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ヘッケ作用素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ヘッケ作用素(ヘッケさようそ、Hecke operator)とは、ウェイト正則保型形式に作用する作用素モーデル作用素を拡張して定義される。

定義

をウェイトの正則保型形式と仮定する。 (ただし、である。) このとき、に対して、ヘッケ作用素は、

によって定義される [1]。 ただし、[2]、また、は 正則保型形式のフーリエ係数である[3]

ヘッケ環

作用素は関係式

を満足するので、は可換な 代数を構成する[1]。このヘッケ環と呼ぶ。 (ただし、ヘッケ環は、制限を加えたものや、局所的な類似など他にもいろいろとある[1]。)

出典

  1. ^ a b c 黒川信重、栗原将人、斎藤毅共著「数論Ⅱ:岩澤理論と保型形式」岩波書店、2005年、ISBN 4-00-005528-3, p.454.
  2. ^ 黒川他「数論Ⅱ」p.390.
  3. ^ 黒川他「数論Ⅱ」p.451.