超大国
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超大国(ちょうたいこく、英: superpower)とは、世界全体に対して、政治的にも経済的にも大きな影響力を及ぼす国家である。大国(great power)よりも影響範囲が大きい。
具体的には、冷戦時代にはアメリカ合衆国とソビエト連邦、冷戦終結後はアメリカ合衆国が唯一の超大国とされ、極超大国とも(特に2008年以前は)定義される。第二次世界大戦以前の時代には大英帝国も超大国であったと定義されている。
起源
1945年に第二次世界大戦が終結した後、勝戦国の中でも共産主義・一党制寡頭政治を敷く政府の下で国力を増強したソビエト連邦と、連合国において中心的な立場を果たし、自由主義・資本主義を名目とするアメリカ合衆国の2国が、世界に対して大きな政治的・経済的影響力を持つようになった。
冷戦時代
共産主義勢力の拡大を目指すソビエト連邦(ソ連)と、自由主義を標榜するアメリカ合衆国(米国)のそれぞれの影響の下に、世界は、ソ連に与する東側諸国とアメリカ合衆国寄りの西側諸国へと二分され、冷戦時代が到来した。
これは、米ソ両国が世界各国に政治的に働きかけ、それぞれの傘下に置くことで双方に対する外交的牽制を行ったことによる。やがて、このソビエト連邦とアメリカ合衆国それぞれの世界情勢に対する影響力の強さから、両者は超大国と呼ばれるに至った。
冷戦後
1989年の東欧民主化革命によって共産党政府が続々と倒され、1991年に共産主義陣営の超大国であったソビエト連邦が崩壊すると、超大国はアメリカ合衆国一国のみと認識されるようになった。東欧民主化革命当時、タイム誌など一部のメディアでは当時の世界経済を席巻していた日本が超大国化するという予測もされたが、その後のバブル崩壊以降は聞かれなくなった。[1]