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新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 (漫画)

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新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 > 新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 (漫画)
新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画
ジャンル ラブコメ学園コメディSF
漫画
原作・原案など GAINAXカラー
作画 高橋脩
出版社 角川書店
その他の出版社
アメリカ合衆国の旗 Dark Horse Comics
中華民国の旗台湾国際角川書店
掲載誌 月刊少年エース
レーベル 角川コミックス・エース
発表期間 2005年6月号 - 連載中
巻数 既刊14巻
テンプレート - ノート

新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』(しんせいきエヴァンゲリオン いかりシンジいくせいけいかく)は、GAINAXカラー原作、高橋脩作画の漫画作品。『月刊少年エース』(角川書店)で現在連載中(連載開始 : 2005年6月号)。単行本既刊14巻。

概要

新世紀エヴァンゲリオン』を原作とした、同名ゲーム内のストーリーラインの1つ「キャンパス編」の漫画化である。

舞台は「学園エヴァ」ではあるが、コメディ漫画としての色彩が濃く、恐妻家で親馬鹿なゲンドウなど原作アニメとはまた違った個性豊かなキャラクターが多く登場する。ゲームではなかった展開や設定が多くストーリー内容はほぼ独自のもの。

同じく『エース』で連載されている漫画版(貞本エヴァ)の著者であり、原作アニメおよび貞本エヴァのキャラクターデザインを担当した貞本義行は本作品について“「明るいエヴァ」はまかせたぁ!”とコメントを寄せた[1]。なお、惣流・キョウコ・ツェッペリンのみ貞本エヴァのキャラデザとなっている。

単行本は10巻までで累計発行部数300万部[2]


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

第3新東京市で父ゲンドウ・母ユイと一緒に暮らすシンジ。幼なじみのアスカと一緒に登校しては級友のトウジ・ケンスケにからかわれる日々。ある日、シンジは帰宅すると不思議な雰囲気を持つ少女「綾波レイ」と出会う。そして母ユイから親戚にあたるレイが同居することを告げられる。ユイとゲンドウの研究に敵対する謎の組織ゼーレとの対決やミサトが考案したシンジ達のハチャメチャな育成プログラム、そしてシンジを巡るアスカやレイの恋模様を描く。

登場人物

第壱中学校

原作との相違点を中心に解説する。

碇シンジ
屈託のない明るい少年である。今作では父親の碇ゲンドウが本編とは違う性格であり、かつ母親のユイが健在のため親子の仲は非常に良い。優しく面倒見の良い性格だが、デリカシーに欠ける一面もあり時に無神経な発言でアスカを怒らせてしまうことがある。成績は中の上程度であり、運動神経も並(つまり3人の中では最弱)だが、料理の腕は抜群(ユイ曰く自分よりもレパートリーが多い)で家事もこなす。恋愛面に関してはかなり鈍感なようで、シンジ本人はアスカとレイを気にかけつつも、彼女たち(のみならずカヲルやマナ)から寄せられる思いには全く気付いていない。原作よりもスケベな面が強くなっており、アスカの下着を「ニヘラ」とした顔で覗き込んでいたり、トウジたちとエロ本を回し読みするなど、一般的な中学生程度の性に対する好奇心を見せている。どういうわけか偶然に女性の身体に頭や手を突っ込むことが多く、その度にアスカに制裁を受ける。
小説を書くのが趣味となっており、たまに授業中にも書いている。また、小学生の時に嗜んだことがあるらしく、原作同様チェロを弾くことができる。それとは別に、過去に少しだけだが、ピアノも習っていた事があり、学園祭で組んだバンドでキーボードを演奏している。
女装をさせられた事があるが、意外にその姿は美少女っぽく、周囲の評判も良い。
パワーはないがとても器用らしく、どんな型をも抜いてしまう「型抜きのシンジ」の異名を持ち、型屋から出入り禁止を食らっている。また、ボールのコントロールも抜群にうまく、1巻の夏祭りではボールを使った的当て勝負で二枚抜きを達成。9巻ではバグの集合体に作戦通り見事弱点の部位にカラーボールを当てこれを撃破した。使用した武器のモデルはM16A2
綾波レイ
本編とは異なる性格だが、テレビ版最終話の「学園エヴァ」におけるような賑やかなキャラクターではなく、控えめでおとなしい性格。シンジの両親の研究を手伝うために第3新東京市に引っ越してきた転校生。頭脳明晰、体力抜群の完璧な美少女優等生。碇家の遠い親戚にあたるとシンジには紹介されている。幼少時は周囲から疎まれ孤独な時期を過ごしたようであり、シンクロテストに失敗した際に一時的に自分の殻に閉じ篭ってしまうが、シンジによって救われる。それから徐々にシンジに想いを寄せていき、アスカからライバル視される(この一件以降、シンジからは「綾波さん」ではなく「綾波」と原作通りの呼ばれ方になる)。
当初は他者への無関心・無表情といった原作のレイに近い性格として描かれていたが、前述の一件でシンジとの仲が進展して以降、嫉妬の表情を見せたりギャグ要員として砕けた顔を見せたりと本編独自の性格に変化してくる。シンジがいない時(アスカと一対一の時など)には原作のようにそっけない態度をとっていることもあるが、ことシンジ絡みとなると負けず嫌いな面を見せており、ときには眼力だけでカヲルやマナを退けるほどの威圧感を見せることもある。
本作では原作と異なり、「チルドレン」の設定が存在しないため、アスカなどからも「ファースト」ではなく、名前で呼ばれている。なお、野球対決の際に、ルールすら把握していないにもかかわらずファーストという重要ポジションを託されているが、これは本作で彼女を「ファースト」と呼ぶためのネタだと考えられる。
料理は全く出来ず、お粥やたまごサンドですら失敗してしまうほどだったが、努力の結果かなりの向上を見せている。原作同様に肉が好みではないらしく、ラーメン屋のシーンではニンニクラーメンチャーシュー抜きを注文しているが、28話でユイの作った鳥の唐揚げを食べて「おいしい」と発言しているため、肉が食べられない訳ではない模様。味付けに関しては薄味が好み。
スレンダーなスタイルをしているが「シンジは巨乳好き」という情報を聞いて以降、自分の胸にコンプレックスを抱くようになっている。特に入浴シーンでそれが強調されるが、一緒に入浴しているのがミサトやユイといった大人勢であったり、年不相応に発達しているアスカとであったりするためであり、レイ自身は年齢相応には発達している模様。13巻でヒカリ・マナらと入浴した際には彼女らの体型を見て安心を覚えている。
戦闘では、3人の中では一番冷静沈着で、大量のバグが襲って来た時やバグの集合体が出現する予想外のハプニングにもそれほど動じず、冷静に相手を観察して有効な手段や作戦を考えた。使用した武器のモデルはアンチマテリアルライフル(東京マルイオリジナルモデル)。格闘の腕も、3人の中でもっとも早くに訓練に入っていたこともあり、トップクラスの腕前を持つ。その一方で持久力は低く、何かと休憩をとっている場面が多い。
本編ではアスカとの仲は良くなかったが、今作ではシンジを巡る恋敵ではあるものの、アスカと協力する事も多く原作より好良である。
惣流・アスカ・ラングレー
TV版最終話の「明るいエヴァ」に準拠した、シンジの幼馴染というポジション設定で登場。プライドが高く気が強い性格と、その反面寂しがり屋な性格など、最も本編に忠実なキャラクターである。シンジのことは「バカシンジ」と呼びながらも、密かな想いを寄せている。そのためか、レイやカヲル、マナと一緒にいる時には、かなりヤキモチを焼いている。また、頭は良いが単純なところがあり、トウジやケンスケがからかうとそれを本気で受け取ってしまう。レイが転校してくるまでは学校一の美少女&優等生であった。
スタイルの良さも特徴で、アスカ本人もそれを自慢に思っている。特に胸に関しては、レイよりも大きいことに優越感をもつ場面も多い。しかしあくまでも「中学生にしては大きい」といったレベルであり、ユイやミサト、キョウコといった大人組の巨乳キャラとの比較時にはげんなりとすることもある。
レイに関しては、当初は「綾波さん」との呼び方であったが、カヲルをシンジから遠ざけるために結託して以降は「レイ」と呼んでいる。原作のように「ファースト」と呼ぶこともなく、ライバルではあるが良好な関係を保っている。
好きな料理はハンバーグで、幼少期に親が留守にしていたとき幼いシンジが家まで材料を運び込んで作ってくれたことがきっかけになっている。自分で料理を作るのは苦手で、唯一カレーは得意でこのときだけは張り切る。味付けに関しては濃い目が好み。
4巻でシンジとファーストキス(シンジは3巻でレイとファーストキスをしている)を交わした。
器用さが取り柄であるシンジに対し、アスカは力勝負な面があり、的当てでは力任せにボールを投げていた。バグ戦においても、銃が弾切れになった際、飛来するバグ(この時はてんとう虫)を拳銃で殴り落していた。また、野球大会ではピッチャーを務め、その速球で日向・青葉先生やケンスケから易々とストライクを奪った。
戦闘において、9巻では3人の中では一番の戦果を挙げシンジ達に指示したりとその才能は遺憾なく発揮されている。バグの集合体を打破する作戦を考える時には自分がカラーボールで目標を倒すとは考えずに3人の中でコントロールが一番あるシンジにまかせるといった堅実な人選を考える事ができ、一人よがりで動くのではなくチームとして適材適所な場面を見極める事が出来ている。使用した武器のモデルはベレッタM92F
下着はいくつかバリエーションがあるが、ボーダー柄の下着(いわゆる縞パン)を着用していることが多い(なお、本作以外のアスカも、貞本コミック版の扉ページや新劇場版などで縞パンを着用している場面がみられる)。
シンジの「偶然」の一番の被害者だが、自爆してしまうことも多い(その際もシンジが殴られる結末に変わりはないが)。
霧島マナ
第2新東京市から第壱中学校にやってきた転校生。「運命の出会い」と発言するなどシンジに対し積極的にアタックし、シンジをめぐる恋模様の中へ参入、レイやアスカにヤキモチを妬かせている。実はリツコとカヲルを監視してゼーレの動向を探るためにゲンドウやユイが送り込んだスパイで、鍵を破るなどの特殊な技能を持ち、さらには銃の知識にも長けていてケンスケがモデルガンの雑誌を見ている時に「オートマチックよりリボルバーの方が弾詰まりが無く、いざという時の信頼感が違う。」と発言した。過去にシンジと出会った事があるらしい(もしくは5巻にてシンジの生徒手帳を拾ったことを指している可能性もある)が、シンジは覚えていない。歌がかなり上手い。シンジ達とバンドを結成した際は、ドラムを担当していた。
渚カヲル
シンジになれなれしく接する転校生。転校初日から、隣の席になったシンジに同性愛に近いような接し方をしてきた。温厚で口調も丁寧だがどこか人を見下している一面もある。アスカはこれを良く思っていない。また、ゼーレから派遣されたという設定は本編と同じだが、こちらの彼はシンジの両親の研究の邪魔をするために派遣されたという設定になっている。カヲルは自らの任務に関して「シンジ君をボクのものにすればいいんだろう?」と発言しており、シンジはカヲルの積極的なアプローチに赤面することが多く、アスカに大いにヤキモチを妬かせている。
また、美形であるため異性からの人気が高く、バレンタインデーにはチョコレートを山のように貰っている。レイやアスカとは立場上対立する関係にあるが、シンジを巡る女性関係は一歩引いた立場から楽しそうに観察している節がある。
同じゼーレのスパイということでリツコと二人でいることが多い。
鈴原トウジ
シンジの親友。本編では最初はシンジと対立しながらも徐々に親友になったが、こちらでは最初から仲の良い親友と言う設定である。性格などは本編とさほど変わらない。シンジとアスカの口論を見ては、仲の良い夫婦だと茶化している。本編同様妹がおり、劇中には登場していないが健康な様子。
野球大会ではピッチャーとして先発出場。マナ、レイ、アスカを三者凡退に抑えるなど研究所チームを0点に抑える好ピッチングを見せた。しかし、ミサトがわざとはだけさせた胸元に釘付けになってしまい、レイ、アスカに連続して出塁を許している。
ヒカリとは原作通りの「問題児と優等生」な間柄だが、実は付き合っており、本人たちはその事を秘密にしているつもりだがクラスメイト達には感づかれている様子。ヒカリに作ってもらった弁当をよく食べているが、本人は「残飯処理」と言い張っている。
相田ケンスケ
シンジ・トウジの親友。トウジと同じく、性格や立ち位置などは本編とさほど変わらない。ミリタリーヲタクである点、カメラ好きである点も健在である。雑誌を見てどのモデルガンを買おうか迷っていた際、横から話しかけてきたマナに対し「僕の趣味を理解してくれる女の子がいるなんて・・・」と頬を赤らめていたが、マナが自分ではなくシンジの方へ行ってしまった為、女子に恵まれないことを嘆いていた。また、アスカに対しても好意を抱いていると見受けられる描写もあった。バレンタインデーには主要男子キャラの中で唯一チョコを貰えなかった。
洞木ヒカリ
シンジたちのクラスの学級委員長。アスカの親友で、彼女の相談相手(その内容のほとんどがシンジ絡みだが)となっている。シンジが他の女性キャラやカヲルなどに誘惑された際「アスカのことはどうするの!?」と発言するなど、アスカがシンジと上手くいくよう願っている様子。
トウジとは「優等生と問題児」な間柄だが、実は交際している。学校に居る時は付き合っている様な素振りは見せないが、バレンタインデーにひそかにチョコレートを渡していたり、二人きりのデートを行っている。クラスメイト達からはトウジとの関係を冷やかされており、ヒカリ本人は否定しているものの、クラスでは公認のカップルと思われている(まだ本人たちに照れが強いらしく、行事ごとの際にはいろいろな理由をつけて遠まわしにトウジを誘い入れようとしてアスカに突っ込まれている)。
葛城ミサト
シンジたちの担任。明るく豪快で生徒に人気がある。中学校の教師であるが様々な教科を教えている。本編同様、性格は適当で、冷蔵庫はビールとおつまみぐらいしか入っておらず、シンジがそれを見た際に嘆いている場面がある。人工進化研究所との関係は父親が設立時に関係していたとの事で知己がある。当初は研究所で何を研究しているかは知らなかったが、ゲンドウやユイの思惑とは知らずに召集され、シンジの育成に関わる立場にいる。また料理は本編と同じくまったくできない。
ゲンドウとユイが研究所詰めに入って以降、保護者という立場でシンジと同居を始めた。程なくして、同じく一人でいることが多かったアスカも招きいれ、原作同様の三人暮らしになっている。シンジの前で簡単に下着姿になるなど無防備な面が見られるが、野球勝負の際にトウジの意識をそらすためにわざと胸元を開くなどしているため、単にシンジを男性として意識していないだけと思われる。
毎回シンクロ率を上げるハチャメチャな案を出しては、効果を出すのだが、完全に成功した例は少なく、シンジたちからは、ミサトの努力って何か効果あったっけ?等と言われている。また、アスカやレイとシンジの恋の行方を面白がっている一面もある。
加持リョウジから頻繁に借金をしており、クラス対抗の運動会や町内会の野球大会などで勝負を吹っ掛け、借金の帳消しを試みている。(最初に賭けた体育祭以外は葛城が全敗している)
本編ではセカンドインパクトの時に負った大きな傷が体にあったが、その設定自体が無いので体に傷は無い。
赤木リツコ
第壱中学校の養護教諭。その一方でゼーレとつながっており、ゲンドウとユイの研究を邪魔するようにシンジに探りを入れたりカヲルに指示を出すなどしている。シンジが風邪気味で保健室に来た際にはグラマラスな魅力でシンジをドキドキさせている。原作と同様、葛城ミサトとは大学時代からの付き合いだが、ミサト曰く「ただの腐れ縁」のため、原作程親しくない。
ゲンドウの邪魔をする立場でありながら、ゲンドウには密かな恋心を抱いている様子で、ゲンドウの前に出ると頬を赤らめたり、他の女性陣があきれてしまうような彼の言動に対しても「かっこいい」と心中でドギマギしている。そのゲンドウから、不慮の事故で意図せず服を脱がされたり、股間や胸に顔を埋められてしまったりと散々な目にあうが、これに対しても嫌がるよりもむしろ喜んでいるようなそぶりを見せている。
ゲンドウらの組織と無関係であるのみならずゼーレのスパイという、原作とはまったく異なった立ち位置にある。原作で彼女が勤めていたコンピューター関連のエキスパートというポジションは本作ではユイに置き換えられている。
加持リョウジ
シンジたちの隣のクラスである2年B組の担任。担当教科は体育で、2年A組の体育もリョウジの担当。体育教師というだけあって運動能力は高く、野球大会では途中からマウンドへ上がり、剛速球でミサトから三振を奪った。
ミサトやリツコとは学生時代からの付き合いで、ミサトとはほとんど腐れ縁の様な関係。今でも一緒に食事に行く等仲は良く、その為かミサトに色々と振り回されている。実は人工進化研究所のエージェントらしく、ゼーレの動向を調査しゲンドウやユイへ報告している。
また、タバコをよく吸っていて、シンジが受動喫煙の被害に遭うのではないかと心配したゲンドウに注意されている。
日向マコト・青葉シゲル
第壱中学校の教師。3年生の受け持ちで、面識の薄いシンジは誰だか気づかなかった。夏祭りや文化祭などの場面では台詞付きで登場していたが、他はほとんど背景に近い登場。番外編では登場の少なさから来る鬱憤を酒で紛らわせている。
なお、シゲルは音楽に見識があり、バンドを結成したシンジたちに演奏法を教えていた。ギターとベースを所持している。
原作とは異なり、研究所とは無関係である。
伊吹マヤ
第壱中学校の新任の国語教師。まとまりの無いクラスに頭を抱える様子が描かれた。作者一番のお気に入りキャラ。原作と同じくリツコの後輩で、潔癖症は健在。遅刻しがちなミサトに代わって2年A組の朝のHRを担当していることも多い。町内会ではアイドル的存在で、町内会主催の運動会や野球大会ではアナウンス係を依頼されている。

人工進化研究所

碇ゲンドウ
シンジの父で人工進化研究所の所長。アニメとほとんど同じこわもての外見とは裏腹に、おっちょこちょいな人柄。シンジに対しての接し方も本編とは違い、暴走気味の親馬鹿な愛情を見せている。碇ユイには頭が上がらない恐妻家で、原作のように赤木親子と関係を持つといった様子はない。
最先端技術を扱う研究所の所長でありながらメカ音痴でもあり、研究所の端末をチョップしてシステムを復旧させようとしたり、コンピュータがウィルスに侵されたと聞いて除菌剤をまくなど、大真面目な態度でトンチンカンな行動を取る。また、レイが特殊装甲の非常に重たい扉に閉じ込められたのを力でこじ開けるなど、無謀で向こう見ずな行動もするが、最後は何故か必ず上手くいく。そのひたむきさと自信ゆえに男性所員からの信頼は絶大でカリスマ性を発揮する。その一方で女性職員からは、ゲンドウがいないと平和だといった評され方をしている。
しかし、アニメと同じ黒の上下しか服を持っていないため、髭面とサングラスの効果もあいまって、研究所から一歩外に出ると一般市民からはいつも変質者扱いされる(ちなみに同じ外見だが、運動用や海用などさまざまなタイプがあるらしい)。シンジのクラスメイト達からは、見た目とのギャップが大きい為、結構面白がられている。普段は研究所にいることが殆どだが、アスカを含め家族団らんでいることが幸せであるという思いが強く、またシンジの学校行事や町内会の会合や企画には積極的に参加している。
野球大会や運動会など運動系のイベントにはシンジたちやユイなど研究所の所員を伴って出場している。しかし、いつも張り切りすぎてしまい、腰を痛めて活躍できない場合が多い。ただし、運動神経は悪く無いらしく、野球大会では、ミサトが手も足も出なかったリョウジの剛速球にバットを当てるなどし、皆を沸かせていた。
この「張り切りすぎ」もゲンドウの特徴で、放課後のはずの三者面談に昼休みに来てしまったりなどし、シンジに恥をかかせている。
息子同様、意図せず女性の体に顔を埋めてしまうことがよくあり、そのたびに必ずユイの制裁が入る。シンジの普段の生活を見ている者からは「やっぱり親子だ」と評されることも。
碇ユイ
シンジの母親。人工進化研究所の副所長だが、その仕事をコントロールしている実質的なトップで本編における冬月とリツコのポジションを兼任している。普段は温厚だが激しやすく、夫を完全に尻に敷いており、よくゲンドウを制裁するシーンがある。しかし、破天荒な彼に呆れる反面、本心では頼もしさも抱いている。
レイに対しては相談も受ける良き理解者である。シンジが得意とする料理は彼女が教えたものだが、今ではシンジの方がレパートリー豊富になっている。
惣流・キョウコ・ツェッペリン
アスカの母親。風貌は貞本義行の漫画版に準じている。普段は人工進化研究所の地下の研究室にこもりきりで研究に打ち込んでおり、アスカとはほとんど会うことがないが、母娘の仲は極めて良好。極度の天然ボケで、シンジの目の前でアスカの本音を核心近くまで暴露し、アスカにかなり恥ずかしい思いをさせた。シンジとアスカが結ばれる事を願っており、「二人の子供が見たい」などと発言している。
普段一人で地下に篭っている為か、人混みと強い日差しがある場所(主に海)が苦手で、アスカからの誘いであっても強く拒否するほど。
冬月コウゾウ
ユイと並んで人工進化研究所の副所長を務めるが、本編と比べて非常に影が薄く、所員には既にいないものとさえ思われている。この漫画では碇ユイが夫の補佐役として研究所の実務面のほとんどを行ってしまう為である。ゲンドウとユイの二人が研究所を留守の時は自分が最高責任者となるため、いつに無く上機嫌になる。その際、通路で見かけたアスカに話しかけているが、当のアスカはコウゾウの名前を思い出せず、「副所長」と呼んでいた。、番外編ではキョウコの研究室を訪れて出番の少なさを嘆くエピソードが描かれた。
阿賀野カエデ・大井サツキ・最上アオイ
ゲーム版から引き続き登場するオペレーター三人娘。義理チョコを渡すなどシンジとは友人同様に接しており、良き相談相手でもある。
赤木ナオコ
ゲンドウの恩師。かつて、新しいコンピューター理論であるMAGI理論を提唱するが、あまりに斬新すぎた為学会から猛反発を受け、その後一線を退き消息不明になっていたが、ゲンドウから人工進化研究所にMAGIシステムを導入したいという依頼を受け、研究所へ来る。原作同様にゲンドウに対して、単に教え子だけではない感情を持っている様子。ユイ・キョウコと異なり普通に加齢して描写されているためか、TVシリーズ本編より老けている(本編登場時点より10年後にあたる)。時々ゲンドウやユイをからかったりしている。

その他

時田シロウ
日本重化学工業共同体(と思われるが、作中ではシンジの台詞で「重化学…なんとか」、碇ユイの台詞で「重化学共同体」としか説明されていない)代表で、ロボット「J.A.(ジェットアローン)」の開発責任者。J.A.起動実験の成功を報じる新聞では、満面の笑みを浮かべた写真が掲載されていた。碇ユイとは大学時代の同期生だが、どの教科でもユイに勝てず万年2位だった為、ユイに強烈なライバル心を持っている。J.A.を見学に来たユイに、人工進化研究所よりも自分達の研究が優れているかのような説明をした為、ユイを怒らせている。
ゼーレ
原作後半のモノリス状で登場。独自の研究を進めておりそれが完成するより先にゲンドウらの研究が完成しないよう、さまざまな妨害工作を行っている。
ケンスケのとっておきのネタによれば、ゼーレは人類補完計画を推進する人工進化研究所を支援しており、何百年に渡って人類を影で操ってきた影の組織であるらしいが、その真偽は不明である。
「渚カヲル養成計画」なるプロジェクトを行っているようであるが、詳細はほとんど不明である。ただし、リツコはこの計画に関して懐疑的な発言をしていた。
誘拐されたレイが対面していた空間は、モノリス消滅後に実は学校の視聴覚室であったことが判明する。その他、ヒカリが見つけた落し蓋をカヲルが隠蔽している様子が見られるなど、学内に彼らに関するなんらかの秘密が隠されている模様。
レイの誘拐以降は表立った行動を起こしていないが、コンピューターのハッキング騒動など、彼らが関与したと思われる事例は多く見うけられる。
ペンペン
姿かたちは原作と同様であるが、ミサトのペットとしてではなく、カメオ的登場。夏祭りの時はキーホルダーとして、シンジとレイがユイのマグカップを買いに行った帰りに立ち寄ったゲームセンターではぬいぐるみとケータイストラップとして登場する。シンジはレイの欲しがったぬいぐるみをUFOキャッチャーで取ろうとしたが、結局ストラップしか取れなかった。

登場兵器

J.A.(ジェットアローン)
日本重化学工業共同体が開発した人型ロボット。アニメ本編と同様に、遠隔操作で制御されており、パイロットは搭乗しない。核分裂炉を搭載し、メルトダウン等現行の原子炉と同等の危険も抱えている。シンジ達が見学に訪れた時、何者かにより制御不能状態に追い込まれたがその場にいたゲンドウ達によって阻止される。その後、起動実験に成功しストラップや映画にもなっている。ただし、時田シロウが言うには、映画の動きはほとんどがCGとの事。
映画の題名は「東京大決戦 -飯田橋危機一髪-」 キャッチフレーズは「人類滅亡の危機!!迎え撃て、超巨大ロボ!!」。レイはこの映画のグッズ商品だったJ.A.のキーホルダーをバッグに付けていた。
エヴァンゲリオン初号機
本編では一度も登場してはいないが、一巻のおまけページにて「タイトルにエヴァンゲリオンって書いてあるのに…!!」と、登場する機会がない事を、同じく登場する見込みの薄いゼルエルと共に嘆いた。
エヴァンゲリオン弐号機
4巻において、研究所内のレイの部屋の壁にかかっているカレンダーの2月のページに描かれていた。今のところ、本編に登場した唯一のエヴァである。

用語

人工進化研究所
原作でのNERV本部に相当する施設。本作ではジオフロントの設定が存在しないため、研究所は地上にあり、その建物も一般的な建造物の形をしている。一巻では原作と同様、車両用入口がトンネルの奥にあり、車両ごと輸送できる巨大なプラットフォームが登場したが、その後の登場はない。しかし内部はゲンドウの「いざという時のため」発言により相当に複雑なつくりとなっており、ミサトやシンジたち、そして所長であるゲンドウすら道に迷っている。通路や実験場のデザインは原作でのNERV施設内と同様に描かれている。さらにコミックス13巻以降では、ゼーレの本格的な侵攻に伴い要塞化・武装化されている。
表向きにはヒトゲノムの解析を主な仕事であるとしているが、本当の研究内容に関しては極秘扱いである。ゲンドウの机に置かれていた研究レポートの題は「E-計画」となっているが、この「E」が「EVANGELION」の「E」かどうかは不明で、その内容も不明である。レイやシンジらを用いて何らかの実験を行っているが、その内容も明らかにされていない。しかしプラグスーツ装着下でのシンクロ実験や、搬入された「何か」を見上げているユイやキョウコ、ユイがJ.A.登場回でのシンジの「巨大ロボ」発言に反応するなど、随所に伏線が張られている。
ケンスケの仕入れたとっておきのネタによれば、人工進化研究所では影の組織ゼーレの支援によって「人類補完計画」が進められている。このネタはシンジ、アスカ、トウジに「あんたバカぁ?」「どうせくだらん雑誌から仕入れてきたんやろ?」などと一蹴されているが、その内容の真偽は不明である。

単行本

単行本既刊一覧
初版発行日 ISBN 収録内容 初出  アシスタント
1巻 2006年3月25日 ISBN 978-4047138018 STAGE.01
STAGE.02
STAGE.03
STAGE.04
STAGE.05
STAGE.06
STAGE.07
月刊少年エース2005年6月号
月刊少年エース2005年7月号
月刊少年エース2005年8月号
月刊少年エース2005年9月号
月刊少年エース2005年10月号
月刊少年エース2005年11月号
月刊少年エース2005年12月号 
霞綾
神嶋竜矢
神那
鈴木正則
水清十朗
森川道夫
Miki
2巻 2006年7月26日 ISBN 978-4047138384 STAGE.08
STAGE.09
STAGE.10
STAGE.11
STAGE.12
STAGE.13
STAGE.14
月刊少年エース2006年1月号
月刊少年エース2006年2月号
月刊少年エース2006年3月号
月刊少年エース2006年4月号
月刊少年エース2006年5月号
月刊少年エース2006年6月号
月刊少年エース2006年7月号 
霞綾
神嶋竜矢
神那
タカツキユウキ
森川道夫
mevius9
Miki
3巻 2007年6月19日 ISBN 978-4047139350 STAGE.15
STAGE.16
STAGE.17
STAGE.18
STAGE.19
STAGE.20
STAGE.21
月刊少年エース2006年8月号
月刊少年エース2006年9月号
月刊少年エース2006年10月号
月刊少年エース2006年11月号
月刊少年エース2006年12月号
月刊少年エース2007年1月号
月刊少年エース2007年2月号 
神那
Miki
たくじ
鈴木正則
長野雄大
4巻 2007年8月25日 ISBN 978-4047139602 STAGE.22
STAGE.23
STAGE.24
STAGE.25
STAGE.26
STAGE.27
SPECIAL STAGE.
月刊少年エース2007年3月号
月刊少年エース2007年4月号
月刊少年エース2007年5月号
月刊少年エース2007年6月号
月刊少年エース2007年7月号
月刊少年エース2007年8月号
描き下ろし 
霞綾
Miki
神那
たくじ
笹原由紀子
5巻 2008年3月26日 ISBN 978-4047150300 STAGE.28
STAGE.29
STAGE.30
STAGE.31
STAGE.32
EXTRA STAGE.1
EXTRA STAGE.2
月刊少年エース2007年9月号
月刊少年エース2007年10月号
月刊少年エース2007年11月号
月刊少年エース2007年12月号
月刊少年エース2008年1月号
エースアサルト2007 SUMMER
新世紀エヴァンゲリオン 特別総集編 
霞綾
Miki
たくじ
渡会けいじ
森川道夫
6巻 2008年10月25日 ISBN 978-4047150980 STAGE.33
STAGE.34
STAGE.35
STAGE.36
STAGE.37
STAGE.38
月刊少年エース2008年2月号
月刊少年エース2008年3月号
月刊少年エース2008年4月号
月刊少年エース2008年5月号
月刊少年エース2008年6月号
月刊少年エース2008年7月号 
霞綾
Miki
たくじ
7巻 2009年3月26日 ISBN 978-4047152069 STAGE.39
STAGE.40
STAGE.41
STAGE.42
STAGE.43
EXTRA STAGE.1
EXTRA STAGE.2
月刊少年エース2008年8月号
月刊少年エース2008年9月号
月刊少年エース2008年10月号
月刊少年エース2008年11月号
月刊少年エース2008年12月号
エースアサルト2007 WINTER
エースアサルト2008 SPRING 
霞綾
Miki
たくじ
8巻 2009年6月26日 ISBN 978-4047152588 STAGE.44
STAGE.45
STAGE.46
STAGE.47
STAGE.48
EXTRA STAGE.
月刊少年エース2009年1月号
月刊少年エース2009年2月号
月刊少年エース2009年3月号
月刊少年エース2009年4月号
月刊少年エース2009年5月号
エースアサルト2008 SUMMER 
霞綾
Miki
たくじ
緒方竜紀
水清十朗
河野恒樹
9巻 2009年12月26日 ISBN 978-4047153479 STAGE.49
STAGE.50
STAGE.51
STAGE.52
STAGE.53
STAGE.54
EXTRA STAGE.1
EXTRA STAGE.2
月刊少年エース2009年6月号
月刊少年エース2009年7月号
月刊少年エース2009年8月号
月刊少年エース2009年9月号
月刊少年エース2009年10月号
月刊少年エース2009年11月号
エースアサルト2008 AUTUMN
エースアサルト2008 WINTER 
霞綾
Miki
たくじ
緒方竜紀
水清十朗
河野恒樹
10巻 2010年5月26日 ISBN 978-4047154568 STAGE.55
STAGE.56
STAGE.57
STAGE.58
STAGE.59
STAGE.60
おまけEpilogue
月刊少年エース2009年12月号
月刊少年エース2010年1月号
月刊少年エース2010年2月号
月刊少年エース2010年3月号
月刊少年エース2010年4月号
月刊少年エース2010年5月号
書き下ろし
霞綾
Miki
河野恒樹
山口京之介
11巻 2011年2月26日 ISBN 978-4047156241 STAGE.61
STAGE.62
STAGE.63
STAGE.64
STAGE.65
STAGE.66
EXTRA STAGE.
12巻 2011年9月26日 ISBN 978-4047157378 STAGE.67
STAGE.68
STAGE.69
STAGE.70・71
STAGE.72
STAGE.73
EXTRA STAGE.
13巻 2012年5月26日 ISBN 978-4041202531 STAGE.74
STAGE.75
STAGE.76
STAGE.77
STAGE.78
STAGE.79
EXTRA STAGE.
14巻 2012年11月26日 ISBN 978-4041204894 STAGE.80
STAGE.81
STAGE.82
STAGE.83
STAGE.84
STAGE.85
EXTRA STAGE.1
EXTRA STAGE.2

台湾

台湾国際角川書店より出版。

  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 1(2008年4月22日出版、ISBN 9789861745985
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 2(2008年4月22日出版、ISBN 9789861746647
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 3(2008年7月25日出版、ISBN 9789861747415
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 4(2008年12月26日出版、ISBN 9789861749143
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 5(2009年5月12日出版、ISBN 9789862371091
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 6(2009年10月14日出版、ISBN 9789862373354
  • 新世紀福音戰士 碇真嗣育成計畫 7(2010年1月9日出版、ISBN 9789862374856

アメリカ

ダークホースコミックスより出版。

  • Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project Volume 1(2009年7月8日出版、ISBN 978-1595823212
  • Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project Volume 2(2009年9月23日出版、ISBN 978-1595823779
  • Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project Volume 3(2009年12月23日出版、ISBN 978-1595824479
  • Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project Volume 4(2010年4月21日出版、ISBN 978-1595824547
  • Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project Volume 5(2010年6月9日出版、ISBN 978-1595825209

脚注

  1. ^ 2巻帯より
  2. ^ 10巻帯より

外部リンク