コンテンツにスキップ

中島岳志

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。240b:11:4a00:400:cc5:c184:f252:523d (会話) による 2017年9月1日 (金) 02:17個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎単著)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

中島 岳志
(なかじま たけし)
人物情報
全名 中島 岳志
(なかじま たけし)
生誕 (1975-02-16) 1975年2月16日(49歳)
日本の旗 日本 大阪府
学問
研究分野 南アジア地域研究
近代政治思想史
研究機関 東京工業大学
学位 博士(地域研究)
テンプレートを表示

中島 岳志[1](なかじま たけし[2]1975年2月16日 - )は、日本政治学者歴史学者。専門は南アジア地域研究、日本思想史[3]東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授[4][5]テレビ朝日報道ステーション』元レギュラーコメンテーター。

来歴

思想・主張

  • 自身の信仰について、「私は特定の教団に属してはいないが、仏教徒を自認している」と述べている[17]

凡庸な悪について

中島はハンナ・アーレントの「凡庸な悪」が日本に蔓延していると主張している。その根拠は従軍慰安婦問題に対して疑念を持つことや植村隆による従軍慰安婦問題の誤報に対する不寛容さを示すことであり、日本人は正義と良心によって自己を問い直すべきであると主張している。[18]

著書『パール判事』論争

2007年7月、中島は東京裁判のインド代表判事であったラダ・ビノード・パールについて『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』(白水社)を出版し、「パール判決書は日本無罪論ではない」と主張し、またパールは日本の再軍備に反対し、非武装中立・世界連邦の樹立を目指していたと主張した。加藤陽子御厨貴[19]井上章一原武史山内昌之長崎暢子永江朗などが各誌の書評で一定の評価をみせたが、中里成章小谷野敦京都大学の山本博之等から批判的な論評をされ、西部邁牛村圭も参加した小林よしのりとの論争(パール判決論争)が長期間続いた[20]

著書

単著

  • 『ヒンドゥー・ナショナリズム―印パ緊張の背景』(2002年中公新書ラクレ
  • 『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義』(2005年白水社白水Uブックス
  • 『ナショナリズムと宗教―現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動』(2005年、春風社→文藝春秋ライブラリー)
  • 『インドの時代―豊かさと苦悩の幕開け』(2006年新潮社新潮文庫
  • 『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』(2007年、白水社→白水Uブックス)
  • 『朝日平吾の鬱屈』(2009年筑摩書房 双書zero)
  • 『中島岳志的アジア対談』(2009年、毎日新聞社
  • 『ガンディーからの<問い>―君は欲望を捨てられるか』(2009年、NHK出版
  • 『保守のヒント』(2010年、春風社)
  • 『秋葉原事件 加藤智大の軌跡』(2011年朝日新聞出版朝日文庫
  • 『「リベラル保守」宣言』(2013年、新潮社→新潮文庫)
  • 『血盟団事件』(2013年、文藝春秋文春文庫
  • 岩波茂雄 リベラル・ナショナリストの肖像』(2013年、岩波書店
  • 『アジア主義 その先の近代へ』(2014年、潮出版社→潮文庫)
  • 下中彌三郎 アジア主義から世界連邦運動へ』 (2015年、平凡社
  • 親鸞と日本主義』(2017年、新潮選書

共編著

共著
編著
  • 『頭山満と近代日本』(大川周明著、2007年、春風社)
  • 『父ボース―追憶のなかのアジアと日本』(樋口哲子著、2008年、白水社→白水Uブックス)
  • 『インドのことはインド人に聞け』(2009年、講談社
  • 『じゃあ、北大の先生に聞いてみよう―カフェで語る日本の未来』(2010年、北海道新聞社)
  • 『やっぱり、北大の先生に聞いてみよう』(2011年、北海道新聞社)
  • 『橋川文三セレクション』(2012年、岩波現代文庫)

連載

  • 「風速計」(『週刊金曜日』金曜日)
  • 「龍と象の比較学」(『クーリエジャポン』講談社)
  • 「親鸞と日本主義」(『考える人』新潮社)
  • 「アジア主義を考える」(『潮』潮出版)
  • 「私の保守思想」(『表現者』ジョルダン)
  • 「思想の場所」(『春風新聞』春風社)
  • 「論壇書評」(『kotoba』集英社)
  • 「希望は商店街」(『マガジン9』インターネット)
  • 「論考2011」(共同通信配信)

出演番組

参考文献

  1. ^ 「立憲主義と保守」『朝日新聞』朝刊、朝日新聞大阪本社、2016年4月13日、13面
  2. ^ 同掲書『朝日新聞』朝刊、2016年4月13日
  3. ^ 同掲書『朝日新聞』朝刊、2016年4月13日
  4. ^ 東京工業大学 大学研究者検索
  5. ^ 東京工業大学 大学マネジメントセンターメンバー
  6. ^ 「中島岳志 氏 受賞論文要旨」アジア太平洋フォーラム・淡路会議
  7. ^ 「現代インドにおけるヒンドゥー・ナショナリズム運動」CiNii
  8. ^ 「中村屋ボースの生涯と昭和」日本記者クラブ会見レポート2005年8月8日
  9. ^ 「研究室便り」京都大学人文科学研究所田中雅一教授のホームページ
  10. ^ 「第3回井植記念「アジア太平洋文化賞」「アジア太平洋研究賞」授賞式の概要」アジア太平洋フォーラム・淡路会議
  11. ^ 「中村屋ボースの生涯と昭和」日本記者クラブ会見レポート2005年8月8日
  12. ^ 「研究室便り」京都大学人文科学研究所田中雅一教授のホームページ
  13. ^ 「中島 岳志」北海道大学研究者総覧
  14. ^ 「北大の中島岳志・准教授、東工大に移籍へ」北海道新聞2015年7月23日
  15. ^ 中島岳志テレビ朝日報道ステーション出演者
  16. ^ 「既刊情報『愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか』」集英社
  17. ^ 「ガンディー主義と2008年のこの世界」『第三文明』2008年3月号
  18. ^ 週刊金曜日 2014年11月14日(1016)号 矢内原事件と「凡庸な悪」 北星学園大学に求められているもの 
  19. ^ 読売新聞2007年10月14日
  20. ^ 2008年『ゴー宣SPECIAL「パール真論」』

外部リンク