これまでブラック企業を取り扱った書籍といえば、ややもすれば従業員サイドからの視点で書かれたものが多かったが、そうした本とは一線を画し、経営者サイドからの視点にフォーカスを絞り込んで書かれた『ブラック企業経営者の本音』(扶桑社)が、発売早々Amazonで販売ランキング上位に入るなど、好評を博している。 今回は、本書を今月上梓したフリージャーナリストの秋山謙一郎氏に ・ブラック企業の経営システム ・ブラック企業と新興宗教の共通点 などについて語ってもらった。 ●「ブラック企業経営者」の視点から、ブラック企業を読み解く –なぜ、経営者側を取材しようと思われたのですか? 秋山謙一郎氏(以下、秋山) 世間一般の多数派の意見ではなく、世の中で大勢の人から叩かれている人の言い分や本音に耳を傾ければ、そこに真実が隠れているのではないかと考えています。ブラック企業という言葉が世に知られるようになって従業員が