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丹波栗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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タンバグリ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : 真正バラ類I Eurosids I
: ブナ目 Fagales
: ブナ科 Fagaceae
: クリ属 Castanea
: クリ C. crenata
品種 : タンバグリ
C. c. f. gigantea
学名
Castanea crenata
Siebold et Zucc.
f. gigantea
Makino[1]

タンバグリ丹波栗学名: Castanea crenata f. gigantea)は、主に日本丹波篠山地方で栽培されるクリ品種オウグリともいう[1]。代表品種は銀寄(ぎんよせ)で、かつては「銀由」、「銀善」とも呼称されるが、現在では「銀寄」に統一された[2]

形態・生態

果重は20~25gと大きめで、柔らかく、甘みに優れた特徴を持つ一方、貯蔵性には劣る[2]

主成分は、炭水化物だが、普通種のクリに比較しブドウ糖ショ糖を多く含有するため、特に甘みに優れている。ビタミンB1ビタミンCも多く含み、消化吸収に優れる特徴をあわせ持つ。近年、こうした特長から健康食品としても人気が高い。

分布

大阪府豊能郡歌垣村倉垣(現在の能勢町)原産の品種が原種

人間との関わり

日本書紀』にも記載が見られ[3]、時代が下がってからも各藩主幕府朝廷に献上する例が多く見られた。このことで名声が高まり、参勤交代などを通じて全国に広まることになり、祝儀物として珍重されてきた。

丹波地方の気候風土が生育に適し、その後、度重なる改良によりさらに実も大きくなるとともに、味も優れ、色艶も美しくなり、全国的に多くの菓子パン、その他の食品にもしばしば使用されるようになる。特に黒豆を使ったパンは篠山市の出口食品によって初めて商品化され、その後多くのメーカーによって製造販売されるようになった。丹波栗は正月おせちの黒豆の煮豆にもよく使われる丹波黒とともに丹波地方の特産物となっている。丹波篠山地方にはこの栗を使った数多くの栗菓子や栗酒(鳳鳴酒造によって「マロン・デ・キッス」の名で発売されている)も製造販売されている。

広島県庄原市西城町の「平子のタンバグリ」は、広島県指定天然記念物[4]

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Castanea crenata Siebold et Zucc. f. gigantea Makino”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年8月22日閲覧。
  2. ^ a b 果物ナビ
  3. ^ JA京都
  4. ^ * 広島県教育委員会事務局. “平子のタンバグリ”. 広島県の文化財. 2013年8月22日閲覧。

関連項目

外部リンク