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鹿沼絵里

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鹿沼 絵里(かぬま えり、1952年12月1日 - 、本名:古尾谷登志江(ふるおや としえ)、旧姓:菅沼)は、日本女優。旧芸名は鹿沼えり[1]。夫は俳優古尾谷雅人[1]

人物

身長161cm。趣味は旅行。特技はスキューバーダイビング。長所は人見知りしない、人の話を聞くのが好き。短所は思い立ったらすぐしないと気がすまない。ペットは犬(プードル、チワワ)、カメ。

東京都出身。精華学園高等部在学中にスカウトされ、テレビドラマ『太陽にほえろ!』でデビュー。東映東宝ATGなど映画でも活動[2]

日活ロマンポルノ時には娼婦のように』で主役級に抜擢された。以後、1970年代後半から1980年代初めにかけて、日活を代表するポルノ女優の一人として活躍した。鹿沼のファンの多くは、このポルノ女優時代のファンである。一般映画の代表作としては、若松孝二監督作品の『聖母観音大菩薩』(1977年、主演・松田英子)などがある。

1982年、共演者だった5歳年下の古尾谷雅人と30歳で結婚し、女優を引退した(のち復帰)。

1998年、45歳でホームヘルパー1級の資格を取り、介護ヘルパーとして働き始めた。

2003年3月、45歳の古尾谷が自宅寝室で首をつって自殺し、古尾谷が残した借金は鹿沼が引き継いだ。

2004年、夫の一周忌に手記『最後のキス』を出版した。

2006年、東京・神楽坂にカラオケパブ「ルパン反省」をオープンさせたが、リーマンショック後から客足が鈍くなり、2010年に閉店した。

2015年4月、62歳の鹿沼はネット上で近況を報告し、ホームヘルパーの資格を生かし、週5回・朝7時から夕方6時まで、二つの老人介護施設で契約社員として働いていることを明かした。契約社員とは言っても、待遇はアルバイト待遇だという。自宅マンションのローンは完済したが、夫が芸能事務所を経営していた時期の借金がまだ残っているという。

家族関係

東京都内の賃貸マンションで、息子・娘と3人で暮らしている。息子の高藤疾土は元俳優で、ファミリーレストランでアルバイトをしている。娘の水野快令は元モデルで、ジュエリー関係の仕事をしている。実家は新宿で寿司店を営んでおり、『秘密戦隊ゴレンジャー』出演時はキャストらがよく訪れていたという[3]

古尾谷との結婚生活では、古尾谷が自分の嫌いな役を断り仕事を選んだため、仕事の依頼が徐々になくなり、東京都内に1億4500万円で購入した高級マンションのローンの返済(毎月100万円)が、滞るようになった。住民税の支払いまで滞納するようになり、古尾谷は物に当たったり昼間から飲酒するなどし、さらには家族に暴力をふるうようになった[4]

特に妻の鹿沼へのDV(家庭内暴力)は凄まじく、日常的に行われていたという。“女優の命”である顔を何度も殴られて、絨毯に血が垂れるほどの大量の鼻血を流し、全治5か月の大怪我を負った。また、古尾谷から殴る蹴るの暴行を受け、肋骨を骨折したこともある。しかし、それでも鹿沼はひたすら耐え続け、古尾谷を警察等に訴えることはしなかった。

古尾谷は芸能事務所の経営にも失敗し、借金は最終的に3億円にまで膨らんだ。夫の借金を返済するために、「元女優」としてのプライドをかなぐり捨てて、スナックでアルバイトをしていた時期もある。

古尾谷の死後、鹿沼の母が骨粗しょう症を患った末に農薬を飲んで自殺を図り、一命をとりとめたものの一年後に死亡。母の死後、父も後追い自殺をして死去している。

エピソード

女優・大原麗子は親友で、ドラマで共演したのをきっかけに仲良くなった。鹿沼と古尾谷雅人の結婚式では、大原麗子・森進一夫妻が媒酌人を務めた。のちに鹿沼は大原麗子からマネージャーになってほしいと頼まれたが、当時鹿沼は夫・古尾谷から家庭内暴力を受けていて、精神的な余裕がなかったため、大原の要望を断ったという[5]

『秘密戦隊ゴレンジャー』では、小山ゆうえんちで敵の戦闘員に追いかけられて高所から飛び降りるシーンの撮影の際に背中を負傷し、最終回には未出演となった[1]。残っていたアフレコは寝たままの状態で行ったという[1]

出演

映画

  • 実録安藤組 襲撃篇 (1973年)
  • 爆発! 暴走遊戯 (1976年、東映東京) - 魔子
  • 秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン (1976年、東映東京) - 加藤陽子
  • 歌麿 夢と知りせば (1977年、太陽社) - お美代
  • 俺の空 (1977年、東宝=東京ムービー新社) - 白川先生
  • 聖母観音大菩薩(1977年、若松プロ=ATG) - 若い女
  • 時には娼婦のように (1978年、にっかつ) - マコ
  • 肉の標的 奪う!! (1979年、にっかつ) - 上条由美
  • 天使のはらわた 名美(1979年、にっかつ) - 土屋名美
  • 宇能鴻一郎の女体育教師 (1979年、にっかつ) - あたし
  • エロス学園 発情時代 (1979年、にっかつ) - 三原圭子
  • 団地妻 肉欲の陶酔 (1979年、にっかつ) - 岡妙子
  • 修道女 黒衣の中のうずき (1980年、にっかつ) - 神野雪
  • スケバンマフィア 肉刑 リンチ (1980年、にっかつ) - サチ子
  • 朝はダメよ!(1980年、にっかつ) - 美希
  • 看護婦日記 わいせつなカルテ (1980年、にっかつ) - 由香
  • 宇能鴻一郎の浮気日記 (1980年、にっかつ) - 金井ゆり子
  • 女教師 汚れた放課後(1981年、にっかつ) - 野本トモ子
  • ヨコハマBJブルース (1981年、東映セントラルフィルム) - 林ミドリ
  • 好色花でんしゃ (1981年、ピンクリボン賞映画製作実行委員会) - 都築丸子
  • 真夜中の招待状(1981年、松竹) - 原田里江
  • 遠雷 (1981年、ATG=にっかつ撮影所=ニュー・センチュリー・プロデューサーズ) - 和田敏江
  • 逃がれの街 (1983年、日本テレビ=田中プロ) - 焼鳥屋のおばさん
  • チ・ン・ピ・ラ (1984年、東宝) - ビビ
  • 想い出のアン(1984年、共同映画) - 新村令子
  • 800 TWO LAP RUNNERS (1994年、サントリー=ポニーキャニオン=ニュー・センチュリー・プロデューサーズ) - 中沢淑子
  • いちご同盟 (1997年、トライアーツ) - 上原美子
  • 生霊 いきすだま IKISUDAMA(2001年、東映) - 吉野光江
  • 不灯港(2009年、内藤隆嗣監督)

オリジナルビデオ

  • ナンパ屋★KEN (1995年、東映ビデオ)
  • かげろう 俊のヤクザな毎日 (1997年、ケイエスエス=ケイエスエス販売)
  • 男たちの墓標 事件屋稼業(2000年、ミュージアム)

テレビドラマ

その他の番組

著書

  • 『最期のキス』(2004年、講談社

脚注

  1. ^ a b c d 秘密戦隊ゴレンジャー大全集 1988, p. 200, 「スタッフ キャスト インタビュー 鹿沼えり」
  2. ^ [映画の友_1979年_4月号]
  3. ^ 秘密戦隊ゴレンジャー大全集 1988, pp. 180–183, 「秘密戦隊ゴレンジャー座談会 忘れえぬヒーローたち」.
  4. ^ 故古尾谷さん妻 DVと借金3億円告白
  5. ^ 有名人衝撃死の真相「大原麗子」“親友が明かした晩年の精神状態”

参考文献

  • 秘密戦隊ゴレンジャー大全集:ジャッカー電撃隊講談社テレビマガジン特別編集〉、1988-06-31。ISBN 4-06-178409-9 

外部リンク