コンテンツにスキップ

ドムドムハンバーガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。27.132.112.212 (会話) による 2017年5月10日 (水) 06:36個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

総持寺FC店
茨木FC店(2007年9月に閉店)
京橋店
湊川店

ドムドムハンバーガー(DOMDOM)は、イオングループダイエー完全子会社である株式会社オレンジフードコートが日本全国に展開するファストフードチェーン店。日本初ハンバーガーチェーン店である[1][2]

概要

ダイエーと米マクドナルドは双方の出資による合弁会社を設立し、日本での事業展開を計画していた。

しかし、合弁会社の資本比率で米マクドナルド側が50%ずつを主張したのに対し、ダイエー側(特に創業者である中内功)は主導権を握れる51%以上を主張したため、この計画は破算となった。そこでダイエーは、独自の研究下でハンバーガーチェーンを展開することとなった。こうして生まれたのがドムドムハンバーガーである。

ドムドムハンバーガーの名前の由来は、親会社であったダイエーの企業理念「良い品をどんどん安く」のどんどんを取ったもの。しかし、「どんどん(DONDON)」は商標登録されていたため、ドムドムハンバーガー(DOMDOM)となった。また、マークのゾウは「どむぞうくん」というマスコットキャラクターで、「象のように親しみやすく」という意味を込めて誕生した。2011年現在のロゴマークは3代目である。

1980年に、親会社のダイエーはアメリカの大手ハンバーガーチェーンであるウェンディーズと手を結ぶこととなった。しかし、ウェンディーズ側は「20年以内に100店舗以上、ウェンディーズを出店」することをダイエー側に要求したため、ダイエー側はダイエー内に入居しているドムドムハンバーガーをウェンディーズに転換することで対応した。そのため、ドムドムハンバーガーは店舗数を減らすこととなる。

更にダイエーに残り日本全国で展開していた店舗も、ダイエーの経営不振による多数の閉店によりドムドムハンバーガーも一緒に撤退するケースが続出。そのため、2017年現在の店舗は62店。[3]

前述のような設立事情から、ダイエー店舗内のハンバーガーショップはドムドムが出店するため、マクドナルドなどが出店することは基本的に無かった。2001年以降はインサイダー問題で中内功がダイエーグループの経営から手を引いたため、マクドナルドなどの出店が実質上解禁となり、ダイエーや系列店であったマルエツの店舗内にマクドナルドが出店するケースが増えている[4]

また、2015年から新業態である「ディーンズバーガー」に転換する店舗が出始めている(オレンジフードコートを参照)。

メニュー

ドムドムのビーフコロッケバーガー

ミートバーガーをはじめ各種メニューを提供し、コーヒーはホット190円、アイス220円で飲み放題であった。

略歴

  • 1970年2月 - 東京都町田市のダイエー原町田店(ダイソーギガ町田店・グルメシティ町田店を経て解体、現在はダイエー町田店)前に日本初のハンバーガーショップを出店する(のちトポス町田店閉店の際にともに閉店)。このために株式会社ドムドムが設立された。
  • 1980年 - ダイエーが米ウェンディーズフランチャイズ契約を結び、その受け皿としてダイエーグループにおいてハンバーガーチェーンを展開していた株式会社ドムドムを利用することになった。これにより社名が株式会社ウェンコ・ジャパンに変更されている(ちなみにWenco Japan とは、Wendy's corporation Japanを略したもので、詳しくはウェンディーズを参照)。これ以降、社内にはドムドム事業本部とウェンディーズ事業本部が並行しておかれ、フランチャイザーでありながらフランチャイジーでもあるという、あまり例のない業態の会社となる。
  • 1997年3月 - ドムドム事業本部は株式会社ウェンコ・ジャパン(のちの日本ウェンディーズ[5])より株式会社ダイエーファーストフーズサービス(以下DFFS)へ営業譲渡される。このときDFFSは同時に社名も株式会社オレンジフードコートへと変更された。ただしこの時点では、社内にドムドム事業本部とフードコート事業本部が置かれており、ドムドム事業本部の社員は株式会社ウェンコ・ジャパンからの出向扱いであった。
  • 1998年3月 - オレンジフードコート発足後も、ドムドム事業本部とフードコート事業本部は分かれていたが、この時期に統合されている。また旧ドムドム出身者は、ウェンコ・ジャパンからの出向扱いから正式にオレンジフードコート所属となった。これにより、ダイエー内フードコートの店舗は統合され、それぞれ店舗内のショップという扱いに変更された。
  • 1999年3月 - 大規模な店舗においては支配人制となり、その下で各ショップのショップマスターが責任者という形態になる。
  • 2001年3月 - 再び事業部別体制となり、ドムドムは単独事業部となった。

店舗

ダイエーグルメシティイオン、かつてダイエーグループであったマルエツなど商業施設のフードコートや、鉄道駅の付帯施設への出店が中心である。変わったところでは、千葉県にある宗教団体霊波之光の教団施設内(フードコート)に出店している(信者でなくても利用可能)。店舗数は、全盛期には400店舗出店していた。多くは直営店舗だが、以前の暖簾分け制度やキヨスクとのフランチャイジー契約による「キヨスクドムドム(KIOSK DOMDOM)」などフランチャイジー店舗も存在していた。

関連項目

脚注

  1. ^ コンセプト ドムドムハンバーガー
  2. ^ ただし、当時米軍統治下ではあったものの、沖縄県には1963年A&Wが開店していた(米国の味「憧れ」大切に A&W、県内専念 25店根付く 日本経済新聞、2012年5月10日等参照)。
  3. ^ http://www.orangefoodcourt.co.jp/domdom/shop.html 各店舗の合計
  4. ^ ただし、2001年以前にも旧ヤオハンを引き継いだダイエー櫛形店など、ダイエー店舗内にマクドナルドが出店するケースはあった。
  5. ^ その後社名を何回か変更し、2010年に会社自体が消滅。2011年設立の日本法人のウェンディーズ・ジャパンとは無関係

外部リンク