赤木春恵
| あかぎ はるえ 赤木 春恵 | |
|---|---|
| 本名 | 小田章子 |
| 生年月日 | 1950年6月7日 |
| 没年月日 | 1979年2月4日（28歳没） |
| 出生地 |
 満洲国 |
| 血液型 | B型 |
| 職業 | 女優 |
| 活動期間 | 1940年頃 - |
| 主な作品 | |
|
『藍より青く』 『3年B組金八先生』 『おしん』 『渡る世間は鬼ばかり』 | |
赤木 春恵（あかぎ はるえ、1924年（大正13年）3月14日 - ）は、満州出身の女優。身長152cm、血液型はB型。満州国出身。オフィスのいり所属。
本名は小田 章子（おだ あやこ）。[1]
来歴・人物
1940年（昭和15年）には松竹にニューフェースとして入社し、同年に映画「二本松少年隊」でデビュー。[2]
戦時中は慰問劇団に所属し、国内や旧満州などを巡業した。この時に森光子と知り合い、森が結核で療養し音信不通となっていた時期を除いて深い親交を結んでおり、赤木は「ソウルメイトのようなものですね」と振り返っている。
大作や小品の別なく年相応の脇役を長くつとめていた。
1959年（昭和34年）に森繁劇団に参加するにあたり、フリーとなった。
橋田壽賀子の作品には、1974年（昭和49年）の『四季の家』初出演して以降、『となりの芝生』『おんな太閤記』『渡る世間は鬼ばかり（後述に詳しく記載）』などに出演。よって橋田ファミリーの一員としても数えられる（橋田とは番組の打ち上げにて即席デュオ「ザ･ドーナッツ」を結成したほどの仲）。
1979年（昭和54年）には『3年B組金八先生』に校長の君塚美弥子役でレギュラー出演（レギュラー降板後もゲスト出演するほどの当たり役となり、教育関係者から講演を頼まれたほど）。
1983年（昭和58年）の著書「おばあちゃんの家事秘伝」がベストセラーになる。
1990年（平成2年）からは『渡る世間は鬼ばかり』がスタート（赤木は初回から毎回出演し、嫁役の泉ピン子をいびるシーンはドラマのウリとなった）。以降2011年までシリーズは継続され、本人は2005年に一時降板するも、最終回にゲスト出演するなど、ほぼすべてのシリーズに出演。最終回終了後のスペシャル番組にも2013年現在、すべての回に出演している。一方、自身まで役と同様に見られ「孫の運動会に行くに行けない」という苦しい思いを経験した。
2007年（平成19年）秋に乳がんが見つかり、友人で同所属事務所の後輩でもある大空真弓に相談して病院を紹介してもらい、年末に左乳房を全摘出して完治（2009年（平成21年）に『徹子の部屋』で発表）。
2011年（平成23年）6月13日には、コロッケの東京・明治座7・8月舞台公演の製作発表会に座長のコロッケと共に出席して会見を開き、親交の深いコロッケの舞台を最後に「これで私の卒業公演にしたい」と舞台からの引退を宣言した（理由は「現在は健康だが、いつご迷惑を掛けるか分からない。余裕のあるときにお別れした方がいいと思った」と述べている）。舞台エンディングでは親友の森から花束と共に届いた｢戦争のつらい経験を乗り越えてきたからこそ､ここまで頑張ってこられました｡いつも二人で支え合って来たわね｣という手紙を共演の熊谷真実に代読され、 ｢森さんの手紙がグッときました。心友（親友）なんで…｣と感極まっていた｡
2012年11月10日には親友の森が死去。逝去後にはマスコミから森との思い出話などのインタビューにも応じた。12月7日に青山葬儀場で開かれた森の本葬には、ドラマ共演などが縁で森を実の母のように慕って親交が深かった浅丘ルリ子と一緒に参列した。
2013年には森崎東監督の映画『ペコロスの母に会いに行く』に主演し、89歳にして映画初主演を果たす。これは2008年に当時82歳で映画初主演を果たし、正式にギネスに登録されている菅井きんの記録を7歳も上回り、赤木本人に申請する意思があれば、登録が有力視されている。[1][2]また、映画への出演も1980年の二百三高地以来33年ぶりとなる。
愛煙家であり、生前の森からは「健康のために禁煙しなさい」と会うたびに冗談ながらに注意されていたという（『徹子の部屋』出演時）。
出演作品
テレビドラマ
- NHK
- 太閤記（1965年） ‐ 渚
- 男は度胸（1970年）
- 藍より青く（1973年） ‐ 村上キク
- となりの芝生（1976年） ‐ 秋野波江
- おんな太閤記（1981年） ‐ 大政所
- おしん（1983 - 1984年） ‐ 神山ひさ
- いのち（1986年） ‐ 工藤イネ
- 春よ、来い（1994 - 1995年） ‐ 矢野原とき
- 晴れ着ここ一番（2000年） ‐ 今野ふみ子
- 利家とまつ〜加賀百万石物語〜（2002年） ‐ うめ
- 夢見る葡萄（2003年） ‐ 小川福
- 新・人間交差点（2006年） ‐ 富岡ハル
- 大地のファンファーレ（2012年） ‐ 穂積トヨ
- 日本テレビ
- 水もれ甲介（1974年） - 三ッ森滝代
- 俺たちの旅（1975 ‐ 1976年）
- いろはの"い"（1976年） ‐ 本郷さよ
- 冬の運動会（1977年） ‐ 津田光子
- 男たちの旅路（1979年） ‐ 良子の母
- 花らんまん（1988年） ‐ 宇野イク
- 嵐の中の愛のように（1993年） - 八神清乃
- 男はいらない（1994年） - 向井千鶴
- ザ・シェフ（1995年） - 桜井良江
- さくら道（2009年） ‐ 曽我ヨネ
- TBS
- 大岡越前
- 事件狩り（1974年）
- おんな家族（1974年） ‐ 野口茂の母
- 放浪記（1974年） ‐ 宮田キク（林芙美子の母）
- Gメン'75（1975年） ‐ トキ
- 放浪家族（1975年） ‐ 田沢友代
- ほんとうに（1976 - 1977年）
- 赤い衝撃（1976年）
- 晴れのち晴れ（1977年） ‐ 増田ひな
- 悪妻行進曲（1977年） ‐ 飯田芳子
- 赤い激流（1977年） ‐ 宮島あや
- 赤い激突（1978年） ‐ 大谷松子
- 風が燃えた（1978年） ‐ 伊藤琴
- 愛と喝采と（1979年） - 梅津杏子
- 3年B組金八先生（1979 - 2011年） - 君塚美弥子
- 1年B組新八先生（1980年） ‐ 君塚美弥子
- 心（1980 - 1981年）
- 青い絶唱（1980 - 1981年） ‐ 鈴木とよ
- 2年B組仙八先生（1981 - 1982年） ‐ 君塚美弥子
- 3年B組貫八先生（1982 - 1983年） ‐ 君塚美弥子
- おゆう（1983年） ‐ のし
- 花田春吉なんでもやります（1985年） ‐ 花田フミ
- そして戦争が終った（1985年） ‐ 貞明皇太后
- 愛ってなに（1985年）
- 花のこころ（1985年） ‐ クラ（嘉助の祖母）
- 一家だんらん物語（1986年） ‐ 弥生
- 旦那さま大事（1986年） ‐ まつ
- ああ家族（1987年）
- 橋田壽賀子ドラマ おんなは一生懸命（1987 - 1988年） ‐ 立野君子
- 妻よ妻よ（1987年）
- 忠臣蔵・女たち・愛（1987年） ‐ 能登屋よね（喜造の母）
- ああ嫁さん（1988年）
- 渡る世間は鬼ばかり（1990 - 2013年） ‐ 小島キミ
- ああ結婚（1990年）
- ああ相続（1991年）
- 天までとどけ（1991 - 1996年） ‐ 和田くに子
- 源氏物語 上の巻・下の巻（1991 ‐ 1992年） ‐ 老女房・おとど
- 社長になった若大将（1992年） ‐ 板橋晴子（「田能久」女将）
- ああ母さん（1992年）
- 家栽の人（1993年）
- 家族の物語（1993年）
- 女子刑務所東三号棟（1995年）
- 番茶も出花（1997年） ‐ 長野則子
- 水戸黄門
- 第32部 第11話「紅花咲かせた豪傑女医 -山形-」（2003年10月27日） - お杏 役
- 1000回記念スペシャル （2003年12月15日） - お米 役
- 第37部 第2話「赤城の山はカカア天下 -前橋-」（2007年4月16日） - お茂 役
- 月曜ドラマスペシャル
- 「痛快!バツイチ・トリオ 女だけの便利屋事件簿」（1998 - 1999年） ‐ 村田留
- 月曜ゴールデン
- 「遺品整理人 谷崎藍子1」（2010年） ‐ 赤岩松江
- フジテレビ
- 男の償い（1965年） ‐ 安倍勝恵
- 銭形平次（1966年） ‐ おかん
- 大奥（1968年） ‐ おかね
- あゝ忠臣蔵（1969年） ‐ とり
- 裸の大将放浪記（1980 - 1997年）
- 細うで繁盛記（1994 - 1995年） ‐ 八重子
- ギフト（1997年） ‐ 神林トメ
- キッチン・ウォーズ（2006年） ‐ 香坂春子
- 東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜（2007年） - 藤本ハル（オカンの母）
- 金曜エンタテイメント
- 「温泉名物女将!湯の町事件簿」（2002 - 2006年） - 村上留
- テレビ朝日
- 新選組血風録 (テレビドラマ)（1965年） ‐ お松
- 素浪人 花山大吉（1970年） ‐ おたつ
- 大忠臣蔵 (1971年のテレビドラマ)（1971年） ‐ お才
- どっこい大作（1973年） ‐ 山崎光子
- 瀧の白糸（1973年） ‐ 小糸
- どてかぼちゃ（1975 ‐ 1976年） ‐ 若月美代
- 七色とんがらし （1976年） - お手伝い・珠子
- おばあちゃま、壊れちゃったの?（2000年） ‐ 中谷真子
- テレビ東京
- ドラマ女の手記「女ふたり・半分だけ嫁姑」（1987年）
- カサブランカ物語 怪盗に口づけを!（1990年）
映画
- 獄門島（1949年）
- 暴力（1952年）
- 悪魔が来りて笛を吹く（1954年） ‐ おのぶ
- 薩摩飛脚（1955年） ‐ 女中・てる
- 天兵童子 第一編 波濤の若武者（1955年）
- 天兵童子 第二編 高松城の蜜使（1955年）
- 天兵童子 完結編 日の丸初陣（1955年）
- 彦佐と太助 俺は天下の御意見番（1955年） ‐ お金
- 彦佐と太助 殴り込み吉田御殿（1955年） ‐ 女中・おたね
- 阿波おどり 鳴門の海賊（1957年） ‐ おきよ
- 里見八犬伝（1959年） ‐ 白比丘
- 雪之丞変化（1959年） ‐ お芳
- 照る日くもる日（1960年） ‐ お松
- 宮本武蔵（1961年）
- 宮本武蔵 般若坂の決斗（1962年） ‐ 喜助の女房
- 喜劇 駅前開運（1962年） ‐ きよ
- ちいさこべ（1962年） ‐ おかん
- 五番町夕霧楼（1963年） ‐ お新
- 武士道残酷物語（1963年）
- 大殺陣（1964年） ‐ 星野たよ
- 浪曲子守唄（1966年） - 飲み屋のおかみ
- 何処へ (石坂洋次郎)（1966年） ‐ 井上つね
- 昭和残侠伝 唐獅子牡丹（1966年） ‐ 清川千代
- 乱れ雲（1967年）
- 続・社長千一夜（1967年） ‐ 奈良丸姐さん
- 喜劇 駅前百年（1967年） ‐ お松
- 喜劇 駅前開運（1968年） ‐ 鈴江
- 昭和残侠伝 死んで貰います（1970年）
- 藍より青く（1973年） ‐ 村上キク
- 野良犬（1973年） ‐ 布恵
- 樺太1945年夏 氷雪の門（1974年） - 関根しず
- 日蓮 (映画)（1979年） ‐ 千日尼
- 二百三高地（1980年） ‐ 木下モト
- ペコロスの母に会いに行く（2013年）
舞台
- 棟方志功物語
テレビアニメ
- アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル（2005年） - トッド夫人
バラエティ
- アグネスのHI!赤チャンネル
- おばあちゃんの知恵袋
- 愛のエプロン（エプロンガールズ最年長）
受賞歴
- 1987年（昭和62年）（第13回菊田一夫演劇賞受賞）
- 1993年（平成5年）秋（紫綬褒章受賞）
- 1998年（平成10年）秋（勲四等寶冠章受章）
- 1999年（平成11年）（橋田文化財団特別賞受賞）
- 2010年（平成22年）（第19回日本映画批評家大賞 ゴールデングローリー賞受賞）
脚注
- ^ a b 赤木春恵、８９歳で映画初主演 ギネス大幅更新へスポーツ報知、2013年5月4日
- ^ a b 赤木春恵、８９歳で映画初主演！ギネス認定なるかサンケイスポーツ、2013年5月4日