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グランドアロー号

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グランドアロー号(広島電鉄)
グランドアロー号(一畑バス)

グランドアロー号(グランドアローごう)は広島県広島市島根県松江市を結ぶ高速バスである。

概要

1950年に一般道経由の特急・急行バスとして運行を開始したという、日本の中長距離バスとしては屈指の歴史を持つ。木次線芸備線経由の急行ちどりが廃止された後は、両都市を結ぶ唯一の公共交通機関として重用されている。広島市内の一部を除いてクローズドドアシステムを採用していないため、沿線となる広島県備北地区・島根県東部と広島市・松江市を相互に結ぶ地域間路線としての位置づけも有している(同様の位置づけを持つ高速バス路線としては、他にみこと号広島 - 三次 - 庄原 - 東城線がある)。

1日16往復運行。うち10往復は停留所が少ない特急便[1]。(広電・一畑がそれぞれ8往復ずつ。特急便は松江行き広電6本・一畑4本、広島行き広電4本・一畑6本。)

全便座席指定制(インターネット・コンビニ(ローソンファミリーマート)予約(発券)も可能)だが、当日空席がある場合には予約なしで乗車でき、現金で支払うことができる。ただし同一県内(広島 - 三次間など)での予約は当初からできない。広島電鉄便のみ、普通便において広島バスセンター - 道の駅たかの間の停留所相互で乗り降りする場合にPASPYICOCAの利用が可能である。

歴史

  • 1950年10月1日:一畑電気鉄道(現・一畑バス)が単独で松江-広島間の直通急行バスを運行開始。当時は日本最長距離の路線バスであった。しかし、国鉄のちどり号の影響を受けた為、後に一旦路線を休止する。
  • 1960年4月15日:広島電鉄が単独で広島 - 志学(三瓶温泉)間に特急バスを運行開始。
  • 1960年7月25日:広島電鉄・一畑電気鉄道(現・一畑バス)の2社が広島 - 松江間に特急・急行バスを運行開始。当時は夜行のみであった。その後、昼行も運行開始。
  • 1970年12月23日:特急・急行バス松江線(夜行)の広島側を宮島口まで延長し、宮島口 - 広島 - 松江間となる。
  • 1972年3月15日:夜行を廃止し、昼行のみとなる。
  • 1978年6月10日:特急バス三瓶線を急行バスに格下げ。
  • 1986年5月22日:特急・急行バス松江線のうち2往復を広島自動車道中国自動車道経由の高速バスに変更。
  • 1987年12月24日:急行バス三瓶線を廃止。
  • 1987年12月25日:特急・急行バス松江線の残りも広島自動車道・中国自動車道経由に変更(一般道経由便の廃止)。
  • 1989年12月22日:愛称が「グランドアロー号」となる。
  • 2003年4月20日:山陰自動車道・松江自動車道 宍道IC - 三刀屋木次IC間開通に伴い、同区間を高速道経由に変更。(これにより5分短縮。)
  • 2006年7月18日:集中豪雨による災害で山陰自動車道 松江玉造IC - 宍道IC間が通行止めとなり、該当区間は国道9号線上に臨時バス停を設けて迂回運行(8月9日まで)。
  • 2008年12月20日:広電運行便で、PASPYの使用開始。
  • 2012年4月1日:特急便を吉田掛合IC経由に変更(普通便は経由しない)。
  • 2013年4月1日:松江自動車道三次東JCT - 吉田掛合IC間開通に伴い、ダイヤ改正[2]
    • 普通便・特急便共に松江道(三次東JCT)経由に変更され、普通便の広島側の経由地も特急便と同じ広島高速4号線経由に変更となる。これに伴い、三次インター・道の駅たかの・道の駅たたらば壱番地・木次高速バス停に新規停車開始、三次バスセンター - 木次間の国道54号上の10箇所の停留所[3]と普通便が経由していた中筋駅は経由しなくなる。休憩地も、国道54号沿いの道の駅ゆめランド布野から中国道江の川PAに変更され、休憩時間が5分に短縮される。以上の経路変更などにより、大塚駅・高宮 - 木次間の所要時間が23分短縮される。
    • 始発便の繰り上げと最終便の引き下げが行われて、特急便2往復を増便。
    • 広島電鉄便における、予約なしで乗車した場合にPASPYの利用が可能な区間を広島県内(広島BC - 道の駅たかの間)のみに変更。
  • 2013年8月1日:江の川PAでの休憩時間が5分から10分に延長。これにより、所要時間が5分延びる。

運行会社

運行経路・停車停留所

太字は停車停留所。広島バスセンター - 大塚駅間のみの利用は不可。

括弧で括られた停留所は普通便のみ停車
広島バスセンター - 中広出入口 - 広島高速4号線 - 沼田出入口 - 大塚駅 - 広島西風新都IC - 広島自動車道 - 久地 - 広島自動車道 - 中国自動車道 - 千代田 - 美土里 - 高宮 - 三次インター - 中国自動車道 - 松江自動車道 - 道の駅たかの - 道の駅たたらば壱番地 - 木次高速 - 加茂 - 松江自動車道 - 山陰自動車道 - 宍道 - 玉造 - 山陰自動車道 - 松江西IC - 松江駅 - 松江しんじ湖温泉駅

運行車両

原則として4列シート・トイレ付きのスーパーハイデッカー・ハイデッカーを使用するが、広島電鉄は一部便に元ニューブリーズ号用の車両を転用したダブルデッカーの運用がある。なお、車両運用の都合上、広島電鉄はメリーバード号(広島 - 米子)と共通運用となっている。

関連項目

出典

  1. ^ 広電と一畑バス、広島―松江で特急増便 - 日本経済新聞2013年2月21日、2013年5月27日閲覧
  2. ^ 広電 最新情報「4/1より、高速バス「広島松江線」のルートを変更します。」
  3. ^ 代替として、備北交通の三次 - 赤名線を頓原まで延伸したほか、飯南町生活路線バス赤名吉田線(赤名駅 - 道の駅たたらば壱番地)が新設された。

外部リンク