1945年の映画

1945年の映画（1945ねんのえいが）では、1945年（昭和20年）の映画分野の動向についてまとめる。

出来事

世界

• ロベルト・ロッセリーニの『無防備都市』が制作され、映画においてネオレアリズモが始まった。

日本

• 3月10日 - 東京大空襲で映画館45館が消失する。
• 8月15日 - 日本全国で映画館は僅か850館しか残っていなかった。終戦後1週間は上映する映画も無かったので休館となった。
• 9月22日 - 日本映画界の代表、城戸四郎・森岩雄・菊池寛などが日本放送協会の6階に呼ばれ、GHQ情報頒布（はんぷ）部（IDS、のちの民間情報教育局CIE）からチャンバラ映画禁止などの映画製作の方針が通達された。邦画代表者の反対意見は受け入れられなかった。

周年

• 創業50周年
  • 松竹

日本の映画興行

• 入場料金（大人）
  • 95銭 → 1円50銭（東京の邦画封切館）

各国ランキング

アメリカ興行収入ランキング

1945年アメリカ興行収入トップ10

順位	題名	スタジオ	興行収入
1.	母と娘	Hallmark	$16,000,000
2.	聖メリイの鐘	RKO	$8,000,000
3.	哀愁の湖	20世紀FOX	$5,505,000
4.	白い恐怖	ユナイテッド・アーティスツ	$4,971,000
5.	錨を上げて	MGM	$4,779,000
6.	愛の決断	MGM	$4,567,000
7.	Week-End at the Waldorf	MGM	$4,366,000
8.	Thrill of a Romance	MGM	$4,338,000
9.	失われた週末	パラマウント	$4,300,000
10.	サラトガ本線	ワーナー・ブラザース	$4,250,000

出典: Box Office Report - Revenue Database - 1945 - ウェイバックマシン（2009年7月13日アーカイブ分）

日本公開映画

詳細は「1945年の日本公開映画」を参照

受賞

• 第18回アカデミー賞
  • 作品賞 - 『失われた週末』（パラマウント映画）
  • 監督賞 - ビリー・ワイルダー（『失われた週末』）
  • 主演男優賞 - レイ・ミランド（『失われた週末』）
  • 主演女優賞 - ジョーン・クロフォード（『ミルドレッド・ピアース』）

• 第3回ゴールデングローブ賞
  • 作品賞 - 『失われた週末』
  • 主演女優賞 - イングリッド・バーグマン（『聖メリーの鐘』）
  • 主演男優賞 - レイ・ミランド（『失われた週末』）
  • 監督賞 - ビリー・ワイルダー（『失われた週末』）

• 第11回ニューヨーク映画批評家協会賞 - 『失われた週末』

• ヴェネツィア国際映画祭 - ※開催されず

• キネマ旬報ベストテン - ※選出されず

誕生

• 1月3日 - ヴィクトリア・プリンシパル、アメリカ合衆国の女優
• 1月28日 - マルト・ケラー、スイスの女優
• 5月31日 - ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、ドイツの映画監督
• 8月14日 - ヴィム・ヴェンダース、ドイツの映画監督
• 9月21日 - ジェリー・ブラッカイマー、アメリカ合衆国の映画プロデューサー
• 10月29日 - 小栗康平、日本の映画監督
• 12月1日 - 富司純子、日本の女優

死去

• 3月10日 - 吉村操 日本の映画監督（* 1905年）
• 7月13日 - アラ・ナジモヴァ　ロシアの女優（*1879年）
• 8月6日 - 白井戦太郎 日本の映画監督（* 1906年?）
• 8月16日 - 丸山定夫 日本の俳優（* 1901年）
• 8月19日 - 葛城文子 日本の女優（* 1878年）
• 8月21日 - 園井恵子 日本の女優（* 1913年）
• 9月18日 - 島津保次郎 日本の映画監督（* 1897年）

参考文献

• 岡田晋『日本映画の歴史』三一書房、1957年。doi:10.11501/2482905。全国書誌番号:57005045。