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戦国無双シリーズ

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戦国無双』(せんごくむそう)はコーエーから発売されたアクションゲーム。対応プラットフォームはプレイステーション2PSPXboxXbox 360Wii

シリーズ

  • 戦国無双 (PS2) - 2004年2月11日発売
  • 戦国無双 (Xbox) - 2004年7月29日発売
  • 戦国無双 猛将伝 (PS2) - 2004年9月16日発売
  • 激・戦国無双 (PSP) - 2005年12月8日発売
  • 戦国無双2 (PS2) - 2006年2月24日発売
  • 戦国無双2(Xbox 360) - 2006年8月17日発売
  • 戦国無双2 Empires (PS2) - 2006年9月21日発売
  • 斬・戦国無双(仮) (Wii) - 発売日未定

作品解説

真・三國無双』のゲームシステムを用い、日本の戦国時代を舞台にしたアクションゲーム。真・三國無双シリーズとあわせて無双シリーズと呼ばれる事もある。
『戦国無双』(以下『1』)及び『戦国無双 猛将伝』(以下『猛将伝』)では桶狭間の戦いから始まる群雄割拠の時代を、『戦国無双2』(以下『2』)では関ヶ原の戦いなどの天下統一に向けた戦いをメインとしている。

大まかなシステムは『真・三國無双』から受け継いでいるが、比較すると以下のような特徴がある。

  • ステージ中に次々と発生するミッション。
  • 城内での戦闘(『猛将伝』までは城内戦と野外戦が独立していたが、『2』では統一された)。
  • 勲功レベルアップによる能力の上昇。
  • 技能の装備(『猛将伝』までは装備アイテムも存在したが『2』以降は軍馬以外は技能に統一)
  • キャラクターごとに通常攻撃型、チャージ攻撃型、特殊技型の3種類に分かれた操作系統(『2』以降)
  • キャラクターごとの特殊技(『2』以降)

またその他の特徴として以下のようなクロスオーバー的要素がある。

  • シリーズの枠組みをこえて『真・三國無双3』から呂布がゲスト的に登場した。(『1』、『猛将伝』のみ)
  • PSPの『激・戦国無双』でも『真・三國無双』のキャラクターが敵・味方として登場した(ちなみにPSPの『真・三國無双』、『2nd Evolution』には『猛将伝』、『2』のキャラクターが副将として登場している)。
  • さらに無双シリーズという枠組みすらこえて(勿論同じコーエー作ではあるが)『決戦III』に本作の前田慶次と稲姫が登場している

アクション

  • 「チャージ攻撃タイプ」
    チャージ攻撃が4種類・3段階となっており、全てのチャージ攻撃が真・三國無双3に登場した「チャージラッシュ」をアレンジしたようなものとなっている。『1』では全てのキャラクターがこの攻撃タイプと同じ操作であった。
    『戦国無双2』でこのタイプのキャラクターは真田幸村、前田慶次、阿国、雑賀孫市、伊達政宗、森蘭丸、風魔小太郎、宮本武蔵
  • 「通常攻撃タイプ」
    より真・三國無双に近い攻撃タイプ。一度に連続で出せる通常攻撃の回数が11回となり、チャージ攻撃は基本的に8種類・1段階である(一部の攻撃は2~3段階となっていることも)。
    『戦国無双2』でこのタイプのキャラクターは明智光秀、上杉謙信、お市、豊臣秀吉、徳川家康、浅井長政、島津義弘、立花誾千代
  • 「特殊技タイプ」
    基本的にはチャージ攻撃タイプに近い。このタイプのキャラクターの特色は特殊技が3段階となっていることである(他のタイプは1段階のみ)。その代わり、チャージ攻撃は4種類・2段階となっており、手数が減って弱体化してしまったキャラクターも。
    『戦国無双2』でこのタイプのキャラクターは織田信長、武田信玄、濃姫、服部半蔵、稲姫、石田三成、島左近、直江兼続、ねね

問題点

『1』の発売当初、「完全に真・三國無双のシステムそのままに舞台だけを戦国の日本に移したもの」を期待していた真・三國無双シリーズからのユーザーからは「やらされてる感じがしてミッションが鬱陶しい、純粋に戦闘だけに集中したいのにできない」「キャラの成長システムがおかしい、バランスの調整が足りてない」など批判的意見も少なからず見られた。
その後ミッションについては戦国無双の独自性として受け入れられていくが、成長システムに関しては「レベルがMAXになってしまうとパラメーターの成長も止まりさらに技能ポイントも獲得できなくなる」「四段階の難易度設定以外に、キャラのレベルに応じても敵の強さに補整がかかる(※)」などが実際かなり高ストレスなシステムであったため『猛将伝』からは見直される事となった。ただし、『猛将伝』は本体へのゲームのインストール機能を持つPS2でのみの発売であったため、事実上Xbox版ユーザーは切り捨てられた形になってしまった。
(※ 特にこれはキャラの成長の度合いよりも敵の強化の度合いの方が明かに高く「レベルが上がれば上がるほど苦戦を強いられる」というバランスだった。そのため、『1』ではいかにしてレベルアップを抑えてパラメーターと習得技能だけを成長させるかを工夫するというスタイルが広まった)

その他

なお戦国無双シリーズも真・三國無双シリーズ同様に「最近の研究により誤りだったことが判明した(もしくは誤りだったとする見かたが強くなった)歴史認識」や「はなからフィクションと知られながらも現在広く浸透して定着したイメージ」などを堂々とシナリオに盛り込んでいる。

  • 桶狭間の戦いで有名な桶狭間は谷ではなく山であった事が判明しているが、このゲームの桶狭間ステージの地形は谷。
  • 真田幸村は実際は第四次川中島合戦時には生まれていない。因みに昌幸の初陣である
  • ゲームでは本当に一夜で完成する一夜城こと墨俣城だが、実際には完成に三日を要したという説が現在では有力。
  • 史実では宮本武蔵よりも佐々木小次郎の方が遥かに年上だった(小次郎の生年ははっきりしないが、武蔵とは20~40才ほど離れていたとされる)。

主要なキャラ(各セクションごとに五十音順)

『戦国無双』PC(プレイヤーキャラ)

武器:日本刀
織田信長に天下を見出すが、次第にその苛烈で残酷なやり方に疑問を持ち始める。『1』においては『蘭丸とは信長に仕えだす以前からの付き合いで非常に親密な関係であったが、やがて二人は敵同士となる』というのが光秀編の大まかなシナリオだったが、そのやおい的な内容・描写について一部ユーザーの間で物議を醸した(全体としては不評だったようである)。『2』では蘭丸との台詞のやりとりは削られ、信長へ固執する描写が深くなる。固有ムービーも多く、本能寺の変だけで2つ、全て併せて6つのムービーが光秀シナリオの為に作られている。『1』の時は最初、斎藤家の家臣として登場し、濃姫と従兄妹という説を採用している。言葉遣いや物腰は丁寧で礼儀正しく、性格は誠実で真面目だが、思い詰めやすく精神的に脆い部分が目立つ。声優の趣味で『2』の双六モードではとあるアニメキャラの決め台詞が聴ける。
武器:金棒と大砲
阿国に惚れているという設定で登場。天下取りとは無縁の人物であり、五右衛門編のシナリオは「千鳥の香炉を求めて各所を巡る」というものと、「慶次を阿国が追いかけ、その阿国を五右衛門が追いかけていく」というものとに分岐する(阿国を追いかける展開の方は、阿国シナリオを五右衛門の視点から見たかのような物なためエンディングは同じものだった)。『猛将伝』では本編の出番追加はなかったが、練武館に登場する。歌舞伎役者のような大げさな喋りや身振り手振りを好み、「アウチ」などの英単語を口にする事も。『2』ではPCからイベントシーンのみ登場のNPCに格下げとなった。
金棒は仕掛けになっており、鎖つきの鉄球が飛び出してモーニングスターのように振り回すことができる。背負った大砲は発射時にも背負ったままで手に抱えなおすなどはゲーム中全くせず、一体どういう仕掛けで発射しているのか非常に不思議な武器である。
武器:七支刀
紙人形鳳凰毘沙門天といった式神を従えて戦う。『1』では獲得した武器に四種の式神のどれかがランダムで宿っており、C1で対応した式神で攻撃をしていた。『2』では武器に式神が宿ったりはせず、特殊技やチャージ攻撃に各種分散している。シナリオの方は『1』も『2』も宿敵・武田信玄との因縁を越えた友情が主に描かれた。「オン・ベイシラ・マンダヤソワカ」と毘沙門天に祈りを捧げ、信玄との戦を何よりも大切にしている。
『2』ではムービー数が2つしかない。
武器:剣玉
『1』では信長の「妹」という部分をクローズアップされ、天真爛漫な15歳の少女として登場した。しかし、それに対する否定的意見はけして少なくなく、『2』では若干設定年齢が上がった(それに伴なってなにかと子供っぽかったモーションも変更されたが、そのわりに武器は剣玉のままなため、それはそれでまた奇妙な感じが無くもない)。
『1』では隙があるものの、攻撃範囲が広いのが特徴だったが、最低クラスの攻撃力の低さが致命的であった。それが『猛将伝』になると限界突破と特殊アイテム「陰流之私」のモーションの隙を補うバグ的な効果、チャージ攻撃のモーションをキャンセルできる技能「逃げ水」のおかげで中堅クラスに仲間入りを果たしたが、『2』では攻撃力限界が低いという悩みが再発した。
武器:番傘
流暢な京都弁を話す巫女。いい男をみると自分と一緒に出雲へ帰ってほしいと強引に誘いをかけるという悪癖の持ち主。特に慶次に惚れており、『1』では慶次の追っかけをしていた。『2』でも慶次と遭遇した時の台詞によると既に知り合いのようである。『1』でのエンディング分岐の数は全キャラ中最多で、“いい男”の数だけエンディングがあった(悪癖の対象は男だけにはとどまらず、濃姫を他の男性キャラ同様に出雲に連れ帰るエンディングも存在した)。
ジャンプ時に×ボタンを押すと空中で番傘を開いて落下傘がわりにし、さながらメリー・ポピンズのようにゆっくりと降下できる。『2』では正式なPCから模擬演武モードのみのキャラに格下げとなった(固有のシナリオこそ持たないが様々な戦場で台詞イベントが設定されている他、遭遇した無双武将達に一緒に出雲に帰らないかと誘うやりとりがある)。
武器:妖刀
従来のイメージ通り魔王として描かれ、混沌を好む性格とされている。口癖は「是非もなし」。『1』においては冷酷な面がクローズアップされていたが、『2』になると信長編エンディングや外伝においてはだいぶ柔らかい面もそなえた人物として描写されるようになった。
『2』では特殊技タイプとなったので、手数が減少。特殊技の武器強化を最大までに使えば従来のチャージタイプのモーションに変化するが、武器強化の効果がイマイチなので使いづらい。
武器:苦無
おちゃらけて揚げ足を取るようなお茶目な言動をしているが、実はしたたかで任務に忠実、時に冷酷とも取れるような言動、素振りを見せる。「にゃはん♪」など特殊な口癖が目立つ。使用キャラとしては本シリーズで唯一、特定の個人をモデルとしていない(武田のスパイ部隊的存在、望月千代女が率いた歩き巫女がモチーフであろうとは言われている)。PSP版では奥州に使者として訪れた時に終始、真面目な口調で喋る場面があり、対する政宗はその態度に非常に驚いていた。
素早いモーションが特徴的で、移動力も全キャラ中でトップの速さである。特に独楽のように回って敵に切り込む無双乱舞は条件を揃えれば全キャラクター中の攻撃の中で最も高いダメージをたたき出すことが可能。『2』ではPCからイベントシーンのみ登場のNPCに格下げとなった。
武器:火縄銃
ナンパ好きで女たらしな性格として描写されている。『1』では信長を追い続け、慶次とは戦友になるが、『猛将伝』からは秀吉と昔からの親友同士として描かれている。『2』になると慶次との絡みは一切無くなり、秀吉との友情、信長への復讐がより深く濃く描かれた。孫市の火縄銃は銃剣のように扱われ、連射や弾丸の同時発射が可能である。傭兵という肩書きの為、メインキャラが少なめの戦場に参加していることもある。
『1』ではせっかくの銃使いだったのに弾丸が敵に当たり辛く、コンボ数も稼げないのが悩みだったが、『2』では改善されている。
武器:十文字槍
史実とは異なり、『1』の開始時点では信玄配下の若武者として活躍する。その信玄の事はやりとりからするとかなり敬愛している様子。『2』になると信玄死後の長篠の戦いからスタートする。真面目で礼儀正しい口調。ひとたび戦いとなると激しい闘志を燃やして槍を振るう。主人公だけあって基本性能も高く、非常に使いやすいキャラクターである。『1』のエンディングの評価も高い。
武器:軍配
お茶目な性格にされている。顔の上半分を覆う仮面をつけており、隠しコスチュームはナマハゲであった。信長の覇道とは違う、王道を掲げている。
防御力は高めに設定されているが動きが鈍く、モーションの性能もイマイチな為『1』の時点ですでに最弱のグループに属していた。『猛将伝』においてはそれまで同じく最弱の部類だったお市、政宗らにも水をあけられてしまい最弱キャラ筆頭候補になってしまった。『2』でもモーションの弱点は大して補われず、特殊タイプになったので手数もますます減ってしまった。
武器:木刀(二刀流)(『2』からは、陣太刀と二丁拳銃に変更)
『1』では小柄な少年の姿で登場。『2』では青年の姿で活躍している。一人称は「わし」で、「馬鹿め!」がキメ台詞。『1』のシナリオはほとんど史実を考慮しない、様々な戦場に乱入して天下を目指すというもの。『2』では史実に沿って豊臣、徳川に従属している時期が主に描かれる。
キャラクターの性能としては、『1』では攻撃力は低め、ウリの独眼竜ビームは実用性ゼロ、そしてモーションも隙だらけとあって最弱候補の一角だった。しかし、『猛将伝』では特殊アイテム「陰流之私」のモーションの隙を補うバグ的な効果と、成長限界突破、チャージ攻撃のモーションをキャンセルできる技能「逃げ水」のおかげでようやく中の下くらいという評価は得た。
『1』で手にしていた木刀は普通の形ではなく船をこぐ櫂の形をしていた。二刀流、そして櫂の木刀といえばどちらも宮本武蔵の記号である。おそらく時代が離れ過ぎていて一作目から出すには不安要素の大きかった武蔵の代わりとして政宗がこのようなキャラになったのであろう。史実では真田幸村と同じ永禄10年(西暦1567年)生まれの彼が他のキャラよりかなり幼く作られているのも、武蔵がだいぶ後の時代の人間である事(はっきりしないが天正10~12年、西暦で言うと1582~1584年の生まれとされる)の影響と思われる。その武蔵が正式に登場となった『2』では武器が変更され、モーションは全く違うものとなった。
武器:暗器
妖艶なムード、そして狂気に富んだ言動が特徴的。父・道三に「うつけならば信長を討て」と懐刀を渡されたというエピソードを元に、愛する信長の命は自分の物、生かすのも殺すのも自分だとして戦場に赴く。『1』の濃姫自身のシナリオでは最終的に信長を殺す事は無いが、他のキャラのシナリオ内では明智軍に寝返る事はある。『2』では信長の敵になることは無いが、お市や蘭丸に嫉妬心や対抗心をあらわにする外伝ステージが登場した。暗器使いであり、袖に隠した爪や爆弾で攻撃するが、通常攻撃は蹴り技が主体である。
武器:鎖鎌
非常に寡黙な男で、たまに口を開いても短い言葉であることが多い。その性格付けは『2』でより強められた。『1』では幸村やくのいちのライバル的存在としての役割や、徳川軍の為に様々な戦場で活躍するので慶次や孫市同様に出番が多い。『2』の外伝では風魔小太郎と組んでいることもある。
『1』では武器の属性によって無双奥義の性能が大きく変化したが、『2』では衝撃波を発射するものに固定された。特殊技の分身は後追いで動くねねの分身と違う展開をするが、レベル3時の無双奥義ではねねと同じ分身をする。
武器:二又矛
『1』では織田軍としての出番が多かったが、『2』では上杉軍での活躍が主。『1』においては位置付け、実際の性能ともに最強キャラとしてデザインされている。戦好きで強い相手を求めているので様々なステージに顔を出してくる。ゲーム中の台詞やエンディングムービーの題名に、漫画『花の慶次-雲のかなたに-』の影響が色濃く見受けられる。
『猛将伝』以降は最強キャラの位置づけを違うキャラに移される。
武器:太刀
基本的に本シリーズでは男性キャラの声は男性声優があてているが蘭丸のみ例外となっており、討ち取られて倒れる際も女性用のモーションが使われた。キャラ性能は他のキャラに比べると低めで、チャージ攻撃が非常に遅い。光秀との親密な関係が強調されていた『1』のシナリオは史実とかなり異なった上にユーザー受けも大して良く無かったためか『2』になると位置付けを大幅に変更され、従来のイメージに近い信長の小姓として描かれる。なおそれらの変更と同時に『2』では正式なPCから模擬演武モードのみのキャラに格下げともなっているが、小谷城や本能寺では専用の台詞イベントやミッションが用意されている。

『戦国無双』NPC(ノンプレイヤーキャラ)

武器:槍
お市の夫としてNPCで登場。戦国の美女であるお市に合わせてか、長政の外見は現代的な基準で美男子としてデザインされており、長い兜から除く金髪が非常に印象的である。肩の部分は肌が露出しているのだが、色合いの関係もあってかあまり目立たない。武器属性は紅蓮。
武器:槍
狸と言われることを考慮してか、本当に狸のような顔をしている。NPCではあるものの、幸村のエンディングムービーでの言葉は非常に印象的である。『1』製作時、彼と秀吉、そして武蔵も使用キャラの候補に上がっていたが没になってしまったという。武器属性は閃光。
武器:槍?
雑賀孫市の章のみに登場し、ムービーには出演しない。半減した体力を御仏の力で全快させるイベントがあり、それを見た孫市に「人間離れしている」と言われる場面も。槍を持ってはいるが、敵兵と交戦する機会は普通にプレイしていて殆ど無い。背中に装着しているチャクラムらしき物が印象的である。

『戦国無双 猛将伝』追加PC

武器:長弓
父に強く憧れている描写をされている。純情でなかなか直情的な性格だが、戦いの中で自身の内面について思い悩む。真田信之の妻であるがゲームでの信之の出番は少なく、稲姫と会話する場面も全く無い。『猛将伝』ではくのいちとライバル関係になるが、戦いを重ね、エンディングでは友人関係となった。その時のくのいちの言動が稲姫を好いているかの様なものであり、いわゆる昨今流行った「百合」的な描写がなされた。『2』ではその路線が推し進められたものか稲姫自身が女性に対して少し興味を持っているような言動を見せる。
戦場では刃のついや弓を振り回して敵に攻撃する。矢を放つときも早撃ちやまとめ撃ちで少し離れた敵にも攻撃が可能。
武器:刀・鞠
貴族趣味で有名なこともあって、外見も平安貴族的なデザインとなっている。口調も「まろは~~でおじゃる」と公家言葉で話す。『1』では高慢、嫌味、かつ無能な人物として描かれていたが、『猛将伝』では無垢で純粋、騙され易いお人よしなキャラ付けになっている。シナリオの方は武田信玄に騙されて利用されるか、上杉謙信に憧れてそのままついて行くかで分岐する。元々は、蹴鞠や和歌が得意というのは息子の氏真の特徴である。この『猛将伝』で使用キャラに昇格したが、関ヶ原の戦いをメインとしている『2』では再びNPCに格下げとなった。
チャージ攻撃時はどこからともなく取り出した蹴鞠で攻撃する。
武器:三節棍
NPCであった『1』の頃は“金に汚くて小ずるい猿男”という印象が強かったが(特に墨俣一夜城完成デモでのよろこび舞は猿っぽさが際立っている)、使用キャラ入りした『猛将伝』では秀吉の出世や雑賀孫市との友情を描く事に重きがおかれ、だいぶ違うキャラに変貌しユーザーを驚かせた。
さらに『2』では羽柴姓から豊臣姓になり(ただし他のキャラのシナリオにおいての出番では、ステージによっては「羽柴秀吉」名で登場する)声優まで変わっている。シナリオは山崎の戦い以降がメインとなっており、「皆が笑って暮らせる世の中」を目指す。模擬演舞で姉川や金ヶ崎をプレイすると孫市との台詞イベントがある。身長設定は155センチ。
モーションは身軽で隙も少なく、三節棍を振り回しての攻撃範囲は大きい。その反面で攻撃力が低い為、手数で補っていく必要がある。
武器:豪槍
史実通り三河武士として家康の為に戦う姿が描かれる。ゲーム的には慶次に匹敵する最強クラスのキャラとしてデザインされているが、実性能ではモーションに隙があり最強とは行かなかった(『2』ではその欠点が無くなり最強の名に恥じない性能となった)。合戦の場で一度も傷を負ったことが無いと伝えられるのを取り入れてか特に防御力が高く、敵として登場するとオーラを纏っている(ハイパー化)ことも多いのでかなり手ごわい。なお、『1』においてEDIT武将用の武器として彼の使用する名槍「蜻蛉切」が使用されており、その兼ね合いで彼の武器には「蜻蛉切」の名を持つものはない。

『戦国無双2』追加PC

武器:西洋槍
『1』の時点からNPCとしては存在していたが『2』になり使用可能キャラの一人となった(と同時に声優も変更された)。金髪頭は相変わらずで、ムービーでは兜を外している場面が他のキャラよりも多い。朝倉と織田の間に揺れる中、市への愛と信義を貫く姿が描かれた。終盤の「夢」の描写は曖昧にされているので、シナリオの前半が夢なのか後半が夢なのかはよくわかっていない。スタッフもユーザーの想像に任せるとコメントしており、ファンの間でも分かれるところである。
西洋槍を振り回しての攻撃範囲は広く、激しいスピードで敵をついたりと手数も多い。
武器:鉄扇
不器用で自分本位に見られる性格だが、兼続や幸村などとの交流で義に目覚めていく。大一大万大吉と言う言葉を掲げる。ねね曰く、「生きにくい子」。扇を武器としC1でビームを放って戦う姿は真・三國無双シリーズの諸葛亮や司馬懿を彷彿とさせる。地雷の罠を仕掛ける特殊技を持っている。この地雷だが、『2』の敵武将はコンピューターならではの瞬間的な反応でこちらの攻撃をかわすことが多く、三成の地雷は特に回避されやすい部類である。
左近のシナリオでは彼のことを非常に信頼している描写が多い。
武器:斬馬刀
デザインコンセプトはちょい悪オヤジ。初めは筒井家家臣。後に牢人となるが、石田三成が出した条件をのみ、石田三成に仕える。
当人のエンディングでは、三成とかなり親しみを持って接している。武田信玄シナリオでは武田軍に属するが、これは島左近が関ヶ原の合戦に望む際に、『若い頃武田軍に属して家康軍と戦い、破っている経験が有る。徳川軍に勝つのは難しくない」といった内容の談話をした事を参考にしていると思われる。大和にこの人ありと言われた戦術家。使用キャラとしては広い攻撃範囲と敵のガードを崩す特殊技が強力。
武器:大槌
博打と戦好きな性格として描かれている。甥の豊久とのやりとりがしばしばあり、島津の次代を託している節がある。ムービーには薩摩に伝わる示現流独特の掛け声「チェスト」を叫ぶシーンがある。誾千代とは歳も性別も違うが互いに認めあうライバルとなる。
偶然なのか『第3次スーパーロボット大戦α』に登場するバラン・ドバンというキャラと外見が酷似している(発売は『第3次スーパーロボット大戦α』の方が先であるため、仮に偶然でないとした場合はコーエー側が真似たことになる。なおバラン・ドバンは史実上の島津義弘をモデルとしたキャラである)。
武器:雷剣
立花家当主という部分を拡大解釈し、跡継ぎとして男のように育てられた男装の麗人となった。殆どの台詞において、一人称を「立花」としており、個人というよりは立花家の人間として話しているように見える。彼女のシナリオは父・立花道雪や夫・立花宗茂の逸話や活躍を吸収したものとなっており、宗茂は出番どころか、名前すら出てこない。立花家の生き残りとして島津を宿敵と見ているが、肩を並べるようになってから互いに認め合うようになった。三成同様にプライドが高く素直でない人間だが、救援時やねねに説教された後は素直な態度をとっている。デザインの初期稿ではワルキューレのような外見であったらしい。
戦場では父・道雪から受け継いだ刀で戦う。刀身は雷を帯びており電撃を放つことが出来るが、これは道雪が雷に打たれ半身不随になったというエピソードからきていると思われる。
  • 徳川家康(声優:中田譲治)
武器:筒槍
長政同様『1』でNPCだったが『2』で使用キャラに。なお『1』では狸のような顔だったが、『2』では渋い中年風の顔にモデルが変更されている。といっても、体型は丸く無双乱舞の締めでは腹を叩くモーションなので狸親父の雰囲気は健在である。「天下泰平」を掲げており、台詞の端々にその言葉が登場する。槍大筒は砲弾発射はもちろん、レーザー光線で敵を攻撃したり、火炎放射も可能である。大きな砲弾を数多く発射するが、とても槍大筒の中に装填されているようには見えない。
武器:護符・宝剣
台詞の端々に「義」という言葉が登場し、「愛」が隠れてしまっているが、背中の部分に大きく「愛」の一文字が書かれている。演説めいた語りで「義」を説き、登場ステージでは解説役としても熱弁をふるっている。石田三成・真田幸村とは仲の良い友。幸村編の大阪の陣では和解して味方になってくれるが、武蔵編の場合は江戸城で心中さながらに放火をする。護符やビームを飛ばしての多段攻撃が強力。
武器:飛刀
史実によれば、我が子を産むことはなかったが加藤清正や福島正則、石田三成、小早川秀秋などを息子のように可愛がったとされ、そこから肝っ玉母さん的な性格設定となっている。それに反してデザインは若く、太腿を大きく露出した衣装で非常に健康的な色気を放っている。
忍術の心得があるとされ、武器の飛刀は2本1組である事や投げつけるとブーメランのように戻って来る事など、『2』でいなくなったくのいちの苦無とほぼ同じ物と言って良く、モーションもある程度くのいちから引き継いでいる(とはいえ半分以上はねね固有の新しいもので、特に無双奥義は全く違う攻撃になっている)。チャージ攻撃では飛刀を投げて攻撃する。分身の術や変化の術などでかなり遊べるキャラクター。彼女の外伝は、随所に突っ込み所と笑い所が散りばめられている。
武器:篭手(打撃・忍術)
まるで人間では無いかのような描写をされており、肌の色からして常人とは異なる。混沌を好み、様々な戦場に登場して天下が安定するのを邪魔しようとする。そのため、正確な味方がいない。恐らく性質は忍者。小太郎自身のシナリオは完全なifとなっており、全体的に史実寄りの描写が増えた『2』においては異質な存在である。
エンディングでは自分に付き合わせた家康に天下を譲り、何処かへと消えてしまう。その時に家康が歴史を改竄して風魔の記録は残さないように言っているのが印象深い。阿国でプレイすると「神さん」ではないかと言われる台詞イベントがある(小太郎は否定している)。PSP版では猛将タイプの汎用武将として登場している。
分身の特殊技は持ってないが、レベル3の無双奥義時にはねねと同じ分身をする。
武器:双剣
様々な戦いを通じ人を活かす剣を追い求める姿が描かれている。シナリオでは関ヶ原から始まり、そこで小次郎との因縁が出来る。その後、京で秀頼を守ることとなって幸村と出会う。これが縁で秀頼と幸村に請われて大坂の陣では西軍として参加することとなる。巌流島での決闘はムービーとなっている。『2』における最強候補の一角と言える高い性能を持つ。『1』の時点で出す予定はあったのだが没になったとスタッフにコメントされている。忠勝と同じかそれ以上にユーザーから登場が望まれた人物(ただ、普通の捉え方をするなら武蔵は戦国時代の人間ではなく、それゆえ戦国という言葉を冠したこのゲームには相応しくないとする声も少なからずあった)。余談だが、なぜか関ヶ原で東軍になるといつも宮本武蔵は最初から西軍にいて、西軍に味方するといない。

『戦国無双2』追加NPC

武器:長刀
人を斬ることに楽しみ、快感をおぼえている。武蔵と戦ったことで、以降彼との対決に固執していく。いくつかの戦場に乱入してくるが武蔵のシナリオでの出番が主であるので、他の武将で遭遇することは少ない。モーションは汎用の刀を持った武将と同じで、本来使用可能なキャラではないがねねで変身することにより前作のEDIT武将と同じような感覚で操作できる。ただし小次郎は他の一般武将よりも動きが速く、愛刀・物干竿を意識してか持っている刀の刀身も長い。
武器:槍
正確には『1』の頃からNPCとしてずっといるがここに分類する。織田軍の武将として多くの戦場に登場する。史実では長政を亡くしたお市を後に妻としたが、ゲームではその結婚の描写はでてこない。可哀相なことに阿国には「いまいち」と言われてしまっている。モーションは汎用の槍を持った武将と同じで、本来使用可能なキャラではないがねねで変身することにより前作のEDIT武将と同じような感覚で操作できる。無限城で護衛武将として使えるようになった時に、お市に「こき使ってやってください。」と言われている。

『戦国無双2』降格NPC

  • 石川五右衛門(声優:江川央生)
  • 今川義元(声優:河内孝博)
  • くのいち(声優:永島由子)
それぞれの項目でも書いたが、この三人は双六モードでイベントで登場するのみとなった。
  • 阿国(声優:山崎和佳奈)
  • 森蘭丸(声優:進藤尚美)
それぞれの項目でも書いたが、この二人は模擬演武モードでのみ操作が可能なキャラになった。

その他のキャラ(五十音順)

浅井軍の足を引っ張る役回り。味方の時はさっさと撤退するが、敵の時は突撃してくることも多い。
今川軍家臣で史実では最後まで今川家に従った忠臣である。義元の小牧・長久手でのムービーで義元の言動に呆れ果てている武将は泰朝だと思われる。同じその義元が上杉謙信についていき武将として成長する姿に対しては誉めるという場面も存在する。
今川義元の嫡子だが、義元からも心配されるほどの軟弱者。『1』の長久手の戦いでは小牧を守るが半蔵曰く「守りにもならん」。ちなみに義元の項目でも触れたが実際に蹴鞠と和歌に秀でた才があったとされるのはこの氏真の方である。
血縁上は謙信の甥にあたる人物。養子となり後に上杉家を継いだ。あまり笑わない無口な人物だったと史実において言われているように、本作の景勝の台詞も言葉数の少ない雰囲気になっているが、兼続に向ける信頼は伝わってくる。
『1』で大阪の陣に登場。幸村の兄である真田信之が徳川方に属しているためか幸村を全く信用しておらず、門を開門しなかったり秀頼ご出馬の約束を勝手に反故にしたりしてしまう。
政宗の側近で伊達軍随一の軍師。設定資料集のシナリオ集によると『1』の政宗の章のムービーで政宗を諌めているのは小十郎である。
正則とは仲が良いが三成とは仲が悪い。秀吉やねねのことを非常に恐れているのが外伝シナリオでよくわかる。武蔵のシナリオでは秀頼を守って欲しいと頼む。
豊臣軍の天才軍師だが野心旺盛であり『1』では子の長政とともに天下取りをするために撤退する場面もある。『2』では彼に関するミッションも多少ある。
通常、関ヶ原の戦いでは西軍を裏切るが秀吉やねねの外伝では裏切らず、彼等に尻尾を振っている。特にねねのことはかなり恐れている様子である。
真田昌幸の子で幸村の兄。幸村が信之と対峙した場合、『1』でも『2』でも台詞イベントがある。『2』では忠勝も信之を撃破した後に見所があると発言する。後に稲姫の夫となる人物である。何かと関係する人間は多いのだがこのゲームでは扱いが軽く、非常に登場するシナリオが少ない上に妻である稲姫との会話シーンすら全くないと散々である。
主に上田城の合戦で活躍し、水計で徳川軍を脅かす。信之や幸村の父でもある。稲姫のシナリオにも登場し、舅と嫁で信之・稲姫夫婦の居城、沼田城(構造は上田城と同じ)で争うこととなる。
  • さや
師匠の娘。『1』ではEDIT武将作成時のサポート役、『2』ではよろず屋で売り子をしている。
  • 師匠
『1』で作成中のEDIT武将を鍛え上げる道場の主。白髪に白い髭をしており、腕試しなどにも顔を出す。厳格だが少しお茶目な性格。
義弘の弟、家久の子であり義弘の甥。義弘のムービーにちょくちょく登場し「島津の次代を担うのはお前だ」と言われる。義弘を尊敬している。
島津家当主で義弘の兄でもあり島津4兄弟の長兄。九州征伐や義弘のシナリオでは義弘と共に島津軍を指揮する。なかなかの軍略家。
信玄の子で信玄死後に武田家当主となる。主に長篠の戦いで登場。短気かつ単純な人物であり左近曰く「頭に血が上りやすい御仁」。状況を顧みない行動を取ったり指示をしたりする。
島左近が始めに仕えていた大和の大名、筒井家当主。左近の最初のムービーに登場している。この人がことわざ『洞ヶ峠で決めこむ』を作った人である。史実では左近は順慶の養子、筒井定次が当主になったときに牢人したと思われる。
家康の子で江戸の陣や大阪の陣などで登場。総大将になることもあるが基本的にやられ役。家康の大坂の陣では秀忠を守らなければならない。
  • 毒鬼丸
EDIT武将の兄弟子に当たる飛忍。無限城・改にも登場した。
『1』では大野治長の言いなりになり、くのいちに尻を叩かれる軟弱者であったが、『2』では武蔵との出会いを通じて自分は一人ではないと知る。
清正と同じく三成と対立する。秀吉やねねのことを非常に恐れているのが外伝シナリオでよくわかる。
氏政の嫡子で小田原城戦で氏政と一緒に城を守っている。父、氏政に便乗している部分もある。
北条家当主で配下に小太郎がいる。腹黒い性格で色々な戦で登場しどさくさに紛れて北条家の天下を狙っている。
家康の側近中の側近で家康のムービーにも登場している。武蔵のシナリオ「京洛動乱」では秀頼暗殺計画の黒幕である。
初めは織田家臣、次いで柴田家臣となる。『1』では慶次の上杉寝返りを止めようとする。『2』では主君の勝家と親友の秀吉の間で心を動かされる。
政宗の母の兄であり政宗の叔父だが仲は悪い。主に長谷堂の戦いに登場し普段は仲の悪い政宗とともに上杉軍を追撃する。
蘭丸の父。宇佐山包囲網で浅井軍に倒される役目。これによって蘭丸は浅井・朝倉を父の仇とし、復讐に燃えることとなる。
政宗の叔父。上杉征伐や長谷堂の戦いで先鋒として登場する。史実では長谷堂の戦いで最上軍の援軍として登場するのは政宗ではなく政景が政宗の総大将代行として登場する。
真・三國無双シリーズからのゲストキャラ。流石に無双演舞モードとは関係が無く、『1』では無限城・奈落の地下30階で、『猛将伝』では仕合や練武館などに登場してくる。強さは三國無双同様かなり強い。ちなみに呂布の着ている衣装は真・三國無双3でのものであり、モーションもそのままである。

激・戦国無双に登場する軍団

  • 東方武士団
    信玄が戦乱を鎮めようと呼びかけて集まった武田・上杉・伊達・今川の同盟。所属する武将は武田信玄、真田幸村、くのいち、上杉謙信、伊達政宗、今川義元。一旦、武田軍と、信玄に不満を持つ謙信・政宗に分裂してしまう(義元は謙信達を気にして追いかけていく)。
  • 織田軍
    信長を頂点とした軍団。織田夫婦、光秀・蘭丸、秀吉、お市にシナリオが分岐する。お市のシナリオでは長政のノリつっこみが観れる。
  • 徳川軍
    家康の下で本多忠勝、稲姫、服部半蔵が活躍する。一旦、東方武士団と協調するが、結局は争う事に。
  • 西方武士団
    慶次・孫市を中心に阿国と五右衛門が加わった軍団。天下平定後、孫市が出奔するシナリオがある。

外部リンク