コンテンツにスキップ

アブチロン属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Tomomori (会話 | 投稿記録) による 2018年12月16日 (日) 15:19個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

アブチロン属(イチビ属)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : アオイ類 Malvids
: アオイ目 Malvales
: アオイ科 Malvaceae
: アブチロン属 Abutilon
学名
Abutilon Mill.[1]
英名
abutilon
flowering maple[2]

アブチロン属( - ぞく、学名:Abutilon)はアオイ科の属の一つ。和名はイチビ属。世界中の熱帯から亜熱帯に160種程度が分布し、特に南アメリカ大陸で多様である[1]

特徴

一年草多年草または低木[1]。属名はギリシア語の a(否定)bous(牝牛)tilos(下痢)に由来し、本属の植物が家畜下痢止めになると考えられていたことにちなんでいる[3][4]

ウキツリボクショウジョウカ、またそれらを元に生み出された園芸品種が観賞用に栽培される[5][6]。一部の園芸品種は葉が五裂し、それをカエデの葉に見立てた flowering maple の英名がある[2]。インド原産のイチビタカサゴイチビ繊維植物採油用として栽培される一方、荒地や農地に帰化し難防除雑草として問題ともなっている[2]

主な種

インド原産。かつては繊維植物として栽培されていたが、現在は帰化植物として各地で猛威を振るう。
ブラジル原産のつる性木本。花期は6~10月頃。別名チロリアンランプ
  • A. × hybridum
木立性。花期は5~11月頃
グアテマラ、ウルグアイ原産。花期は6月~10月頃。

脚注

  1. ^ a b c 改訂新版日本の野生植物、24頁。
  2. ^ a b c 世界有用植物事典、29頁。
  3. ^ 園芸植物大事典、116頁。
  4. ^ 庭の花図鑑500、166頁。
  5. ^ フローラ、71頁。
  6. ^ フローラ、72頁。

参考文献

  • トニー・ロード他(著)、井口智子(責任翻訳)『フローラ』産調出版、2005年。ISBN 4-88282-405-1 
  • 林弥栄・古里和夫(監修)『原色世界植物大図鑑』北隆館、1986年。 
  • 牧野富太郎(原著)、邑田仁・米倉浩司(編)『新分類牧野日本植物図鑑』北隆館、2017年。ISBN 978-4-8326-1051-4 
  • 堀田満(代表編集)『世界有用植物事典』平凡社、1989年。ISBN 4-582-11505-5 
  • 『園芸植物大事典 1』小学館、1988年。ISBN 4-09-305101-1 
  • 『庭の花図鑑500』主婦の友社、2009年。ISBN 978-4-07-266070-6 
  • 『改訂新版 日本の野生植物 4』平凡社、2017年。ISBN 978-4-582-53534-1 
  • 『新装改訂版 デザインのための花合わせ実用図鑑』六燿社、2009年。ISBN 978-4-89737-625-7 
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)