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博徒

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博徒(ばくと)とは賭博を常習とする者また、賭博をもって業となす者を指す。客体である賭博より見た場合は博打を主催運営する者と賭客を指す。

広く社会通念上、行政司法より禁じられてきた側面と19世紀の無宿者が旅人の組織を形成した歴史から社会的保護を得られない無法者、アウトローを指す場合が多い。

無宿者とは自給自足であった農村貨幣経済の浸透により商品市場として開拓されていった結果、農村からはみ出していった「落ちこぼれ」でありそれゆえに最下層の民としての記憶が(物言わぬ者たちの)情念の世界へと変わり大衆娯楽の題材として現在まで広く知られている。国定忠治らはその代表的な存在である。

民衆史の泰斗である長谷川昇の説によるとこれとは違い清水次郎長などは博徒であるが身分制度の拘束とその代償としての保護を嫌った結果、自ら無宿を志向したと解説している。(「歴史への招待」NHKより)。

大衆の記憶とは異なりドキュメントの記録は多くないが前出の長谷川や高橋敏水谷藤博の研究者が知られている。彼等の功績により政治や民衆という「博徒を疎外した側」においても様々な理由から彼等を利用してきたという点が明らかになっている。

近年においては「実話時代」「実話時代BULL」という業界紙においてもこの視線にたった興味深い小説を連載している。