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菅野志桜里

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山尾 志桜里
やまお しおり
生年月日 (1974-07-24) 1974年7月24日(49歳)
出生地 日本の旗 宮城県仙台市[1]
出身校 東京大学法学部
前職 検察官
所属政党民主党→)
民進党前原グループ
称号 学士(法学)(東京大学・1999年)
配偶者 山尾恭生[2][3]
公式サイト 山尾しおり(山尾志桜里)/衆議院議員/民進党 愛知県第7区 総支部長

選挙区 愛知7区
当選回数 2回
在任期間 2009年8月30日 - 2012年11月16日
2014年12月14日 - 現職
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山尾 志桜里(やまお しおり、1974年7月24日 - )は、日本政治家、元検察官民進党所属の衆議院議員(2期)、民進党国民運動局長。前民進党政務調査会長。旧姓は菅野(かんの)。

来歴

宮城県仙台市生まれ[4]聖徳学園小学校東京学芸大学附属大泉中学校東京学芸大学教育学部附属高等学校卒業。高校に進学するまでは医学部志望だったが在学中に法律家志望に転じ、東京大学文科I類に入学。ラクロス部ではマネージャーを務める。3年次から東京大学法学部に進学。

1999年に東大を卒業し、2002年司法試験に合格した[5]。司法修習を経て、2004年検察官任官。東京地方検察庁千葉地方検察庁名古屋地方検察庁岡崎支部に勤務し、2007年に退官。

2015年10月12日、衆議院法務委員会理事として衆議院法務委員長奥野信亮(右から3人目)、衆議院法務委員会理事伊藤忠彦(左から2人目)、衆議院法務委員会委員清水忠史(右から2人目)と共に経済協力機構事務次長玉木林太郎(左端)、経済協力開発機構日本政府代表部特命全権大使兒玉和夫(右端)と会談

2009年、当時民主党代表だった小沢一郎にスカウトされ[6]第45回衆議院議員総選挙民主党公認で愛知7区から出馬し、自由民主党前職の鈴木淳司を7万票超の差で破り、初当選した。2010年民主党代表選挙では現職の菅直人の推薦人に名を連ねた。2012年第46回衆議院議員総選挙では鈴木に敗れ[7]重複立候補していた比例東海ブロックでも次点で落選した[8]2014年第47回衆議院議員総選挙に際しては、東海四県(愛知岐阜三重静岡)の中部電力管内の小選挙区から民主党公認で立候補した候補者の多くが連合傘下の中部電力労働組合から選挙支援を受けるため、核燃料サイクル原子力平和利用を明記した政策協定を結んだが[9]、山尾は協定を結ばず、中電労組からの選挙支援も受けなかった[10]。なお、映画監督の山田洋次は山尾の支持を表明している[11]。前職の鈴木を約5千票差で破り、2年ぶりに国政復帰。

2015年1月の民主党代表選挙では、元幹事長細野豪志の推薦人に名を連ねた[12]2016年民進党結成時には政調会長に抜擢される[13]。同年12月のユーキャン新語・流行語大賞にて「保育園落ちた日本死ね」がトップテンに入選した際、国会で待機児童問題を追求した縁で受賞式に関係者として出席する[14]2016年民進党代表選挙では所属派閥リーダーの前原誠司を支持した[15]

2017年民進党代表選挙にて代表に就任した前原の下、一時は幹事長に内定し本人も受諾したが、起用は取りやめとなった[16]。その一因として、党内からの経験不足との批判に加えて、週刊誌の既婚男性との交際疑惑報道が影響したとされる[17][16]。幹事長には大島敦が就任し執行部入りは見送られた。

政策・主張

2015年10月12日、衆議院法務委員会理事として衆議院法務委員長奥野信亮(左列前から2人目)、衆議院法務委員会理事伊藤忠彦(右列前から1人目)、衆議院法務委員会委員清水忠史(右列前から2人目)と共に経済協力機構事務次長玉木林太郎(右列前から3人目)、経済協力開発機構日本政府代表部特命全権大使兒玉和夫(左列前から3人目)と会談
  • 選択的夫婦別姓をめぐる最高裁判決を受けて、「判決は試合再開のホイッスル。ボールは立法府にある。喧々諤々の議論をして、夫婦別姓問題を実現まで戦っていきたい」と述べている[18][19]

新聞社の政策アンケートへの賛否表明

発言

  • 2016年2月4日衆議院予算委員会軽減税率について「財源1兆円のうち6千億円は未定。一方、増税を決めた時の国民との約束である子育て支援充実策のうちの3千億円の財源が未定だ。軽減税率と引き換えに子育て支援の充実策が削られるのではないかという強い懸念がある」として安倍晋三首相に対し、「財源が見つかっていないこの3千億円は、これは全て必要な社会保障に入るのかどうか」と質問した。安倍首相は、「軽減税率導入に際して、必要な社会保障費を切ることはない。いま話のあった子育て支援の3千億円については、各年度の予算編成過程の中で検討していくことになる」と答弁した[23]
  • 2016年2月19日、衆議院予算委員会の質問にて「保育園落ちた、日本死ね」と題した匿名ブログについて取り上げたが、安倍首相は「匿名である以上、本当なのかどうかも含め確かめようがない」と答弁[24][25]。2016年12月1日ユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに、「保育園落ちた日本死ね」が選ばれ、受賞者として授賞式に出席している[26]
  • 2017年2月17日厚生労働省の『保育所保育指針』改定案について衆議院予算委員会で取り上げ、「子供たちの心に押し付けではない自然に社会を愛する、自分の生まれ育った国を愛する意識が芽生えていく。」と述べている[27]
  • 2017年6月16日、皇位継承者について定めた皇室典範のルールに対して、「歴史的経緯があるというのが、唯一の理由だ。歴史的にそうしてきたことと、これからもそうすべきだという価値判断は、まったく論理必然ではない。新しい工夫や知恵が必要だ」と女系天皇も支持した[28]

人物

年譜

政治資金

資金管理団体「桜友会」が、2012年分の政治資金収支報告書に山尾から政治資金規正法で定める上限額を超える1114万円の寄附を受けたと記載していたことや、山尾が代表を務める民主党愛知県第7支部が桜友会から2012年に10回にわたって計899万円の寄附を受けたと収支報告書に記載したにも関わらず、桜友会側の収支報告書には5回分423万円分の寄附しか記載されていなかったことが、2016年3月31日付の週刊新潮に報じられた[32][33]。第7支部は同じ2012年に年間230万円分のガソリン代を出費したと記載、同じ店舗で一日10万円分のガソリン代を出費するなどの問題箇所も指摘された[33]。4月6日の記者会見で、ガソリン代はプリペイドカードで支出されたとされていたが料金チャージの形跡がなく、支部と無関係に支出されていたことを明らかにし、既に退職した元公設秘書が私的に流用していたが連絡は取れず、桜友会が寄附の上限を超える寄附を受けていたことについては事務的ミスであると述べた。2014年の収支報告書の「新築祝い」名目で選挙区内の店舗に2万1000円の支出についての記載があったことについては記載ミスと述べた[34][35]。なお、新築祝いの件については、後に公職選挙法違反の容疑で刑事告発されたが、嫌疑不十分で不起訴処分となった[36]

山尾は4月20日の記者会見で、ガソリン代の出費に関して元公設秘書側と真相究明に向けて双方の弁護士で交渉していることを明らかにし、元公設秘書に対する法的措置も含めた対応を検討している、と述べた[37]。その後12月27日に、元公設秘書が2011~12年の計217万円の不正請求を認めたことを明らかにした。元秘書が既に全額を弁済したとして、刑事告訴は見送るという[38]

不祥事

不倫疑惑

既婚男性との交際疑惑を、2017年9月7日発売の週刊文春に報じられた[39]。山尾は疑惑を否定した[40]一方で、「党や支援者に迷惑をかけることになると判断した」等と述べて離党届を提出した[41]

また、上述のように、山尾は民進党幹事長内定が取り消されたが、これは当疑惑が報じられるとの事前情報も一因とも報じられている[42][17][43]

所属団体・議員連盟

著書

脚注

  1. ^ 山尾志桜里: 東海比例 民主党 : プロフィル : 衆院選2012”. YOMIURI ONLINE. 2014年12月8日閲覧。
  2. ^ 山尾志桜里議員の初代政治資金管理団体会計責任者、株式会社セレージャテクノロジー代表取締役、 Loyal Sun Holdings Co. Ltd.代表、株式会社アメーシア代表取締役
  3. ^ 【速報】山尾志桜里衆議院議員の夫・山尾恭生氏が率いる会計ソフト開発会社・株式会社アメーシアの定時株主総会が、1月30日午後2時から松尾千代田法律事務所で開催へ”. さくらフィナンシャルニュース. 2017年5月29日閲覧。
  4. ^ 山尾志桜里: 東海比例 民主党 : プロフィル : 衆院選2012”. YOMIURI ONLINE. 2014年12月8日閲覧。
  5. ^ 山尾しおりのプロフィール
  6. ^ 週刊文春』2017年9月14日号、P25
  7. ^ YomiuriOnline 愛知 小選挙区 開票結果
  8. ^ Yomiuri Online 2012衆院選 東海ブロック 開票結果
  9. ^ “民主候補が原発推進協定 中電労組と東海の18人”. 中日新聞. (2014年12月9日). http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014120902000053.html 2014年12月10日閲覧。 
  10. ^ 私は、中電労組と原発推進協定を結んでいません:山尾しおりのブログ
  11. ^ 山田洋次監督からのメッセージ:山尾しおりのブログ
  12. ^ “民主代表選候補の推薦人名簿”. 時事通信社. (2015年1月7日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501/2015010700415&g=pol 2015年1月8日閲覧。 
  13. ^ “待機児童問題 「政府、子供に金出さず」 民進党・山尾政調会長”. 毎日新聞. (2016年3月29日). http://mainichi.jp/articles/20160329/ddm/002/010/065000c 2016年3月29日閲覧。 
  14. ^ “「保育園落ちた日本死ね」新語・流行語大賞トップ10入りで山尾議員が受賞”. BLOGOS. (2015年12月1日). http://blogos.com/article/200343/?ignore_lite 2015年12月3日閲覧。 
  15. ^ [1]
  16. ^ a b “民進党新執行部が発足 「山尾志桜里幹事長」は週刊誌の既婚男性との交際疑惑取材で断念”. 産経ニュース (産経新聞社). http://www.sankei.com/politics/news/170905/plt1709050046-n1.html 2017年9月5日閲覧。 
  17. ^ a b 山尾氏の交際疑惑報道 「辞職か離党」で民進対応 - 東京新聞、2017年9月7日閲覧
  18. ^ 「最高裁が認めなかった選択的夫婦別姓「政治で実現してほしい」国会議員に訴える」、弁護士ドットコムニュース、2016年4月13日。
  19. ^ 「民主党の山尾政調会長が民法改正案提出に意欲 公明党矢倉議員も『全力で頑張る』と誓約 4月13日」、ジェンダー情報、週刊金曜日。
  20. ^ “2012衆院選 愛知7区 山尾志桜里”. 毎日jp (毎日新聞社). http://senkyo.mainichi.jp/46shu/kaihyo_area_meikan.html?mid=A23007003003 2014年4月3日閲覧。 
  21. ^ a b c d e 2014衆院選 毎日新聞候補者アンケート
  22. ^ 2009年衆院選時朝日新聞アンケート回答
  23. ^ 民主党公式ページ 山尾志桜里の質問
  24. ^ 衆議院インターネット中継 予算委員会 山尾志桜里の質問
  25. ^ 山尾志桜里氏ってどんな人?「保育園落ちた日本死ね」を紹介、 民進党政調会長に起用へ
  26. ^ “「日本死ね」で流行語大賞を受賞した民進・山尾志桜里氏 どうせ表彰するなら「ガソリーヌ疑惑」で末永く顕彰を”. 産経新聞. (2016年12月16日). http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160007-n1.html 2017年9月7日閲覧。 
  27. ^ 民進・山尾志桜里氏 保育所での国歌・国旗に疑問 産経新聞
  28. ^ “民進・山尾志桜里氏、女系天皇容認「男系男子、論理必然ではない」 自民・下村博文氏は「歴史への冒涜だ」 テレビ番組収録で”. 産経新聞. (2017年6月16日). http://www.sankei.com/politics/news/170616/plt1706160038-n1.html 2017年6月17日閲覧。 
  29. ^ 山尾志桜里のプロフィール
  30. ^ アントニオ猪木倍賞美津子夫妻の実娘
  31. ^ 菅野志桜里『アニーの100日受験物語』(ごま書房、1995年
  32. ^ 民進・山尾氏、収支報告書訂正 本人が上限額超える寄付朝日新聞 2016年3月31日
  33. ^ a b 民進・山尾 志桜里氏の政治資金収支報告書に差額 「現在確認中」FNN news 2016年3月31日
  34. ^ 民進・山尾政調会長 ガソリン代支出は元秘書の「私的利用の可能性」産経新聞 2016年4月6日
  35. ^ ガソリン代支出、不適切と謝罪=山尾政調会長、辞任は否定時事通信 2016年4月6日
  36. ^ “民進党の山尾志桜里前政調会長を不起訴処分 東京地検特捜部”. 産経ニュース (産経新聞). (2016年10月20日). http://www.sankei.com/affairs/news/161020/afr1610200001-n1.html 2016年10月25日閲覧。 
  37. ^ 民進・山尾政調会長 元秘書と弁護士間で交渉 多額ガソリン代計上問題 産経新聞 2016年4月20日
  38. ^ ガソリン代、元秘書が不正請求=民進・山尾氏が謝罪 時事ドットコム 2016年12月27日付
  39. ^ 山尾志桜里氏不倫報道”. 産業経済新聞社. 2017年9月7日閲覧。
  40. ^ 山尾志桜里氏、離党検討の報道も「週刊文春」が掲載した不倫疑惑を受けてハフィントンポスト
  41. ^ “民進 山尾志桜里氏が離党届 既婚男性との交際報道受け”. NHK NEWS WEB (日本放送協会). (2017年9月7日). オリジナルの2017年9月7日時点におけるアーカイブ。. http://archive.is/UUUKH 2017年9月7日閲覧。 
  42. ^ 山尾氏が離党検討 週刊誌の交際疑惑報道受け - 毎日新聞、2017年9月7日閲覧
  43. ^ “【山尾志桜里氏不倫報道】前原代表、山尾氏聴取の意向 民進党内で離党避けられないとの見方広がる”. 産経ニュース (産業経済新聞社). (2017年9月7日). http://www.sankei.com/politics/news/170907/plt1709070025-n1.html 2017年9月7日閲覧。 

関連項目

外部リンク

党職
先代
結成
民進党政務調査会長
初代:2016年
次代
大串博志