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パキラ属

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パキラ
パキラ属(Pachira glabra 種)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
: アオイ目 Malvales
: パンヤ亜科 Bombacoideae
: パキラ属 Pachira
学名
Pachira Aubl.[1]
シノニム

Carolinea L.f.
Pochota Ram.Goyena0[1]

パキラ属(パキラぞく、学名: Pachira)は、アオイ科の属の1つである。中南米原産の木本である。

特徴

中南米原産の植物で、観葉植物として人気が高い。約77種があり[2][3][4]、原産地では約10m以上にもなる種もある。

文化

古来から、葉が下向きになっているため、砂漠地帯の文明[どこ?]では「の象徴」とされている。

利用

種子の毒性

カイエンナッツは、英名の通り現地においては種子が食利用された歴史もあり、食用とされることがあるが、種子には微量ながら、ジャガイモの発芽部分と同種の、ステロイドアルカロイド配糖体であるソラニン系毒素がある事が判明しており、摂取した場合中毒症状を引き起こす可能性がある。発芽前のパキラ系種子を食用にしている地域は現在でも一部存在するが、中南米台湾など多くの国々で食用利用が禁止されている。しかし大型種子自体の購入は容易に出来る為に注意が必要であり、ソラニンは加熱等により分解が出来るものの、安易な摂取は極力控えるべきである。

栽培

亜熱帯原産の植物であり寒さにはやや弱く、室内飼育においても10℃前後の温度が好ましい。耐陰性がある為、日陰でも飼育可能だが、その際は日照不足に注意する事。強靭な体質を持ち、頻繁に新芽を出すことが出来る為、すべての葉をカットした場合でも、栄養状態が良く、尚且つ幹自体が生きてさえいれば、枝の側面の葉の茎が付いていた節目の上が膨らみ始め、新芽を出してくるため、容易に再生し、時間が経てば、完全に元に戻せる。従って、しおれや変色の症状が出た場合でも、切り戻しによる再生治療が容易に可能である。また、暫く育てていると、幹から、新しい枝を生やすこともある。さらに切り戻しで、切り取った枝を挿し木にすることもでき、水や置場所の管理をきっちりとすれば、根が出て新しい芽を生やすようになる。

流通

主に日本で流通している物はカイエンナッツ Pachira aquatica 種の幼木状態を維持したもので、観葉植物として多く目にするポピュラーな種類である。比較的成長が早く、飼育が容易であり外見も美しい事から、日本では小~中サイズの観葉植物として人気が高い。自然成長されたものから、数本の幹を三つ編み状にしたもの、通常の鉢植えからハイドロカルチャーまで、様々な形で流通しており、園芸店やホームセンターのみならず、雑貨店等でも購入できる。

主な種

カイエンナッツ Pachira aquatica (シノニム P. macrocarpa
観葉植物としてよく栽培されている。種子(実生)または挿し木で繁殖させる。種子から栽培した場合には幹の根元が肥大して独特の容貌を呈するが、挿し木の場合にはこの肥大化は起きず、幹の成長自体がほとんど起きない。
挿し木で繁殖したコンパクトな鉢植えが安価に手に入ることも加えて,強烈な直射日光をあまり好まず、屋外に放置しない限り越冬が容易なことから、観葉植物としては人気がある。
ポチョテ Pachira quinata
生け垣に使われる。

出典

  1. ^ a b Genus: Pachira Aubl.”. Germplasm Resources Information Network. United States Department of Agriculture (2003年6月5日). 2013年4月29日閲覧。
  2. ^ Plant systematics: Pachira
  3. ^ Botanica: Pachira
  4. ^ Royal Botanical gardens Kew: Pachira insignis