サンケイスポーツ
産業経済新聞社が発行するスポーツ新聞
サンケイスポーツは、産業経済新聞社(産経新聞社)が発行するスポーツ新聞。通称サンスポ。
サンケイスポーツ | |
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種類 | 日刊紙 |
サイズ | ブランケット判 |
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事業者 | 株式会社産業経済新聞社 |
本社 |
東京都千代田区大手町1-7-2 大阪府大阪市浪速区湊町2-1-57 |
代表者 | 住田良能 |
創刊 |
1955年2月26日(大阪) 1963年2月(東京) |
言語 | 日本語 |
価格 |
1部 130円 月極 3,260円 |
ウェブサイト | http://www.sanspo.com/ |
概要
- 産経新聞東京本社から本州の東日本側に、産経新聞大阪本社から本州の西日本側と四国に向けて発行している。
- 現在、関東版、東北版、東海・北陸版、近畿版、中国・四国版が発行されている。
- 関東版では、フジサンケイグループと資本関係にある東京ヤクルトスワローズの記事が比較的充実している(ヤクルト以前のオーナー企業は産経新聞社で当時は球団名も「サンケイアトムズ」。現在はフジテレビジョンとニッポン放送が資本参加)。
- 同様に、フジテレビの番組やイベントの宣伝記事を頻繁に掲載する。
- 東北版は仙台市の東北支局で製作し、産経新聞仙台工場(仙台新聞印刷社)で印刷。宮城県、山形県、福島県を中心に発行されている。
- 東北版が新設された背景としては、プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスが本拠地を仙台市に置き、東北エリアにおけるスポーツの話題が増えたためと思われる(東北のスポーツ情報は東北版新設以前から掲載されていた)。
- 通常は中面の東北支局版紙面「サンスポ東北」を除くと東京本社版とほぼ同内容であるが、宮城県内と福島県北部発売分(遅版→7版仙)においては1面を楽天やベガルタ仙台関連の情報に差し替えるケースが多く見られる(楽天が好ゲームを展開した翌日や、ベガルタ仙台のホームゲームが開催される当日、およびベガルタ仙台が試合に勝利した翌日など)。ベガルタ仙台情報に差し替えられた日(特に勝ちゲーム翌日)は宮城県内での売り上げが大きくアップするらしい。なお、東北版の第2面は東京版と違い現在もモノクロ面である(これは東海・北陸版、近畿版、中国・四国版も同様)。
- サンスポは楽天イーグルスのオフィシャルスポンサーにもなっている。ベガルタ仙台のスポンサーも務めているが、ランク下位の一般スポンサーである(ランク上位の「ゴールドスポンサー」であるスポーツ紙は日刊スポーツ)。
- 近畿版では阪神タイガースの報道が創刊当初から積極的で、最近はデイリースポーツ同様「タイガースファン御用達のスポーツ紙」と称されるようになった。オリックス・バファローズやガンバ大阪、セレッソ大阪の報道にも力を入れている。
- 東海・北陸版の紙面は基本的に近畿版と同一である。
- 中国・四国版の紙面は、近畿版のテレビ・ラジオと公営競技面を中国・四国のものに差し替えている。
- 道新スポーツ(北海道新聞社発行)、西日本スポーツ(西日本新聞社発行。中央競馬面のみ)と紙面提携。一部紙面を共有している。東日本版1面には「提携・道新スポーツ」のクレジットが入る(創刊当初は1面題字の下に「北海道へ紙面電送」という説明があった。また逆に道新スポーツには「提携・サンケイスポーツ」のクレジットがある)。
- 地方紙の中にはサンスポに掲載されたスポーツ、芸能記事の一部を掲載する新聞がある。(北國新聞、南日本新聞夕刊など)
- 西日本スポーツのエリアである福岡県では、西日本新聞販売店の一部から配達されている産経新聞本紙と異なり、宅配やコンビニエンスストアなどでの扱いはされていないが、博多駅、天神駅、小倉駅など、福岡市と北九州市の一部ターミナルにおいて、お昼過ぎから大阪最終版が即売されている。
- これは、山陽新幹線で輸送されているもので、番組表と公営競技は近畿地方のものを掲載し、九州向けの差し替えは一切行っていない。
- また沖縄県には宅配されない(産経新聞は大阪最終版を番組表などの差し替えをせずに琉球新報宅配所から委託発売中)が、コンビニエンスストアなどで東京最終版を空輸し当日日中から夕方以後発売する。
- なお、産経新聞は2009年10月1日から九州・山口本社版を創刊したが、サンスポでは当面沖縄県を含め九州・山口版を発行する予定はなく、現状維持の体裁となる。
- 主要スポーツ新聞で唯一、一面記事をサイトに掲載されていない。
沿革
- 1955年2月26日 産経新聞大阪本社が「サンケイスポーツ」第一号を創刊。関西ではデイリースポーツ(1948年創刊)、スポーツニッポン(1949年創刊)、オールスポーツ(現在の日刊スポーツ大阪本社版。1950年創刊)に次いで4番目のスポーツ紙として創刊された[1]。
- 1963年2月 産経新聞東京本社で東京版第一号発刊。サンスポの東京進出で現在まで続く在京スポーツ紙6紙体制(ニッカン・スポニチ・スポーツ報知・サンスポ・デイリー・東京中日スポーツ)が確立する[2]
- 1975年 フジサンケイグループの発行紙別子会社化策によりサンケイスポーツ新聞社設立。ここから発行
- 1982年 北海道新聞社、サンスポと提携し「道新スポーツ」創刊
- 1986年 フジサンケイグループ、CI導入。「サンケイ」の書体変更
- 1987年 スポーツ紙としては初めての1面連日カラー紙面を採用。また11月、サンケイスポーツ新聞社、夕刊フジとともに産経新聞社に再統合
- 1988年 産経新聞岡山工場(サンケイ瀬戸内印刷)稼動。中国・四国版の現地印刷開始
- 1996年 秋田魁新報社、サンスポと提携し「さきがけスポーツ」創刊
- 2005年 東北版新設
- 2008年 ホームページを一新。同時に、ホームページでの一面掲載が廃止された。
発行所
評論家
東京本社
- 北海道・道新スポーツの評論家が参加する場合もある
大阪本社
エピソード
紙面
- 題字は1987年にカラー化される以前は横書きのブロック体(亀倉雄策作)だったが、カラー化以後はフジサンケイグループ共通の丸文字体(馬場雄二作。赤地白抜き)が使われている。
- 2000年頃までは1面右端の見出し横に縦で「サンケイスポーツ」と書かれていた。後に他のスポーツ紙もこの縦組み題字を使っていたため、そのきっかけともいえた。
- 大阪本社版は1面題字が現在のロゴに変更されて以降も、欄外の題字は1991年4月までブロック体のロゴを使用していた。なお大阪本社版の欄外題字は中央競馬面と公営競技面では「サンケイスポーツ」で無く「サンスポレース」と表記される。大阪版は欄外の題字は左右寄りに「サンケイスポーツ」と表記されている。(東京版は中央に表記される)スポーツニッポンとは欄外の題字はちがう。大阪版は中央で、東京版では左右寄りに来る。
- 現在は1面右上に横組みで「サンスポ」、また右下側にやや小さめに日付と「サンケイスポーツ」の文字を入れている。
- 芸能面ではフジサンケイグループのフジテレビ寄りの報道が多く見られる。
- 風俗面にも力を注いでおり、大阪本社版・東北版では、スポーツニッポン(大阪版・九州版)、デイリースポーツと同様、家庭宅配版にも風俗面が掲載されている。東京版は駅売りのみである。
- 他紙では通常、テレビ・ラジオ欄に差し替えられている。
- スポーツ面にコラム甘口辛口というコラムを掲載している。
最終面はほぼ「スポーツ報知」と似ている。
関連誌
- 新聞の増刊扱いで競馬雑誌「週刊Gallop(ギャロップ)」、競馬予想新聞「競馬エイト」を発刊しているほど競馬に熱心であるが、JRAとしばしばトラブルを起こしている。
- スポーツで大記録が誕生した際、また大災害等が発生した時は、産経新聞では本体から出さず、「週刊Gallop」の別冊・増刊号扱いでグラフ誌を発行している(過去は「サンスポ特別版」扱いで発行)。また近畿地方向けには阪神タイガース特集の増刊号を開幕前およびオールスターゲーム前後に発行している他、毎月月末発行のパチンコ雑誌「ジャンバリ」も「Gallop増刊」扱いで発売している。
- その他サンケイスポーツが編集協力するスポーツ専門の雑誌として「スポーツYeah!」を2000年9月から2006年12月まで発行していた。
- 元々1999年に「週刊ゼッケン」として発行していたが、わずか半年で休刊した後形態を変更して再創刊したものである。
- また、2004年12月~2005年8月に歌謡曲・エンターテインメントに特化した「月刊kamzine(カムジン)」を発行していた。タイトルのkamzineは「歌・夢・人」から取ったものである。
中国・四国版
- 1988年に岡山工場が完成するまでは、近畿版と同じく近畿のテレビ・ラジオと公営競技面のみしか掲載されなかった。
- テレビ番組表で使用される放送局表示カットは、産経新聞大阪本社版で1988年5月(この時は題字がカタカナの「サンケイ」だった)まで使われたものをそのまま使用している(現在はそれに地上デジタル放送のリモコンキーIDを併記)。
- このカットは1992年3月まで近畿版でも使用されたが、番組表のサイズをハーフからフルサイズに変更するに当たり変更された。
東海・北陸版
- 福井テレビの番組表は、2002年4月ごろから、近畿版、東海・北陸版のテレビ番組表に(但し小サイズで)掲載されている。
- 2002年3月ごろまでは、東海・北陸、中国・四国の各地域に発行された版でも一般スポーツ競技面に掲載されていた。
その他
- 2006年6月に開かれたサッカーワールドカップドイツ大会において、大阪本社が日本戦が行われた翌日(6月13、19、23日=23日は日本時間で言えば当日)の夕方に特別夕刊を京阪神の主要ターミナル向けにタブロイドで発行した。
- なお、23日に関しては他の一部スポーツ紙では京阪神の主要ターミナルやコンビニエンスストア向け(即売版用)にその日の朝刊最終版の紙面にブラジル戦の結果を掲載した速報版が発行されている。
- 2010年6月に開かれたサッカーワールドカップ南アフリカ大会において、第二戦の翌日、日本代表の本田圭佑が試合後にサポーターへの挨拶をせずにロッカールームへ帰り厳重注意を受けたとSANSPO.COMに掲載されたが、これは事実無根の捏造記事であり、試合後はテレビ局の用意したインタビュースペースでのインタビューのため、試合終了直後に関係者に連れられて歩いており、インタビュー後にサポーターの元へ歩いて行く姿が映像に残されている。これ以外にも、本田圭佑に対し歪曲された内容の記事を載せるなど、W杯中であるにも関わらず意図不明のネガキャンを行っている。
パロディー
- 大阪府在住の阪神タイガースファンの広告デザイナー・君塚隆太が中心となって、1983年ごろから数年間に渡り、タイガースの優勝を祈願したパロディー新聞サンカイスポーツなるものを発行した。君塚によると2リーグ分裂後3回目のリーグ優勝を目指すという意味ではなく、彼の所属事務所のビルが「三海(さんかい)ビル」(大阪市北区天神橋三丁目)という所、しかもそのビルの3階にあることから命名したという。
- 後に本家・サンケイスポーツから「是非本紙面上でこういった企画を」というオファーがかかり、1987年から1988年に「週刊タイガース」と題した全8段編成の特集ページが作られた。
- ちなみに、君塚のグループは1987年に週刊ポストのパロディー「瞬刊ポット」なる雑誌まで発行したという。