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漢字

色

部首: 色色 + 0 画
総画: 6画6
筆順 :

字源

会意。「爪」（上からの手）+「卩」（ひざまずいた人）、形の由来は不明^{[字源 1]}。一説に「印」（「抑」）の分化字^{[字源 2]}。仮借して「表情」を意味する漢語｛色 /*srək/｝に用いる。
- 『説文解字』では「人」+「卩」と分析されており、それにもとづいて人が重なって性交をしている様子と解釈する説があるが、金文の形を見ればわかるようにこれは誤った分析である。

金文	簡帛文字	簡牘文字	古文	小篆	流伝の古文字

春秋時代	戦国時代		《説文》（漢）		《六書通》（明）

↑ 林志強等評注『《文源》評注』中国社会科学出版社、2017年、184-185頁。
↑ 禤健聡「釈“□”併論“印”“卬”“色”諸字」『中山大学学報（社会科学版）』2014年第1期、74-79頁。
季旭昇撰『説文新証』芸文印書館、2014年、711-712頁。
金俊秀「色字上古声母考」『中国言語研究』第65輯韓国中国言語学会、2016年、1-31頁。

意義

男女間の情欲。
容姿の美しさ。
顔色、顔つき、表情。
- 子夏問孝、子曰色難、有事弟子服其勞、有酒食先生饌、曾是以爲孝乎（『論語・為政第二』）
  子夏孝を問ふ、子曰く「色難し、事有りて弟子其勞に服す、酒食有れば先生饌す、曾ち是を以ちて孝と爲すか。」
  子夏が孝とは何かを聞いた。先生が言った、「表情が難しいね、用事があって目下の者がそれを済ませたり、酒や食べ物を目上の者がまず食べること（を表情に出さずさりげなくやる）、こういうことを孝言うのかな。」
いろ、光の波長の違いにより生ずる視覚効果。

日本語

フリー百科事典ウィキペディアに「色」の記事があります。

発音

音読み :
- 呉音 : シキ
- 漢音 : ショク
訓読み : いろ

名詞

（いろ）可視光スペクトルに起因する視覚効果。
（いろ）顔色。表情。
（いろ）様子。
（いろ）はなやかさ。
（いろ）厚情。相手に得になること
（いろ）音や声の調子。
（いろ）異性のセックスアピール。色気。
（いろ　俗語）愛人。
（シキ） (仏教) 認識の対象となる物質的現象全て。五蘊（ごうん）の一つ。
- 感覚器官（眼・耳・鼻・舌・身・意）によって認識する対象（境）の一つ。対義語は「空」。サンスクリット語 rūpa の訳（ウィキペディア「色」、「三科」も参照）。
  
  色即是空
（シキ） (仏教) 視覚の対象。眼根（げんこん）によって見られる色彩と形象。六境および十二処の一つ。色境（しききょう）、色処（しきしょ）に同じ。サンスクリット語 rūpa の訳（ウィキペディア「三科」、「五位」も参照）。

接尾辞

（いろ）色彩の種類を表す。
（ショク）色彩の数を表す助数詞。
（ショク）傾向、様子、調子。
- 国際色豊かなイベント

熟語

中国語

色

ローマ字表記
- 普通話
  - ピンイン: sè (se4)　
  - ウェード式: se⁴
  - 注音符号: ㄙㄜˋ
- 広東語
  - イェール式: sik1
- 閩南語
  - POJ: sek
- 客家語
  - 白話字: set
- 呉語
  - ピンイン: seh4
- 中古音: srik
- 上古音: *srək

朝鮮語

色 *

ハングル: 색
音訓読み: 빛 색
- 文化観光部2000年式: saek
- マッキューン＝ライシャワー式: saek
- イェール式: sayk

名詞

いろ、色彩。
色事（いろごと）。
（仏教）色（シキ）

熟語: 朝鮮語

ベトナム語

色 *

ローマ字表記
- Quốc ngữ: sắc

名詞

いろ、色彩。

コード等

Unicode
- 16進: 8272 色
- 10進: 33394 色
JIS X 0208(-1978,1983,1990)
- JIS
  - 16進：3F27
- Shift JIS
  - 16進：9046
- 区点：1面31区7点
四角号碼 : 2771₇
倉頡入力法 : 弓日山 (NAU)

点字

漢点字 :
六点漢字 :

[1] 林志強等評注『《文源》評注』中国社会科学出版社、2017年、184-185頁。

[2] 禤健聡「釈“□”併論“印”“卬”“色”諸字」『中山大学学報（社会科学版）』2014年第1期、74-79頁。
季旭昇撰『説文新証』芸文印書館、2014年、711-712頁。
金俊秀「色字上古声母考」『中国言語研究』第65輯韓国中国言語学会、2016年、1-31頁。

[字源 1]

[字源 2]

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目次

漢字

字源

意義

日本語

発音

名詞

接尾辞

熟語

中国語

名詞

熟語

連語

朝鮮語

名詞

熟語: 朝鮮語

ベトナム語

名詞

コード等

点字

案内メニュー

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 *筆順 : [[image:{{PAGENAME}}-bw.png|350px]]
 ===字源===
+* [[会意文字|会意]]。「[[爪]]」（上からの手）+「[[卩]]」（ひざまずいた人）、形の由来は不明<ref group="字源">林志強等評注 『《文源》評注』 中国社会科学出版社、2017年、184-185頁。</ref>。一説に「[[印]]」（「[[抑]]」）の分化字<ref group="字源">禤健聡 「釈“□”併論“印”“卬”“色”諸字」 『中山大学学報（社会科学版）』2014年第1期、74-79頁。<br>季旭昇撰 『説文新証』 芸文印書館、2014年、711-712頁。<br>金俊秀 「色字上古声母考」 『中国言語研究』第65輯 韓国中国言語学会、2016年、1-31頁。</ref>。[[仮借]]して「[[表情]]」を意味する漢語｛[[色]] {{phoneme|*srək}}｝に用いる。
-*[[会意文字|会意]]又は[[象形文字|象形]]。「[[人]]」+「[[卩]]（ひざまずいた人）、人が重なって[[性交]]をしている様子。音は「[[即]]」等と同系で「[[くっつく]]」の意を持つもの。[[情交]]から、[[容貌]]、[[かおいろ|顔色]]を経て、「[[いろ]]」一般の意味に至ったもの。
+** 『[[説文解字]]』では「[[人]]」+「卩」と分析されており、それにもとづいて人が重なって[[性交]]をしている様子と解釈する説があるが、金文の形を見ればわかるようにこれは誤った分析である。
 {{字源}}
+<references group="字源" />
-<small>「大篆」についても正確性は未検証</small>
 ===意義===
-#男女間の[[情欲]]
+#男女間の[[情欲]]。
-#[[容姿]]の美しさ
+#[[容姿]]の美しさ。
 #顔色、[[かおつき|顔つき]]、[[表情]]。
-#:子夏問孝、子曰色難、有事弟子服其勞、有酒食先生饌、曾是以爲孝乎（『[[w:論語|論語]]・為政第二』）
+#*子夏問孝、子曰色難、有事弟子服其勞、有酒食先生饌、曾是以爲孝乎（『[[w:論語|論語]]・為政第二』）
-#::子夏孝を問ふ、子曰く「色難し、事有りて[[弟子]]其勞に服す、酒食有れば[[先生]]饌す、曾ち是を以ちて孝と爲すか。」
+#*:子夏孝を問ふ、子曰く「色難し、事有りて[[弟子]]其勞に服す、酒食有れば[[先生]]饌す、曾ち是を以ちて孝と爲すか。」
-#:::<small>子夏が[[孝]]とは何かを聞いた。先生が言った、「表情が難しいね、用事があって目下の者がそれを済ませたり、酒や食べ物を目上の者がまず食べること（を表情に出さずさりげなくやる）、こういうことを孝言うのかな。」</small>
+#*::<small>子夏が[[孝]]とは何かを聞いた。先生が言った、「表情が難しいね、用事があって目下の者がそれを済ませたり、酒や食べ物を目上の者がまず食べること（を表情に出さずさりげなくやる）、こういうことを孝言うのかな。」</small>
 #[[いろ]]、光の波長の違いにより生ずる視覚効果。
-[[Category:漢字|しよく　しょく]]
+{{DEFAULTSORT:しよく しょく}}
-[[Category:常用漢字|しよく　しょく]]
+[[Category:漢字]]
-[[Category:教育漢字 第2学年|しよく　しょく]]
+[[Category:常用漢字]]
+[[Category:教育漢字 第2学年]]
-=={{ja}}==
+=={{L|ja}}==
 {{Wikipedia|色}}
 [[Category:{{ja}}|いろ]]
-[[Category:色名|*]]
+[[Category:色|*]]
+===={{pron}}====
-===={{pron|ja}}====
 * 音読み :
 ** [[呉音]] : [[シキ]]
 ** [[漢音]] : [[ショク]]
 * 訓読み : [[いろ]]
+=== {{noun}} ===
-==={{noun}}===
+[[category:{{ja}}_{{noun}}|いろ]]
-[[category:{{ja}}_{{noun}}|いろ]]
+[[category:{{ja}}_仏教|しき]]
+#（'''[[いろ]]'''）可視光スペクトルに起因する視覚効果。
-[[category:仏教|しき]]
-#（'''[[いろ]]'''）可視光スペクトルに起因する視覚効果。
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-#（'''いろ'''　俗語）[[愛人]]。
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-#（'''[[シキ]]'''）〔仏教〕認識の対象となる物質的現象すべて。→[[w:色 (仏教)]]参照
+#（'''いろ'''）音や声の調子。
-#:[[サンスクリット]]"ruupa"の訳。感覚器官(眼・耳・鼻・舌・身・意）によって認識する対象(境)の一つ。対義語は「[[空]]」。
+#（'''いろ'''）異性の[[セックスアピール]]。[[色気]]。
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+#（'''いろ'''　俗語）[[愛人]]。
+#（'''[[シキ]]'''）{{context|Buddhism|lang=ja|skey=しき}}[[認識]]の[[対象]]となる[[物質]]的[[現象]]全て。{{ふりがな|五蘊|ごうん|yomilink=no}}の一つ。
+#*:[[感覚]][[器官]]（[[眼]]・[[耳]]・[[鼻]]・[[舌]]・[[身]]・[[意]]）によって[[認識]]する[[対象]]（[[境]]）の一つ。[[対義語]]は「[[空]]」。[[サンスクリット]]語 {{l|sa|रूप|rūpa}} の訳（ウィキペディア「[[w:色 (仏教)|色]]」、「[[w:三科|三科]]」も参照）。
+#*:[[色即是空]]
+#（'''[[シキ]]'''）{{context|Buddhism|lang=ja|skey=しき}}[[視覚]]の[[対象]]。{{ふりがな|眼根|げんこん|yomilink=no}}によって見られる[[色彩]]と[[形象]]。[[六境]]および[[十二処]]の一つ。{{ふりがな|色境|しききょう|yomilink=no}}、{{ふりがな|色処|しきしょ|yomilink=no}}に同じ。[[サンスクリット]]語 rūpa の訳（ウィキペディア「[[w:三科|三科]]」、「[[w:五位|五位]]」も参照）。
+==={{suffix}}===
+[[category:{{ja}}_{{suffix}}|いろ]]
+#（'''いろ'''）色彩の種類を表す。
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+#* 国際色豊かなイベント
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+*{{ふりがな|色艶|いろつや}}
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+*{{ふりがな|色眼鏡|いろめがね}}
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+*{{ふりがな|十人十色|じゅうにんといろ|yomilink=no}}
-* [[十人十色]]
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-* [[紺色]]
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+*{{ふりがな|躑躅色|つつじいろ}}
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+*{{ふりがな|鴇色|ときいろ}}
-* [[藍色]]
+*{{ふりがな|鳶色|とびいろ}}
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+*{{ふりがな|音色|ねいろ}}
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+*{{ふりがな|薔薇色|ばらいろ}}
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 * JIS X 0208(-1978,1983,1990)
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+* [[漢点字]] : [[File:Braille8_Dots-12368.svg|40px]][[File:Braille8_Dots-42.svg|40px]]
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名詞

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名詞

熟語

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熟語: 朝鮮語

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