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古川町 (川崎市)

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日本 > 神奈川県 > 川崎市 > 幸区 > 古川町
古川町
古川町の位置(川崎市内)
古川町
古川町
古川町の位置
古川町の位置(神奈川県内)
古川町
古川町
古川町 (神奈川県)
北緯35度32分49.48秒 東経139度40分56.01秒 / 北緯35.5470778度 東経139.6822250度 / 35.5470778; 139.6822250
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県
市町村 川崎市
幸区
町名制定 1951年昭和26年)4月
面積
 • 合計 0.150834903 km2
人口
2022年(令和4年)6月30日現在)[2]
 • 合計 3,206人
 • 密度 21,000人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
212-0025[3]
市外局番 044(川崎MA[4]
ナンバープレート 川崎

古川町(ふるかわまち)は、神奈川県川崎市幸区町名[5]。丁目の設定がない単独町名。住居表示は施行されていない[6]。面積は15.08 ha[1]

地理

幸区のほぼ中央に位置し[7]多摩川のもと自然堤防に沿って湾曲している[8]が、全体に平坦な地形である[7]。一帯は住宅地となっている[5]

古川町は北東端で下平間小向西町と、東端で戸手本町と、南西端から西端にかけて塚越と接する。これらの町域はすべて幸区に属しており、古川町は区境・市境には接していない。

地価

住宅地の地価は2022年令和4年)1月1日時点の公示地価によれば古川町42-2の地点で317,000円/m²となっている[9]

歴史

江戸時代

当地が開発されたのがいつであるかは不明であるが、江戸時代初期にはすでに「古川村」の名が見られる[10]。なお、多摩川を挟んで対岸の荏原郡にも古川村があり、区別のために「戸手古川」と呼ばれたという[10]

古川村は江戸時代の初めには天領であったが、1717年享保2年)に徳川家継(有章院殿)の御霊屋料として増上寺へ寄進された[10]村高は、正保年間の『武蔵田園簿』、『元禄郷帳』、『天保郷帳』、幕末の『旧高旧領取調帳』を通じて793斗あまりであった[10]1694年(元禄7年)以降、川崎宿大助郷が課されたが、増上寺領となった後は免除された[5]

もともと土地が旧河道であり、水田は深い泥田となっていた[5]。用水としては二ヶ領用水から分流した大師河原用水を用いていた[5]が、1771年明和8年)には古川村・戸手村など4か村と、下流側の大師河原村など3か村の間で水争いが起こっている[11]。副業としての栽培が行われたほか、幕末には織機荷車なども作られていた[10]

明治以降

明治維新以降、当地は神奈川県に属し、行政上は古川村→御幸村川崎市というように推移していった。20世紀初頭には二ヶ領用水の水で製氷が行われた[10]一方、梨の栽培は病害により衰退し、さらには養蚕やその他の果樹栽培も大正末期までには徐々に行われなくなり、水田中心の農地となっていった。

戦前までは江戸時代とほとんど変わらず戸数が15戸程度であったが[11]、戦時中には軍需産業の従業員宿舎が作られていき、戦後に耕地整理が完了し、古川町が成立して以降、急激に宅地化が進行していった[5]

地名の由来

多摩川の昔の流路に当たることから[10]

沿革

世帯数と人口

2022年(令和4年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[2]

町丁 世帯数 人口
古川町 1,533世帯 3,209人

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

1995年(平成7年) 3,068人 [13]
2000年(平成12年) 3,008人 [14]
2005年(平成17年) 2,798人 [15]
2010年(平成22年) 2,658人 [16]
2015年(平成27年) 3,253人 [17]
2020年(令和2年) 3,248人 [18]

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

1995年(平成7年) 1,348世帯 [13]
2000年(平成12年) 1,325世帯 [14]
2005年(平成17年) 1,302世帯 [15]
2010年(平成22年) 1,304世帯 [16]
2015年(平成27年) 1,480世帯 [17]
2020年(令和2年) 1,461世帯 [18]

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年1月時点)[19][20]

番地 小学校 中学校
全域 川崎市立古川小学校 川崎市立塚越中学校

事業所

2016年(平成28年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[21]

町丁 事業所数 従業員数
古川町 57事業所 702人

施設

その他

日本郵便

警察

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[23]

番・番地等 警察署 交番・駐在所
全域 幸警察署 下平間交番

関連項目

脚注

  1. ^ a b 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”. 川崎市 (2018年5月22日). 2021年12月12日閲覧。
  2. ^ a b 令和4年町丁別世帯数・人口 6月30日現在” (XLS). 川崎市 (2022年7月25日). 2022年7月25日閲覧。 “令和4年町丁別世帯数・人口 6月末日現在
  3. ^ a b 古川町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』、p.778。
  6. ^ 区別町名一覧表(幸区)”. 川崎市 (2011年11月17日). 2012年10月17日閲覧。
  7. ^ a b 川崎の町名』、p.104。
  8. ^ 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』、p.1084。
  9. ^ 土地総合情報システム”. 国土交通省. 2022年7月9日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h 川崎地名辞典(上)』、p.141。
  11. ^ a b 川崎の町名』、p.105。
  12. ^ a b 川崎地名辞典(上)』、p.142。
  13. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  15. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  16. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  17. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  18. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  19. ^ 幸区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2015年4月1日). 2022年1月30日閲覧。
  20. ^ 幸区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2015年9月8日). 2022年1月30日閲覧。
  21. ^ 平成28年経済センサス-活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  22. ^ 郵便番号簿 2020年度版” (PDF). 日本郵便. 2021年8月7日閲覧。
  23. ^ 交番ご案内”. 幸警察署. 2022年1月30日閲覧。

参考文献

  • 『川崎の町名』日本地名研究所 編、川崎市、1995年。 
  • 『川崎地名辞典(上)』日本地名研究所 編、川崎市、2004年。 
  • 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年。