不動産デリバティブ
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不動産デリバティブ(英語:property derivatives)とは、不動産に関連するリスクを対象とした金融派生商品の一種。
- 不動産に関連する定量化された数値、客観的に第三者から認識できる事象などを基準として、事前に取り決めた数値を上回るか(もしくは、下回るか)した場合、その差額が支払われる金融商品や、不動産から得られる賃料や不動産自体の価格を、事前に取り決めた値で固定する契約などがある。
- 一般に、不動産デリバティブには、先物、オプション、スワップなどの基本的な形態があるが、広義の意味では、証券化や住宅ローンなども含む場合がある。
特徴
不動産デリバティブを活用することにより、不動産を持っている人にとっては、不動産から得られる収益のヘッジを行うことが可能になる。また、不動産に投資したい人にとっては、実物の不動産を購入しなくても、不動産を購入したのと同様のリターンを得ることが可能になる他、不動産を売却したい人にとっても、実物の不動産を売却しなくても、不動産を売却したのと同様のリターンを得ることが可能になる。
歴史
- 1991年5月9日に、ロンドン商品取引所(英語:London Futures and Options Exchange、略称:London FOX)で、世界初の不動産デリバティブ商品が上場されたと言われている。
- 1994年には、イギリスでIPDインデックスを用いたインデックス連動債券であるPICs(Property Index Certificates)が登場。
- 2004年からは、トータル・リターン・スワップ(英語:Total Return Swap、略称:TRS)が登場。
- 2006年には、シカゴ・マーカンタイル取引所が住宅価格指数のデリバティブを上場。
種類
- トータル・リターン・スワップ
- 不動産に関連するインデックスと、LIBORなどの金利を交換するスワップ取引のこと[要出典]。相対市場で取引され、デリバティブ・ブローカーや投資銀行などが仲介する。
- 不動産インデックス連動債券
- 不動産に関連するインデックスにパフォーマンスが連動した債券のこと。インデックス・リンク債。
- 不動産インデックス連動型投資信託
- 不動産投資信託(REIT)の指数に連動した上場投資信託(ETF)のこと。
- 上場型の不動産デリバティブ
- 不動産に関連するインデックスを原資産としたデリバティブのうち、証券取引所に上場されているもの。