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シアヌークビル

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座標: 北緯10度38分 東経103度30分 / 北緯10.633度 東経103.500度 / 10.633; 103.500

シアヌークビル
ព្រះសីហនុ
統計
面積: 868 km²
人口: 100,856 (2012年)
人口密度: 230.3 人/km²
ISO 3166-2: KH-18
地図
シアヌークビルの位置

シアヌークビル(クメール語: ព្រះសីហនុ英語: Sihanoukville)は、カンボジア南部のタイランド湾に面した港湾都市であり、コンポン・ソム (Kampong Som または Kampong Saom) という名でも知られる。 日本の外務省の表記及び現地カンボジア人の呼称は、シハヌークビルである。数年前から一部で「シアヌークビル」と呼称され始めているが、これは【H】の【ハ】の発音がしにくい為そのように呼称されると推測される。2012年の人口は10万856人[1]で、同国7位。

概要

シアヌークビルは、1964年に建設が始まり、当初は単にカンボジア唯一の大深度岸壁があるというだけであった。その後のカンボジア内戦で開発は頓挫し手付かずの自然が多く残ることになってしまったが、近年になってリゾートとして脚光を浴びることになり、観光地化が進んでいる。市名は前国王ノロドム・シハヌークにちなむ。

行政区画

行政上の便宜から、シアヌークビルは州と同格の特別市とされている。シアヌークビルは3つの区に分かれる。

  • 1801 Mittakpheap (មិត្តភាព) 区
  • 1802 Prey Nob (ព្រៃនប់) 区
  • 1803 Stueng hav (ស្ទឹងហាវ) 区

地勢

シアヌークビルは手の平を縁取ったような形の砂浜に周囲を取り囲まれ、南と西の沖合には原始的な熱帯林の残る島々が浮かんでいる。ビーチはシアヌークビルの西を縁取るように並んでいて、北から南へ順に Victory Beach、Lamherkay Beach、Koh Pos Beach、Independence Beach、Sokha beach、Serendipity Beach、Occheuteal Beach と名付けられている。このうち最も人気があるビーチが Occheuteal、Sokha、Independence、Victoryである。観光客が近くの島の様子をあちこちのぞいてみたり、ダイビングシュノーケリングをしたり、釣りをして遊んだりすることも許されている。

Ochheuteal Beach と Serendipity Beach

Serendipity Bay
Serendipity Bay

Ochheuteal Beach は万人向けの長くて狭い筋のようなビーチであり、モクマオウの木やガラスの日傘、レンタルいす、飲み物を売る小さな屋台が並んでいる。もう少しプライベートな雰囲気を味わいたいと思えば、南へ延びる砂浜まで頑張って歩いてみるとよい。屋台の多くは、計画中の新しいリゾートの邪魔になるということで、政府が立ち退かせている。北の端には Serendipity Beach があり、ここをぶらぶら歩くのもなかなか悪くない。Serendipity beach には、フルムーンの記念旅行の団体向けに、ビーチのすぐそばに小さなゲストハウスの部屋もある。ただ、ここは大きな石がごろごろしていて、泳ぐのには余り向いていない。

Sokha Beach

Sokha Beach は Serendipity Beach のすぐ西にある。このビーチは私有地であり、カンボジアで最初の高級ビーチホテルである。ここには至れり尽くせりの設備と広い白い砂浜がある。ホテルに泊まってもいないのにここのビーチに行こうとすると、ガードマンに止められるとか止められないとかいう話まである。

Independence Beach

Independence Beach は Sokha Beach の西隣にある。このビーチの名前は昔の Independence Hotel にちなむ。このビーチは十分広いし砂も汚れていない。このビーチの北の端には Independence Hotel と Koh Pos Beach があり、沖合わずか800mのところに小さい島がある。Koh Pos Beach は日陰で涼しいが、水の中は岩場が多い。

Victory Beach

Victory beach はシアヌークビル半島の最も北にある。もともとはバックパッカーが好んで来るようなビーチであったし、今でも安上がりの旅行先として人気がある。このビーチの北の端には、大深度海港がある。そのため、このビーチには、白い砂浜も青い海もないが、日没風景を楽しめる格好の場所である。Victory Beach の南には、Lamherkey Beach と呼ばれる砂浜があり、ここには Hawaii Seaview Restaurant がある。ここは、1950年代にカンポンソム新港を建設するために、フランス人とカンボジア人の建設チームが基礎をおいた場所である。このビーチから、ボートに乗って付近の島まで行くことができる。

付近の島

シアヌークビルの沿岸には、旅行者が見て回れるような島が1ダース以上もある。コッ・ルセイ(ルセイ島、Bamboo Island)を除けば、ほとんどの島には宿泊施設がない。Ochteal Teal Serendipity beach のゲストハウスやレストラン、カフェには、こうした島々への遠出やパックツアーを提供しているところも多い。

Soon Nail 島(マッシュルームに似ていることから Magic Island とも呼ばれる)には蛇使いの部族が経営するホテルがオープン予定である。桟橋も完成し、ホテルやレストランもほとんど完成している。

Rong 島

Rong 島はシアヌークビルの西に浮かぶ。この島の南西部には5kmにわたって延びるすばらしいビーチがある。この島の東南部には真水が湧き出る場所があり、新鮮な水と魚とカニに支えられた賑やかな漁民の村がある。

Rong Samlon 島

Rong Samlon 島は Koh Rong 島よりもう少し小さい島であり、その南にある。東の海岸には美しいビーチがあり、大きなハート型の入り江では貝類の養殖をしており、北の海岸線はRong島の目の前である。

Tang 島

Tang 島はシアヌークビル本土の海岸線からはかなり離れたところにある。船に乗るとこの島に着くのは翌日になる。この島には、あまり探検する人もいない面白いダイビングスポットがある。この島には陸軍の前哨拠点があり、陸軍当局者から島外に出るよう指示されることもあり得ると覚悟を決めておくべきである。

交通

海に面したカンボジア唯一の国際港湾であるため1990年代後半から活発な開発が行われ、コンテナ取扱量が増加している。施設建設を支援するため日本の有償資金協力円借款も数度実行された。シアヌークビル港湾公社は2017年5月8日、カンボジア証券取引所上場して株式の25%を売り出し、そのうち半分を日本の国際協力機構(JICA)が取得した。カンボジアへの影響力拡大を狙う中国に対抗する措置であった[2]

かつてはココンまで高速船が運航されていたが、道路の改修工事によりバスが運行されるようになった。

道路

鉄道

1960年代プノンペンからの鉄道が建設されたが、その後の内戦により荒廃、2002年に運行が停止されていた。しかし大規模な改修工事を経て2013年より貨物輸送を再開、2016年4月から旅客輸送も再開された。[3]

空港

放送局

周波数 局名
92.0MHz Radio Bayon FM
94.5MHz フランス国際放送(フランス語)
100.5MHz スウィートFM
  • 局横の括弧がない局は、現地語で放送

外部リンク

姉妹都市

脚注

外部リンク