【北海道】ひがし大雪自然館で大自然と生き物に出会う!カップルで楽しむ博物館デート

ひがし大雪(たいせつ)自然館をメインにしたデートプランを紹介します。

ひがし大雪自然館は北海道にある日本一広い国立公園「大雪山国立公園」の中に位置しています。国の天然記念物に指定されている動物の剥製や世界的にも貴重なチョウの標本など、珍しい資料が数多く展示されている施設です。

館内は清潔に整備されており、昆虫標本をはじめ、魚や樹木、岩石など、自然に関する多様な資料が展示されています。生き物や自然が好きなカップルのデートには最適な場所です。

充実した展示内容にもかかわらず、入館料が無料なので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

今回はひがし大雪自然館の田中さんに詳しくお話を伺いました。

ひがし大雪自然館の魅力!貴重な展示資料と自然体験

それでは早速、ひがし大雪自然館の展示内容について聞いていきましょう。

編集部

ひがし大雪自然館はどのような施設か教えてください。

田中さん

ひがし大雪自然館は、上士幌町(かみしほろちょう)による「ひがし大雪博物資料館」と環境省による「ぬかびら源泉郷ビジターセンター」の2つの施設が一体となった、町と国が連携している珍しい施設です。大雪山国立公園の十勝側の玄関口であるぬかびら源泉郷に位置しており、上川と十勝を繋ぐ国道273号線沿いにあるため、気軽にお立ち寄りいただけます。

「大雪山国立公園」は総面積226,764ヘクタールと神奈川県とほぼ同じ大きさを誇る、現在国内最大の国立公園です。当館はその東部、東大雪地域に位置しています。

東大雪地域は、北部の表大雪地域の雄大な山岳風景とは対照的に、けわしい山々がそびえています。高山の寒冷地から温泉地の暖かい場所、広大な樹海、水辺など、多様な環境が存在し、北海道固有の生き物から温暖な地域の生物まで、様々な生物が生息しています。

ひがし大雪自然館では、このような東大雪地域を中心に、自然や歴史を紹介しています。

館内には観光案内所も併設されており、周辺の散策や観光情報を提供しています。さらに、上士幌町の特産品や自然に関する商品、ひがし大雪自然館オリジナルグッズの販売も行っています。

編集部

ひがし大雪自然館は「ひがし大雪博物資料館」と「ぬかびら源泉郷ビジターセンター」のそれぞれに展示スペースがあるということですね。ここからは各施設の展示と見どころを紹介していただけますか。

ぬかびら源泉郷ビジターセンター:迫力あるジオラマで東大雪の自然を体感

編集部

まずは「ぬかびら源泉郷ビジターセンター」のメインの展示とその見どころをご紹介ください。

田中さん

ぬかびら源泉郷ビジターセンターでは、パネルやジオラマ等で東大雪地域の自然や環境の多様性について紹介しています。

ひがし大雪自然館のぬかびら源泉郷ビジターセンター
▲ぬかびら源泉郷ビジターセンターではジオラマ展示で、生き物が生息している様子がわかります。

山岳の岩場の環境を模したジオラマでは、エゾナキウサギや高山性の鳥類などを展示しています。エゾナキウサギは、日本では北海道にのみ生息する珍しい動物です。両手に収まる小さな体と短くて丸い耳が特徴的で、名前の通り鳴くことができます。ひがし大雪自然館では、その鳴き声を聴くこともできます。

ぬかびら源泉郷ビジターセンターの山環境のジオラマ
▲ぬかびら源泉郷ビジターセンターの山岳の環境を模したジオラマ。

ナキウサギのはく製
▲ナキウサギは絶滅危惧種にも指定されている珍しい動物で、ひがし大雪自然館では剥製の展示もされています。

東大雪地域の森林を模したジオラマでは、エゾユキウサギやキタキツネ、エゾモモンガなど、北海道を代表する生き物を展示しています。木の上に鳥がとまっていたり、草木の中にエゾライチョウがたたずんでいたりするので、じっくり観察すると楽しめます。

ぬかびら源泉郷ビジターセンターの森林を模したジオラマ
▲ぬかびら源泉郷ビジターセンターの森林を模したジオラマ。

床には様々な動物の足跡がデザインされており、足跡をたどると持ち主に行き着くようになっています。何の足跡かを予想しながら探すのも楽しい体験です。また、オオワシやオジロワシなどの大型鳥類のシルエットも展示されており、実際の大きさを体感できます。

ぬかびら源泉郷ビジターセンターのヒグマの剥製
▲足跡を追っていくと、ヒグマにも出会えます。

その他、国の天然記念物のエゾシマフクロウやクマゲラ、日本ではとても珍しいキンメフクロウの剥製を展示しています。これらの鳥の鳴き声も聴くことができます。

令和4年度からは100インチの大型モニターが導入され、東大雪地域に関する様々なパノラマ映像をご覧いただけるようになりました。全9種類の映像があり、各15分程度で東大雪地域の自然紹介や登山の様子、旧国鉄士幌線の歴史、山々の空撮など、迫力ある美しい映像を楽しめます。設置されているレバーを操作すると、360度自由に視点を動かすことができます。

さらに、8種類の同映像を楽しめるVR機器の貸し出しも行っています。例えば、空撮映像「スカイウォーク」では、山々を見下ろしながら青空の中を進んでいくので、まるで空を飛んでいるような臨場感を味わえます。

ひがし大雪博物資料館:8,000点超の昆虫標本と幻の蝶を鑑賞

編集部

ぬかびら源泉郷ビジターセンターでは、実際の自然環境に近いジオラマの展示で、生き物の活動している様子が伝わってきますね。

もう一方の「ひがし大雪博物資料館」ではどのような展示をしているのでしょうか。

田中さん

ひがし大雪博物資料館では、総数8,000点を超える昆虫展示が目玉です。日本の昆虫展示では東大雪地域に生息する昆虫を、珍しい種類から一般的に見られる種類まで幅広く展示しています。

ひがし大雪博物資料館の昆虫展示ブース
▲東大雪地域の昆虫が展示されているブース。

一見、一般的な種類は面白味がないように思えるかもしれませんが、そんなことはありません。本州と北海道では気候が違うため、生息する生き物やその環境も異なります。

例えば、鮮やかな赤いはねに青い目玉模様が特徴的なクジャクチョウは、本州では標高が高いところに生息しますが、上士幌町では街の近くにも飛んでいます。

一方で、青い体をしたオオシオカラトンボは本州では一般的ですが、北海道では温泉地にしか生息していません。ぬかびら源泉郷ならではの昆虫と言えるでしょう。

このような地域による生息環境の違いを知ることで、普通の種類でも新たな発見があります。また、大雪山国立公園に生息する天然記念物のチョウ等、この地域ならではの昆虫もご覧いただけます。

さらに、外国の昆虫も多数展示しています。

ひがし大雪博物資料館の外国産のコウチュウ展示
▲海外の甲虫(カブトムシやクワガタなど)だけでも3,000点を超える標本が展示されています。

ここでは、図鑑でしか見られないような昆虫を多数展示しています。

昆虫は世界で最も種類が多い生き物です。世界中のほぼすべての場所に広がり、それぞれの環境に適応した昆虫たちは、光が当たるときらきら輝くはねを持っていたり、目玉のような模様を持っていたりと、驚くほど多様な姿をしています。特に甲虫の仲間は種類が豊富で、甲虫とは思えないほど独特な外見のものもいます。

また、ここに展示しているブーゲンビルトリバネアゲハは世界的に見てもとても珍しいチョウです。ブーゲンビルトリバネアゲハは2種のトリバネアゲハの雑種で、1914年の発見から数十年が経過した1966年になっても標本は世界に3頭しかなかったといいます。

ひがし大雪博物資料館の外国産チョウ類の展示
▲貴重なチョウの展示も探してみてください。

その他、魚類や両生類等、東大雪地域に生息する水辺の生き物の生きた姿も展示しています。

ここで展示しているキタサンショウウオは、日本では釧路湿原や上士幌町などにしか生息していないとても珍しい生き物です。上士幌町に生息するキタサンショウウオはひがし大雪自然館でしか見ることができません。大きな目と口がとても可愛らしく、愛嬌ある姿に癒されますよ。

ひがし大雪博物資料館のキタサンショウウオの生体
▲上士幌町に生息するキタサンショウウオ

これまで様々な展示をご紹介してきましたが、見たくともなかなか見ることができないものとしては、以下のような展示がありますよ。

  • 国指定の天然記念物となっている「シマフクロウ」や、日本ではとても珍しい「キンメフクロウ」
  • 世界ではとても広くに分布していながら、日本ではとても狭い範囲にしか生息していない「キタサンショウウオ」
  • 世界的にも希少な「ブーゲンビルトリバネアゲハ」など

編集部

貴重な展示が盛り沢山で、本物の標本があると、写真や映像とは違う迫力がありますね。体やはねの質感、模様がよくわかります。

ひがし大雪自然館の生体展示
▲生きた魚の展示も行っていますよ。

ひがし大雪自然館の骨格標本と動物の剥製
▲骨格標本や動物の剥製は迫力があります。

ひがし大雪自然館のたくさんの展示の中で、田中さんが特におすすめなものは何ですか。

田中さん

どの展示も面白いですが、やはり目玉である昆虫展示です。

特に外国の甲虫では、宝石のように輝くものや絵の具を塗り固めたかのような質感のもの、手足がとても長かったりはねにトゲが生えていたり等、自然に生み出されたとは思えないほど様々な昆虫が展示されていて、圧倒されます。

他の展示と仕切られた小部屋になっているので、まるで異世界に迷い込んだかのような非日常の気分も楽しめます。

ひがし大雪博物資料館の昆虫展示ユニット
▲その形態がどんな意味を持つのか、どんな環境で暮らしているのかに思いをはせると面白いですよ。

ひがし大雪自然館の特別展示:季節を感じる「雪と氷の写真展」

編集部

ひがし大雪自然館の特別展示について教えてください。過去に人気のあった企画展や、定期的に行われている企画展示はどのようなものがありますか。

田中さん

毎年、鳥の渡りの時期に合わせて夏鳥展と冬鳥展を開催しています。また、過去に好評だった糠平(ぬかびら)周辺の雪と氷の写真展を令和4年度に再び実施しました。

糠平の雪と氷の写真展では、糠平地域周辺で冬に見られる現象の写真を解説付きで展示しています。例えば、ぬかびら源泉郷にある糠平湖では、アイスバブル(氷の中に閉じ込められた気泡)やきのこ氷(きのこ型の氷の結晶)といった、ユニークな氷の現象が見られます。

冬になると糠平湖は分厚い氷で覆われ、湖面の上を歩くことができるようになります。来館者の方々は、展示で見た興味深い現象を実際に湖上で観察できることに魅力を感じているようです。

ひがし大雪自然館周辺の見どころ!天然記念物が生息する大自然

編集部

ひがし大雪自然館の魅力について教えてください。

田中さん

ひがし大雪自然館では、東大雪地域の生き物や自然を包括的に紹介しています。

生き物だけでなく、岩石、化石、遺跡から出土した石器、さらにアイヌの展示もあり、幅広い年齢層や興味を持つ方々にお楽しみいただけます。

ひがし大雪自然館の岩石の展示
▲岩石の展示も多数。

ひがし大雪自然館の化石の展示
▲化石の展示も行っています。

ひがし大雪自然館の周辺で見られる様々な生き物や自然現象についてご紹介しているので、野外を探索する際に、展示で得た知識を活かせるのも魅力の一つです。

編集部

ひがし大雪自然館周辺の自然を堪能するには、どのように観察するのがよいでしょうか。

田中さん

周辺を散策する際、知らない生き物や動物の足跡等を見つけたら写真を撮り、ひがし大雪自然館の展示と見比べていただくことをおすすめします。種類がおおよそ分かると思いますが、判断が難しい場合は、遠慮なくスタッフにお尋ねください。

国立公園内にあるため、野生動物を見る機会が多くあります。館の周辺でも、動物の姿や足跡、鳥のさえずり等を楽しめます。時にはシマエナガの鳴き声も聞こえてきます。

エゾシカが周辺を歩いていることも珍しくありません。館内の窓や駐車場から、ゆったりと歩くエゾシカたちの姿を見ることができます。

また、季節に応じてフクジュソウやミズバショウなどの花々も観察できます。

編集部

豊かな自然と野生動物が身近に感じられるのはとても魅力的ですね。

田中さん

ただし、野生動物ですので、お互いの安全のためにも、むやみな接近や餌付け、接触はお控えいただくようお願いします。

編集部

安全や生態系の保護のためにも、遠くから見守って楽しむことが大切ですね。

カップルで楽しむ!ひがし大雪自然館のデートプラン

編集部

ひがし大雪自然館でおすすめのデートの楽しみ方を教えていただけますか。

田中さん

展示を見る際に、お二人でクイズを解きながら回っていただくのがおすすめです。ひがし大雪自然館クイズは展示を見ると答えが分かるようになっていますので、答えを探しながら展示をご覧いただくとより面白く楽しめると思います。

また、少し難しいものとして、生き物の漢字の読み方クイズもあります。お二人の力を合わせて難読漢字に挑戦してみてください。クイズにチャレンジしてくださった方にはささやかなプレゼントもご用意しています。

ひがし大雪自然館で参加できるクイズと景品(オリジナルステッカー全5種)

お土産コーナーで黒曜石を見ていただくのもおすすめです。東大雪地域は黒曜石の原産地のひとつで、赤色が入っているものや、光が当たるとオーロラのような輝きを帯びるもの等、多様な黒曜石をご覧いただけます。

上士幌町にある工房「十勝工芸社 ギャラリーショップ十勝石」では黒曜石を素材に、小さなフクロウの置物やシマエナガが彫られたアクセサリー等、魅力的なオリジナル工芸品を制作しており、ひがし大雪自然館ではその一部を販売しています。お気に入りの石を探したり、おそろいの品を選んだりするのも楽しいでしょう。

また、ひがし大雪自然館では毎年様々な行事を実施しています。定期的に行っているものとしては、11月から3月の第三日曜日に開催するバックヤードツアーがあります。

このツアーはスタッフしか入ることができないひがし大雪自然館の裏側をご案内するイベントで、予約不要で随時お受付しています。日曜日開催なので、休日のデートにもぴったりです。

展示している資料は、実は博物館の資料のごく一部です。例えば当館の昆虫標本は、展示しているもの以外にも4万点以上を収蔵しています。その他にもヒグマの骨格標本や大量の黒曜石標本等、普段表には出ていない数多くの資料や研究の場をご覧いただけます。同時に、資料収集の意義等もお伝えしています。博物館にご興味がある方から特にご好評をいただいています。

編集部

普段展示されていない資料が見られるバックヤードツアーは魅力的ですね。資料の解説もしていただけるなら、理解がより深まりそうです。

ちなみに、ひがし大雪自然館では写真を撮っても大丈夫ですか?

田中さん

館内での写真撮影は可能ですが、展示資料の劣化の原因となるため、フラッシュはご遠慮いただいています。また、他のお客様のプライバシーを守るため、他の方が映り込まないようお気を付けください。

ひがし大雪自然館周辺のデートスポット

編集部

ひがし大雪自然館周辺のおすすめのデートスポットを教えてください。

田中さん

ひがし大雪自然館の近くには、「ぬかびら源泉郷」「糠平湖(ぬかびらこ)」「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」などの人気な観光地がございます。

ひがし大雪自然館があるぬかびら源泉郷は、源泉掛け流しの温泉が自慢の温泉地です。ぬかびら源泉郷の温泉は保湿力が高く、肌をなめらかにする美肌の湯なんですよ。館を出て数分のところに温泉宿が並んでいて、お泊りはもちろん、日帰り温泉にもお入りいただけます。
公式:上士幌町観光協会(ぬかびら源泉郷)

冬季に湖上が凍結して立ち入ることができるようになった糠平湖では、湖底から湧き出た気泡が氷に閉じ込められてできるアイスバブルや、湖の水位の低下により湖底の切り株に氷が乗ることで現れるきのこ氷等を見ることができます。

また、「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」の一つである「タウシュベツ川橋梁」の近くまで湖上を渡って歩いて行くことが可能となります。
公式:上士幌町観光協会(糠平湖)
※湖上立入期間はワカサギ釣り解禁~立入禁止まで

旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群は、旧国鉄士幌線で使われたコンクリート造りのアーチ橋で、国道273号沿いに点在しておりますので、お立ち寄りいただきやすい観光スポットです。

これらの橋は工費の削減と国立公園の景観への配慮のためにアーチ橋になったという経緯があり、第一回北海道遺産にも選ばれています。

中でも「糠平川橋梁」と「三の沢橋梁」、「五ノ沢橋梁」は実際に渡ることが可能です。その他の橋梁は崩落の危険がありますので近づかないようにお願いしています。

青々と生命力あふれる自然の中で佇むコンクリートアーチ橋の姿を見ていると、ノスタルジックな気分に浸ることができますよ。

編集部

見応えのある観光スポットがたくさんあって、どこに行くか迷ってしまいそうですね。ちなみに、田中さんはどこがおすすめですか?

田中さん

多くの方から人気がある場所は、旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群の「タウシュベツ川橋梁」ですね。タウシュベツ川橋梁は、ひがし大雪自然館から展望台の駐車帯まで車で10分、そこから展望台まで徒歩で5分程度でご覧いただけます。

糠平湖の中にあるタウシュベツ川橋梁は、湖の水位の変動にともなって見え方が変わることが特徴です。真冬には全景が見えますが、雪解け水が流れ込む夏の初め頃から徐々に沈み始め、夏から秋にかけて完全に水没して見えなくなってしまいます。このように時期によって見え隠れすることから「幻の橋」と呼ばれています。

橋の脚に水がかかっている時、風のない日には、天然の鏡となった湖面にアーチが映り込んで眼鏡のような円を描きます。この状態は「眼鏡橋」と呼ばれ、空の色に染め抜かれた湖もあいまって幻想的な風景が見られます。

季節とともに変化する橋の景色をお楽しみください。
公式:上士幌町観光協会(旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群)

旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群を見にいらっしゃる際は、ひがし大雪自然館から徒歩5分程度の場所にある「上士幌町鉄道資料館」にもご訪問いただくのがおすすめです。

旧国鉄士幌線の歴史や実際に使用されていた鉄道資料の展示を行っているので、アーチ橋の鑑賞にも深みが出て、より一層お楽しみいただけます。
公式:上士幌町鉄道資料館

ひがし大雪自然館からタウシュベツ展望台まで行く道中、車で5分程度のところにある三の沢駐車場では、「森のトロッコ鉄道 エコレール」で足こぎトロッコをご体験いただけます。このトロッコは廃線跡に敷かれた約500mの線路をご自身で運転していただくもので、自然の中での鉄道体験が楽しめます。三の沢駐車場からは「三の沢橋梁」も行けますので、ぜひお立ち寄りください。
参考:森のトロッコ鉄道 エコレール|上士幌町観光協会

編集部

違う季節に訪れて、タウシュベツ川橋梁の見え方の変化を味わいたくなりますね。他に自然や景色を堪能できる場所はありますか?

田中さん

ひがし大雪自然館から車で40分ほどの場所にある、北海道の国道の中で一番標高の高い峠(標高1,139m)の「三国峠(みくにとうげ)」がおすすめです。

三国峠からは、第四回北海道遺産に選ばれた十勝三股の樹海をご覧いただけます。十勝三股は火山の噴火によってへこんだカルデラという地形で、三国峠から見るとへこんでいるのがよく分かります。夏には新緑を、9月中下旬~10月上旬には一面が黄色に染まる紅葉を望めますよ。
公式:上士幌町観光協会(三国峠)

三国峠を越えて更に車で30分ほど走ると、北海道内でも有数の温泉街「層雲峡(そううんきょう)温泉」もございます。食べ歩きやアウトドアレジャーなど、日帰りでは物足りないほど、お楽しみいただけます。
公式:層雲峡観光協会

ひがし大雪自然館の周辺スポットの周り方

編集部

ひがし大雪自然館の周辺には魅力的なデートスポットがたくさんありますね。田中さんのおすすめの回り方を教えていただけますか?

田中さん

ひがし大雪自然館をご覧になった後は、館の周辺にあります散策路「ネイチャートレイル」を歩いていただくのがおすすめです。

ネイチャートレイルは、鳥のさえずりを楽しみながら季節の花々や昆虫をご覧いただける、1周30分程度の散策路です。旧国鉄士幌線の線路跡を一部活用しており、道中では最も新しいアーチ橋「糠平川橋梁」をご覧いただけます。

当館は大雪山国立公園内にありますので、周囲を散策される際は、ごみを捨てない、野生動物に触らない、餌付けをしないなどのご協力をお願いします。また、ヒグマの生息域でもありますので、熊鈴の携帯や薄暗い時間帯の活動を避けるなどの対策をお願いいたします。

散策を楽しまれた後は、ぬかびら源泉郷の中央付近にある温泉公園で足湯にお入りいただけます(冬季は閉鎖している期間があります)。こちらの足湯は源泉掛け流しの温泉で、無料でご利用いただけます。
公式:上士幌町観光協会(温泉公園の足湯)

橋梁や自然をより安全に楽しむには、ぬかびら源泉郷にある「ひがし大雪自然ガイドセンター」のツアーに参加することをおすすめします。

このツアーは午前開催が多いため、前日にぬかびら源泉郷に宿泊されるのがよいでしょう。
公式:ひがし大雪自然ガイドセンター

ひがし大雪自然館から車で南に30分ほど進んだ上士幌町本町付近には、日本一広い公共牧場「ナイタイ高原牧場」(冬季閉鎖)があります。その面積は約1,700ha、東京ドーム358個分にも及びます。

併設の「ナイタイテラス」では、町のブランド牛であるナイタイ和牛を使用したハンバーガーや3種のソフトクリームを提供しています。一面の緑と広大な十勝平野を眺めながらのんびりとお食事を楽しめます。
公式:上士幌町観光協会(ナイタイ高原牧場)
公式:ナイタイテラス

ひがし大雪自然館からのメッセージ

編集部

デートでひがし大雪自然館への来館を検討しているカップルやご夫婦へのメッセージをお願いします。

田中さん

自然がお好きな方には、特に面白いと感じていただけるのではないかと思います。普段目にすることのない動植物の標本や、大雪山系の自然環境についての展示など、幅広い方にお楽しみいただけます。自然に詳しくない方でも、新しい発見があると思いますので、国道273号線をお通りの際は是非お立ち寄りください。カップルや夫婦で一緒に学び、感動を共有できる素敵な時間を過ごせると思います。

編集部

ひがし大雪自然館の来館をきっかけに自然や生き物に興味を持つ方が増えたら嬉しいですね。今回はインタビューのお時間をいただきありがとうございました。

ひがし大雪自然館の口コミ

ここからは、実際にひがし大雪自然館に来館した人やポータルサイトなどで聞かれた、利用者の口コミを紹介します。

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昆虫好きや生き物好きの人は大満足できる。様々な種類の標本や生態展示が充実している。
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生き物以外にも木や石、岩、化石など、自然全般の分野を楽しめる。幅広い展示内容が魅力的。
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館内はとても清潔で、休憩テーブルもたくさんあるので、居心地がいい。ゆっくりと展示を楽しめる環境が整っている。
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こんなに充実しているのに無料で利用できるのはすごい。貴重な展示物を無料で見られる機会は貴重。
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子どもはもちろん、大人でも楽しめる。幅広い年齢層に対応した展示や解説が用意されている。

ひがし大雪自然館では剥製や骨格標本、昆虫標本などをはじめ、貴重な標本が展示されている施設にも関わらず、誰でも無料で利用できます。そのうえ、休憩エリアやWi-Fi、清潔な館内やトイレなど、旅の休憩スポットとしても充実しています。

「ひがし大雪自然館の資料と見比べながら、ネイチャートレイルを散策するのが面白い」という意見もあり、学んだことをすぐに実際の自然環境で確認できるのも、ひがし大雪自然館の環境ならではの魅力です。

ひがし大雪自然館は「入場料を取ってもいいくらい充実している」という声も多数挙げられています。ぜひお気軽に遊びに行ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、夏休みなどの長期休みの時期を除き、平日は比較的空いているので、ゆっくり観覧できるそうです。

ひがし大雪自然館の基本情報(アクセス・開館時間)

住所 〒080-1403
北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷48−2
連絡先 01564-4-2323
アクセス 【バス】
■JR帯広駅から
・十勝バス「ぬかびら源泉郷営業所前」下車、徒歩1分
・都市間バスノースライナー三国峠経由「ぬかびら源泉郷」下車、徒歩1分
■JR旭川駅から
・都市間バスノースライナー三国峠経由「ぬかびら源泉郷」下車、徒歩1分
【自動車】
■帯広方面から
・道東自動車道「音更帯広IC」から国道241号と国道273号を経由して北に約54km
■旭川方面から
・旭川紋別自動車道「上川層雲峡IC」から国道39号と国道273号を経由して南に約120km
開館時間・休館日 【開館時間】
9:00~17:00
【休館日】
水曜日・年末年始(12月29日~1月3日)
駐車場 有(第一・第二・第三駐車場完備)
入館料 無料
公式URL ひがし大雪自然館

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