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木村次郎右衛門

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きむら じろうえもん

木村 次郎右衛門
生誕 三宅金治郎
(1897-04-19) 1897年4月19日(127歳)
日本の旗 日本京都府
住居 日本の旗 日本京都府京丹後市
国籍 日本の旗 日本
職業 郵便局員
著名な実績
  • 存命人物のうち世界最高齢の人物(2012年12月17日 - )
  • 確実な記録がある史上最高齢の男性(2012年12月28日 - )
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木村 次郎右衛門(きむら じろうえもん、1897年(明治30年)4月19日 - )は、京都府京丹後市在住の長寿の男性である。2012年(平成24年)12月17日より存命人物のうち世界最高齢。2012年(平成24年)12月28日に、クリスチャン・モーテンセンの115歳252日の記録を抜いて、死去した人物も含めた検証済みの歴代最高齢記録の男性となった。

木村次郎衛門は、2009年(平成21年)6月19日宮崎県在住の田鍋友時が死去したことに伴い、存命人物のうち日本最高齢の男性となり、2011年(平成23年)4月14日にアメリカ合衆国在住のウォルター・ブラウニングが死去したことにより、存命人物のうち世界最高齢の男性となったことが確認された[1]。さらに、2011年(平成23年)12月2日には、当時の存命人物のうち日本最高齢の女性だった長谷川チヨノ1896年(明治29年)生まれ)の死去に伴い、存命人物のうち日本最高齢の人物となった[2]。男性が存命人物中で日本の最高齢者となったのは、2003年(平成15年)に死去した中願寺雄吉以来のことである。なお、2013年(平成25年)現在の存命人物中の世界最高齢の女性は、神奈川県川崎市在住の115歳の日本人・大久保琴であり、男性と女性の両方の長寿世界一が日本人である。また、世界でも1897年生まれの生き残りは木村と大久保の二人だけである。

2013年(平成25年)現在、19世紀生まれの男性が、世界に2人生存している。木村次郎右衛門が、唯一人の1890年代生まれの男性であり、もうひとりの男性はバルバドスジェームズ・シスネットで、1900年(明治33年)生まれである。

人物

1897年3月19日、三宅家の6人兄弟姉妹の3番目に生まれ、金治郎と命名される。木村家に跡取りとして婿入りし、9代目・次郎右衛門を名乗るようになった。20歳から65歳までの45年間、郵便局にて勤め、1920年代には日本統治時代の朝鮮において政府の通信部門に勤めた経験も持つ。戦後、1955年に自治体合併に伴う個人データ統合の際に担当者が誤って誕生月を1ヶ月遅く入力してしまい、以後公式な誕生日は4月19日になったとされている[3]

現在は長男の妻と孫の妻との3人暮らしで[4]、毎日午前5時半に起床し、午後8時に就寝する生活を送っており、食生活も朝はヨーグルトサツマイモ梅干しを食し、夜は牛乳を飲むことを習慣としているという。好き嫌いはなく、食べる量も自分で決めている。足腰が弱っているため外出は通院に限られている。

新聞は天眼鏡を使いながら1から2時間、長いときには3時間かけて読む[5]日本共産党機関紙しんぶん赤旗日曜版2009年(平成21年)7月12日号掲載のインタビュー記事によれば、愛読紙2紙のうち1紙は、しんぶん赤旗。また2009年(平成21年)9月18日放送の毎日放送VOICE」では、朝日新聞が映っていた)。テレビ番組は国会中継や大相撲を欠かさず視聴するという[6]。また、長寿の秘訣として「食べ物に好き嫌いはない。食細くして命永かれ」「苦にするな嵐のあとに日和あり」などの言葉をモットーにしている[7]

長寿記録

2007年(平成19年)10月16日に老人学研究団体ジェロントロジー・リサーチ・グループの検証済み110歳超えリストに登録される[8]

2009年(平成21年)9月には読売新聞のインタビューに応じ、その中で存命人物のうち日本最高齢の男性になったことについて「責任の重さみたいなのを痛感している。1日でも長く元気でありたい」と語っている。また、テレビの国会中継を見る理由については「時代についていけないようではいけない」と語った[5]

2011年(平成23年)4月19日、存命人物のうち男性世界最高齢となった5日後には114歳の誕生日を迎え、赤飯やタイの塩焼きを食した[9]

2012年(平成24年)4月19日、115歳の誕生日を自宅で迎えた[4]。同年9月には、今なお食事を楽しみとし、三食を欠かしていないとの近況が報道されている[10]

2012年(平成24年)9月17日敬老の日、京丹後市長の中山泰が自宅を訪れ、地元の小学生が作成した贈り物を届けた。これに「サンキュー」と答えた[11][12]

2012年(平成24年)10月16日ギネス・ワールド・レコーズの編集長クレイグ・グレンディが京丹後市の自宅を訪れ、ギネス世界記録の認定証を手渡した[13]

2012年(平成24年)12月4日、116歳のアメリカ人女性ベシー・クーパーの死去に伴い、存命人物のうち世界で2番目に高齢の人物となる。

2012年(平成24年)12月17日ディーナ・マンフレディーニの死去[14]に伴い、115歳242日で存命人物のうち世界最高齢となった。男性が世界一となるのは、2007年1月24日にエミリアーノ・メルカド・デル・トロが115歳156日で死去して以来のことである。

2012年(平成24年)12月28日、これまで世界でもっとも長生きした男性であるクリスチャン・モーテンセン(115歳252日没)の記録を上回り、男性で史上最も長生きした人物となった。

脚注

  1. ^ “世界最高齢男性が死去、113歳日本人が男性最長寿に”. ロイター (ロイター). (2011年4月17日). http://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-20658020110416 2013年1月1日閲覧。 
  2. ^ “長寿日本一 基山町の長谷川チヨノさん死去”. 佐賀新聞. (2011年12月2日). http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2095479.article.html 2013年1月1日閲覧。 
  3. ^ “京都の木村さん男性長寿世界一に-長生きの秘訣は「前向き」”. bloomberg.co.jp (ブルームバーグ). (2012年12月28日). http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MF7TOT6TTDSI01.html 2012年12月28日閲覧。 
  4. ^ a b “男性長寿世界一の木村さん、115歳に”. CHUNICHI Web (中日新聞). (2012年4月19日). http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012041901001641.html 2012年4月19日閲覧。 [リンク切れ]
  5. ^ a b “112歳「時代についていかないと」…京丹後・木村さん”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2009年9月11日). http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090911-OYO1T00788.htm 2009年9月11日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ “京都の112歳男性が国内最高齢 宮崎の田鍋さん死去で”. 京都新聞 (京都新聞社). (2009年6月19日). http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009061900211&genre=O1&area=K00 2009年6月19日閲覧。 [リンク切れ]
  7. ^ “新・男性最高齢112歳木村さん 新聞を朝1〜2時間”. asahi.com (朝日新聞社). (2009年6月20日). http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY200906200143.html 2009年6月20日閲覧。 [リンク切れ]
  8. ^ Oldest Validated Living Supercentenarians”. ジェロントロジー・リサーチ・グループ. 2013年1月1日閲覧。
  9. ^ “木村次郎右衛門さん、114歳の誕生日 男性世界最高齢”. 朝日新聞. (2011年4月19日). http://www.asahi.com/national/update/0419/OSK201104190080.html 2011年8月17日閲覧。 [リンク切れ]
  10. ^ “全国の100歳以上高齢者が初の5万人超え 過去最多更新 最高齢は115歳”. 産経新聞. (2012年9月14日). http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120914/ecc1209141455001-n2.htm 2012年9月16日閲覧。 
  11. ^ “男性長寿世界一、115歳木村さん祝福”. デイリースポーツ. (2012年9月18日). http://www.daily.co.jp/gossip/2012/09/18/0005387213.shtml 2012年9月23日閲覧。 
  12. ^ “115歳・木村さん 市長が表敬訪問”. 朝日新聞. (2012年9月18日). http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000001209180007 2012年9月23日閲覧。 
  13. ^ “FNNニュース:木村 次郎右衛門さん、「男性の長寿世界一」でギネス認定 115歳”. (2012年10月16日). http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00233582.html 2012年10月17日閲覧。 
  14. ^ World's oldest person Dina Manfredini dies in Iowa at 115 News.com.au 2012年12月18日閲覧

関連項目

  • 泉重千代 - かつて男性で史上最も長生きした人物(120歳)とされていたが、現在では年齢に疑念が生じている。
  • 長寿


記録
先代
ディーナ・マンフレディーニ
存命人物のうち世界最高齢
2012年12月17日 -
次代
(記録保持者)
先代
ウォルター・ブラウニング
存命男性のうち世界最高齢
2011年4月14日 -
次代
(記録保持者)
先代
長谷川チヨノ
日本の旗 存命人物のうち日本最高齢
2011年12月2日 -
次代
(記録保持者)
先代
田鍋友時
日本の旗 存命男性のうち日本最高齢
2009年6月19日 -
次代
(記録保持者)