広告主向けにAIサンドボックスを導入、Meta Advantageツールセットを拡張

Metaのプラットフォームで広告を掲載しているビジネスは数百万にものぼります。そのため、当社は慎重な姿勢でこれらのツールの開発と展開を進めることで、これらのツールを責任を持って構築し、顧客に価値を提供できるようにしています。

Meta Advantageの強化により、キャンペーンがもっとスマートかつ迅速に

Meta Advantageは、Metaの自動化製品のポートフォリオです。これらの製品ではAIと機械学習を利用して、キャンペーンの結果を最適化し、適切なタイミングで適切な利用者とマッチングすることで広告をパーソナライズし、最終的に時間とコストの節約につなげます。昨年、Metaは自動化製品をこの新しいポートフォリオにまとめて、ビジネスがより簡単にこれらの製品を識別して活用できるようにしました。それ以来、導入が拡大していることを当社は確認しています。例えば、Advantage+ ショッピングキャンペーンを毎週利用している広告主は、6か月前と比べて3倍に増えています。

そしてこのたび、広告主がより短時間でAIの活用を始め、使用するクリエイティブの柔軟性を高め、その効果を測定することを可能にするMeta Advantageの新機能を発表します。新機能には次のようなものがあります。

• 手動キャンペーンからAdvantage+ ショッピングへのワンクリックでの切り替え: ビジネスは、現在のキャンペーンをAdvantage+ ショッピングキャンペーンに変換できるようになり、AIの活用がより迅速かつ簡単になります。この機能は、広告マネージャで、広告キャンペーン内の[複製]をクリックすると利用できます。来月中に、Advantage+ ショッピングキャンペーンを利用できるすべての広告主を対象に、この機能の段階的な展開を開始する予定です。
• カタログ広告での動画クリエイティブの利用: カタログ広告を使用すると、広告主は商品カタログをインポートして、それらの商品を宣伝する広告を掲載できます。このたび、商品の静止画像だけでなく、ブランド動画や顧客デモ動画などのクリエイティブをインポートして利用できるようになりました。その後、AIと機械学習により、フィード、ストーリーズ、Watch、リールで、最適な動画が動的に利用者に表示されます。広告主は、手動の販売促進キャンペーンやAdvantage+ ショッピングキャンペーンで動画を利用できるようになり、リンク先としてショップを指定することもしないことも可能です。この製品は現在、一部の広告主を対象にテスト中であり、今年後半にはより幅広く展開する予定です。
• パフォーマンス比較機能の導入: この新しい自動レポート機能を使用すると、広告主は既存の手動販売促進キャンペーンとAdvantage+ ショッピングキャンペーンを比較して、自動化がパフォーマンスに及ぼすプラスの効果をより的確に把握できます。この機能は、Advantage+ ショッピングキャンペーンを利用している広告主を対象に、すでに段階的に展開を開始しています。
• Advantage+ オーディエンスによるパフォーマンスの向上: Meta Advantageの新製品であるAdvantage+ オーディエンスを使用すると、広告主は一新された方法で利用者にリーチしてコンバージョンを増やせます。Advantage+ オーディエンスを利用する場合、広告主はオーディエンスのターゲット設定に「男性、18～35歳、野球好き」といった厳しい制約を入力する代わりに、オーディエンスの提案を追加します。これが、広告が表示される人についての指針となります。Metaの広告システムは、この提案の範囲外であっても、広告に興味を示してコンバージョンに至る見込みがあると考えられる人をさらに多く見つけることができます。特定の商品に関して最低年齢や配送先のパラメーターなど、厳しい制約を必要とする広告主に対しては、「オーディエンスコントロール」という新しいセクションを用意することで、引き続きこうした制約をキャンペーンレベルで設定できるようにします。Metaはこれが、業界や規模を問わずあらゆる広告主にとって、パフォーマンスの向上につながる効果的なツールになると考えています。現在、一部のグループを対象にテストを実施しており、その結果に応じて、数か月以内により多くの広告主にテストを拡大する予定です。

AIインフラとAIモデリングへの投資

Metaは毎年数百億ドルをインフラに投資していますが、広告向けのAI能力の強化に投入する割合は増え続ける一方です。こうした投資により、広告主が実際に利用するAI搭載ツールが、その潜在能力を最大限に発揮できるようになります。例えば、生成AIを効果的に機能させるためには、より多くの計算能力が必要とされます。

Metaは、AIモデリングの進化に向けた継続的な取り組みの一環として、広告システムでより大規模かつ複雑なモデルを使用するようになりました。これにより、同じ粒度のデータにアクセスできないときのパフォーマンスと効果測定をさらに改善することができます。こうした機能強化により、Metaの広告システム全体で知見を共有し、最終的に、より高い成果をビジネスにもたらし、より優れたエクスペリエンスを利用者のために創出できます。

例えば、Instagramでは以前、ストーリーズ広告のクリックを最適化するためおよび、リール広告のコンバージョンや売上を最適化するために、別々のモデルが必要でした。現在では、より高度なAIモデリングが、すべての場所(フィード、ストーリーズ、発見タブ、リール)で最適化を行います。複数の目的の間で知見を同時に伝達できるため、広告主のコンバージョンの改善と、利用者に表示される広告の質の向上につながります。

以上、AIを利用してビジネスの広告パフォーマンスを向上させるためのMetaの取り組みについて詳しくご紹介しましたが、Metaが探究しているのはもちろんこれだけではありません。AIを利用して広告主と利用者双方のエクスペリエンスを向上させる大きなチャンスは、Metaのすべてのアプリにあると私たちは考えています。この領域でイノベーションを進めていくなかで、さらに多くのアップデートをお知らせできることを楽しみにしています。