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宮地嶽神社

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宮地嶽神社

拝殿と注連縄
所在地 福岡県福津市宮司元町7-1
位置 北緯33度46分47.2秒 東経130度29分9.9秒 / 北緯33.779778度 東経130.486083度 / 33.779778; 130.486083 (宮地嶽神社)座標: 北緯33度46分47.2秒 東経130度29分9.9秒 / 北緯33.779778度 東経130.486083度 / 33.779778; 130.486083 (宮地嶽神社)
主祭神 神功皇后
社格 県社・別表神社
創建 (伝)神功皇后の時代
例祭 9月21日 - 9月23日(御神幸祭)
地図
宮地嶽神社の位置(福岡県内)
宮地嶽神社
宮地嶽神社
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宮地嶽神社(みやじだけじんじゃ)は、福岡県福津市に所在する神社神功皇后を主祭神とし、勝村大神・勝頼大神を配祀する。

概要

楼門
玄界灘へ伸びる参道。遠くに新宮町相島が見える
菖蒲まつり

全国にある宮地嶽神社の総本社である。毎年220万人以上の参拝客が訪れ、特に正月三が日には100万人以上の人々が訪れている。開運商売繁昌の神社として知られている。宗像地方では宗像大社と並んで参拝客が多く、日本一大きいと称される注連縄も有名である。神社の参道には多くの土産店が立ち並んでおり、商売繁昌にちなんで招き猫ダルマを販売している店が多い。また「松ヶ枝餅」が売られている。餅の表面には宮地嶽神社の神紋・三階松紋がある。

その他、毎月末の深夜0時(明けて1日)には「朔日参り」と呼ばれるものが行われており、多くの参拝客が深夜にも関わらず詰め掛ける。そのため多くの出店が出店しており飲食店も開店する。

参道のうち、「男坂」と呼ばれる神社正面の石段から門前町を通り宮地浜まで至り相島を望む西向きの参道は、約800mに渡る直線道路となっている。9月の秋季大祭においては、この参道を御神幸行列が牛車で往復する。また、この参道の延長線上に夕日の沈む期間が、年に二期(2月下旬および10月下旬)あり、この夕日と参道が一直線に並ぶ光景は、2016年2月に放映されたが出演する日本航空のCMをきっかけに有名になり、「光の道」と称されるようになった。この時期には「夕日のまつり」が開催され、参道の階段は観覧席として使用する為閉鎖される[1]

歴史

宮地嶽神社の創建は社伝では約1600年前にさかのぼるとされ、息長足比売命(神功皇后)が、三韓征伐の前にこの地に滞在し、宮地岳の頂に祭壇を設け祈願して船出したのが始まりといわれる。

現在の境内は祭壇を設けたとされる宮地岳の山腹に位置する。また、宮地岳山頂には宮地嶽古宮の祠、日の出参拝所がある。

行事

  • 1月1日 歳旦祭
  • 1月第2土曜日 玉替祭
  • 1月第2日曜日 開運宮座祭
  • 1月28日 初不動祭
  • 2月1日 大祈祷祭
  • 2月2・3日 節分祭
  • 2月28日 ぜんざい祭
  • 4月1日 - 10日 桜花まつり
  • 5月3日 奥の宮薬師神社大祭
  • 5月31日 - 6月10日 菖蒲まつり
  • 6月30日 大祓式
  • 7月28日 不動神社夏季大祭
  • 8月1日 大夏越祭
  • 9月21日 - 23日 秋季大祭
  • 10月21日 宵宮灯明祈願祭
  • 10月22日 御遷座記念大祭
  • 11月1日 - 七五三まつり
  • 12月31日 大祓式・鎮火祭・除夜祭

境内外社

宮地嶽神社内には「奥の宮八社」と呼ばれる社が祀られている。「一社一社をお参りすれば大願がかなう」といわれ、昔から多くの人が訪れている。その起源は日本最大級の石室古墳発掘を機に不動神社(史跡)を奉祀したことによる。

  • 第1番・七福神社
  • 第2番・稲荷神社
  • 第3番・不動神社
  • 第4番・万地蔵尊
  • 第5番・恋の宮(濡髪大明神・淡島神社)
  • 第6番・三宝荒神
  • 第7番・水神社
  • 第8番・薬師神社

宮地嶽古墳

本殿の裏手100mほどの所に宮地嶽古墳(宮地岳とも)がある。奥の宮、古くは岩屋または不動窟とも呼ばれてきた。本古墳の出土品一括は国宝に指定され、九州国立博物館に寄託されている。

文化財

国宝

  • 宮地嶽古墳出土品
    • 金銅鞍金具残欠 1背 前後両橋(りょうぼね)覆輪、海磯金具鞖(しおで)等
    • 金銅壺鐙(つぼあぶみ)1双
    • 金銅鏡板付轡(かがみいたつきくつわ)1箇分
    • 金銅杏葉(ぎょうよう)残欠 2枚分
    • 銅鎖 1連
    • 金銅装頭椎大刀(かぶつちのたち)残欠(大形) 1口分 柄頭(つかがしら)、鐔、刀身断片、鞘金具等
    • 金銅装頭椎大刀残欠 1口分 柄頭、鎺(はばき、金偏に「祖」の旧字体)、刀身断片等
    • 金銅透彫冠残欠 一括
    • 金環 1箇
    • 緑瑠璃丸玉 1連
    • 緑瑠璃丸玉 一括
    • 蓋付銅鋺 1口
    • 銅盤残欠 1枚分
    • 土師器盌(わん)1口
    • 長方形緑瑠璃板残欠 3枚分
    • 緑瑠璃板断片 一括
    • 附:各種金具等残片 一括
  • 筑前国宮地嶽神社境内出土骨蔵器
    • 瑠璃壺 1合
    • 銅壺 1合
    • 附:陶質鉢残欠 2口分

交通

かつては西日本鉄道宮地岳線(現:貝塚線宮地岳駅が最寄駅であったが、2007年平成19年)に廃止された。

毎年、大晦日深夜から正月三が日参拝による渋滞が発生する。また、JR福間駅 - 宮地岳宮前バス停間には西鉄バス宗像による多数の直行臨時バスが運行される。

脚注

  1. ^ 参道の階段の上段は祈願特別席として有料の事前予約制、中段以下は無料の整理券配布により着席

関連図書

  • 安津素彦 編『神道辞典』梅田義彦編集兼監修者、神社新報社、1968年、59頁。 
  • 上山春平『日本「神社」総覧』新人物往来社、1992年、266-267頁。ISBN 4-404-01957-2 

関連項目

外部リンク