日本アイスホッケーリーグ
日本アイスホッケーリーグ
- 1966年から2004年まで存在した日本のアイスホッケー大会。
- 2005年から始まった日本のアイスホッケー地域リーグ。現在はJアイス・ノース・ディビジョン、Jアイス・ウエスト・ディビジョン、Jアイス・イースト・ディビジョン、Jアイス・セントラル・ディビジョン、Jアイス・サウス・ディビジョン、Jアイス・ノースイースト・ディビジョン、および各ディビジョンの優勝チームによるJアイス・プレーオフが行われている。Jアイス・リーグを参照。
本項では1.について詳述する。
日本アイスホッケーリーグ | |
---|---|
競技 | アイスホッケー |
創立 | 1966 |
参加チーム | 5 (1966-1974) 6 (1974-2002) 5 (2002-2003) 4 (2003-2004) |
国 | 日本 |
最終年 | 2004年 |
最終優勝 | コクド東京 |
日本アイスホッケーリーグ(Japan Ice Hockey League)は、1966年から2004年まで存在した日本のアイスホッケー大会である。
概要
1966年(昭和41年)に5チーム(西武鉄道、王子製紙、古河電工、岩倉組、福徳相互銀行)でスタートした。日本の全国規模の社会人スポーツリーグではプロ野球、サッカーに次いで3番目、ウィンタースポーツとしては初のリーグ戦だった。
1972年(昭和47年)に福徳相互銀行が廃部になったが、西武鉄道を分割し国土計画(後のコクド)を設立し、チーム数を維持した。1974年(昭和49年)に十條製紙(後の日本製紙)が加盟し、6チーム体制となる。1979年に岩倉組が廃部となるが、雪印がチームをそのまま引継いだ。
リーグ戦開始当初は5チームによる2-3回総当り(年度による)で行われたが、その後リーグのレベルアップを図るため1981年シーズンから6回総当りに変更したが、優勝チームが圧倒的な強さを見せ付ける傾向からリーグ戦の終盤の試合の質を落とす懸念を考慮し、1990年からプレーオフ(ポストシーズン)制度(すべて5戦3勝制)をスタートさせる。これは6回戦総当りのリーグ戦を予選リーグとし、その上位3チームで争う仕組み。原則として1位は決勝戦へ、2位と3位は準決勝を争って決勝進出チームを決める。ただし3位のチームは1位のチームからみて勝ち点10以上の差が付いた場合にはプレーオフ出場資格を失い、1位と2位による決勝戦のみ行うというものだった。
さらに1994-95年シーズンと1995-96年シーズンの2回は2ステージ制を導入。6回総当りを前期・後期各3回に分け行い、それぞれのステージ1位のチームが決勝戦(5戦3勝制)を戦う。(同じチームが1位となった場合はそのチームの優勝)
1996-97年シーズン以後再び1シーズン制に戻し、プレーオフも上位4チームに出場枠を変更。1位と4位、2位と3位が準決勝を行い、その勝者同士で決勝戦を行う仕組みにした。
1999年(平成11年)には古河電工が廃部となるが、クラブチーム、HC日光アイスバックスを設立し、チームを引き継いだ。2001年(平成13年)には、前年の2000年(平成12年)に集団食中毒事件を起こした雪印が廃部となるが、クラブチーム、札幌ポラリスがチームを引き継いだ。しかし、その札幌ポラリスも運営資金不足などを理由に、わずか1年で休部となり、2002年シーズンは28年ぶりに5チームでのリーグとなる。
さらに2003年(平成15年)に西武鉄道が廃部となり、コクドに一本化されチーム数は4チームとなった。リーグ戦はこれに伴って1シーズン制+決勝トーナメントの方式から8年ぶりに2シーズン制(8回総当りを前・後期各4回ずつに区切る。各ステージの1位チーム同士で5戦3勝制のプレーオフを行う。ただし、同一チームが1位となった場合についてはそのチームの年間優勝となり決勝戦は行わない)に変更された。このシーズンは、フジテレビで放送された「月9ドラマ プライド」の影響で観客動員数が一時的に増加したが、ドラマのクライマックスと重なる3月に予定していたプレーオフがコクドが前後期とも1位となったため開催されなかったこともあり、短期的な現象に終わった。
2003〜2004年シーズンからは日本リーグとは別に韓国のチーム、ハルラ・ウィニアを加えた5チーム(4回総当たり)で「アジアリーグアイスホッケー」を開催した。北米2カ国(アメリカ合衆国とカナダ)をまたぐNHLを範にとり、アジア各国の強豪チームを集結させた大会を目指しており、2004〜2005年シーズンからアジアリーグに3チームが新規加盟し規模が拡大されたことにより日本リーグは休止となった。
16年ぶりの日本リーグ復活へ
アジアリーグにおいてはレギュラーシーズンの開催中に、通常の総当たりにプラスして日本勢による「グループゲーム」を開催した年度があり、2005-06・2006-07・2007-08・2018-19年度は全チームとの4回総当たり+日本の4チーム内での2回総当たり(実質6回総当たり)を実施した。
2017-2018年シーズンは平昌オリンピック開催に伴い、アジアリーグアイスホッケーのシーズン終了が早まったため、王子、日本製紙、日光、東北の日本勢4チームで、リーグ戦とは別大会のカップ戦扱いでアジアリーグジャパンカップを開催し、王子イーグルスが優勝した。
2018-2019年シーズン終盤、アジアリーグアイスホッケーの日本製紙クレインズ廃部と韓国High1チームの脱退に端を発し、日本所属3チームとクレインズ受け入れ先チーム、さらに新規参入チームなどで構成する日本リーグの復活が示唆されている。[1]しかし、アジアリーグ主催者は現段階で日本勢のアジアリーグ撤退については否定的な見解を示している[2]。
しかしながら、2020年からの新型コロナウィルスの全世界的な蔓延により、2020-21年度のアジアリーグでは、日本以外の近隣諸国からの参戦が見送られ、2003-04シーズン以来17年ぶりとなる日本勢5チームのみによる1部リーグ「アジアリーグ・ジャパンカップ」として開催された[3]。2021-22年度もアジア近隣諸国の防疫体制の問題から、近隣諸国のチームの参加は見送り[4]となり、前年に引き続いて日本の5チームによる1部リーグ「ジャパンカップ」[5]として開催される。
歴代優勝チーム
年度 | 優勝チーム |
---|---|
1966-67 | 岩倉組 (1) |
1967-68 | 岩倉組 (2) |
1968-69 | 王子製紙 (1) |
1969-70 | 王子製紙 (2) |
1970-71 | 西武鉄道 (1) |
1971-72 | 西武鉄道 (2) |
1972-73 | 西武鉄道 (3) |
1973-74 | 王子製紙 (3) |
1974-75 | 国土計画 (1) |
1975-76 | 西武鉄道 (4) |
1976-77 | 西武鉄道 (5) |
1977-78 | 国土計画 (2) |
1978-79 | 西武鉄道 (6) |
1979-80 | 王子製紙 (4) |
1980-81 | 西武鉄道 (7) |
1981-82 | 王子製紙 (5) |
1982-83 | 王子製紙 (6) |
1983-84 | 王子製紙 (7) |
1984-85 | 王子製紙 (8) |
1985-86 | 国土計画 (3) |
1986-87 | 王子製紙 (9) |
1987-88 | 王子製紙 (10) |
1988-89 | 国土計画 (4) |
1989-90 | 王子製紙 (11) |
1990-91 | 王子製紙 (12) |
1991-92 | 国土計画 (5) |
1992-93 | コクド (6) |
1993-94 | 新王子製紙 (13) |
1994-95 | コクド (7) |
1995-96 | 西武鉄道 (8) |
1996-97 | 西武鉄道 (9) |
1997-98 | コクド (8) |
1998-99 | コクド (9) |
1999-00 | 西武鉄道 (10) |
2000-01 | コクド (10) |
2001-02 | コクド (11) |
2002-03 | コクド (12) |
2003-04 | コクド (13) |
脚注
- ^ 日本勢、アジアリーグ脱退へ=来季国内リーグ復活か-アイスホッケー
- ^ アジアリーグに関する一部報道について チェアマン小林より
- ^ 『アジアリーグジャパンカップ2020』(プレスリリース)アジアリーグアイスホッケー 。2020年10月11日閲覧。
- ^ アジアリーグアイスホッケー 3カ国による2021-2022シーズンについて
- ^ アジアリーグアイスホッケージャパンカップ2021開催概要およびスケジュール
- Greenaway, Chris tokyoessentials.com.
- Japan Ice Hockey League archives
- Japan Ice Hockey archives