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甘露煮

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甘露煮(かんろに)は、煮物煮魚料理のひとつ。飴煮(あめに)とも。

アユニジマスハゼフナワカサギヤマメアマゴイワナなど主に淡水性の魚を生のままか素焼きした後、醤油みりんに多めの砂糖水飴を加えた汁で、照りが出るように煮たもの。骨まで柔らかくなるようにゆっくりと長時間煮込み、仕上げに水飴などをさらに加えて照りを出すのがコツ。大振りの魚より小振りの魚の方が、良い塩梅に仕上がる。

また、クリキンカンなどの果物類を砂糖で甘く煮たものも、甘露煮と呼ばれる。日本にイチジクの甘露煮を作る地方もあるが、甘味が強い。これは保存食にするためである。

西洋で類似したものに、グラッセフランス語: glacé)がある。クリを使ったもの(マロングラッセ)は菓子と見なされるが、ニンジンを甘く煮たものはステーキなどの肉料理に付け合わせとして使用される。その他、カボチャサツマイモなどに応用される。本来のグラッセの語意は、フランス語で食材を煮詰めて照り、艶をつけることであるが、凍らせる、糖衣をかけるという意味もある[1]