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成歩堂龍一

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成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち 1992年 - ? )はカプコンのゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する架空のキャラクター。

概要

逆転裁判シリーズの「1」「2」「3」、及び同漫画版の主人公。現在開発中の「4」では主人公は変更される予定で、登場するのかどうかなどは不明。

刑事裁判のみを担当している弁護士。2014年に勇盟大学芸術学部卒業。法学部出身ではないが強運にも司法試験に現役合格した。

成歩堂の受け持った依頼人はほぼ冤罪であるのだが、常に有罪判決寸前の絶体絶命のピンチである。しかし、成歩堂は証言の些細な矛盾も見逃さずに突っ込み、確たる矛盾を見つけられなくともハッタリをかます事で証言を引き出し、矛盾の証拠を突きつけることで殆どの案件で無罪判決を勝ち取っている。

小学4年生の時に、同級生の御剣怜侍の給食費を盗んだ疑いをかけられ学級裁判にまで事は発展したが、被害者の御剣本人、そして同じく同級生の矢張政志の弁護によって助けられた。

大学の2回生のころにその御剣怜侍が検事となっていることを知り、弁護士になることを決意(法学部でないのに弁護士を目指したことと、刑事裁判しか担当していないのはこのため)。3回生のころに殺人事件の被告人になってしまうが、後の師匠となる綾里千尋によって無罪判決を受けた。

上述の通り、その後司法試験に合格し千尋の事務所に身をおくが、千尋が死亡したため千尋の妹・綾里真宵と共に「成歩堂法律事務所」を設立した。

人物

身長176cm。なお、誕生日・出身地・体重・家族構成などは一切不明(家族構成については「兄弟はいない」としか判っていない)。服装は弁護士になってからはいつも青いスーツ。特徴的なギザギザした髪型をしているが、これはセットしているわけではないらしい。本人曰く「小さいころからこんな髪型」で、小学校時代と大学時代の彼の姿をゲーム中で見ることが出来るが、確かに両時代でも同じ髪形をしている。

生年月日は明らかにされていないが、『逆転裁判3』の第1話(2013年4月11日)に21歳であることや、同級生の矢張が1つ下の年齢であることから1992年生まれで誕生日は4月2日~12日の間と考えられる。

幼馴染みの御剣が女性にもてることやギザギザの髪型をバカにされるせいか、少々顔や髪型にコンプレックスを抱いているように思われる(真宵やイトノコに「さえない顔」と言われて「ぼくはこのアホ面をぶら下げて生きているのか」と思ったり、松竹梅世に髪型のことを何度も言われて「この事件が終わったら丸坊主にしようかな」と考えたりするなど)。

弁護士だが法律にはあまり詳しくないようで、千尋の遺品である本を読んだときに「ちょっと読んだら頭がいたくなった」と発言している。ただし、六法はちゃんと勉強しているようで、真宵に「飯盒ってどうしてへこんでるの?」と聞かれたときに「六法全書にはのってなかった」と答えている。また、キカイは苦手。車の免許は持っていない。

好きなものは明言されていないがラーメンはとんこつ派。嫌いなものは「裏切り」と「毒薬」(これは大学時代の事件の影響である)。理由は本人曰く「最も卑怯で人を深く傷つけるから」。また、高所恐怖症であり、脚立を見て「人間は地に足をつけて生活すべきだな」と思ったり、つり橋を渡って顔が青を通り越して緑色になったこともある。風邪薬「カゼゴロシ・Z」のファン。

いつもハッタリとツッコミで裁判に勝つため、師匠の千尋からは「恐怖のツッコミ男」とよばれており、彼の使う手段を「イカサマ」「手品」と呼ぶ検事もいる(たとえば途中までいい調子で進んでいたのに肝心のところで止まると「どうやら手品のタネは切れたようだな」と言われる)。

2からは自分が担当した事件の真犯人が極悪人だった場合、完全に追い詰めた際に勝ち誇るように皮肉を言ったり、ミスを指摘して見下すような発言を言うなど、悪人に対する無慈悲な一面を見せるようになった。

CAPCOMファンサイトで行われたキャラクター人気ランキングでは、主人公ながら第2位という結果だった。1位はライバルの御剣怜侍。

名前の由来は音楽家坂本龍一。苗字の由来は「なるほど」。開発時は「爽果(そうか) なるほど」という名前だった(逆転裁判のタイトルも当初は成歩堂の名前が入っていた。ちなみに、職業も弁護士ではなく、私立探偵だったらしい)。

ゲーム中の彼の声は、生みの親である巧舟自身によるものである。

生活、仕事

事務所は以前綾里法律事務所のあった場所にあり(と言うかそのまま流用)、ビルの向かいには「ホテル・バンドー」(旧板東ホテル)がある。事務所は受付と所長室の2部屋でできている。所長室には千尋の遺品の本や観葉植物(コルディリネ・ストリクターという種らしい)のチャーリーくんなどが置かれている。また、所長室に貼られているポスターはシリーズによって変わっている(最初は千尋が見て初めて泣いた映画のポスターで成歩堂が「今度見てみるか」といっていたがタイトルがポスターに書かれておらず千尋もタイトルを忘れていた。「1」の第4話で真宵が里に帰ったときにトノサマンのポスターに貼り替えた(はがすと呪われるらしい。前日に貼るか貼らないかで大ゲンカしたとか)が「3」で真宵がポスターの映画を見て一晩中泣いたためにもとのポスターに戻した)。余談だがバスルームもある(ただし成歩堂は使ったことがない)。

自宅については、どんなところに住んでいるのか全く不明。自室で就寝中にかかってきた電話に出るシーンがあるが、真っ暗な中でセリフしか表示されなかった。なお、その電話から事務所に到着するまでに1時間弱かかっている。

通常弁護士は同時に依頼をいくつも受け持つが、成歩堂はつねに1件ずつしか受け持たない(このゲームの世界の裁判は短期集中型で三日で終わらせなければならないという事情もあるが)。今まで劇中で成歩堂が被告の弁護を担当した13の殺人事件(「1」でDL6号事件を含めて5件、「2」で4件、「3」で3件、そして「蘇る~」で新しく1件)の内、無罪判決を勝ちとったのは12件。数字の上では素晴らしい成績をあげているがそのわりに依頼は1ヶ月に1件来れば良い方で、その月の事務所の家賃も払えるか払えないかの状態。依頼人には御剣(検察官)や荷星(アクション俳優)のような高額所得者もいるものの、真宵(霊媒師)や須々木マコ(警官からウエイトレスに転職)のような低額所得者もおり、果ては矢張のような依頼料を払わない人物もいるため収入は(はっきりした記述はないが)あまり安定しているとはいえない。

仕事を選ぶタチと言うか、基本的に無実の人間の依頼にのみ応じる主義の持ち主である。こなす仕事の数がやけに少ないのは来る依頼が少ない事もあるかもしれないが、成歩堂の意思での取捨選択も少なからず影響していると思われる。

関連人物

成歩堂龍一に対する呼称

  • 成歩堂さん・・・依頼人など、一般的な呼称。「蘇る逆転」で助手役をつとめる宝月茜の呼び方もこれである。
  • なるほどくん・・・千尋、真宵、春美。
  • 成歩堂・・・矢張、御剣。どちらも友人で、お互いに苗字で呼びあっている。
  • 成歩堂くん・・・亜内、裁判長。年長者からはこう呼ばれる。
  • 弁護士・・・狩魔豪。見下しているため、名前では呼ばない。
  • 弁護人・・・御剣(法廷内)、裁判長(時々)。
  • 成歩堂龍一・・・狩魔冥。彼女は人をフルネームで呼ぶくせがある。
  • ミスタ・ベンゴシ・・・小中。変な英語で呼ぶ。
  • ナルホドー・・・ナツミ。なぜかカタカナ。
  • リュウちゃん・・・美柳ちなみ、あやめ(最後)。(元)恋人同士。あやめがそう呼ぶ理由は3の5章ラストで明らかになる。
  • まるほどう・・・ゴドー。成歩堂のことを認めていないため、わざと間違えて呼ぶ。
  • アンタ、ああた・・・糸鋸圭介、綾里キミ子。この二人は二人称で呼ぶ。糸鋸刑事は1で何度も「ヤッパリくん」と間違えていた。
  • リューイチくん・・・天杉希華。初対面の相手でも「くん」付け(女の子はちゃん付け)。夫の優作のことも「ユーサクくん」と呼ぶ。
  • リュウさま・・・鹿羽うらみ。ただしそう呼ぶのはエンディングの時のみ。