三温糖
表示
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a3/Production_of_sugar.png/300px-Production_of_sugar.png)
三温糖(さんおんとう)は、遠心分離した糖液をさらに繰り返し煮詰めて結晶として取り出した日本特有の砂糖[1][2]。加熱によりカラメル色(黄褐色)を呈しているが上白糖などの白い砂糖と同じ精製糖の一種である[1][3]。
製法
砂糖の製造工程では、糖液の遠心分離により、まず上白糖やグラニュー糖などが結晶として取り出される[1]。しかし、遠心分離後の残った糖液にも糖分は残されており、これを結晶として取り出すために再加熱を繰り返してできたものが三温糖である[1]。この結晶させる度に再三再四、糖蜜を加熱していることが「三温」という名の由来になっている。一部の製品では上白糖にカラメル色素を添加したものがある。
特徴
三温糖には特有の風味があり上白糖より甘みが強く感じられ、風味を生かすため煮物などに使われることが多い[3]。
三温糖については「他の砂糖に比べてミネラルが豊富で身体に良い」と思われがちである。確かに上白糖やグラニュー糖と比べた場合、三温糖の方がカリウムやナトリウム、カルシウムなどを多く含むが、砂糖の使用量を考えれば微々たるものであり、三温糖の方が身体に良い、というほどの差は存在しない。ちなみに黒砂糖は三温糖の約100倍のカリウムを含むが、糖分の含有量はそれを遥かに上回るため、ミネラル摂取を目的として常食することは避けるべきである。
赤砂糖
「赤糖」も参照
なお砂糖を精製する前の粗糖を用いて作ったもので、カソナード(赤砂糖)、きび砂糖(きびさとう)などの名称を付けられているものは、成分に糖蜜を含む事から三温糖とは別種のものである。これらも「三温糖」と名付けられて流通している物もあるため混同されやすいが、食品の原材料名に「糖蜜」「原料糖」「粗糖」と記載されてあるかどうかで見分けることができる。