオを完成させた『キス・アンド・クライ』というアニメ映画企画の映像化を構想している[2]

2006年から、後輩アニメーターの誘いにより、本格的に同人活動を始めている[2]

2010年現在はアームスと専属契約し、OVAや映画、アームス作品を中心に活動中。

人物

小学校高学年[2]で、タツノコアニメを見て以来、タツノコプロのファン。そもそもアニメーターを志した理由は、タツノコプロの絵が社長の吉田竜夫の死後に変化していったため、自分でタツノコプロの昔の絵を描こうと思ったとのこと。浪人生時代にはアニメ雑誌アニメージュ」へ『科学忍者隊ガッチャマン』の投稿イラストを投稿して佳作入選[3]しており、1990年代にかねてやってみたいと語っていた[1]『科学忍者隊ガッチャマン』・『新造人間キャシャーン』・『破裏拳ポリマー』などがOVAでリメイクされた際に、キャラクターデザインと作画監督を務めている。 他のアニメでは『スーパージェッター』・『海底少年マリン』・『トムとジェリー』等を小学校低学年の時に見て影響を受けている[2]

小学生の時は手塚治虫の漫画を読んでいて、手塚の描く特有の女性の柔らかさに性的に魅力を感じていた。しかし、親からは手塚の描いた女性像が教育上良くないと認識されたらしく、手塚の漫画が掲載されていた週刊誌を取り上げられて捨てられたことがあった。性的な絵の発見は手塚が発端だと述べている[2]。他に川崎のぼる永井豪赤塚不二夫藤子不二雄の漫画の影響もあり、当時一生懸命に描いていたため、「今でも描ける」とのことである[2]

その他に、専門学校時代にはアニメーターの杉野昭夫少女漫画牧野和子岩館真理子大島弓子[3]、そして映画監督のロブ・コーエンクエンティン・タランティーノのファンであるとのこと。

尊敬するアニメーターとしてうつのみやさとるの名を挙げており、マッドハウス時代は一緒に食事に行ったり、卓球をしたりとよく遊んでいたという[5]

友人がエキストラの仕事をしていた時、自身も何回か同行したことがあり、1982年公開の映画『爆裂都市 BURST CITY』に暴走族役でエキストラ出演している[2]

自画像は蝶ネクタイを着けたウサギ

参加作品

テレビアニメ

劇場アニメ

一般OVA

18禁OVA

ゲーム

その他

  • 音屋吉右衛門『UNDERCOVER ~タツノコソングス~』(ジャケットイラスト)
  • 小説『キャシャーン』(表紙イラスト、挿絵)
  • 小説『科学忍者隊ガッチャマン』(表紙イラスト、挿絵)

連載

画集

脚注・出典

  1. ^ a b c 「アニメ人間インタビュー 梅津泰臣」『ジ・アニメ』1986年2月号、近代映画社
  2. ^ a b c d e f g h i j k 「アニメーター・梅津泰臣のはじまり」『梅津泰臣 visual art works BORDERLESS』
  3. ^ a b c 「がんばれ!!HOPEさん! 第1回 梅津泰臣」『アニメージュ』1984年1月号、徳間書店
  4. ^ 小黒祐一郎「この人に話を聞きたい 梅津泰臣」『アニメージュ』2009年2月号、p.137
  5. ^ KITE LIBERATOR コラム第6回

関連項目

外部リンク