シン・仮面ライダー
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シン・仮面ライダー | |
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Shin Kamen Rider | |
監督 | 庵野秀明 |
脚本 | 庵野秀明 |
原作 | 石ノ森章太郎 |
製作 |
小出大樹 和田倉和利 |
製作総指揮 | 白倉伸一郎 |
出演者 |
池松壮亮 浜辺美波 柄本佑 塚本晋也 手塚とおる 松尾スズキ |
音楽 | 岩崎琢 |
制作会社 |
東映 シネバザール[1] |
製作会社 | 「シン・仮面ライダー」製作委員会 |
配給 | 東映[2] |
公開 | 2023年3月(予定)[2] |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | 仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル |
『シン・仮面ライダー』(シン・かめんライダー)は、2023年3月公開予定[3]の仮面ライダー映画作品[4]。監督・脚本は庵野秀明。仮面ライダー生誕50周年企画作品[5]のひとつ。庵野が監督を務める実写作品としては、『シン・ゴジラ』(2016年公開、総監督)以来の作品でもある[2]。
制作
本作品の制作は、東映の子会社であるティ・ジョイがアニメーション映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012年)を配給したことに際し、当時東映からティ・ジョイに出向していた紀伊宗之プロデューサー[6]が、同作品の総監督も務めていた庵野と密な関係を構築したことにより、本作品の制作発表から遡ること6年前の2016年1月に庵野から最初の企画メモを渡されたことから始まる[7][8]。その後、2018年2月7日に本作品の企画案が白倉と紀伊に渡された[8]。公開時期は当初、仮面ライダー生誕50周年に当たる2021年を目指して準備を進めていたが、コロナ禍による影響で上映作品の玉突き現象が発生し、余裕を持って2023年公開にすることに決められた[9]。
制作発表は、「仮面ライダー生誕50周年企画発表会見」と題され、かつて『仮面ライダー』の第1話が放送された日時である4月3日の19時30分より、丸の内TOEIにて行われた[9][10]。この日は生誕50周年企画の発表として、『仮面ライダーW』の後日譚を描く漫画『風都探偵』のアニメ化、『仮面ライダーBLACK』のリブート作品となる『仮面ライダーBLACK SUN』と併せ、最後の目玉として本作品の制作が発表された[11][12]。会見中には、庵野が構成を担当した『仮面ライダー』のメモリアル映像が公開されたほか、彼の企画による『仮面ライダー』の出版企画の検討を開始していることも発表された[13][12]。
この制作発表当時、東映の取締役かつテレビ第二営業部長であった白倉伸一郎は、制作発表の会見にて「全人類に向かって放つ作品になる。まだ確定はしていないが、全世界同時公開を目指している」と述べている[13][9]。
2021年9月30日に行われた『シン・仮面ライダー対庵野秀明展』合同記者会見では、初公開となるプロモーション映像2種にて、本作品に登場する仮面ライダーやサイクロン号、蜘蛛男などのビジュアルが初めて披露されたほか、主演ならびにヒロイン、そしてデザイン担当スタッフも併せて発表された[14]。同会見には出演が発表された池松壮亮や浜辺美波のほか、監督・脚本の庵野も登壇。前述のプロモーション映像2種の演出意図の差異に触れつつ、「(『仮面ライダー』を)当時観ていた人たちのノスタルジーと、現代の若者が楽しめるものを融合したものを目指したい」と語っており、会見の締めには「僕が観たかったライダーを作るのではなく、僕と同じ世代に「こういうライダーも良いよね」と思ってもらえる、そしていろんな世代に楽しんでもらえる作品にしたい」と、本作品の制作に対する意気込みを述べている[15]。
撮影は小河内ダムなど『仮面ライダー』でも使用されたロケ地などでも行われている[16]。
2021年10月3日に撮影が開始され[17]、2022年の1月末に本作品の撮影は一段落したという[8]。
プロモーション
2021年
4月3日、「仮面ライダー生誕50周年企画発表会見」にて、本作品の制作を発表。同時に前田真宏が描いたイメージ画も解禁された[2][12]。また、公開された特報は4月4日から全国の映画館で上映される。同日には庵野秀明が構成した『生誕50周年 仮面ライダー メモリアル映像』が配信された[18]。
8月15日、公式Twitterにて準備稿の表紙が公開された[1]。
9月30日、『シン・仮面ライダー対庵野秀明展』合同記者会見にて、キャラクターの新ビジュアル、プロモーション映像、出演者などが公開された[14]。
10月10日、一文字隼人の誕生日に合わせ、前田が描いた本作品に登場する仮面ライダー第2号のイメージ画が公開された[19]。
2022年
1月1日、『仮面ライダー』第40話の放送日から50年後の同日に合わせ、一文字隼人 / 仮面ライダー第2号 役を柄本佑が演じることが発表された[20]。また、それと同時に仮面ライダーと仮面ライダー第2号が並び立つビジュアルが公開された[20]。
3月18日、『仮面ライダー対ショッカー』の公開日から50年後の同日に合わせ、本作品に登場する秘密結社SHOCKERの情報が発表された[21]。また、同日から4月1日まで東京・丸の内TOEIの外壁にてSHOCKERの大型エンブレムが掲出された[21]。
5月13日、全国の映画館やYouTubeにて特報映像の第2弾が公開。これに合わせて塚本晋也ら追加キャスト・スタッフ、ティザーポスタービジュアルも新たに発表された[22][23][24]。
公開
2023年3月に公開予定である[25]。
キャスト
スタッフ
- 原作 - 石ノ森章太郎
- 脚本・監督 - 庵野秀明
- エグゼクティブプロデューサー - 白倉伸一郎
- 企画・プロデュース - 紀伊宗之
- プロデューサー - 小出大樹、和田倉和利
- ラインプロデューサー - 森徹
- アソシエイトプロデューサー - 川島正規
- デザイン - 出渕裕、前田真宏[注釈 1]、山下いくと[注釈 2]、庵野秀明[注釈 3]
- 音楽 - 岩崎琢[23]
- 衣裳デザイン - 柘植伊佐夫
- 准監督 - 尾上克郎
- 副監督 - 轟木一騎
- 配給 - 東映
- 制作 - 東映、シネバザール
- 製作 - 「シン・仮面ライダー」製作委員会
関連作品
漫画
本作を題材とした漫画『真の安らぎはこの世になく -シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE-』が、2022年12月22日発売の『週刊ヤングジャンプ』(集英社)2023年4・5合併号より連載されている[28]。漫画ではオリジナルストーリーを展開[28]。クレジットは原作:石ノ森章太郎、映画『シン・仮面ライダー』脚本:庵野秀明、監修:八手三郎、漫画脚本:山田胡瓜、作画:藤村緋二[28][29]。
登場人物(真の安らぎは)
- 緑川イチロー
- 主人公。10歳。
- 緑川弘
- イチローの父親。神経科学専門の研究者。
- 緑川硝子
- イチローの母親。優しい母親だったが、通り魔に刺され亡くなる。
- 外世界観測用自立型人工知能ケイ
- SHOCKERの人型人工知能。原典は『ロボット刑事』のK。
- イワン
- 緑川弘をSHOCKERに勧誘した科学者。名前の由来は『仮面ライダー』の死神博士の本名であるイワン・タワノビッチで、キャラクターのモデルは死神博士役の天本英世から。
- 「サソリ」
- SHOCKER女性構成員の改造人間。
- 「クモ」
- 蜘蛛の仮面を被ったSHOCKER構成員である改造人間。
- 「アイ」
- 綾小路
- クラーク
- SHOCKERのフロント軍事企業、FAUSTの幹部。自身の身体にも機械化改造を施している。イチローと緑川教授を拉致するがクモに倒される。
ゲーム
- 『SD シン・仮面ライダー 乱舞』
- 2023年3月23日発売のNintendo Switch、PC(Steam)用ソフト、ベルトスクロール/ハックアンドスラッシュのアクションゲーム[30]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2021年8月15日). "本日8/15は 最初の #仮面ライダー、#本郷猛 の誕生日です。 『#シン・仮面ライダー 』の準備稿が上がりました。 感染防止に努めつつ、粛々と撮影準備中です。 御期待ください。". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ a b c d “「シン・仮面ライダー」2023年3月公開で発表!”. 石森プロ (2021年4月9日). 2021年8月17日閲覧。
- ^ 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2021年4月3日). "祝「 #仮面ライダー」生誕50周年! 【重大発表 会見】をご視聴頂きありがとうございました! 『シン・仮面ライダー』は2023年3月公開予定です。 続報をご期待ください! t.co/ugTWdNjIxE #シン・仮面ライダー #KamenRider50th". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ “新作映画への参加に関するお知らせ”. 株式会社カラー (2021年4月3日). 2021年4月4日閲覧。
- ^ “『シン・仮面ライダー』公式サイト”. 『シン・仮面ライダー』公式サイト. 2021年4月4日閲覧。
- ^ 月刊ニュータイプ 第37巻6号. 株式会社KADOKAWA. (2021年5月10日). pp. 54、55
- ^ “庵野秀明監督による『シン・仮面ライダー』2023年公開決定! 生誕50周年に、当時視聴者だった制作陣「受けた恩を返していく」”. WEBザテレビジョン. KADOKAWA. p. 2 (2021年4月6日). 2022年12月5日閲覧。
- ^ a b c デザインワークス 2022, pp. 73–75, 「『シン・ウルトラマン』手記 庵野秀明」
- ^ a b c “『シン・仮面ライダー』企画の経緯・制作状況は?庵野秀明の企画メモから6年”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ). (2021年4月3日) 2021年4月4日閲覧。
- ^ “庵野秀明が監督・脚本!「シン・仮面ライダー」製作決定”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2021年4月3日) 2021年4月4日閲覧。
- ^ a b c “仮面ライダー生誕50周年で新作続々発表、東映・白倉伸一郎「全人類に放つ」”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2021年4月3日) 2021年4月4日閲覧。
- ^ a b “脚本・監督 庵野秀明「シン・仮面ライダー」2023年3月公開”. AV Watch (インプレス). (2021年4月3日) 2021年4月4日閲覧。
- ^ a b c d “シン・仮面ライダー:蜘蛛男が登場! デザインに出渕裕、前田真宏、山下いくと 庵野秀明監督「バッタと蜘蛛が出ます」”. MANTANWEB (MANTAN). (2021年9月30日) 2021年9月30日閲覧。
- ^ “『シン・仮面ライダー』メインキャストが語る庵野秀明の新ライダー』”. アニメージュプラス (徳間書店). (2021年10月1日) 2021年10月2日閲覧。
- ^ 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2022年4月1日). "本日2022年4月1日は、仮面ライダー(新1号)が初めて登場した「仮面ライダー」第53話放送から50年となります。 『 #シン・仮面ライダー 』では「仮面ライダー」ゆかりの地での撮影も行いました。 (写真はプレロケハン時のものです) 御期待ください。 #小河内ダム 撮影 #庵野秀明". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2022年10月3日). "昨年10/3に『 #シン・仮面ライダー 』は撮入いたしました。本日でちょうど1年になります。 御期待ください。". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ “仮面ライダー50周年飾る庵野秀明監督「シン・仮面ライダー」23年3月公開”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2021年4月3日) 2021年4月2日閲覧。
- ^ “シン・仮面ライダー:「仮面ライダー第2号」登場 イメージビジュアル公開”. MANTANWEB (MANTAN). (2021年10月10日) 2021年10月10日閲覧。
- ^ a b “「シン・仮面ライダー」秘密結社SHOCKERのエンブレムやマスクデザインが解禁”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2022年3月18日) 2022年3月19日閲覧。
- ^ 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2022年5月13日). "本日より劇場にて『 #シン・仮面ライダー 』の特報映像が上映されております。 WEBでは以下よりご覧いただけます。 t.co/iwEv4F54gM #手塚とおる さん、#塚本晋也 さん、 #松尾スズキ さんが本作にご出演されます。 #池松壮亮 #浜辺美波 #柄本佑 #庵野秀明 監督 御期待ください。". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ a b 『シン・仮面ライダー』【公式】 [@Shin_KR] (2022年5月13日). "なお、音楽はこの特報のために制作されたオリジナルとなっており、本作の音楽を担当する「R.O.D -READ OR DIE-」や「ヨルムンガンド」で知られる #岩崎琢 さんが手掛けられました。 今後も御期待ください。". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ a b c d "「シン・仮面ライダー」特報解禁!塚本晋也、手塚とおる、松尾スズキも出演". 映画ナタリー. ナターシャ. 2022年5月13日. 2022年5月13日閲覧。
- ^ “「シン・仮面ライダー」庵野秀明監督が35年前に旧1号をコスプレしていた!当時16歳のなべやかんと撮影”. よろず〜ニュース (神戸新聞社). (2021年11月19日) 2022年12月5日閲覧。
- ^ a b c (株)カラー 2号機 [@khara_inc2] (2021年10月1日). "👉オリジナルと同じマスクの色を使いつつ、プロダクトデザイン感を加えつつ、今の形になる。50年続くシリーズでの新たな模索は、原点回帰しかなかったという結論。 ライダーのデザインは、マスク、グローブ、ブーツが前田真宏。ベルトが山下いくと。胸部と背部が庵野秀明と、共作になってます。👉👉". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ (株)カラー 2号機 [@khara_inc2] (2021年10月1日). "サイクロン号、常用サイクロン号のデザインは、山下いくと。 デザイン画の一部や形状確認用3Dプリント出力模型は #国立新美術館 の #庵野秀明展 に展示中。 @annohideakiten なお、サイクロン号は、昨日の記者会見後にスタジオに戻され、撮影用にアレコレと修正中。 #シン・仮面ライダー". X(旧Twitter)より2022年12月5日閲覧。
- ^ a b c “「シン・仮面ライダー」山田胡瓜×藤村緋二がオリジナルストーリーで描く新連載がYJで”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年12月22日) 2022年12月22日閲覧。
- ^ 「シン・仮面ライダー」最大の敵“SHOCKER”を描くオリジナル漫画が「週刊ヤングジャンプ」にて連載決定(2022年12月14日)
- ^ 『SD シン・仮面ライダー 乱舞』がSwitch、PCで3月23日に発売決定。映画『シン・仮面ライダー』を題材とした ベルトスクロール/ハックアンドスラッシュアクションゲームファミ通.com 2023年1月12日
参考文献
- 『シン・ウルトラマン デザインワークス』監修 庵野秀明、株式会社カラー、2022年5月13日。ISBN 978-4-905033-28-8。