西武ホールディングス
![]() 西武HD本社の「ダイヤゲート池袋」(豊島区) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | 西武HD |
本社所在地 |
![]() 〒171-0022 東京都豊島区南池袋一丁目16番15号 ダイヤゲート池袋 17階、18階 北緯35度43分36.2秒 東経139度42分39.9秒 / 北緯35.726722度 東経139.711083度座標: 北緯35度43分36.2秒 東経139度42分39.9秒 / 北緯35.726722度 東経139.711083度 |
本店所在地 |
〒171-0022 東京都豊島区南池袋一丁目16番15号 ダイヤゲート池袋 北緯35度43分36.2秒 東経139度42分39.9秒 / 北緯35.726722度 東経139.711083度 |
設立 | 2006年2月3日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 5013301022087 |
事業内容 | 西武グループの経営戦略策定および事業会社の経営管理等 |
代表者 |
後藤高志 (代表取締役社長・社長執行役員) |
資本金 |
500億円 (2016年3月31日現在) |
発行済株式総数 |
3億4,212万4,820株 (2018年3月31日現在) |
売上高 |
単独:140億21百万円 連結:5,360億31百万円 (2018年3月期) |
営業利益 |
単独:57億 連結:642億59百万円 (2018年3月期) |
純利益 |
単独:56億29百万円 連結:434億39百万円 (2016年3月期) |
純資産 |
単独:2,979億79百万円 連結:3,926億49百万円 (2018年3月31日現在) |
総資産 |
単独:1兆1,603億57百万円 連結:1兆6,719億77百万円 (2018年3月31日現在) |
従業員数 |
単独:311人 連結:23,564人 (2018年3月31日現在) |
決算期 | 3月末日 |
主要株主 |
株式会社NWコーポレーション 15.18% 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 5.46% 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.82% 日本政策投資銀行 2.94% 京浜急行電鉄2.27% (2018年3月31日現在) |
主要子会社 | 西武グループ参照 |
関係する人物 | 平野直樹(元代表取締役会長) |
外部リンク | http://www.seibuholdings.co.jp/ |
株式会社西武ホールディングス(せいぶホールディングス、Seibu Holdings Inc.)は、西武鉄道やプリンスホテル、及び埼玉西武ライオンズ等を傘下に持つ、西武グループの持株会社である。
概要
西武ホールディングスは、2004年に発覚した西武鉄道における有価証券報告書虚偽報告事件を受けて、西武グループ創業家の堤義明前社長のワンマン経営からの企業体質の改善を図るとともに、東京都・埼玉県を中心にした鉄道事業と、プリンスホテル・コクドが請け負ってきたレジャー・ホテル事業の一体型経営を行い、西武グループの経営再建をするために設立された。
グループ再編が行われるまでは、西武鉄道・国土計画の創業者である堤康次郎の後継者である堤義明が大半の株を保有するコクドにおいて、西武鉄道・西武建設と、首都圏外のプリンスホテル・ゴルフ・スキー場などの運営会社の株式の大数を有しており、コクドのオーナーである義明が西武鉄道グループの経営権を握っていた。
しかし、2004年10月に上場会社であった西武鉄道と伊豆箱根鉄道が有価証券報告書上で、コクドの実質持株比率が上場廃止基準に触れるにも関わらず、名義株で過小記載するといった虚偽記載を行っていたと公式に発表すると共に、堤義明がコクドの会長職などを辞任し、表舞台から退いた(2005年に証券取引法違反容疑により逮捕)。東京証券取引所はそれぞれ上場廃止処分を下した。不採算事業の拡大と上場廃止に伴う信用低下から、メインバンクであるみずほフィナンシャルグループなど金融機関主導による経営再建の策定が急浮上した経緯がある。
2014年4月23日に東京証券取引所第1部に上場。事実上の前身会社である西武鉄道が有価証券報告書虚偽報告事件を受け、2004年12月17日に上場廃止して以来、約9年半ぶりの再上場となった[1]。鉄道業界における上場は1997年に上場した東海旅客鉄道(JR東海)以来17年ぶりである[注 1]。この上場に合わせて、「西武ホールディングス」および「西武グループ」のロゴマークを変更した。
2016年2月10日、西武HDは2004年上場廃止となり、株主から株主代表訴訟で損害賠償請求を提訴され、賠償金など309億円を要した件で、堤義明らに支払いを求めていた債権の全額を回収すると発表した。堤は保有するNWコーポレーション株式の全部を売却して資金を捻出する。これによって堤と西武HDの関係は解消される[2][3]。
池袋旧本社ビル跡地に賃貸オフィスビルを新築した。このビルは西武池袋線の線路上空に18階建てのビルであり、低層部には商業テナントを誘致している[4][5]。2019年3月竣工したこのビルには西武HDの本社機能も入り、1986年以来33年ぶりに西武が池袋に帰る形となったが、鉄道の本社はこれまで通り所沢に位置している。
設立スキーム
設立に至る手順は以下の通り。
- 2005年11月29日 - 持株会社の株式会社NWコーポレーションを設立。西武鉄道の親会社で堤家が殆どの株式を握るコクドがNW社へ株式交換を行い、その子会社となると共にコクド株主はNW社の株主へ移る[6][7]。
- 2006年1月31日 - コクドが、アメリカの不動産投資ファンドであるサーベラス・キャピタル・マネジメントと、日興コーディアルグループの日興プリンシパル・インベストメンツに対し、第三者割当増資を実施。再建のための資本増強を行なうとともに、株式発行によりNW社を介した堤家の出資比率を下げ、資本的な影響力を低下させる。
- 2006年2月1日 - コクド・西武鉄道子会社のプリンスホテルはコクドを吸収合併。西武鉄道が会社分割を行い自社のホテル事業(品川、赤坂、新横浜、鎌倉といった西武線沿線以外の施設不動産・経営権)を、プリンスホテルに譲渡・承継させる。
- 2006年2月2日 - プリンスホテルが西武鉄道に対して株式交換を行ない、西武鉄道を完全子会社化する。
- 2006年2月3日 - 持株会社として株式会社西武ホールディングスを設立。プリンスホテルが同社へ株式移転を実施。西武鉄道の親会社はプリンスホテルから西武ホールディングスとなる。
- 2006年3月27日 - 会社分割手続きによってコクドの吸収合併に伴ってプリンスホテルが保有していた関連会社管理機能を西武ホールディングスへ承継させる。西武ホールディングスの完全子会社としてプリンスホテルと西武鉄道がぶら下がる現在の形となり、グループ再編を完了した[8]。
旧コクド株主をめぐる訴訟
- 2006年12月4日、セゾングループの元総帥堤清二、旧プリンスホテル・武蔵野地所(旧豊島園)・東京テアトルなどの社長を歴任した堤猶二らが西武ホールディングス・堤義明元会長・出資者のサーベラスに対して、西武ホールディングスへの経営は違法として、100億円の損害賠償請求を求めて訴訟を提起したが、2014年10月8日、最高裁第3小法廷は上告を棄却する決定を下している[9]。
- 2009年5月 - 東京地裁判決で、コクド(→旧プリンスホテルが吸収合併→西武ホールディングス)の株式について、実父の堤康次郎の存命時より名義借用によって株主を偽装していたことが認められる。堤義明が相続して20年以上経過したものを除いた一部のコクド株式については、堤猶二らの持ち分を認めた判決が下された。
傘下子会社
脚注
注
- ^ その後、鉄道業界においては2016年に九州旅客鉄道(JR九州)も株式を上場している。
出典
- ^ “西武HDが9年ぶり株式上場 初値は1600円”. 共同通信. (2014年4月23日) 2015年3月26日閲覧。
- ^ “堤氏らから255億円回収 西武HD、関係を解消”. 共同通信. (2016年2月10日) 2016年2月11日閲覧。
- ^ “西武HD株、堤氏の保有ゼロに株主訴訟の賠償費用負担”. 日本経済新聞. (2016年2月10日) 2016年2月11日閲覧。
- ^ “西武HD、池袋旧本社ビル建て替えに380億円 完成は19年3月”. 日本経済新聞. (2015年3月25日) 2015年3月26日閲覧。
- ^ “「池袋旧本社ビル建替え計画」の事業決定について”. 株式会社西武ホールディングス. (2015年3月25日) 2015年3月26日閲覧。
- ^ 持株会社方式による西武グループ再編について (PDF) - 西武鉄道(当時) 2005年8月10日発表
- ^ 西武グループ再編および資本増強に関する合意について (PDF) - 西武鉄道、プリンスホテル、コクド(いずれも当時) 2005年11月10日発表
- ^ グループ再編手続きの完了ならびに『グループビジョン』制定のお知らせ (PDF) - 西武ホールディングス 2006年3月27日発表
- ^ “西武HD、グループ再編巡る損賠訴訟上告を最高裁が棄却と発表”. 日本経済新聞. (2014年10月8日) 2015年3月26日閲覧。