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冲方丁

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冲方 丁
(うぶかた とう)
誕生 (1977-02-14) 1977年2月14日(47歳)
日本の旗 日本 岐阜県各務原市
職業 小説家, 脚本家
活動期間 1996年 -
ジャンル ライトノベル
サイエンス・フィクション
ファンタジー
代表作マルドゥック・スクランブル
(2003年 - )
天地明察』(2009年)
主な受賞歴 スニーカー大賞金賞(1996年)
日本SF大賞(2003年)
吉川英治文学新人賞(2010年)
本屋大賞(2010年)
デビュー作 『黒い季節』(1996年)
公式サイト tow_ubukataのコピー
ウィキポータル 文学
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冲方 丁(うぶかた とう、1977年2月14日 - )は、日本小説家脚本家

概要

1977年、岐阜県各務原市生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。その後、埼玉県立川越高等学校に入学。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。日本SF作家クラブ会員。『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。

家族は妻と息子。自宅は福島県福島市にあるが、2011年3月11日に発生した東日本大震災により母と妹夫婦の住む北海道池田町に避難し、そのまま十勝地方に移住する意向である[1]

ペンネームの由来

の用語を並べたもの。生まれたのが1977年(丁巳)で、「」は火が爆ぜるという意味だったので、それに対して「冲[2]」(氷が割れる音を意味する言葉)を持ってきた。「方」は職業の意。冷静さと熱意、それを職業にしていくという意味がある[3]

作風

サイエンス・フィクションを中心に執筆する。

小説で影響を受けた作家は、夢枕獏栗本薫。そのあまりに強い影響=呪縛から逃れるために、デビュー作執筆の際には、夢枕の『上弦の月を食べる獅子』を鋸で裁断し、栗本の『魔界水滸伝』は学校の焼却炉に放り込んだ、と語っている[4]

少年時代を海外で暮らし日本語に飢えていたことから、日本語の表記にこだわりを持っており、凝った表記や趣向を凝らした文体を作中に好んで用いるようになった。

ばいばい、アース』では造語をふんだんに用いた独特の言語センスと世界設定で注目を集める。

SF界隈での評価を高めた『マルドゥック・スクランブル』は黒丸尚による翻訳作品を意識した文体が用いられており、とりわけ終盤のギャンブルシーンの描写は絶賛されている。一方、前日譚である『マルドゥック・ヴェロシティ』では/や=を用いた「クランチ文体」が使用されており、異常な人格・おどろおどろしい風体を持ったサイボーグによる能力バトルが繰り広げられるというジェイムズ・エルロイ山田風太郎を意識したものとなっている。

また、角川書店富士見書房から刊行されているシュピーゲル・シリーズではライトノベルでありながら身体障害人種差別宗教紛争といった重いテーマが取り上げられている。

『ばいばい、アース』のラブラック=ベル、『マルドゥック・スクランブル』のルーン・バロット、『シュピーゲル・シリーズ』の涼月・ディートリッヒ・シュルツなど戦闘美少女が主役に据えられることも多い。

作品リスト

小説

漫画原作

アニメ

ゲーム

その他

  • 冲方式ストーリー創作塾(宝島社、2005年6月。ISBN 4796646582
  • 冲方丁のライトノベルの書き方講座(宝島社〈宝島社文庫〉、2008年5月。ISBN 978-4-7966-6359-5) - 『冲方式ストーリー創作塾』の改訂・改題
  • 冲方式アニメ&マンガ ストーリー創作塾(宝島社、2009年1月。ISBN 978-4796669047

テレビ出演

脚注

外部リンク