ビジュアル80

株式会社ビジュアル80（ビジュアルエイティ）は、かつて1980年代から1990年代前半にかけてアニメーション作品の企画・制作を行っていた日本の企業である。

概要

1980年に土田プロダクションとの共同制作という形で『おじゃまんが山田くん』より元請を開始。翌1981年には初の単独作品である『名犬ジョリィ』を開始し、それに前後する形で『家族ロビンソン漂流記ふしぎな島のフローネ』より移ってきた日本アニメーションのスタッフが多数移籍・参加。

1983年の『子鹿物語』より金子満率いる製作会社のエムケイが企画したアニメに参加することが増え、翌1984年以降はエムケイが企画したアメリカ向けのアニメ『ポール・ポジション』を手掛けたことにより海外との合作作品の仕事が増え、1989年以降はオランダの製作会社テレスクリーン（英語版）及び同社と業務提携していた日本の制作会社テレ・イメージと共同で制作する事例が増加した。

1990年7月、「アニメーション事業者協会」が発足され、ビジュアル80が一事業者として参加^[1]。同年には『楽しいムーミン一家』を制作し、映画制作の準備も進行。1992年に映画2作品が同時期に公開するも、バブル崩壊の影響もあり翌1993年に倒産。

その後はビジュアル80に身を寄せていた宮下勇治が有限会社ノーサイドを設立するなど、スタッフが分散された。

2021年現在も本社が入居していたビルにはビジュアル80の看板が残された状態となっている^[2]。

開始年	放送期間	タイトル	備考
1980年	9月28日 - 1982年10月10日	おじゃまんが山田くん	土田プロダクションとの共同制作
1981年	4月7日 - 1982年6月22日	名犬ジョリィ
1983年	11月8日 - 1985年1月29日	子鹿物語
1984年	3月20日	小さな恋のものがたりチッチとサリー初恋の四季
1984年	9月15日 - 12月8日^{[注 1]}	ポール・ポジション	DICエンターテイメント、エムケイとの共同制作^[3]
1986年	9月13日 - 1988年12月10日	Kissyfur	日米合作作品、国内未放送、ノンクレジット^[4]
1987年	9月21日 - 12月18日^{[注 2]}	スパイラルゾーン	ムーク、AKOMと共同制作、日米韓合作^[5]
1988年	3月22日 - 1991年3月6日	にこにこぷん
1989年	4月3日 - 1990年3月29日	小さなアヒルの大きな愛の物語あひるのクワック	テレスクリーン（英語版）、テレイメージとの共同制作日蘭西独仏合作
1989年	- 1990年	Star Street	テレスクリーン、テレイメージとの共同制作^[6] 日米蘭合作
1990年	4月12日 - 1991年10月3日	楽しいムーミン一家	テレスクリーン、テレイメージとの共同制作日芬蘭合作
1992年	3月30日 - 9月25日	ヨーヨーの猫つまみ	テレスクリーン、テレイメージとの共同制作
1992年	10月15日 - 1993年9月9日	カリメロ (第2作)	制作元請：テレスクリーン

公開年	タイトル	備考
1992年	走れメロス
1992年	楽しいムーミン一家ムーミン谷の彗星	テレスクリーンとの共同制作

制作協力名義で元請けを手掛けている作品を除く。

年	タイトル	制作元請	備考
1986年	マシンロボクロノスの大逆襲	葦プロダクション	- 1987年、動画/作画協力
1993年	しましまとらのしまじろう	スタジオ旗艦	仕上

年	タイトル	制作元請	備考
1989年	RIDING BEAN	アートミック、AIC	仕上
1994年	B.B.フィッシュ	プロダクションI.G	仕上