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シシトウガラシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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焼いた獅子唐

シシトウガラシ(獅子唐辛子)はナス科トウガラシの甘味種。また、その果実のこと。シシトウと呼ばれることも多い。植物学的にはピーマンと同種。[1][2][3]中南米原産、ヨーロッパ人のアメリカ大陸発見後、南米からヨーロッパに入り、その後世界に広がる[4]

特徴

肉薄で小型の未熟果物。成熟するとくなるが普段食べるのは熟する前に収穫されたもの。先端が獅子の頭に似ていることから獅子唐辛子と呼ばれるようになった。栽培中に水分ストレスがかかったり、単為結果すると辛みが増す(他のトウガラシ品種との交雑によって辛くなると言われることもあるが、この説には裏付けが無く、またトウガラシの辛味成分を作る遺伝情報は劣性遺伝であるため、主要因になることは考えにくい)。10個の中に1個ほど辛いものが混ざっていることがあり、「食べるロシアンルーレット」等と言われるが、単為結果による辛みについては、通常のものに比べての数が少ないので、果実を触るなどして調べるとある程度判断することができる。最近は品種改良により、辛い商品が市場に出ることはほとんど無い。[5]

ビタミンCなどを多く含み、栄養価が高いため夏バテに効く、とされる。

焼く煮る揚げる、さまざまな調理法で食べることが出来るが、そのまま加熱調理すると中の空気が膨張して破裂する恐れがあるので、小さなを何箇所か開けてから調理することが多い。

高温性の野菜のため暑さには強いが寒さに弱いため、日本では冬季には温暖な地でのハウス・加温栽培でないと栽培は難しい[4]

脚注

  1. ^ 広辞苑第5版
  2. ^ 『旬の食材 春・夏の野菜』講談社 ISBN 4-06-270135-9
  3. ^ 『四季日本の料理 夏』講談社 ISBN 4-06267452-1
  4. ^ a b 川城英夫『新野菜つくりの実際 果菜Ⅰ』農文協、2001年発行、pp145-146
  5. ^ 探偵!ナイトスクープ(2012年6月8日)にて青果会社の社員の発言より