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線形探索

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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探索 > 線形探索

線型探索(せんけいたんさく、: linear search, sequential search)は、検索アルゴリズムの一つ。 リスト配列に入ったデータに対する検索を行うにあたって、 先頭から順に比較を行い、それが見つかれば終了する。

個のデータから個のデータを検索する場合、時間計算量は 、空間計算量は である。

「馬鹿サーチ」とも呼ばれるものの、データ数が少ない場合は優秀なアルゴリズムだと謂える。プログラミング言語の予約語探索などでは、理論的にはハッシュ法のほうが早いが、全体の効率を考えると、あまり影響はない。

アルゴリズムの流れ

下のような7個のデータを持つリストがある。このときに今要素1がどこにあるか、検索したい。

10 7 12 6 1 4 3

線形探索では、

  • 最初の要素である10を見る。
  • 10は1ではないので、次の要素7を見る。
  • 7は1ではないので、次の要素12を見る。
  • 12は1ではないので、次の要素6を見る。
  • 6は1ではないので、次の要素1を見る。1を見つけることができた。

最悪のケースは、このリストの場合、要素3を見つけるときで、7個のデータ全てを見ないと、見つけることができない。

プログラム例

Common Lisp

(defun linear-search (list x)
  (dolist (e list)
    (when (equal e x)
      (return-from linear-search T))) ;found
  NIL) ;not found

F#

// For basic sequence:
let find value (vs: seq<_>) =
  use e = vs.GetEnumerator()
  let rec ifind index =
    if e.MoveNext() then
      if e.Current = value then Some index else ifind (index + 1)
    else None
  ifind 0

// For list:
let find2 value vl =
  let rec ifind2 index vl =
    if List.isEmpty vl then None
    else if (List.head vl) = value then Some index
    else ifind2 (index + 1) (List.tail vl)
  ifind2 0 vl

C

/* for integer array: */
int
find(
    int array[],
    int array_size,
    int value)
{
    int i;
    for (i = 0; i < array_size; ++i)
    {
        if (array[i] == value) { return i; }
    }
    return -1;
}

関連項目