井岡戦狙うバム・ロドリゲスがジャンプアップ!|TSNパウンド・フォー・パウンド トップ12

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Jesse Bam Rodriguez hits the pound-for-pound top 5
Amanda Westcott/ Matchroom

各階級にエリートファイターが存在する今のボクシング界にあって、パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングへの関心は高まっている。

ここでは、ジェシー『バム』ロドリゲスがWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチを終えた段階で、本誌スポーティングニュース(TSN)のグローバルボクシングパネルが選出するPFPトップファイター12人を紹介する。【2024年7月2日付版】

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⬛バムが軽量級界隈に衝撃KO劇で新風

6月29日以来、ジェシー・ロドリゲス(米国)のニックネームが業界を騒がせている。あの土曜の夜、ロドリゲスの左ボディ2連打でアリゾナでファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)が「バン!(Bam!)」とダウンした。この『バム!』というフレーズこそ、格闘技ファンがそのパフォーマンスを目の当たりにしたときに体感したものだった。

『バム』ロドリゲスは、若干24歳にしてその強打と超絶技巧で、今や名門リング誌のパウンド・フォー・パウンドのトップ5入りである。

スーパーフライ級の帝王エストラーダを完膚なきまでに沈めた衝撃KOにより、本誌パウンド・フォー・パウンドにおいても11位から5位にジャンプアップした。世界2階級制覇王者である『バム』は、WBCとリング誌の世界王座も獲得し、もはや限界はないと思わせる勢いを示した。

優れた若手ファイターが全盛期に最大級の挑戦に臨むのであれば、その挑戦は報われるべきだ。わずか2年余りの間にカルロス・クアドラス(メキシコ)、スリサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)、サニー・エドワーズ(英国)、そしてエストラーダを破った『バム』ロドリゲスには、まさにそれが起こっている。

パウンド・フォー・パウンド・リストの中には、この意欲的な試合間隔と強度の高いマッチアップから学ぶべきことがあるファイターがひとりや二人ではないだろう。

また、同じ土曜日には2階級世界王者テオフィモ・ロペス(米国)がマイアミでスティーブ・クラゲット(カナダ)にフルマークの判定勝ちで再起を果たしたが、『バム』激勝の影響で順位をひとつ落とすことになった。

7月7日に日本で行われるWBA王者の井岡一翔とIBF王者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)の統一戦の勝者は、いずれ『バム』とリングで対峙する可能性がある。だが、死闘が予想される統一戦の勝者でさえ飲み込みそうなのが、今のジェシー『バム』ロドリゲスと言えるだろう。

関連記事:井岡一翔vsマルティネス|放送予定・テレビ中継・ネット・見逃し配信・勝敗予想|7.7 両国国技館 WBA/IBF世界スーパーフライ級王座統一戦

ここでは、スポーティングニュース(The Sporting News=TSN)が選出する現在のPFPランキングのトップ12を紹介する。本誌ボクシンググローバルパネル(編集者・ライター)による評価・選定となる。

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⬛TSN選出パウンド・フォー・パウンド ランキング 

順位選手名戦績前回からの変動 (2024年7月2日付)
1.オレクサンドル・ウシク22-0 (14 KOs)-
2.井上尚弥27-0 (24 KOs)-
3テレンス・クロフォード40-0 (31 KOs)-
4カネロ・アルバレス61-2-2 (39 KOs)-
5ジェシー・ロドリゲス20-0 (13 KOs)+6
6ディミトリー・ビボル22-0 (11 KOs)-1
7アルトゥール・ベテルビエフ20-0 (20 KOs)-1
8テオフィモ・ロペス21-1 (13 KOs)-1
9エロール・スペンスJr.28-1 (22 KOs)-1
10シャクール・スティーブンソン21-0 (10 KOs)-1
11ジャーボンテイ・デービス29-0 (27 KOs)-1
12中谷潤人27-0 (20 KOs)-

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⬛最新PFPトップ・ファイター:オレクサンドル・ウシク

タイソン・フューリー(英国)からもぎ取った勝利で、ウシクはそのボクシングキャリアを完成させたと言えるだろう。

2012年のロンドン五輪で(ヘビー級)金メダルに輝いた俊敏かつ頭脳明晰なサウスポーは、プロの世界でも成功を積み重ね、PFPのスーパースターとして理想型を築き上げてきた。

現在37歳、クルーザー級時代に初のアンディスピューテッド・チャンピオンとなったウシクは、今回ヘビー級で史上初となる4団体統一の偉業を成し遂げた。フューリーを相手に身長で約15cm、リーチで約18cmという大きなハンディキャップを抱えながらも、ウシクは自らがヘビー級の真の王者であることを証明してみせた。

ウシクのキャリアを象徴する勝利としては、今回のフューリー戦のほか、マイリス・ブリエディス(ラトビア)、ムラト・ガシエフ(ロシア)、アンソニー・ジョシュア(イギリス)といった対戦相手が挙げられる。


※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二、神宮泰暁(スポーティングニュース日本版)

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著者
神宮泰暁 Yasuaki Shingu Photo

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。

石山修二 Shuji Ishiyama Photo

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター

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The Sporting News' global team of boxing experts.