東京・八王子市にある無料塾。
授業を受けているのは、様々な事情を抱えた家庭の子どもたちです。

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そこで12年間、教壇に立ち続けているのが、「つばめ塾」の小宮位之(こみや・たかゆき)さん。

小宮位之さん:
お金持っている子はフォローしてもらえて、お金持っていない子はそのまま放置されてっていうのは僕は違うと思う。今の子供達のために尽くしたい。本当それだけですね。

実は小宮さん、無料塾のために会社を辞めた“脱サラ塾長”。

3人の子を持つ父ですが、事務のアルバイトなどで生計を立て無料塾を運営しているのです。

小宮位之さん:
家族も捨ててませんし、命もかけてませんけど、
僕の人生のすべてはもうこれに費やしている。

貧しい家庭環境で育ったという小宮さん。
最も大変だった時、小宮家の全財産は800円だったといいます。

小宮位之さん:
高校3年生の4月に、父親に「高校をやめてくれ」「学費が払えないから退学してくれ」って言われて、どんなにやる気があっても、現実お金がなかったら勉強できないっていうのは自分の経験から分かっている。

“同じ境遇の子どもたちを1人でも多く救いたい”。その思いから、「子どもの学び」のほかにも「家庭への食糧支援」も行っています。

小宮位之さん:
これパスタ5キロですね、あとお米渡しても大丈夫ですか?

保護者:
いま家がスッカラカンになっちゃって、めちゃくちゃ助かります。

毎月、希望する家庭にお米やパスタを配布し、塾生はもちろん、卒業生にも配っています。

小宮位之さん:
僕の人生はほぼ「つばめ塾」。こんな楽しいことはないなと今こうやって(子どもたちを)応援できていることは、塾の最大の誇りだと思っているのでそれは大きな喜びですね。

“こんなに楽しいことはない”と人生の全てを「つばめ塾」に。学びの面だけでなく、家庭の食の支援でも子どもたちを支え応援する小宮さんの活動はあすも続きます。
(イット!9月16日放送)