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* 第7回[[日本大学芸術学部・大学院芸術学研究科#日藝賞|日藝賞]]受賞
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* 右の太ももに「[[バナナ]]」、左肩に「[[オバケのQ太郎]]」の[[入れ墨|タトゥー]]を掘っている<ref name="withnews20160103">{{cite news|title = タトゥー禁止?〈3〉 刺青の歴史脈々 吉本ばなな「臨機応変に」 |url = http://withnews.jp/article/f0160103000qq000000000000000W0110401qq000012873A|publisher = [[withnews]]|date = 2016年1月3日| accessdate = 2016年1月3日}}</ref>。
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* 明治大学政治経済学部教授で文学者のマーク・ピーターセンは「もし吉本の小説が英訳されてアメリカで出版されたら、吉本のペンネームはそのまま使えるか?」という問いに対して「一般のアメリカ人の場合、いきなり"Banana Yoshimoto"と言われても、多分それを名前として受けとめる心の準備は、ほとんどの人にできていないのではないかと思う」と話しており、それについて「ファースト・ネームは、いうまでもなくわざわざ選んで付けるものである。ペンネームの一部だとしても、作るときには一応『ファースト・ネーム感覚』といったものが働く。もし私が自分の日本語のペンネームとして『マーク・ピーターセン』の代わりに、例えば『ピーターセン・焼肉』などにしても、それはペンネームにも何にもならない。ただわけが分からないだけであろう。"Banana Yoshimoto"は、そういうものである」と解説している<ref>マーク・ピーターセン『続 日本人の英語』 (1990年、岩波書店) p131-132</ref>。


== 出典 ==
== 出典 ==

2017年7月6日 (木) 19:30時点における版

吉本 ばなな
(よしもと ばなな)
誕生 吉本 真秀子(よしもと まほこ)
(1964-07-24) 1964年7月24日(60歳)
日本の旗 日本東京都文京区
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
教育 学士
最終学歴 日本大学芸術学部
活動期間 1987年-
主題 小説
代表作キッチン』(1987年)
TUGUMI』(1989年)
アムリタ』(1994年)
不倫と南米』(2000年)
主な受賞歴 海燕新人文学賞(1987年)
泉鏡花文学賞(1988年)
芸術選奨新人賞(1989年)
山本周五郎賞(1989年)
紫式部文学賞(1995年)
ドゥマゴ文学賞(2000年)
デビュー作 『キッチン』
パートナー あり(ただし事実婚)
子供 長男
親族 吉本隆明(父)
ハルノ宵子(姉)
公式サイト 吉本ばなな公式サイト
ウィキポータル 文学
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吉本 ばなな(本名:吉本 真秀子〈よしもと まほこ〉、旧筆名:よしもと ばなな2003年から2015年まで)、1964年7月24日 - )は、日本小説家

来歴・人物について

東京都文京区出身。父は批評家詩人吉本隆明。姉は漫画家ハルノ宵子。姉が絵がうまかったことから「それなら私は文章だ」と思い、五歳くらいから作家になろうと考えていた[1]

文京区立汐見小学校、文京区立第八中学校、東京都立板橋高等学校卒業[2]。1987年3月、日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞[3]。同年9月14日、第6回海燕新人文学賞の選考会が開かれ「キッチン」が受賞する(村上政彦の「純愛」も同時受賞)。「キッチン」が『海燕』1987年11月号に掲載され商業誌デビュー。1988年1月30日、初の単行本『キッチン』が刊行される。1989年3月20日、『TUGUMI』が中央公論社より刊行される[4]

『TUGUMI』は1989年年間ベストセラーの総合1位を、『キッチン』は同年間ベストセラーの総合2位を記録した[5]

生涯追求する大きなモチーフとして「死」を何度も取り上げている[1]。テーマとしてこの世の神秘全般を扱っており、予知夢などがよく作品に描かれる。自分にそういった能力はないが、周囲に超能力を持つ人がたくさんいるという[1]

ホメオパシーの愛好者[6]前世の記憶があると述べている[7]

好きな作家はウィリアム・S・バロウズアイザック・シンガートルーマン・カポーティ[1]

TVゲームが好きで、中でもゲームクリエイターの飯野賢治にはファンレターを送っている[8]

略歴

作品一覧

小説

  • キッチン』 福武書店、1988/01/30 のち文庫、角川文庫、新潮文庫
  • うたかたサンクチュアリ』 福武書店、1988/08/05 のち文庫、角川文庫、新潮文庫
  • 哀しい予感』 角川書店、1988/12/15 のち文庫、幻冬舎文庫
  • TUGUMI』 中央公論社、1989/03/20 のち文庫
  • 白河夜船』 福武書店、1989/07/15 のち文庫、角川文庫、新潮文庫
  • N・P』 角川書店、1990/12/25 のち文庫
  • 『とかげ』 新潮社、1993/04/20 のち文庫
  • 『アムリタ』 福武書店、1994/01/12 のち角川文庫、新潮文庫
  • 『マリカの永い夜・バリ夢日記』 幻冬舎、1994/03/27 のち『マリカのソファー』文庫
  • 『ハチ公の最後の恋人』 メタローグ、1994/10/15 のち新装版が1996年中央公論社
  • 『SLY』 幻冬舎、1996/04/09 のち文庫
  • 『ハネムーン』 中央公論社、1997/12/07 のち文庫
  • 『ハードボイルド/ハードラック』 ロッキング・オン、1999 のち幻冬舎文庫
  • 『オカルト』(吉本ばなな自選選集 1) 新潮社、2000
  • 『ラブ』(吉本ばなな自選選集 2) 新潮社、2000
  • 『デス』(吉本ばなな自選選集 3) 新潮社、2001
  • 『ライフ』(吉本ばなな自選選集 4) 新潮社、2001
  • 『体は全部知っている』 文藝春秋、2000 のち文庫
  • 『不倫と南米 世界の旅3』 幻冬舎、2000 のち文庫
  • 『ひな菊の人生』 ロッキング・オン 2000 のち幻冬舎文庫
  • 『王国 その1 アンドロメダ・ハイツ』 新潮社、2002 のち文庫
  • 『虹』 幻冬舎、2002 のち文庫
  • アルゼンチンババア奈良美智絵・写真 ロッキング・オン、2002 のち幻冬舎文庫
  • 『ハゴロモ』 新潮社、2003 のち文庫
  • 『ムーンライト・シャドウ』 マイケル・エメリック訳 朝日出版社、2003
  • 『デッドエンドの思い出』 文藝春秋、2003 のち文庫
  • 『なんくるない』 新潮社、2004 のち文庫
  • 『High and dry (はつ恋)』 文藝春秋、2004 のち文庫
  • 海のふた』 ロッキング・オン、2004 のち中公文庫
  • 『王国 その2 痛み、失われたものの影、そして魔法』 新潮社、2004 のち文庫
  • 『王国 その3 ひみつの花園』 新潮社、2005 のち文庫
  • 『みずうみ』 フォイル、2005 のち新潮文庫
  • 『イルカ』 文藝春秋、2006 のち文庫
  • 『ひとかげ』 幻冬舎、2006 のち文庫
  • 『チエちゃんと私』 ロッキング・オン、2007 のち文春文庫
  • 『まぼろしハワイ』 幻冬舎、2007 のち文庫
  • 『サウスポイント』 中央公論新社、2008 のち文庫
  • 『彼女について』 文藝春秋、2008 のち文庫
  • 『もしもし下北沢』 毎日新聞社、2010 のち幻冬舎文庫
  • 『どんぐり姉妹』 新潮社、2010
  • 『アナザー・ワールド 王国 その4』 新潮社、2010
  • 『ジュージュー』 文藝春秋、2011
  • 『スウィート・ヒアアフター』 幻冬舎、2011
  • 『さきちゃんたちの夜』 新潮社、2013
  • 『スナックちどり』 文藝春秋、2013
  • 『僕たち、恋愛しようか?』 マガジンハウス、2013
  • 『花のベッドでひるねして』 毎日新聞社、2013/11/27
  • 『鳥たち』 集英社、2014/10/24
  • 『サーカスナイト』 幻冬舎、2015/01/22
  • 『ふなふな船橋』 朝日新聞出版、2015/10/07
  • 『イヤシノウタ』 新潮社、2016/4/27

随筆

  • 『パイナツプリン』 角川書店、1989/09/30 のち文庫
  • 『Songs from Banana note』 スイッチ・コーポレーション 扶桑社、1991
  • 『日々のこと』 学習研究社、1991 のち幻冬舎文庫
  • 『ばななのばなな』 メタローグ 1994
  • 『夢について』 幻冬舎、1994 のち文庫
  • 『B級BANANA 吉本ばなな読本』 福武文庫 1995 のち角川文庫
  • 『パイナップルヘッド』 幻冬舎 1995 のち文庫
  • 『ばななブレイク』 幻冬舎 2000 のち文庫
  • 『YOSHIMOTOBANANA.COM』 幻冬舎 2002
  • 『よしもとばななドットコム見参!』 新潮文庫 2002
  • 『バナタイム』 マガジンハウス 2002 のち幻冬舎文庫
  • 『怒りそしてミルクチャンの日々』 幻冬舎 2002
  • 『ミルクチャンのような日々、そして妊娠?!』 新潮文庫
  • 『日々の考え』 リトルモア 2003
  • 『子供ができました』 新潮文庫 2003
  • 『こんにちわ!赤ちゃん』 新潮文庫 2004
  • 『赤ちゃんのいる日々』 新潮文庫 2004
  • 『さようなら、ラブ子』 新潮文庫 2005
  • 『引っこしはつらいよ』 新潮文庫 2005
  • 『美女に囲まれ』 新潮文庫 2005
  • 『なんくるなく、ない 沖縄(ちょっとだけ奄美)旅の日記ほか』 新潮文庫 2006
  • 『人生の旅をゆく』 日本放送出版協会 2006
  • 『ついてない日々のおもしろみ』 新潮文庫 2007
  • 『ベリーショーツ 54のスマイル短編』 東京糸井重里事務所 2007
  • 『愛しの陽子さん』 新潮文庫 2007
  • 『なにもかも二倍』 新潮文庫 2008
  • 『ごはんのことばかり100話とちょっと』 朝日新聞出版 2009
  • 『すぐそこのたからもの』 文化出版局、2011
  • 『ゆめみるハワイ』 世界文化社、2012
  • 『人生の旅をゆく 2』 NHK出版、2012
  • 『すばらしい日々』 幻冬舎、2013/10/24
  • 『小さな幸せ46こ』 中央公論新社、2015/03/10

共著

ムック

  • 『本日の、ばなな』 新潮文庫、2001/07/30

オーディオブック

動画配信

映画化された作品

外国語訳

英語

  • Kitchen キッチン Megan Backus
  • Goodbye Tsugumi Michael Emmerich
  • N.P. Ann Sherif 1994
  • Lizard とかげ Ann Sherif 1995
  • Amrita アムリタ Russel F. Wasden
  • Asleep 白河夜船 Michael Emmerich 2001
  • Hardboiled and Hard Luck ハードボイルド/ハードラック Michael Emmerich 2006
  • The Lake みずうみ Michael Emmerich (2012)
  • Argentine Hag アルゼンチンババア

フランス語

  • Kitchen Dominique Palme et Kyôkô Satô
  • N. P Dominique Palmé et Kyôko Satô
  • Le Lézard とかげ Dominique Palmé et Kyôko Satô
  • Poupees Kokeshi
  • Le Dernier Jour Elizabeth Suetsugu
  • Dur, dur Dominique Palmé et Kyôko Satô

ドイツ語

  • Kitchen キッチン Giorgio Amitrano und Wolfgang E. Schlecht 1994
  • N. P Annelie Ortmanns-Suzuki 1995
  • Tsugumi. Roman. Annelie Ortmanns 1998
  • Dornröschenschlaf 白河夜船 Annelie Ortmanns und Gisela Ogasa 2001
  • Amrita アムリタ Annelie Ortmanns 2002
  • Sly Anita Brockmann 2004
  • Hard-boiled /Hard Luck: Zwei Erzählungen ハードボイルド/ハードラック Annelie Ortmanns 2005
  • Eidechse とかげ Anita Brockmann und Annelie Ortmanns 2007
  • Federkleid ハゴロモ Thomas Eggenberg 2009
  • Mein Körper weiß alles: Dreizehn Geschichten 体は全部知っている Annelie Ortmanns und Thomas Eggenberg 2011
  • Ihre Nacht Thomas Eggenberg 2012

イタリア語

  • Kitchen Giorgio Amitrano
  • Tsugumi A. G. Gerevini
  • Presagio Triste 哀しい予感 G. Amitrano
  • Sonno Profondo 白河夜船 G. Amitrano e A. G. Gerevini
  • Lucertola とかげ G. Amitrano
  • Amrita アムリタ G. Amitrano
  • Ricordi di un Vicolo Cieco デッドエンドの思い出 G. Amitrano
  • Chie-chan e io チエちゃんと私 G. Amitrano
  • La Piccola Ombra ひとかげ A. G. Gerevini
  • High & Dry. Primo Amore はつ恋 G. M. Follaco
  • L'abito di Piume ハゴロモ A. G. Gerevini
  • L'ultima Amante di Hachiko ハチ公の最後の恋人 A. G. Gerevini
  • La Luce che c'è Dentro le Persone
  • N. P. G. Amitrano
  • Honeymoon ハネムーン G. Amitrano
  • Arcobaleno 虹 A. G. Gerevini
  • H/H ハードボイルド/ハードラック G. Amitrano
  • Il Corpo Sa Tutto 体は何でも知っている G. Amitrano
  • Il Coperchio del Mare 海のふた A. G. Gerevini 2009
  • Un Viaggio Chiamato Vita 人生の旅をゆく G. M. Follaco 2010
  • Delfini イルカ A. G. Gerevini 2011
  • Moshi moshi もしもし下北沢 G. M. Follaco 2012

スペイン語

  • Kitchen
  • Tsugumi
  • Sueño profundo 白河夜船 2008
  • Recuerdos de un Callejon Sin Salida デッドエンドの思い出 2011

ベトナム語

  • Kitchen
  • Vĩnh Biệt Tugumi
  • Say Ngủ
  • N.P
  • Amrita
  • Thằn lằn

その他

  • 日本テレビ系列で、吉本の名前をもじったバラエティ「吉本ばかな」という番組があった。
  • 入籍はせず事実婚。相手が好きになったのであって、相手の家と結婚したいわけではない、と述べている。選択的夫婦別姓制度にも賛同する。
  • 第7回日藝賞受賞
  • 右の太ももに「バナナ」、左肩に「オバケのQ太郎」のタトゥーを掘っている[12]
  • 明治大学政治経済学部教授で文学者のマーク・ピーターセンは「もし吉本の小説が英訳されてアメリカで出版されたら、吉本のペンネームはそのまま使えるか?」という問いに対して「一般のアメリカ人の場合、いきなり"Banana Yoshimoto"と言われても、多分それを名前として受けとめる心の準備は、ほとんどの人にできていないのではないかと思う」と話しており、それについて「ファースト・ネームは、いうまでもなくわざわざ選んで付けるものである。ペンネームの一部だとしても、作るときには一応『ファースト・ネーム感覚』といったものが働く。もし私が自分の日本語のペンネームとして『マーク・ピーターセン』の代わりに、例えば『ピーターセン・焼肉』などにしても、それはペンネームにも何にもならない。ただわけが分からないだけであろう。"Banana Yoshimoto"は、そういうものである」と解説している[13]

出典

  1. ^ a b c d インタビューでよく聞かれる質問 公式サイト
  2. ^ 『現代女性作家読本 13 よしもとばなな』鼎書房、2011年6月30日、現代女性作家読本刊行会編、173頁。
  3. ^ 新潮ムック『本日の、吉本ばなな。』 『波』2001年7月号より新潮社公式サイト
  4. ^ TUGUMI つぐみ|単行本|中央公論新社
  5. ^ 1989年 ベストセラー10 (平成元年):【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】
  6. ^ 『Q健康って?』幻冬舎、2011
  7. ^ 『光のアカシャ・フィールド 超スピリチュアル次元の探求』ゲリー・ボーネルとの対談 徳間書店、2009
  8. ^ 『ゲームを変えた男・飯野賢治―E0事件の真相』(吉本からの「エネミー・ゼロ」の感想、pp.158)
  9. ^ 『現代女性作家読本 13 よしもとばなな』前掲書、175頁。
  10. ^ 安藤サクラ&井浦新が明かす、「白河夜船」の撮影は“爆弾のキャッチボール””. 映画ナタリー (2015年4月26日). 2015年5月1日閲覧。
  11. ^ 菊池亜希子がかき氷店の店主に、女たちのひと夏の交流を映した予告編届く”. 映画ナタリー (2015年4月22日). 2015年4月24日閲覧。
  12. ^ “タトゥー禁止?〈3〉 刺青の歴史脈々 吉本ばなな「臨機応変に」”. withnews. (2016年1月3日). http://withnews.jp/article/f0160103000qq000000000000000W0110401qq000012873A 2016年1月3日閲覧。 
  13. ^ マーク・ピーターセン『続 日本人の英語』 (1990年、岩波書店) p131-132

外部リンク